インフィニット・ストラトスinアイアン…マン? 作:高橋ヒナタ
おはようございます。第5話です。
「J.U.P.I.T.E.R.!今のヤツチェック!」
『了解!』
目の前で箒ちゃんが連れて行かれた。
あまりにも突然のことだったからロクな反応も出来ず
ジュピターに実行者の顔でサーチを掛けさせるくらいしか
出来なかった。胸に着けてた、小型カメラ内蔵の
ジュピター専用センサーが役に立ってくれたよ。
「お師匠様もいないぞ!なんなんだあいつら!」
「今調べさせてるから待ってて」
正直誘拐犯であっても不思議じゃない手際だった。
神社の境内を見に行かせた一夏君も戻ってきたが
彼の師匠であり箒ちゃんのお父さんでもある
恐らくは篠ノ之家全員がいなくなっている。
『結果が出ました』
「それを待ってた!」
少ししてジュピターが調査結果を持ってきた。
果たして奴らの正体は───
『どうやら日本政府所属であることは確かなようです。
しかし、その素性までは探れませんでした』
「……ええと…それって?」
「悪いやつでは無いみたい。たぶんね」
短時間とはいえジュピターが素性を探れないという事は
それなりに秘匿性の高いエージェントではあったらしい。
がしかし、不安は残る。
私の知っている日本政府というと、裏金にまみれていたり
支持率が最底辺走ってるのにやりたい放題してたりする
割と黒いヤツらの集団なので…。実際白騎士事件でも
真っ先に自衛隊飛ばして攻撃を仕掛けさせていたので
政府のエージェントといっても油断は出来ないだろう。
(いつぞや元首相暗殺されたくらいだぞ?守れるのか?)
どちらにせよ、箒ちゃんに護身用具を送っておいた方が
何かあった時に安心できそうだ。
シビル・ウォーに出てきたアレが使えるかもしれん。
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「………だいぶ寂しくなったね…」
一夏君を千冬さんへ預けた私は自宅へと帰ってきた。
両親は働き詰め、姉は学業と親の手伝いで忙しく
束さんと箒ちゃんはそれぞれここへは来れなくなり
千冬さんも家計が苦しいらしくアルバイト漬けの日々
かろうじて一夏くんが来れるかという程度。
実に寂しくなってしまったものである。
「私も頑張らないとな」
私の目の前に飾られているのは、まだヘルメットが無い
銀色のアイアンマンスーツ。機能はパワーアシストのみ
リパルサーレイもユニビームもミサイルも無く
アークリアクターが完成していないせいで
電力すら外部供給式という、ひどい体たらくだが
それでもパワードスーツとしては使えるようになった。
ようやく最低限形になりそうなスーツを眺めて
モチベーションを少しでも取り戻す。
「J.U.P.I.T.E.R.起きてる?」
『勿論起きていますよ』
「新しいファイルを作って。インデックスはそうだなぁ…
とりあえず『
『保存先は如何なさいますか?』
「スーツと同じ場所でいいよ。まとめちゃって」
『了解』
束さんが雲隠れし始める前には、これを完成させて
箒ちゃんにプレゼントしてあげたいところだ。
フラッシュ・超音波発生器と防弾機能があれば
多少の武装集団くらいはエージェントと協力して
切り抜けることは充分可能だろう。
さすがに
超人相手でも無ければ機能はするはず。
「あとはアークリアクターだね…」
だが、どこまで行っても課題はアークリアクターだ。
あれだけは理論が出来ても小型化が出来ん。
トニーはどうやってこれを洞窟で作ったんだろうか。
凄く気になる。
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そして月日は流れた。
「やった…本当に動いたよ…!!」
『おめでとうございますヒナタ様』
私はひたすらアークリアクターの研究を続け
一夏君が中国から越してきたという
知り合ってから更に1年ほど経過した辺りでようやく
アークリアクター1号機の製造に漕ぎ着けたのだ。
冷蔵庫サイズとはいえ、水素ガスと水素吸蔵合金
始動用電力を放り込むだけで最大約70万kwほどの
出力を確保出来たのだから大躍進だろう。
「さてJ.U.P.I.T.E.R.。大改造するから手伝ってね」
『お任せ下さい』
アークリアクター完成に伴い、自室兼ラボを大胆に
アップグレード。リアクターから供給される
一般家庭用にしては莫大すぎる電力にものを言わせて
消費電力をガン無視した構築を採用し
更なる発明加速を実現してやった。
「外部電源を切断。リアクターからの供給を開始」
『了解。リアクター稼働率74.5%、蓄電中です』
どれだけ頑張って使っても使い切れないからと
家に超大容量バッテリーを複数基増設して
リアクターは必要な時にのみ運用する形とした結果
運転している時間がごくわずかになってしまったのは
少々残念なところがあるが…。
『ヒナタ、そっちはどうだ?順調か?』
「もちろんですよ。千冬さんこそどうなんです?」
『収入も安定したのでな。鍛錬にも打ち込めているよ』
「それは良かった。無理だけはしちゃダメですよ」
『ははっ。分かっているさ』
千冬さんの方は原作通り第1回モンドグロッソを制し
見事世界一のIS乗りである称号「ブリュンヒルデ」を
手にしていた。
IS日本代表選手団入りしたことで収入も大幅に増え
1年ほど前にアパートから一軒家へ移り住んだとか。
そのおかげか今の千冬さんは焦燥した感じが消え
前よりも更に美人さんになっている。
あのバツグンのプロポーションが既に片鱗どころか
ガッツリ覚醒していると言えば分かるだろう。
『お前も中々のスタイルになってきたじゃないか』
「千冬さんが言うと嫌味に聞こえますよ?」
『すまんすまん。だが、流石は篝火の血筋だな』
「お母さん"スゴイ"ですからね〜…」
千冬さん曰く私もまぁまぁにはなってきたらしい。
まだ11歳とはいえ、既に出るとこは出てきてる。
お姉ちゃんなんかはもうぷるんぷるんしてるし
高校入学する頃には私も「巨」の仲間入りだろう。
「でも"ソレ"、邪魔になりません?」
『それは言えてるな。凄まじく邪魔だ』
「ですよね」
よほどデカかったりしない限りソレは大きい方が
男にモテる訳だが、実際に膨らみ始めて気付いた
これ以上大きくなると絶対邪魔になるよね、と。
事実ISに乗って激しい戦闘をしている千冬さんなんかは
IS用のピッチリスーツで押さえつけてても揺れまくって
正直邪魔にしかならないそうだ。
『そうだ、来年のモンドグロッソはドイツだそうだ。
観戦チケットを用意出来るらしいがお前は来るか?』
「第2回モンドグロッソですか」
『──何か懸念事項でも?』
「…無いわけじゃないです」
ビデオ通話の中でそのキーワードを出されて
一瞬だけとはいえ動揺してしまった。
第2回モンドグロッソ。それはISという作品において
非常にデリケートな転換点の1つなのだ。
決勝戦の日にまたかなり大きな事件が起きるのだが
これが起きなかった、あるいは事前に防いでしまった場合
のちのち登場する原作キャラの成長フラグを折ってしまい
そもそも本編に絡んで来ない可能性が高くなる。
かといって事件が起きれば"主人公"が危険にさらされ
原作から大きく乖離してしまう可能性がある。
「どう対応すべきか悩んでるんです」
『…そうか…決まったら声を掛けてくれ』
「はい」
本編に合流したらしたで面倒事を色々持ち込んでくる
困ったちゃんなのだが、殆どの原因は他のヤツにあるので
その子を助けないという選択肢は取りたくないのだ。
さぁどうしたものか。
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ひとまず第2回モンドグロッソの観戦チケットは
受け取っておき、私はまた研究の日々へ入る。
一夏君や鈴音ちゃん、彼らの友人の
気分転換を挟みつつリアクターの小型化を進めた。
「ひょえ〜ホントにアイアンマンだ!スゲェな!」
「アタシから見てもカッコイイと思うわ!」
一夏君の友人ズにも私のアイアンマンは好評なようで
作った本人としても嬉しいものだ。
「なぁ、これ着れないのか?」
ふと弾君にそう言われて思いついた。
弾君か一夏君なら着れるんじゃね?と。
成長期を見越してアジャスターは搭載しているし
ちょっとキツイだろうが着れるはずだ。
「一夏君vs弾君、ジャンケン!ファイッ!!」
「え?何?!弾とジャンケンすればいいのか?」
「お、おう一夏かかってこいやコラ!」
私は2人にジャンケン勝負をさせた。
「「ジャ〜〜ンケ〜ン…ポンっ!!!」」
「悪いな弾!」
「くそぉ〜!」
勝ったのは一夏君でした。さすがは主人公だぜ。
「じゃあ一夏君、これ着てそこに立ってね」
「え、こんなの着るのか?」
アイアンマンスーツ試着会で選ばれた一夏君には
トニーがmk.3を装着する時に着ていたような
スマートなボディスーツを着てもらいます。
何?ちょっと恥ずかしいって?大丈夫大丈夫。
君はそのうちもっと恥ずかしいピッチリスーツ着るから。
「よし、準備オーケーだぞ」
「それじゃあ今からスーツを装着させるからね」
私も私で一旦バラしたスーツの部品をそれぞれ
装着用アームにセットしていく。
この辺は半手動だが、どうせそのうち改良しまくって
mk.7にあったような自動着脱機能をつけるから
こういうのはロマン枠で自宅に一台あればいい。
「J.U.P.I.T.E.R.ヨロシク!」
『アイアンマンスーツmk.2、装着開始』
ウィーーーンガコンッ
ジジジジッ
そして始まる、アイアンマンスーツ装着。
「おぉ、アーマーが組み上がってく!」
「「「すっげーーー!!!」」」
目の前の光景はもう、映画アイアンマンの中盤で
トニーがグルミラ村へ向かう直前のアレそっくりだ。
スーツを着せられている一夏君はもちろんのこと
それを見ている弾君、数馬君、鈴音ちゃんは大興奮。
両足、腰、胴、両腕と胸部、と順調にアーマーが装着され
最後に残ったのがあの特徴的なヘルメット──
ガコンッ!
「「「!!!」」」
どこか威圧感を与えるフェイスマスクが閉じれば
アイアンマンin一夏君が完成した。
観客3人は凄すぎて言葉も出ないようだ。
「──ど、どうだ一夏。動けるか?」
「あぁ。まったく重さを感じないぜ…!」
「金属製よね?これ」
「パワーアシストが入ってるからね」
一夏君が体を動かす度にウィーンウィーンと
パワーアシストが稼働する音が鳴り響く。
このスーツ非常に重く、少なくとも数百kgはあるので
本来一夏君の腕力では動くこともままならないが
パワーアシストによってその重さが打ち消され
普段と何ら変わりない動作をすることが出来るのだ。
「…でもさ、ケーブル付いてるのカッコ悪くないか?」
「あぁ弾君…それは指摘しないでくれたまえよ…」
小型アークリアクターが完成していないせいで
電力は未だに外部供給式なんだ。その電力を作ってるのは
同じアークリアクターなんだけどね。
「武器とかは付いてるのか?」
「いや、まだ開発中だよ」
「てことは後々武器も付くのか?!」
「勿論!期待しててよ」
やっぱり男の子ってのはこういうの大好きなんだね。
武器も付けるよって言ったらまた目の色が変わったもの。
さすがにmk.50やmk.85の武装を再現するとなると
ナノマシンに頼らなくちゃならなさそうだけど
この世界は転生前より科学技術が発展してるおかげか
ナノマシンが民間にも僅かながら流通しているので
トニーより早くナノテク導入が出来──たらいいなぁ…。
MCU内の年表ではmk.1が完成したアイアンマン1が2008年
mk.50が出てきたインフィニティ・ウォーが2018年なので
トニーは10年足らずでナノテクを本格導入した訳だ。
今から10年以内にナノテク導入?いやぁキツいっす。
「ホントか?!頑張れよ!」
「…うん…!頑張るよ!」
夢見る少年たちにこんなキラキラした眼ぇ向けられたら
頑張らない訳にはいかんのぅ!腕が鳴るわい!
アイアンマンスーツmk.2、登場。
なお、空は飛べない模様。
Mk.3の装着シーンってホント最高ですよね。
次回はモンドグロッソまで飛びます。
本作に2期(GX版8巻以降のオリジナルストーリー)は要る?
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要る(時間を掛けてでも書いてくれ!)
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要らない(8巻で綺麗に終わらせてくれ)