インフィニット・ストラトスinアイアン…マン? 作:高橋ヒナタ
用事も済みましたので第11話を投稿!
4,500UAありがとうございます!
2期を期待してくれる方も居るみたいとのことで
メイン3本、頑張って執筆していきますので
どうか応援よろしくお願いします!
「さぁ踊りましょう!私との
バシューーーッ!
「っ!」
戦いの火蓋を切ったのは、セシリアのスターライト。
私はその鋭い射撃をするりと回避して駆け出す。
「だな!優雅なダンスパーティーと行こうか!」
バシューーーッ!
高い機動力でビットが死角へ侵入するのを防ぎつつ
リパルサーを模したレーザーライフルで反撃を加える。
今回私が持ち込んだ武装は、このライフルを除けば
防御用ブレードの「ブレッド・スライサー」と
パンツァーファウストに似た対戦車擲弾発射機が
拡張領域に入っているのみ。
「射撃戦をお望みですのね!」
「──そうだな!」
空き枠に詰め込まれているのは、エネルギーパックだ。
エネルギーパックとは、読んで字の如くなアイテムで
使用したISの指定された"エネルギー"を回復する。
種類はいくつかあり、シールドを回復するSE回復パック
長距離の飛行や長時間の空中戦闘を行う際に重宝される
プロペラントタンクもとい推進用エネルギー回復パック
レーザーライフルやプラズマブレードなどの
武装に使用するエネルギーを回復する
武装用エネルギー回復パックなどがある。
SE回復パックは試合で使用する事は出来ないため
今私が持ち込んでいるのは武装用の回復パック。
つまり、リパルサーレイ…じゃなかった
レーザーライフルを残弾気にせずぶっぱなせる訳だ。
バシューーーッ!
「逃がしませんわ!」
バシューーーッ!
「おおっと!」
私達の間で繰り返し飛び交うレーザー。
先程の試合で自身の欠点を自覚したからか
ビットの射撃が死角以外からも飛んでくるようになった。
あんな振る舞いをしていたとはいえ、セシリアちゃんも
伊達に代表候補生をしていた訳では無いらしい。
バシューーーッ!
危ない危ない、気を抜くと当たってしまいそうだ。
しれっと陽動を掛けてきていた。
「──ヒナタさん、眼鏡を変えたのですか?」
「随分余裕そうだな。あぁ、変えたぞ」
射撃戦の最中だというのにそこに気付くとは。
恐らくは私の表情を見ていたんだろう。
何故メガネを変えたのか知りたいって?
君の成長を讃えて特別に教えてやろうじゃないか。
「アレを使うのは反則だ、と取り上げられてしまってね」
「は、反則?!使うと反則になる眼鏡とは何ですの?!」
やはり気になるか。では、ダンスをしながらで良ければ
教えてあげるとしよう。
まぁ知っているとは思うが、あのメガネは専用回線で
常に自宅サーバーのジュピターとリンクしている。
つまりは、だ。索敵にせよ敵機の分析にせよ
世界でも随一の性能を誇る人工知能であるジュピターが
戦闘の補佐を行う事が出来てしまう訳だ。
バシューーーッ!
「あの眼鏡にそんな機能が…っ!?」
バシューーーッ!
「な?反則だろ?」
「そうですわね!」
流石に攻撃パターン分析はまだ組み込んでいないが
簡単に言えば極めて優秀な戦況オペレーターが1人
私の側だけに着いているようなものだ。
さて。身体も十分温まって来たし、ギアを上げようか。
「そろそろ全力で行くぞ!着いてこいよ!」
「更に上があるのですか?!」
既にトップギア寸前だったスラスターを更に吹かし
一気にセシリアちゃんの懐目掛けて駆け出す。
サッカーコートとそれ程変わらないサイズの
このアリーナで、汎用性特化のラファールとはいえ
これほどスラスターを吹かす子はまずいないだろう。
だが私は違う。アイアンマンスーツの飛行速度は
現行のmk.4でおよそマッハ8、時速にして約9,500km。
それだけの高機動機で戦うのが当たり前な私にとって
正直物足りない位だ。一応高機動カスタムなんだがな。
「させませんわっ!」
バシューーーッ!
「あらよっと!」
「避けられたっ?!」
瞬時加速を点火した状態で姿勢を180°反転させるのは
全身の骨が軋みを上げそうな程キツイ行動だったが
そのおかげもあってビットの射撃を綺麗に躱しつつ
攻撃姿勢を取る事が出来た。
そして勢いそのまま足を叩き、込む!
「喰らえっ!!」
ドゴッ!!!
「キャアッ!?」
ドロップキックというまさかの攻撃方法に驚いた
セシリアちゃんは勢いよく吹き飛ばされて
アリーナシールドに叩きつけられる。
だがここで追撃を緩める気は無いぞ。
取り出したるは2本のバタリングラム──と行きたいが
そんなものは持ってないので、リパルサー…あ違うや
レーザーライフルと擲弾発射機を全て構えてぶっぱなす!
ドォーーンッ!!
[ブルー・ティアーズ シールドエネルギー残量:157]
チラリとスコアボードへ目をやる。
セシリアちゃんの機体はまだ生きている──
バシュウッ!バシュウッ!!
「おおっとっ?!」
余所見していたら爆煙の中からミサイルが飛んできた。
あれはミサイルビットからの攻撃だろう。
敵のミサイルが巻き起こした爆煙を逆手に取るとは
中々やるじゃないか。
「まだまだですわ!」
気合いの入った声と共にビットも飛び出してくる。
面白い使い方だ。ミサイルは勝手に追尾して飛ぶから
ミサイルをぶっぱなしてすぐビットをけしかければ
同時操作が出来なくとも擬似的に手数を増やせる、と。
「やるなっ!」
「当てますっ!!」
だが読めているぞ。そこからスターライトで──
「何っ?!」
セシリアちゃんが煙の中から飛び出してきた。
手にはライフル、ではなく短剣「インターセプター」が。
確か彼女、インターセプターを呼び出すのが下手で
音声認証を使わないと呼び出しに時間が掛かったハズ…。
つまり、土壇場であれを素呼びしたということか。
「甘いッ!」
「そんな!?」
だが、私はアイアンマンだ。
この程度では倒されないさ。
「はあっ!」
インターセプターを持っていた方の手を掴み
軽く振り回してから地面へ叩きつける。
「とても楽しい良い戦いだった!またやろう!」
私は仕上げのフルバーストをもう一度叩き込んだ。
『ブルー・ティアーズ、シールドエネルギーエンプティ!
勝者、篝火ヒナタ!!』
「セシリアちゃん、大丈夫?」
「大丈夫、ですわ…っ」
フラフラしてはいるが怪我はしていないようだ。
「…中々に武闘派なのですね」
「女の子相手にちょっと乱暴だったね…すまない」
「構いませんわ。真剣勝負だったんですもの」
アイアンマンって意外と武闘派なのよね。
リパルサーやミサイルと同じくらい徒手空拳使ってる。
ローディと喧嘩したり、ハマー・ドローンぶっ壊したり
ソーと殴りあったり、キリアンと殴りあったり。
果てはスティーブ&バッキーとも喧嘩してるし。
パワーアシスト乗っけた鋼鉄の徒手空拳だもんな
そりゃ並の人間なら痛い程度じゃ済まされないわな。
戦った相手が揃いも揃って「並」じゃ無いってだけで。
「ピットまで送ろうか?」
「………少し、手をお借りしますわ」
「じゃ、行こうか」
疲労困憊といった様子のセシリアちゃんを背に乗せる。
ゆっくり休んどけよ。私はまだ試合があるがな。
「…私のビットの攻撃が全く当たらなかったのですが
何か対処法や練習法などがあるのですか?」
「ん?それか。簡単だよ。もっと多くの敵と戦えばいい」
「より多くの敵と…?10機くらいですか?」
「いや、50とか…100とか。」
「ひゃ…100?!」
ヒーローってのはいつも多勢に無勢なのさ。
ハマー・ドローン然り、チタウリ然り
ウルトロン・セントリー然り、サノス軍然り。
╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌╌
──翌日。
「1年1組のクラス代表は織斑くんに決定です!
あ、『1』繋がりでいいですね!」
SHRで真耶ちゃんがクラス代表の決定を発表した。
我らが1組代表はそう、織斑一夏君だ!
「山田先生!質問です!」
「はい織斑くん、何でしょう?」
呆気にとられた表情から困惑した表情に変わった彼が
ひとつ質問を投げる。そりゃあ不思議に思うよね。
「俺は昨日の試合2連敗したんですが
なんでクラス代表に選ばれてるんでしょうか?」
あの後私にも負けたもんな、君。
流石に零落白夜を食らったらマズイということで
少し様子を見ながら戦っていたら、調子にでも乗ったのか
面白いように
隙を突いて返り討ちにしてやったわ。
「それは──」
「私が辞退したからですわ」
ちなみにセシリアちゃんは原作通り辞退している。
「私は貴方の戦いに可能性を見いだしまして。
クラス代表として戦いの経験を積んでいけば
きっと貴方は強くなる、と」
セシリアちゃんの辞退理由を聞いた一夏君が
今度は私の方へ視線を向けてくる。
何故辞退した?!とでも言いたげだな。
「ヒナタは?!お前を推薦したのって千冬ね…ゴホンッ
織斑先生だよな?なら辞退なんて認めてくれな──」
「『一夏君に成長の機会をあげたい』って言ったら
割と簡単に辞退を認めてくれたよ?」
「
「なんだ織斑。何か問題でもあるのか?」
「いえ、無いッス」
良し。問題無しだな。
まぁその直後に、一夏君を誰が指導するかで揉めて
箒ちゃんとセシリアちゃんにそれぞれ1発ずつ
失礼な事を考えているのを察知されて一夏君に1発
計3発の出席簿アタックが飛んだ辺りからして
問題事に事欠かないクラスになりそうだが。
「──ではこれより、ISの基本的な飛行操縦技術の
訓練を行う。織斑、オルコットはISを展開しろ」
場所をグラウンドへ移して1限目の授業へ。
内容は千冬さんが言った通りだ。
専用機を持っている一夏君とセシリアちゃんは
お手本を見せろとのことで一足早くISを展開し
実際に飛ぶよう指示が出される。
「よし、飛べ」
キュィィィ…ン
流れるような動作で飛び立っていったセシリアちゃんを
追うようにして一夏君も空へと上がって行った。
「ほんとに飛べるんだ…!すごーい!」
「私たちも飛べるって事だよね?!」
アニメならあちらへフォーカスするんだろうが
私は専用機を持っていないので地上から眺める側だ。
スーパーパワーや魔法の持ち主でもないクラスメイトが
実際に目の前で乗り物などに頼らず空を飛ぶのを見て
同じように空を見上げる少女たちがざわめき立つ。
入学からの短期間に訓練機を借りる事が出来た子は
そう多くも無いだろうしな。
「ヒナタちゃんはどうだった?初めて空飛んだ時!」
「──楽しかったよ。とてもね」
そう問われて思い出すのは昨日の決闘、ではない。
初飛行と言われりゃ思い出すのはあの日だろう。
出来たばかりのリアクターをmk.2にセットして
高度40,000フィートを超えて飛んだあの時を。
トニーもめちゃくちゃ楽しそうだったように
私だってものすごく楽しかったんだから。
「一夏!!いつまでそんなところにいる!
早く降りてこい!!」
あら、箒ちゃんなにやってんのさ。
それ山田先生のインカムでしょ?
早く返してあげなさい。真耶ちゃん困ってるよ。
それにな、そんな事しとると──
ゴチンッ!!
「〜〜〜っ!!」
千冬さんから出席簿アタックが飛ぶんだってば。
セシリアちゃんがなんかやけにニコニコしながら
一夏君と会話してるのは確かに見えたけどな
この距離ならインカムなんざ使わなくたって
大声で叫べばISのセンサーが拾ってくれるから
君はただ怒られに行っただけだぞ。
「次は急降下と完全停止をやってみせろ。
目標は地上から10cmだ」
そんなやり取りをしていると、千冬さんから次の指示が。
上空を見上げればセシリアちゃんが降下姿勢へ入り
一切ブレの無い優雅な動きで急降下を成功させる。
「さすがセシリアさんだね」
「ほんとだぁ!10cmピッタリ!」
ほぼ10cmジャストで機体を急制動させたのは
さすが国家代表候補生といったところか。
「次は織斑君だね!」
「さぁ、カッコよく決めろよ少年…!」
彼、原作だとこの後地面に激突して失敗するのよな。
原作でIS操縦の知識を教えたのは箒ちゃんなんだが
彼女の教え方のクセが凄いこと凄いこと。
「こう、ずかーん!という感じだ!」とか
「グッとしてバシューッ!と飛ぶんだ!」とか
もう擬音まみれなんだもの。私も隣で聞いてたけど
アレで理解しろというのは無理があるぞ。
だがここに私というイレギュラーがいることで
一夏君のIS操縦に対する理解度は多少なりとも
マシにはなっているはず。
「お!降りてくるよ!」
さぁ…どうなる?
……ゴォーーーッ!!
「…ねぇ、速くない?」
「きっと自信があるんだよ!」
いや、確かに自信満々な表情をしているが…
些か自信満々過ぎる気がするな。
これでは…あ、いかん。あいつまた左手を──
ドゴォンッ!!!
「誰が地上に激突しろと言った馬鹿者」
「……すみません」
あぁ、やっぱり今回も駄目だったよ。
次回は中華娘襲来編になるかな。
アイアンマンスーツの初戦闘はもう少し先。
惑星タイタンでのトニーvsサノスとか
結構好きなんですよね私。
バタリングラムとか早く使わせたい…!