カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第152話

 終わって見れば超大盛のメニューでも大人が6人も居たので無事に食べきれたが、お酒を提供している以上は全員飲む訳なので……

 

「ひかるさーん」

「ひかるくん」

「ひかる」

 

 ゆらとアイは分かりやすい程に酔っぱらっており、俺の両側に座りながら抱き着いて来ていた。

 YURIKAはと言えば後ろから抱き着いており、胸を押し付けて来て居るが……二人っきりの時はこんな感じだし平常運転みたいなものだな!」

 

「……相変わらずヒカルはお酒強いわね」

「アヤセさんだって十分強いじゃないですか?」

「元NO.1キャバ嬢だったんだから弱い訳無いじゃない」

 

 アヤセはそう言うとグラスを傾けて美味しそうにお酒を飲む。

 

「……んぐんぐ、ぷはぁ~」

 

 最初こそは遠慮がちに飲んでいたメムも次第にどんどん飲むペースが速くなってきており、今じゃあ枝豆をかじりつつビールを飲んでいるのだが……アヤセが変な事を言うものだから、なんと言って声を掛ければいいのか分からない。

 

 ビールジョッキをカウンターに置くとメムは俺の方を見始めた。

 これは嫌な予感がする。

 

「ヒカルさん……アイドルに成るには絶対に抱かれないとイケないんですか!?」

「……いえ、そんな事は無いと思いますよ? 事実アイさんは……売れる為に抱かれたなんて事無いですよね?」

 

 アイがアイドル時代にそう言った事をしていたかと言えば……ゴローさんは別として恐らく無いだろう。

 

「勿論私はそんな事してないよー?」

「ちなみにアイさん以外のメンバーはどうでしたか?」

 

 少なくともニノはやって無い事は知っているが他のメンバーはどうなのかは全く知らないから聞いて見た。

 まぁー苺プロの事情を知ってる訳じゃ無いけれど、そういった事に関しては事務所は頑張って欲しいと思っている。

 極端な話……アイは嘘吐きではあるものの、じゃあ詐欺師やそう言った悪い人に引っかからないかと言えば、そういう訳じゃあ無く世間知らずな部分もあるし、そもそも俺みたいな女たらしに引っかかっているのだ。

 しかし、それはニノにも言えた事だけど……

 

「さあ? メンバーとは仲良くないから分からないけど……もし、やっていたならもう少し個人の仕事は有っても良いと思うけどねー?」

「……そうですか」

 

 そう答えたアイの顎のしたを撫でまわすとアイは嬉しそうにして目を細めていたが……

 

「ひかるしゃん私の撫でてください!」

「わかりました」

 

 アイと同様にゆらの顎の下を撫でてあげるとこちらは気持ちよさそうに甘えていたが……アイと目が遭ったのか、お互いがバチバチし始めてしまった。

 

「二人ともせっかくの席なんですから仲良くしましょうね」

 

 更に指を動かすと二人は恥ずかしくなったのか大人しくなった。

 いや……性感帯じゃ無かったハズだから、そんな反応すると逆に困るし……

 

「……ライブでキラキラ輝いていたアイさんがカミキさんの前だとこんな表情するんなんて……なんかドキドキしてきた」

 

 メムは顔を真っ赤にしてそう言うけれど……アルコールが入った影響だけとは思えなかったが、現状メムをどうこうしようとは思ってないので、まぁ良いとしよう。

 

 しかし、俺だって芸能界に長い事居る訳だし、男女の違いは有れどそう言った事をして生きて来た訳なのでアイドル志望のメムには言いずらく、中々難しいセンシティブな内容だった。

 

「んー? 新人のアイドルなんて腐る程居るから、局のお偉いさんに売れる為に献上されるなんて話は良く聞くわよ? ま、早い話むさ苦しい爺共に初めてを奪われるよりはひかるのほうが遥かにマシってことよ」

「人の彼氏を悪くいわないでー」

「ヒカル君? 溜まってるなら私が何時だって相手してあげるよ?」

「その時はゆらにお願いするのでアイさんの出番は無いですね」

「……ふっふっふそう言うと思ってこれ用意したんだぁ~」

 

 アイはそう言うと俺から一旦離れて隣の席に置いていた自分のカバンから一枚の紙を取り出したが……いや、まさか……嘘でしょ!?

 トロンとした目でアイは俺に紙を見せて来たが……今この場で出すもんじゃねーだろ!

 俺の内心とは裏腹にアイは俺に手渡して来た。

 

 紙の内容は単純で……星野アイがカミキヒカルに抱かれる事を許可しますと一筆書かれた上にゴローさんの直筆サイン上に血の様に赤いインクで親指らしき指紋が押されていた。

 いや、実際に血な筈無いと思うけど…… 

 確かに言ったよ?……言ったけど……ゴローさんはそれで良いのか?

 ……なんか変な性癖拗らせてないよねゴローさん!?

 次にゴローさんに会った時ネトラレは良いぞって言われたら申し訳が無さすぎる。

 

「ヒカル君が言ったんだよ? 責任取ってよね♡」

 

 アイはそう言うと俺に体を寄せて来たが……

 

「ダメです! ヒカルさんは私のですぅ~私がちゃんと分からせるんですぅ~」

 

 ゆらはそう言うと俺を引っ張り……俺はゆらの胸にすっぽりと埋まってしまった。

 

「……あらら、ゆらが駄々っ子モードに入っちゃったし、そろそろお開きにしましょうか? メムはどうする? 帰るならタクシー呼ぶけど?」

「じゃ……じゃあ今日の所は帰りますね」

 

 それが良い! 俺がどうこう言える訳じゃ無いけれど……性行為はやっぱりそう言った対象の人とやるから楽しいのであって、どうでも良い相手とやるものじゃ無いからな!

 俺はメムの意志を尊重するぞ。

 まー女たらしとしての意見で有れば少しばかり残念でもあるが……こういったのは引き際が肝心なのだ。

 

「今日は迷惑を掛けましたね。タクシー代です」

 

 財布を取りだして、メムに2万円を出す。

 

「いえいえ、こんなの頂けないですよ」

「いえいえ、アヤセさんの所為で迷惑をかけたお詫びですので……」

「……そこまで言うのでしたら、分かりました」

 

 メムも最初は断ったが……俺がそう言うと渋々とではあるが受け取ってくれた。

 

「じゃあ、タクシー呼んどくわよ」

「はい、アヤセさんお願いします!」

 

 その後、すぐにタクシーが到着しメムは帰って行ったが……

 

「……帰ったわね」

「そうだねぇ~」

「じゃあ、ここからはお楽しみの時間ね」

 

 アヤセ、アイ、YURIKAの三人はそう言うと俺の捕食する気満々の目で見ていた。

 

「だから駄目だってば!」

 

 ゆらは三人の前に立ちはだかり、両手を広げて俺を守る様にしていたが……

 

「大丈夫よ……ゆらの意識が飛んだら私達は楽しむから」

「うんうん、一番は現彼女のゆらちゃんからで良いよ」

「じゃあ二番目は私ね!」

「「それはずるいよ(わ)」」

「だってこのお店は私の店なんだからそれぐらい良いでしょ?」

「「うぐ」」

「じゃあ二番目は私ね♡」

「むぅぅ……それなら三番目は「良いわよ」えっ!?良いんですか?」

「最後に私はヒカルでたぁ~っぷり楽しむ事にしたからアイが3番目で良いわよ」

 

 どうやら誰が一番最初にやるかは決まったようだが……

 

「もう知らない! ヒカルさん行こ!」

「……ええ、良いですけど……良いんですか?」

 

 ゆらに手を引かれた先はお店の外……では無く、お店の奥の居住スペースだった。

 

「私でヒカルさんを満足させれば良いだけだもん!」

 

 ちょっとばかしゆらに申し訳ないと思いつつも、しかしその考えは浅はかだと思わずには居られなかった。

 

 

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