どいてくれませんかね…?俺、お兄ちゃんなんですよ 作:マリーを妹にし隊
気がついた時には、もう
起き抜けに言われたのは、ロマンさんからの一言だった。
「天海くんからの伝言だよ。もし君が参加するならフランスのオルレアンから行ってほしいそうだ。藤丸くんが最大限安全に聖杯を探索できるように、とのことだ」
「…私は、行かなくてもいいんですか?」
「もちろん僕達カルデアからしてみたら行ってもらった方がありがたいよ。でも彼が動いている現状、彼が死んだ後の予備という名目でやらないことも可能だ。どちらにしろ、僕は君の決断を応援するよ」
つまり、私には2つ選択肢があるのだ。
片方は、
もう片方はカルデアに居続ける選択肢。多分スタッフとしてここの仕事をすることになるだろう。安全に生きるなら、こっちの方がいい。
それなら、私は…
「人理修復に行きます」
なぜかよくわからないけど、そう思った。
「…そうかい。なら…」
即決だったのもあって、ロマンさんはかなりどもっていました。後ろから来たマリーさんに気づかないぐらいには。
「バックアップはこちらの方でやるわ。立香、マシュ、ケルお姉ちゃん、クー・フーリン2人。この5人と私のサーヴァントのアサシンで行ってきてちょうだい。バックアップは…そうね、レイシフト職員全員で」
マリーさんはあっさり私への全支援を決めました。
「所長!?そんなことをしたら、天海くんが…!」
「え?お兄ちゃんが死ぬ訳ないじゃない。もしレイシフト先で妹のサーヴァントがいたのなら話は別だけどね─あのお兄ちゃんが、簡単に死ぬ訳ないじゃない」
確かに冬木の時に見た
妹がいなかったなら、一人で動けるのなら、とんでもない人材なのでしょう。
「あと、お兄ちゃんが妹の声聞きたくて任務に支障がでちゃ駄目でしょ」
「…だからケルさんを置いていったんですかね」
「お兄ちゃんならケルお姉ちゃんのことが気になって気になってしょうがなくなるのでしょうね。サーヴァントになってる時点で、ケルお姉ちゃんは死んじゃってるんだから。…あ、私だったとしても、立香だったとしても同じことするでしょうから。お兄ちゃんの妹に対する愛は異常よ、異常」
どこか遠い目をしているマリーさんは、とても柔らかな…なんというか、さっきの私と同じような表情で微笑んでいました。
「…って、脱線しちゃったわね。明日の朝に皆で行かせるから今日は休みなさい。ね?」
「はい…マリーさん」
お二人と少し話した後、私は眠ることにしました。
この時の私は、知る由もなかった。
それを、オルレアンで知ることになることを。
52とv3、救われないとしたら?
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v3