IS~ある少年の過去と記憶   作:1056隊風見鶏少尉

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投稿が大変遅くなってしまい申し訳ありません
色々とあって書く時間が取れずこんなに延びてしまいました。
次回からは早くしていくように努力します
それでは、どうぞ。

サブタイ間違ってましたので修正しました。


七話 『クラス対抗戦 』

翌日、SHRが終わると山田真耶先生に呼び出された。

何事かと思い、行くと、セシリアを除く昨日のアリーナの面子が揃っていた。

 

「どうしたんですか?」

 

とりあえず、聞いてみる。

 

「部屋替えです」

 

「「「「「はい?」」」」」

 

思わず全員ハモったよ。

 

「だから、部屋替えです。やっと整理が出来ましたので、織斑くんは星野くんのお部屋に移動してもらいます。篠ノ之さんは鳳さんと同じ部屋に――」

 

「「納得できません!!」」

 

だよなー俺も思った。一人でいいよ、気楽だし……他人に迷惑かけないし。

 

「えぇ!?で、でも年頃の男女をいつまでも同じにしておくのは、教師として見過ごすわけにはいきませんので」

 

そんな眼鏡をクイッと持ち上げて言うセリフじゃあないだろうに。

 

「わ、私は別に……」

 

「いいじゃない別に!!」

 

真っ向から反抗する鈴としどろもどろの箒。

 

「えぇ…………お、織斑くんと星野くんはどうですか?」

 

泣きそうな顔で言われても俺は嫌なのでことわ――

 

「いいですよ、俺は。箒も男子がいてあまり気が休まらなかったと思いますから」

 

「そうですか!よかった……」

 

パァァ、と顔を綻ばせる。 いやあの、俺にも聞こうよ? 何で一夏だけなんだよ。

 

「な、何?」

 

あ、山田先生とは対称に顔をひきつらせる箒。

 

「大丈夫だ箒。俺だって一人で起きれるし顔だって洗えるさ」

 

一夏の言葉を聞いて、箒は目をつりあげて怒りをあらわにする。

そして、どこからかとりだした木刀を一夏へと突きつける。

 

「先生!今すぐにでもこの男との部屋を替えたいです!」

 

「ひゃっ!は、はい分かりました!!」

 

気迫に怯える山田先生。返事を聞いて箒は木刀を握り締めたまま自室に戻っていった。

 

「あ、危なかった……箒のやつどうしたんだ?」

 

一夏が箒の去った後、胸を撫で下ろしていた。

確かにな、お前が半歩下がってなければ木刀当たってたもんな。

 

「ほおっておいてやれ、そのうち直んだろ」

 

情緒不安定なんだよ。そっとしておいてやれ。

 

「はぁ、一夏……あんたアレはないわ」

 

「アレ?どれだよ?」

 

「何でもないわ。あんたのそれは今に始まったことじゃないし」

 

さて、と話に区切りをつけて鈴は告げる。

 

「山田先生。私は一夏と同じ部屋がいいです」

 

話が戻ったよ……。

 

「ですから、部屋割りはもう決めてしまって……」

 

「コイツと変えれば良いだけの話じゃないですか」

 

と俺に人差し指を向けてくる鈴。

 

「えぇ、そうなのですが……ほ、星野くんはどうしますか?」

 

この人、さりげなく話の軸を自分から反らしたよ。

キロリ、とこちらを睨むような視線を向ける。無言の圧力というやつだろう。俺には効かんが。

 

「どちらでもいいですよ……正直どっちもめんどくさそうですから。でも俺は教師の指示には従います」

 

山田先生に言うといっそう鋭い視線を浴びる。

 

「俺も良いですよ。男子同士なら気疲れしないですし」

 

一夏も俺に賛同する。

 

「納得いかないわ」

 

いつまでも平行線な鈴。

 

「あのなぁ、早くしてくれないか。もう少しで授業が始まるんだが?」

 

あの織斑先生の制裁は食らいたくない。衝撃を受け流しているはなのに

 

「じゃあ、あんたが折れなさいよ」

 

あくまで鈴自身は折れないらしい。

 

「鈴、別に俺に気を使わなくてもいいぞ」

 

「え?」

 

「俺は別に寂しいって訳じゃないし、確かに鈴に会えて嬉しいけどさ。それで鈴が無理をしてほしくないな」

 

こいつは何を言っているんだろうか。どうやったらそんな話になるのか。

山田先生を見れば顔を赤らめているし、鈴は表情をめまぐるしくかえて俯くし、一夏は困惑げな表情をしてるし……もしかして俺だけか? この状況が分かってないのって俺だけなのか?

 

沈黙の数秒後、時間は動きだす。

 

「どういうことよ、一夏っ!!」

 

一夏めがけ鈴が突っ込んできた。

 

…………とはいったものの目的の一夏は俺の後ろにいるわけでして、必然的に俺に向かってくる。

ので、軽くいなして明後日の方向に飛ばす。

 

「何よ!邪魔しないでよ!」

 

いや、そんなこといわれても。

 

「け、ケンカはダメですよ!」

 

おろおろとしながらも仲裁にはいる先生。

 

「コイツが悪い!」

 

今にも飛びかからんほど怒ってらっしゃる。

 

「何で俺なんだよ……おら、一夏、ご指名だぞ」

 

一夏を前に来させる。何でおれ? って顔をしているが無視だ。

鈴と面と向かうように一夏が立ち、しばらく何かを考えているかのような沈黙。それにあわせるように鈴も山田先生も黙っていた。

そして何かを思い付いたような顔をし、口を開いた。

 

「鈴、お前もしかして寂しいのか?」

 

「…………ほぇ?」

 

あまりにも予想外だったらしく鈴の口から間抜けな声が漏れる。

 

「だってお前まだ入学(はいって)きて日が浅いだろ?友達も出来てないから不安で俺と一緒の部屋になりたいんだろ?」

 

まるで自分が言った言葉が合っているかのような顔をしている一夏。

いや、一夏よ。絶対違うと思うぞ。ほら、俯いてプルプル震えてるじゃん、ぜったい怒ってるよ。

 

「い……一夏ぁっ!!」

 

案の定、である。

しかし想定外が一つ。

鈴がISの腕部装甲を展開し、そのその鋭い五指で一夏を刺さんと飛びかかる。

「!」

 

一夏もまさかこんなことをされるとは思っていなかったようで反応が遅れ、回避が間に合わない。

 

「よっと」

 

この場合、一夏を倒して相手に応戦した方が早いので一夏の襟首を掴み、足を浮かせて転ばせる。こんな時に要人警護(シークレットサービス)が役に立つとは。

鈴の突きは空を切る。俺はその隙に即座に前に出て前に突き出された手を取り捻るようにして、組み伏せる。

 

「危ないだろうが、怪我したらどうするんだ?」

 

「い、痛い、痛い痛い!ち、ちょっと!離しなさいよ」

 

「お前がISを解いたらな」

 

そういうと渋々といったようにISを解く。俺も極めていた腕をほどく。

 

「何すんのよ!!」

 

この時間で何回目だろうか、コイツに理不尽な怒りをぶつけられるのは。

 

「うるさいな、決められたことにグダグダと文句をしてもいみないだろうが。それに良いのか、こんな場所でISを使って?」

 

「そ、それは……」

 

急に態度がしおらしくなる。……山田先生はにっこりしている。怒ってるな。

「あと、お前俺と名前かぶってんだよ」

 

この際なので言っておく。

 

「別にそれは関係無いでしょうが!!」

 

「そうだな……鳳か鈴々(リンリン)ってのはどうだ?」

 

かわいい名前だと思うし、良いんじゃね?

 

「あ」

 

ん? 一夏がいってはいけない言葉を言ってしまったような顔をしている。

 

「い、言ったわね……この、この……」

 

「誰がパンダだぁっ!!」

 

「いやんなこといってねえよ!?」

 

先程よりもさらに速いスピードで迫ってくる鈴り……鈴。

思わずツッコミをいれてしまった。

俺は即座に迎撃体制に入ったが横やりが入る。

 

ガスッ!!

 

「ふげっ!!」

 

鈴の頭に出席簿が叩き込まれる。そして身体を掴まれ、動きを封じられる。

 

「何をしている。乱闘なら私のいないところでやれ。それともグラウンド十周くらいは走るか?」

 

「でも織斑先生コイツが……!」

 

「口答えではなく、はいと答えろ」

 

「……はい」

 

そうして拘束を解かれ、トボトボと2組に戻っていった。

途中こちらを向き、キッと俺を睨みつけ帰っていった。

 

 

「お前達もだ、何をしているんだ馬鹿共。話し合いもまともに出来んのか」

 

織斑先生はあきれた顔をする。

 

結局、部屋割りは山田先生の言った通りで決定となった。

 

「席につけ、では授業を始める――」

 

朝だというのにかなり疲れた。

 

放課後、部屋に戻り、俺も『見られると不味い物』を隠す。……別にエロいものとかじゃないぞ。俺の名誉のために言っておく。ただの一般人にはちょっと刺激が強いってだけだ。

しばらくしてコンコン、とドアがノックされる。

 

「はい」

 

ドアを開けると、やはり一夏が立っていた。

 

「よう、早速で悪いが入れてくれないか?」

 

「あぁ」

 

一夏が荷物を部屋に入れ、簡単に整理し終える。

 

「そういえば、やけに暗くないか?この部屋」

 

「そうか?まぁ、イヤなら先生に言っといてくれ。直してくれるだろ」

 

「あぁ、分かった」

 

それからはどちらの寝具で寝るかなどを決めておいた。色々と重要なことだからな。

 

「あ、そうだ星野、いい忘れてたことがあった」

 

「ん?なんだ?」

 

「――これからよろしくな」

 

「あぁ、よろしく」

 

俺にさわやかなスマイルを向けてくる。

それに軽く返事をする。

 

 

 

――それから一週間後、クラス対抗戦が始まった。

 

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