ドクターとヒーローアカデミア   作:雑食性柑橘類

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祝 アークナイツ4.5周年


2-2

心操が言ってた通り、最終種目はトーナメント方式の個人戦。尾白君は辞退しちゃったけど、私は該当しないから辞退しない。

 

「温存できて良かった。理性もコストも溢れるほどある。」

「試合緑谷となんだけど、なんか知らない?」

「あー、良いよ。尾白君はあっちにつくっぽいし。」

 

レクリエーション中はずっと彼の質問に答えた。いい攻略法が浮かぶといいな。

 

「そういえば、自分の試合はいいのか?」

「うん、もう決めてある。」

 

そんなこんなで、人使と緑谷君の試合だ。A組用の席で観戦しているが、何となく疎外感。まあ緑谷君応援してる人が多いし、人使は個性がら心象が悪くなりやすい。

 

『緑谷が止まったァ〜!』

 

お、成功させたようだ。この早さ...尾白君にそこまで聞いてなかったのかな?

さて、ここからの最良はその場ですぐ「まいった」と言わせることだが、人使のプライド的に負けたのを分かりやすくしたがるだろう。でも場外に移動させるなら時間がかかる。そして緑谷君が対策していない確証は無い。

 

「油断だな。」

「シルバーアッシュ!?どうやってんのか分からないけど私より使いこなすな!帰りなさい!」

「なに、今はあいつが目をかけられている生徒なのだろう。」

「確かに指揮や最良の見極め方を覚えたら化けそうだから教えているけれど、それ以外は何も教えてないよ。だから尾で太腿を叩くのをやめてくれ盟友。地味に振動が来る。」

 

あとさっきからA組にすごい見られてる。

爆発が起きてすぐそっちに目がいったけど。

 

『緑谷が踏みとどまったァ〜!!!』

 

「取っ組み合いになったか...」

 

緑谷君が人使を背負い投げして場外。

でも普通科の人達が言っている通り、ここまでの実績は無視できる物じゃない。

 

「じゃあ私も控え室に行くから、もう戻ってくれ。」

「この私を失望だけはさせてくれるなよ。」

「ご期待にそえるように頑張るよ。」

 

控え室についたら、もう前の試合が終わっていた。

 

「拘束能力の高い瀬呂君が先制してもこれか。足を起点に凍結できるのは強いな。」

「復帰終わりました!第3試合の選手は上がってください!」

 

『さあ第3試合!スパーキングキリングボーイ!ヒーロー科上鳴電気!』

 

マイク先生の口上はすごいな、騎士競技を思い出す。

 

『vs!成績的には目立ってないが、ここまで個性を使わずのし上がってきた!ヒーロー科城島療!』

 

バレてたか。だって温存と使い所を考えたら使わなくてもいいって判断できるところが多かったんだもの。

 

「クラスメイトだからって容赦しねぇぞ!」

「こっちのセリフだよ!」

 

『スタート!』

 

容赦しないって言うなら絶縁体などがないと防げない全力を出して一撃で決めに来るだろう。

しかしこっちには絶縁体よりも有効な手段がある。

 

「無差別放電130万ボルト!」

「【エアースカーペ】」

 

正面に立って貰って電撃から庇って貰う。一撃でやられることは無いと思うけど、流石に許容量は超えたようでジリジリとダメージが入っている。

...エアースカーペって130万ボルトもろに食らっても3割程度のダメージなの?もう2割くらいダメージ入ると思ってたんだけど。

 

『エアースカーペの武器に電気が吸われているようです。』

 

じゃあやっぱり『個性』って術ダメージじゃないんだ。

 

「エアースカーペ、反撃はいいよ。彼は生身から放電できるけど、感電愛好家じゃないんだ。」

 

その後はアホになってしまった上鳴君を場外に押し出して勝利した。

 

A組の席に戻ると、緑谷君がノートに何か書き込んでいた。集中しているのか隣から覗き込んでいる私に気づいていない。というかこの絵は誰だ?なんかゴテゴテした装備がついてるけど。はつめ…飯田君の対戦相手だった人か。

あ、他のページ。結構『個性』について書かれてるんだ。

 

「緑谷君も『個性』研究志望だったの?あ、でも戦い方が細かく書かれてるから実践用かな?」

「へっ⁉︎じょ、城島君!こ、これは将来ヒーローになるための分析で…。というか“も”って事は…」

「うん、私は『個性』の研究をしたいんだ。そのためにヒーロー免許が欲しい。」

「あれ?研究者になるならヒーロー免許じゃなくて『個性使用許可証』じゃないの?」

「いろいろあってね。それ、私のページもあるのかい?」

「う、うん!城島君はいろんな場面に対応できる凄い『個性』だよね。だから今まで見たことのある人を1人1人記録してるんだ。」

「あ、エアースカーぺ。もう書いたんだ。」

「エアースカーぺっていうんだ!あの上鳴君の全力放電を受け切るなんて凄いよ!」

「だって。よかったねエアースカーぺ。」

「え、いたの⁉︎」

 

私の隣に座っていたエアースカーぺは、照れてそっぽをむいた。戦闘データしか入れてない筈だけど、みんなこういう挙動するんだよね。

それから緑谷君は麗日さんの控え室に行ってしまった。

 

麗日さんと爆豪君の試合はとても白熱したものになった。特に麗日さんがスキルのようなものを編み出していて、負けてしまっても素晴らしい一戦だった。

 

『ドクター、2回戦第1試合が始まったようです。観に行かなくても良いのですか?』

「それよりも飯田君だ。召喚よりも早く動かれたら終わりさ。本当はエアースカーぺをだしたままがよかったんだけど、却下されちゃったからね。」

 

飯田君は速さで大抵の人間を圧倒できるから一気に場外を狙ってくるか、警戒してフェイントを入れて来るか。

…やってみるか。

 

『続いて第2試合!さっきは散々弄ばれたが、今回はどうなる⁉︎ヒーロー科飯田天哉!』

 

『vs!電撃を防ぎきった防御力!今度はスピードについていけるか⁉︎同じくヒーロー科城島療!』

 

『スタート!』

 

凄いスピードで後ろに回られ、前に押されて場外が近づく。

まだだ、ギリギリまで。

 

「【ワイフー】!」

 

突然横からワイフーに蹴り飛ばされた飯田君は場外に着地した。

 

『勝負あり!』

 

「一撃で外に出せなきゃ負けてたよ。」

「スピードに乗っていたところに急に出現して対処が遅れた。反省だな。次は轟君だ、頑張ってくれ!」

「ありがとう。」

 

凄く悔しそうだったな飯田くん。でもこれで不意打ちの警戒をできるようになったら死亡率が減る。いいことだ。

 

第3試合では常闇君が、第4試合では爆豪君が勝ち上がり、次は轟君と私の試合だ。

 

『準決勝第1試合は!なんと同中対決だ!ヒーロー科轟焦凍vsヒーロー科城島療!』

 

『スタート!』

 

すぐに氷が来る訳では無かった。向こうも迎撃を警戒している。

 

こちらも掴まれて凍結が有り得る以上、距離は詰めれない。

 

「あくまでも受け身かよ。この間に出力が戻るとは思わなかったか。」

 

氷が迫る。

 

大きさこそそれほどでも無いが、瀬呂君の時に見た凍結速度。

口を凍らせることを狙ってるな。

 

「そっちこそ。ここまで派手にやっておいて、対策されていると思わなかったかい。」

 

聞き慣れた音と一緒に不自然な筋が入り、ひび割れていく。

 

それは、ただ剣の一振の音。

 

普通なら、氷山に軽く溝を作るだけのもの。

 

しかしそれを放ったのは、誰よりも氷の凶暴さと脆さを知る男。

 

眼前に迫った氷山が互解する。

 

「どうした盟友。勝利を常とするお前らしくない。」

「出てくると思った。」

「データの私を出したらすぐに成り代わってやろうとしてはいた。」

「データより本人の方が手加減できるだろ。氷を割るだけだ。彼に傷をつけるな。」

「フッ…承知した。」

 

真銀斬がもう一度振るわれると、轟君も吹き飛ばした。しかし氷の足場で場外になるのを防がれる。

 

「良いだろう。」

 

何が良いんだろうか。シルバーアッシュは急に3連撃で真銀斬を放つ。

 

『ドクター、急激に理性とコストが消費されています。』

「待てシルバーアッシュ。何かおかしい、」

 

何が起きているのかわからない。後3人は維持できる筈だった。

頭痛と眩暈で吐きそうになってきた。抱き止められたのか床に倒れ込んだのかもわからない。

 

もうこのまま気絶してしまいたいが、私の気絶でシルバーアッシュにどんな影響があるか。

 

私の顔を覗き込むシルバーアッシュに、つたえなければ。

 

「もど…れ…」

 

 

 

目が覚めた。やはりあのまま気絶したらしい。

ここは...保健室だろうか。日の赤み的にもう夕方だな。

 

「大丈夫か。」

「頭がぼーっとして考えがまとまらない。」

「冷やしてやろうか?」

「迫ってくる氷って意外とトラウマになるんだからね?」

 

びっくりした。轟君いたのか。

 

「シルバーアッシュは、どうなった。」

「あの人なら、お前をここまで運んでから、ロドス?ってところに戻るって消えた。」

「見えたんだ。」

「お前が倒れてから急に現れた。」

「はぁ、彼も律儀だ。あ、試合は?轟君が1位?」

「いや、2位だ。1位は爆豪で3位が常闇。」

「そうなったんだ。」

 

沈黙。轟君は帰らなくて大丈夫なのだろうか。

 

「もしかして、起きるまで待ってた?」

「ああ、聞きたい事があってな。」

「どうしたの?」

「お見舞いには、どんな物を持っていけばいいんだろうか。」

「ああ、お母様の。そうだなぁ、好きな花とかじゃないか?あとはスイーツとか。分からなくても、お姉さんに聞けばいいさ。で、聞きたい事、それだけじゃないだろう?」

「...お前の『個性』がそんなに脳に負荷がかかるものだと思わなかった。なんでヒーローを目指したんだ。」

「私には『個性』でやらなきゃいけないことがある。ヒーロー科での学びはそのための手段だ。」

「そうか。」

「さて、先生達は職員室?挨拶してから帰ろう。」

「こっちだ。」

 

シルバーアッシュにも後で気にしないように言わなきゃかな。

 

「城島、もう大丈夫なのか。」

「はい、頭痛も眩暈も治りました。帰宅します。」

「おう。」




作るだけ作っておいて宣伝を忘れていた活動報告で質問が来たので、お答えします。
Q.オペレーター達の練度は?
A.なるべくみんな出したいので全員完全体です。

Q.異格オペレーターはどういう扱い?
A.オペレーター達の時間が進んだ姿だと思っているので、普通に登場はさせたいです。しかしショートカットキーを「寒芒クルース」みたいに言っていいものか悩んでいるので、結局出さなくなる可能性もあります。もしかしたら「新・クルース」とか「クルース2」とかすごいダサいのになる可能性もあるのでご了承ください。案あれば言っていただけると嬉しいです。

2000字前後だと少ない気がしたので4000字前後にしてみました。読みづらかったらすみません。
感想とかお気に入りとかしおりとか凄い嬉しいです。ありがとうございます。


もっと入試で暴れさせれば良かった...。殺さないようにするとドクターの指揮が全然かけない...。
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