どいてくれませんかね…?俺、お兄ちゃんなんですよ 作:マリーを妹にし隊
んで、現在。
「一応名乗るか─衛宮
「クー・フーリンだ、ガキ…じゃあ、死ね」
出された槍を避け、そのまま宝具を発動させる。本当ならタメが必要な宝具なんだけど、蘭太郎がいたからそのタメがなくなる。
「
宝具の効果は必中の貫通効果、ついでに勝利に向かう精神なら体の性能が強化される。この性能強化を作るために本来はタメが必要だった。
「へっ、しゃらくせえ─」
「蠢動しな、死棘の魔槍。『
空中で拮抗したが正しく宝具の威力の差が出る。
すなわち、ゲイ・ボルグが押し負ける。
「なっ─」
「そりゃあ当然だろ?そもそも前提がおかしいんだから」
オレの持っているグングニルはクー・フーリンのゲイ・ボルグと性質が似ている。
本来ならグングニルには『必中で貫通』が付与されていて、
ゲイ・ボルグには『必殺で必中』が付与されている。
一見ゲイ・ボルグに軍配が上がると勘違いしてしまいそうになるが、実はこれは致命的な問題がある。
結果として今の状況ならグングニルの方が上なのである。
ゲイ・ボルグは『死ぬから放たれた』。これは当然だが、そこには『心臓を貫いた』という結果が必要になるのだ。優位性はどう考えたって心臓を貫いた方が上だろう。
もちろんサーヴァントにも心臓はある。そこを貫かれたのならオレだってひとたまりもなく殺されるだろう。
とはいえ、それはオレに心臓があったらの場合だがな。
そもそもの心臓がないオレに『心臓に当たるから呪いがかかる』因果逆転は通用しない。
だから、心臓のないものを対象にしたゲイ・ボルグは無駄になったってことだ。
そしてその槍がオレに通じる訳もなく、あっさりとグングニルで壊された。
「知ってるか?グングニルってのはフェンリルを殺せるんだぜ?」
「戯れ言を…」
事実殺していたしな。さて、そんな負け犬の遠吠えを聞きつつ手元に戻った槍で再び宝具を発動させる。基本グングニルのありがたいところはこういう時にすぐ手元に戻るところだな。
「
二度目の槍がクー・フーリンの心臓を貫く。多分これでこいつは死んだはずだ。
「…真名は?」
「エミヤだ」
「ちげぇよ、ガキじゃなくて中の方だ」
そんなことを言われても無駄なことである。言ったところでわからないだろうからな。
「…けっ、誰が言うかよ」
その声を皮切りに、姿形が変わっていく。
赤黒い体から、金色の盃へ。
「聖杯、ゲットだ」
手に取ってから、さっさと蘭太郎のところに向かう。
あーくそ、早く戻らないと発狂しちまうよ。
52とv3、救われないとしたら?
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52
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v3