イーブイの形をしたドアベルを鳴らすとドタバタとした音がなり、ドアが開いた。マサキが出てくるかと思いきや器用にもニンフィアが前足を上手に使ってドアを開けてくれていた様だ。
記憶にはマサキはイーブイを十数体飼っていたがニンフィアを含めた進化系は居なったような気がするがいつの間にか進化させていたのだろう。
そう考えてニンフィアに挨拶をして家に入っていくとイーブイが表紙になっているポケモンフーズの下敷きになっていたマサキを発見した。
「大丈夫か?イーブイが好きすぎてポケモンフーズの表紙ですら愛しているのが?」
「いや、これは抱きかかえていたイーブイちゃんがお前の鳴らしたドアベルの音にびっくりして崩しちゃっただけ、さすがに幾ら可愛いとは思ってもポケモンフーズに手を出さねえよ。」
「そうか、それは悪かったな。君の所でドアベルに驚く子は珍しいな。」
マサキはこれでも有名人である。現代を生きていてポケモン預かりシステムを知らない人は恐らく居ない。そのためにいろんな企業の研究者や社長かマサキを訪ねてくるためにドアベルの音は慣れている個体が多い。
「一昨日に生まれた子でな、とっても臆病なんだ。...で?何か用かい、俺を訪ねるのは珍しいじゃないか?」
「その前にポケモンフーズ動かすのを手伝おうか?」
「ああ、そうしてくれると助かる。」
なぜか、当たり前の様にポケモンフーズに埋もれたまま話しかけて来たがどうやら助けは必要のようじゃ。
「さて、本題と言ってもコガネシティに来たからついでに会いに来ただけだ。こっからシンオウに行く予定でな」
「シンオウに行くのか...一人で?無事に辿りつけたとしても旅は厳しくないか?」
この指摘ももちろんのこと今のシンオウ地方はカントー・ジョウト地方に次ぐと言われるレベルの魔境となっている。理由は単純で、ヒスイ地方からの名残なのかトレーナーがバカ程強い。
前チャンピオンのシロナだってチャンピオンに就いてから現チャンピオンのコウキに負けるまで無敗だった。
しかも、現チャンピオンのコウキはディアルガ・パルキア・ギラティナ等をリーグ戦で使ってくるから桁違いに強い。
トレーナーが強くなれば成るほど野生も強くなる。これはカントー地方ですでに証明された法則だ。つまり、ただでさえバカ程強がったトレーナーが近年理不尽なまでに強化されている。
「正直きついな、最近は飛行機ですら安全ではなくなったから行く方法に悩んでいる。」
「それなら、当てがあるぞ。ジンダイさんが近々シンオウに行くらしい。連れて行ってもらえるか聞いてみたら?」
「ジンダイさんがこちらに居るのか、少し前にパルデアの遺跡に行くと聞いたからまたそちらに居るかと考えていたが...」
アニポケ大好きなら知っているであろうあの、バトルピラミッドのフロンティアブレーンのジンダイである。
バトルフロンティアを知らない人のために説明しておくと殿堂入り後に挑戦できるバトル施設である。
感の良い皆さんならすでに気づいている人も居るだろうが、殿堂入り後に挑戦できる仕様上、物凄く強いのだ。
PWTの上位に常に位置しており、その一部はチャンピオンよりも強い。アニポケでやっていたバトルフロンティア全制覇は夢のまた夢で、過去すべてを含めて3人しか居ないことからこの難しさが伝わるだろう。
余談なのだが、全制覇した3人はレッド・グリーン・ネジキである。グリーン曰く、レッド・グリーンは数度敗北しており、特にネジキが就任する前のバトルファクトリーですらかなりの苦戦をしたらしい。
ネジキにおいては完全なデーダキャラであり、映像として戦闘が残っているのであれば完封することが出来ると豪語するレベルである。そのため、公式戦に出るチャンピオンやトレーナー相手には滅法強い。
「ジンダイさんを訪ねてみるとするよ、少なくともバトルピラミッドでの移動は飛行機よりも数段安全だろうからな。」
「じゃあ、ついでにこれ持って行ってよ。」
そう言いつつUSBメモリーを渡してきた。
「これは?」
「それは、最新のポケモン預かりシステム。ガラルやパルデアなどですでに採用されている、どこでもポケモンボックスを開ける仕様さ。」
「バトルピラミッドがあっちこっち行くせいで、毎回ボックズ更新するのも大変だからシステム更新を頼まれていたからついでに持っていって。」
「まあ、いい情報を貰えた代価としよう。それでは、これからジンダイさんを訪ねるよ。」
ゲームの様にバトルフロンティアは固まっておらず、特にバトルピラミッドとバトルシップ*1は同じ場所に留まらないために挑む前段階が大変である。
そのために、見かけたら話題になるため掲示板等で現在地の報告が盛んである。探してみるとしよう。
書いといてなんですが、いくら何でもフロンティアブレーン強くしすぎました。