IS~ある少年の過去と記憶   作:1056隊風見鶏少尉

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この姉は上手く書けたか不安です。 何かおかしければご指摘をくださるとありがたいです。

それと私生活の話になりますが来週はテストがあるので投稿が遅れると思います。
ですがなるべく更新はしたいとおもっていますのでよろしくお願いします。
あと、見てみたら、お気に入りが30件もありました。 登録していただいてありがとうございます、これからもがんばっていきますのでよろしくお願いします。

それでは、どうぞ。


十話 『監視』

 

 

 

 

箒side

 

――時間は凛が目覚める前にさかのぼる。

 

 

「まったく、何なのだアイツは!」

 

バン! と力強く机を叩く。

 

あの後、何事もないかのように自室に帰ってきた箒。彼女は憤慨していた。

 

(アイツは!せっかく私が一夏に気合いをいれてやったというのに、でしゃばりおって!そこは一夏が倒すべきだろうが!)

 

ダン、ダンとさらに机を叩く。

 

(だいたいなんだというのだ、あの男は!いつもいつも私と一夏の邪魔ばかりしおって!)

 

握る拳に爪が食い込む。

 

――――コンコン。

 

ノックの音で箒は我にかえる。

 

「……どなたですか?」

 

今は誰とも話す気はないのだが。

 

「私だ」

 

その声で無意識に背筋が伸びる――織斑千冬だった。

 

「邪魔するぞ」

 

思わぬ来訪者に固まっていると、こちらの有無を聞かずに部屋に入ってきた。

 

「……何のようですか、織斑先生」

 

今は話したくないという雰囲気を声に出す。

 

「何、篠ノ之に少しばかり用事があったものでな」

 

それを異にも返さず私のベッドに座る。

 

「まぁ座れ」

 

どうあっても動くことはない織斑先生を見て渋々ルームメイトの凰(ファン)のベッドに腰かける。流石に真正面に座るのは気が引けたので少しずれて座る。

 

座ったのを確認し織斑先生は話始めた。

 

「さて、あまり時間もないのでな。単刀直入に言おう、お前何を考えている?」

 

「は?何を言っているんですか?」

 

訳のわからない質問に思わず聞き返す。

 

「今日のアリーナでお前がした行動の事だ」

 

「それは……一夏が負けそうだったので渇を入れようと――」

 

「そこだ」

 

――したんです。そう言いきる前に織斑先生が割って入る。

 

「そもそも何故あの場面で行こうと思ったのだ?危険だとは思わなかったのか?」

 

「そ、それは――」

 

「あぁ、言わなくてもだいたい分かる。おおかた、あの後に弟が助けてくれると思っていたのだろう」

 

織斑先生は淡々と告げる。

箒はまさにその通りでぐうの音も出ない。

 

「貴様はあのISが危険だと分からなかったのか?それでこのザマだ。自身の判断で自分の身を危険にさらし、負傷者を出した。違うか?」

 

侵入してきた時に、あのISの脅威については管制室で話したはずだ、と千冬は付け足す。

 

「それはあの男が勝手に入って、勝手に助けただけじゃないですか!私は関係無い!」

 

ベッドから立ち上がり、織斑先生に反論する。一部始終しか見ていない彼女からすれば、納得のできないこどだ。

 

「調子に乗るなよ小娘が」

 

「ッ!」

 

千冬は鋭い眼光で箒を睨み付ける。

箒は蛇ににらまれた蛙のごとく身動きが出来ないことに気付いた。

 

「貴様は自分は他とは違う、そう思っていないか?」

 

そう言われて箒は否定できなかった。

自分は違う。皆とは違う。私は『あの人』の妹なんだ。

 

私は『あの人』のせいで――

 

全ては『あの人』のせい――

 

「違うではないですか、私は私は『あの人』妹です!あの人がいたから――」

 

「――あんな姉、いなければ良かったんだ!」

 

抑えていた気持ちが溢れ出る。

 

「――それだけか」

 

箒の言葉を黙って聞いていた千冬は一言だけ口にした。

 

「は?」

 

まさか自分の気持ちを吐き出し、少なからず姉の友人である千冬に何かしらのことを言われると構えていた箒は呆気にとられた。

 

「束(あのバカ)がISを発表し、それから用心保護プログラムが敷かれ、対象としてお前が選ばれ、一夏(友人)と離ればなれになったのは知っている。だがここでは貴様は等しく生徒だ。それ以上でも以下でもない」

 

ベッドから立ち上がり織斑先生は箒に告げる。

 

「貴様の私怨などどうでも良いのだ。それは姉妹で話をつけろ」

 

そういっている割には拳を握っているのを箒は見逃さなかった。

 

「さて、私は教師として生徒のお前の素行を罰しねばならん」

 

そして織斑先生はチラリと時計を見、用事があるのか扉の方に向かった。

 

「お前の処罰は後日に報告する、自分の考えを改めておけ」

 

そう言って千冬は部屋を出ていった。

 

残された箒は拳を握りしめ俯いていた。

 

(――力が欲しい)

 

(そうだ。一夏が私に振り向いてくれないのも、私が弱いからだ)

 

(――力が欲しい。何者にも負けぬ力が!!)

 

ゆっくりと視線を上げた箒の目には決意の炎がたぎっていた。

 

――――それが歪んだ決意とは思わずに

 

 

 

箒sideout

 

 

 

 

 

 

束side

 

「…………」

 

世界のどこか。そのどこかに彼女はいる。

彼女の目の前にはすでに砂嵐となって何も映していない巨大なモニターのようなものがあった。

 

「あぁ~ぁ!壊されたよ!束さんのかわいいかわいい試作機がぁぁぁぁっ!」

 

篠ノ之束――『歩く天災』は自分の送った無人機が破壊され、オーバーアクション気味に機械の部品が無造作に散らばっている部屋を転げまわる。

 

「あ、まぁいいや。所詮試作機だし」

 

いつの間にか立ち上がり先ほどのことが嘘だったかのようにケロッとしている。

そして束はどこかへ歩き出していた。

 

「しっかしな~、せっかく束さんがいっくんのために『見せ場』をつくってあげたのに、とんだ邪魔が入ったねまったく!何だあの白くて小っこいの、ムカつくなー」

 

気に入らない、と吐き捨てるように呟く。

「それにしても箒ちゃん成長したな~、0.5㎜はおっきくなってたな~、毎日見てるけどすくすく育ってくれて嬉しいよ」

 

誰かにそのことを自慢するように胸を張る。自身の豊満な胸がさらに強調される。束は衛星をジャックし、IS学園を見ていたりするのだ。

 

やがで目的の場所へと着いたのか、何やら番号を押す。すると扉が開き、中に入る。

 

「さ~てと、かわいい試作機が壊されて束さんはぷんぷんだぞ~。また『プレゼント』でも送ってやろうかなー」

 

目の前は薄暗く何があるかは分からないが背景よりも濃い巨大な『陰』がそこに複数体鎮座していた。

 

「~~~~~♪」

 

鼻唄を歌いながらその陰の間を歩く。そして一体だけ離れている陰の前に立つ。

 

 

「さあ~て、これのお披露目はいつになるかなー♪ 楽しみだな~♪」

 

いとおしい我が子のように表情を緩ませる束。

だが次には何かを思い出したような表情になった。

 

「――そういえば、あの白くてちっこいの、どこかで束さんは見たことがあるような……」

 

彼女の代わりのように、頭についている耳のようなものがせわしなく動いていた。

 

 

 

束sideout

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