インフィニット・ストラトスinアイアン…マン? 作:高橋ヒナタ
長らくお待たせして申し訳ありませんでした…!
ラウラちゃん乱入と学年別トーナメントの間に当たる
オリジナル部分なもんで、少し苦戦しまして。
その分2パート同時投稿なのでどうかお許しを。
──とある軍事基地。
一世紀近くも前のものであろう造りのその基地。
ある出来事を境に使われなくなって久しい筈のここには今
少なくない研究員達が行き交っていた。
「我らが基地へようこそ。ミスミューゼル」
そこへ、数名の護衛を引き連れた金髪の美女が現れる。
抜群のプロポーションを更に引き立てる赤いドレスと
幾つもの死地を乗り越えた猛者の雰囲気を同時に纏う
その美女の名は「スコール・ミューゼル」。
背後の護衛がジュラルミンケースに入った大金を
チラリと覗かせた事から分かるように、彼女はこの基地へ
ある取り引きをしにやってきた。
基地のリーダーを名乗った男はスコールと護衛を連れ
最下層へと続くエレベーターに乗り込む。
「…彼女の様子は?」
「現在、解凍処置を実施しています」
「例のシステム、順調そうね」
「じきに黒兎がお披露目しますよ」
簡素なエレベーターに揺られること十数秒。
スコール達は基地の最下層へとたどり着く。
開けた空間に並んでいたのは、複数の円筒状の装置。
ガラスは内側が見えなくなるほど真っ白に凍りつき
表面には無数の結露が見て取れる。
それはそう、コールドスリープ装置。
そしてその内の一基は今まさにカバーが開く所で。
「あら…本当にそっくりなのね」
「似ているのは容姿だけではありませんよ」
「それは頼もしいわ」
装置から降ろされ研究員に運ばれて来たのは一人の少女。
スコール以上にこの様な場所に似つかわしく無い容姿だ。
だが、基地の職員曰く高い実力の持ち主だとのこと。
「
「……
少女がゆっくりと顔を上げる。
その目付きは、まさしく暗殺者の目付きで。
「
基地のリーダーが、スコールから受け取った書類を
少女の目の前の机に広げる。
「
「…
書類に目を通し、"目標"の顔を覚えた少女は
まるで亡霊のように静かに、任務へと向かったのだった。
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ラウラちゃんの問題を1つ解決した数日後
私は簪ちゃんやその従者でもあるのほほんさんと一緒に
大型ショッピングモール「レゾナンス」へやって来た。
目的は7月の頭にあるIS操縦に関する強化合宿を兼ねた
宿泊学習「臨海学校」で使う水着の調達だ。
「意外だねぇ水着持ってないなんてさ~。
ヒナっちスタイル良いのに」
「あははっ、必要無かったから…」
下着は普段から身につける必要があることや
母と姉があれこれ買ってきて着せてくるのもあって
最近やっとファンシーなデザインのものを着るのにも
抵抗感が無くなってきたところなのだが
水着に関してはまだちょっと…といったところ。
姉が遊び半分で買ってきた悪趣味なモノを除けば
中学入学時に買った学校指定のスクール水着と
学園入学時に買い直した物の2着のみ。
「…そういえば何で学園指定が旧スクなんだろう」
「偉い人の趣味なんでしょ〜きっと!」
「轡木さんの?けどあの人実質用務員だよ?」
ちなみに、最近の学校指定水着は殆どの学校で
セパレートタイプやユニセックスタイプなど
素肌の露出や体型の強調を極力減らすデザインを
採用しているのだが、簪ちゃんが愚痴ったように
IS学園のスクール水着は何故か旧スク。
普通の学校ならのほほんさんが言ったように
上層部の趣味の可能性も無きにしも非ずなんだが
IS学園上層部どころか一介の職員にすら男性は居ない。
唯一の例外が学園長「
彼は主な業務を奥さんに任せているようなので…。
(原作者の趣味…ってこと?)
ISスーツも旧スクや競泳水着に似たデザインだし
この世界の創造主がそういうフェチなんだろう。
「お〜さすがレゾナンス!品揃え良いねぇ♪」
ともかく。まずは水着を選ぶとしよう。
レゾナンスの水着コーナーは、ここに無ければ
市内に水着は売ってないと言えるほど大きいので
お目当ての水着は確実に見つかるはずだ。
「のほほんさんはどんなのを探してるの?」
「えーっとね、こういうやつ」
生粋のキグルミストのほほんさんが探しているのは
やはりというか着ぐるみのような風変わりな水着。
何やら不思議な最新技術で作られているようで
これで水中に入っても動きの阻害が最小限で済むらしい。
「お、あったあった♪」
のほほんさんが見つけたのは、ケモ耳カチューシャ付きの
黄色いキツネを模した着ぐるみ型の水着。
着ると尻尾もちゃんと動くんだとか。
どういう仕組みで動いてるんだ…?
「待って!まだ覚悟が…!」
「ほらほら、妹ちゃんの水着選ぶんでしょ?」
一番探すのが大変そうなのほほんさんの水着を
無事発見出来たので、今度は簪ちゃんのお目当てを探す。
「今回は…ビキニにしてみようと思うの」
「ならあの辺だね」
ビキニに挑戦はするが露出度高めはちょっと…と
そういう方針で行きたいとの事だったので
ボトムがスカートタイプあるいはパンツタイプのものや
パレオもセットになっているものを中心に探す。
「………決めた。これにする」
いくつかの候補の中から簪ちゃんが選んだのは
黒のベースカラーに白いラインで差し色が入れられた
ボトムがフリルスカートタイプのビキニ。
トップスにも肩紐のラインに沿って胸元のリボンまで
フリルがあしらわれている。
自室以外では基本的に主張控えめな彼女のことだから
これでも相当攻めたデザインを選んだんだろう。
少し顔が赤い。
「お嬢様…自分から言い出したのですから…」
「いざあの子を前にしちゃうと緊張するのよ!」
──で。最後は…私だ。
「ヒナっちはどれにする〜?」
「…スタイル良いから何でも似合うと思う」
意外とノリノリな顔で色々な水着を手に取って
ハンガーに掛かった状態のまま当てはめてくる2人。
ただ、ハッキリ言ってしまうとどれにしたらいいのか
全く分からない。今の今までスーツ作りに熱中していて
お洒落や恋愛にあまり関心を持って来なかったからな…。
学園入学で男性と交流する機会がめっきり減ったからか
"買ったとして誰に見せるんだよ"感も凄いし。
「それじゃあ無難なところで──」
「え〜もったいな〜い!」
「私もそう思う」
「そうか…?」
最初はラッシュガード兼用で素肌がほとんど露出しない
無難なタイプの水着を選ぼうとしたのだが
まさかの簪ちゃんにまで勿体ないと言われてしまって
強制的に選び直しさせられてしまった。
トニー…もといアイアンマンとして活動するのなら
もっとナルシストで居てもいいはず、と付け加えられては
私も覚悟を決めるしかない。
「……………この中なら…これで」
「どう?かんちゃん」
「…ギリギリ及第点」
最終的に選んだのは、比較的長めの丈のパレオが付いた
シンプルなエメラルドグリーンのビキニ。
これでも何だか渋い顔をされてしまったんだが
ここ最近同僚からも変態認定されつつあるウチの姉に
選んでもらうより何倍もマシだろう。
なんでも、いつでもジムで泳げるからとか言って
仕事場でもお構い無しに水着白衣で居ることが増えたり
他の科の魅力的な職員さんへのスキンシップが
前にも増して情熱的になったとかなんとか──
「ちょーーっと待ったぁーーーっ!!!」
「うわ…」
噂をすればだよ。
着ている服こそマトモだが何故か水泳用ゴーグルが
頭に乗っかったままのウチの変態お姉ちゃんが
しどろもどろな表情の楯無さんと
困惑顔なのほほんさんの姉「
引き連れて乗り込んできやがった。
「私の妹なのにそんな控えめな水着じゃ勿体ないっ!
今度こそヒナタちゃんに合う水着を選んであげるから
さぁもう一着探しにいくわよ〜!」
「ちょっ…待って!離してっ!」
この姉、最近の趣味が銛片手に川や海へ出向いて
魚を獲って食べる事だからか、やたらと力が強い。
私もトニーに倣って定期的にトレーニングをしたり
ピラティスとは何ぞやと調べて実践してみたりと
体力作りはしてきたが…暴走した姉には勝てなかったよ。
簪ちゃんのほほんさんにイジられる楯無さんを他所に
私は試着室へと連れ去られてしまった…。
──約十数分後。
「……………もう殺してくださいぃ…」
もう帰りたいです。
簪ちゃん達に見せるだけならわざわざ試着室から
引っ張り出す必要なんて無いでしょうに。
何かもうあちこちから視線が突き刺さってる。
「どう?素敵でしょ♪」
「………ゴクリ…」
「うん。凄くえっちだねぇ」
「私が…色気で…負けた…っ!?」
「凄く素敵だと思います」
姉が選んだのは、この店で一番布面積の少ない
いわゆるマイクロビキニというやつだった。
曰く、私のバストはこういう水着に向いている
形の整ったハリのあるバストだからとかどうとか。
もうね、股がスースーするとかそういう次元じゃない。
殆ど何も着ていないような感覚。
ちょっとでも暴れたら全部がずり落ちてしまいそうな
圧倒的な頼りなさをこの水着から感じる。
「もう元の服に戻らせて下さい…」
「………仕方ないな~。じゃあお会計しようか」
いっそのことグラビア撮影でも受けてしまった方が
この姉を黙らせるには良いんだろうか…?
まぁそれはそれとして、臨海学校で着る水着は
これで確保出来たしヨシとしよう。
可愛い水着着て海やプールで泳ぐのは
いつかやってみたい事のうちの一つでもあったし
女の子としての自信を付けるには良い機会だ。
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「──結構買ったわね」
「配送サービスで送ってしまいましょうか」
その後もいくつか店を回って、足りない生活用品や
今後着るかもしれないサマードレスなどを買い込み
時間はランチタイムへ。
「ねぇ、アットクルーズ寄ってかない?」
「時間的にも丁度いいですね」
私達は、丁度「新メニュー登場!」との看板が出ていた
学園内でも有名なスイーツカフェへ立ち寄ることにした。
その夏季限定新メニューは、宮崎県産の完熟マンゴーを
ふんだんに使ったアットクルーズ最高額の逸品だそうだ。
前世でマンゴー好きだった私にはよく分かる
これは言うなれば
少しリーズナブルにしたものであると。
千疋屋のものが4,000円台だったのに対して
こちらは2,500円と少しお手軽価格になっている。
「それじゃあ皆で食べましょ♪」
私達篝火姉妹はもちろん、更識姉妹も布仏姉妹も
家計にはかなりの余裕があるので、注文するのは
皆2,500円のマンゴーパフェだ。
「ん~~~っ!美味しいっ!!」
意外と久々に食べる高級完熟マンゴーの味に
私の沈んでいた気分も一気に戻ってくる。
「ヒナっちは臨海学校何するか決めた〜?」
「まだ決めてないよ。でも、楽しもうとは思ってる」
「私達はね〜、ビーチバレーするんだ♪」
「お、いいねぇ。少し参加させて貰ってもいいかい?」
「いいよいいよ〜!皆にも後で話しておくね!」
話す内容はやはり臨海学校について。
パフェを適度に口にしながら、着いたら何するか
部屋に戻ったあと何するかなどを話す。
篝火姉と更識姉が何やら写真がどうとか話しているが
あの二人が手を組んでの暴走は止めようがないので
放っておくとして、女の子とのカフェというのは
予想よりも気楽でいい。
漁火ヒカル少年の高校時代の同級生の場合
フォークやナイフでチャンバラもどきを始めたり
ドリンクバーの飲み物を手当り次第ミックスしたり
食べきれない量のフライドポテトを頼んだり、と
とにかくハチャメチャしてくれるせいで
楽しいには楽しいのだがとにかく疲れるのだ。
それを咎めていたせいで、そいつらからのあだ名は
いつの間にか「お母さん」になってたりする。
「いいもんだねぇ…こういう光景は」
「ま〜たおばあちゃんみたいな事言ってるー!」
こう、少年少女がほのぼのしている光景を見ていると
つい漁火爺さんとしての感想が出てきてしまう。
穏やかな休日を堪能していた、そんな時だった──
ドカァァァンッ!!!
「爆発っ?!」
「何が起きたの!?」
「お嬢様っ!」
聞き間違いかと思うほど唐突に鳴り響いた、爆発音。
先程までのほのぼのした雰囲気が一瞬で消え去り
レゾナンス中に緊張が走る。
ダダダダダダッ!!!
「じゅ、銃声…っ!」
「どうしようかんちゃん!?」
爆音が鳴り響いたと思ったら今度は銃声が鳴り響いた。
弾丸の発射音からしてアサルトライフルやその類か──
ともかくロクな状況では無いのは確かだ。
「白昼堂々襲撃とは…J.U.P.I.T.E.R.!」
『了解。襲撃者の位置および脱出経路を検索』
「虚ちゃん!ウチの極秘回線は使える?!」
「使えます!この端末から!」
私はジュピターを、楯無さんは更識家を頼りにして
現状把握を試みる。
爆発音と銃声が聞こえてきた方向からは
パニックになった買い物客がなだれ込んできており
狙いの的になるのを承知で頭を出さなければ
音の発信源について探ることは難しそうだった。
ダダダッ!!ダダダダッ!!
犯人は銃を手当たり次第乱射しているらしい。
そのせいか逃げ出してくる買い物客の中には
何人か負傷した者も含まれている。
「──居た!アイツだわ!」
「………まさか…嘘だろ?」
少しして人の波が私達の後方へと抜けていくと
爆発の煙の中から、犯人と思しき"少女"が出てきた。
その出で立ちは、素顔を隠す黒いゴーグルとマスク
どこか古めかしいデザインをした黒い戦闘服
そして、黒ずくめの衣装に似合わぬ銀色をした
機械で作られた左腕───。
「…ウィンター・ソルジャー…っ!?」
まるでヒドラ最強の暗殺者のような少女が
そこに立っていた。
今回遅れたのは、彼女をどう出すか迷っていたから。
あ、一応ですがTS転生ウィンソルではないです。
彼女の素性についてはまた後ほど。
ドイツ語はさっぱりなのでGoogle先生に頼みました
間違いがあったら教えていただけると助かります。