カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第164話

 カラオケにてひかりちゃんやママからのアドバイスを受けた次の日……

 

「じゃあ今日は二人の知名度アップの為に苺プロで一番稼いでいる人を呼んでまーす。ささぴえヨン入って来て良いよ~」

 

 ママがそう言うと海パン姿にひよこを模した被り物を被った筋肉ムキムキの男性……もといぴえヨンが入って来た。

 

「ピヨピヨピヨ~~ぴえヨンですよろしくね!」

 

 ピヨピヨと甲高い声とは裏腹に覆面筋トレ系ユーチューバーと言った側面があり、小中学生に大人気でママよりも収入は遥かに上なぴえヨンさんがやって来た。

 

「ぴ……ぴえヨンさん!! Youtube内でもトップクラスの登録者数を誇るぴえヨンさんがなんでこんなところにいるんですか!」

 

 メムさんはそう言うと物凄く驚き始めたが……そう言えばメムさんもYoutuberなんだから知っていてもおかしく無いか

 

「それは社長とアイ君に頼まれたからね!」

 

 ぴえヨンさんはそう言うと早速カメラを用意し始めたが一体何をするのだろうか?

 

「あの一体これから何が始まるんですか?」

 

 私がぴえヨンさんに問いかけた時だった。

 背後から何かを被らされて……

 

「二人にはこれからぴえヨンとコラボして貰うよ!」

 

 私の後ろにいたのはどうやらママみたいで、二人と言う事は……つまり……

 

「このマスクを付けて一体どんな企画をするんですか?」

 

 マスクを装着させられた所為かメムさんの声もくぐもってしまってるようなので、二人とは私とメムさんに他ならないだろう。

 

「僕の配信でやる事なんて決まってるじゃないか……ぴえヨンブートダンス1時間! ついてこれたら素顔出して宣伝OK!」

「大変だけどルビーにメムさんも頑張るんだよー」

 

 ママは自分が安全圏にいると思っているようでにこやかにしていたが……

 

「せっかくだし、アイ君も参加しようね」

「え!?」

 

 マスクの所為で視界はあんまり良く無いけれど……どうやらママも強制参加の様だ。

 

「じゃあ、早速コラボ動画はじめるよ!」

「わ……私は大丈夫だよ」

「問答無用! 動画スタート」

 

 ママの声はぴえヨンに届く事無く、撮影は始まってしまった。

 

 

 

「ピヨピヨピヨ~ぴえヨンチャンネルぅうぅ!!」

 

 ぴえヨンはそう言うと両手をパタパタさせて挨拶を始めた。

 

「ハイ、今回はネ! しがらみ案件デス! ウチの事務所で新しくアイドルユニット? なんかそういうのヤルらしくてお前のチャンネルで使えと! 最初断ろうと思ったんだけどね! 社長が言うからさ……という訳で今回の企画! ぴえヨンブートダンスで1時間ついてこれたら素顔出してヨシ! それではミュージックスタート!」

 

 そうして私達とぴえヨンさんのコラボ動画が始まった。

 

「ピヨピヨ目指せムキムキマッソウ!」

「ピヨピヨしても負けずにファイト!」

 

 私とママとメムさんはぴえヨンさんの後ろで踊り始めた。

 最初の方はまだゆるやかな動きだったが……

 

「飛べない鳥のポーズ!」

 

 マスクと筋トレがハードって事もあり、この時の私は……

 

「きっつ!! きっつ死んじゃう!! あはははは」

 

 テンションがおかしな方向に振り切ってしまっていた。

 

 

 1時間後……

 

「はい、お見事!着ぐるみ取って自己紹介どうぞ!」

 

 ようやく……ようやく……終わったところで、私は早速この被り物を外してカメラに向けて自己紹介を行った。

 

「いちごぷろしょぞく……ほしのるびー……自称アイドルです」

 

 もう息も絶え絶えではあったものの、何とか自己紹介をする事が出来た。

 

「はいそっちも!」

「こ……このたび……いちごぷろしょぞくになりました……YoutuberのMEMちょでーす」

「おっ同業者! 名前は聞いた事あるかも!」

「ガク」

 

 メムさんも被り物を外してそう自己紹介をし始めたけど……荒い息に赤くなっている顔で汗まみれな事もあり……大変えっちだった。

 ……ということは、私も今同じ位えっちな感じなんじゃないかと思うと恥ずかしさの余り視界がぼやけて来た。

 

「はい、じゃあ最後の人」

「はーい、元アイドルで今はマルチタレントとして活躍してるアイでーす」

「アイ君は二人と違ってまだまだ余裕がありそうダネ」

「元々アイドルやっていたし、今じゃあドラマで警察役だからね運動はしてるよ」

 

 ママは私達と違ってそこまで息切れはしてないようで、まだ余裕はあるみたいだった。

 うむむ……これは自分の体力の無さを見直す必要があるかも……

 

「いやーアイ君は兎も角ルビーもMEMちょも1時間マジでガチったね」

 

 そういうぴえヨンさんはうんうん頷きながらもマスクを外す事は愚か汗すら掻いてる様子が無かった事から覆面筋トレ系Youtuberだけあって流石としか言いようが無かった。

 

「あっそうだそう言えば君達のユニット名ってある?」

「あ~どうするルビー」

「う~ん……じゃあね~」

 

 私はママの方を見てこの名前を使う事にした。

 

「『B小町』」

「アイ君大丈夫なの?」

「ん? 大丈夫大丈夫 ほら、2代目とかそんな感じで行けば良いと思うよ? 私は居ないけどね~」

「不動のセンター様がそう言ってるみたいだし……じゃあ『2代目B小町』頑張ってね~」

 

 最後にぴえヨンさんがそう言うと撮影は終わった。

 

 

 

 

 ぴえヨンさん自体が人気コンテンツとなのだが……そこにママも撮影に参加していた事もあり、私とメムさんの知名度は一気に広がる事になった。

 

 数日後

 

 そんな事もあり、学校でも私は人気になっていたが……それとは別に複雑な感情もあった。

 あの日知り合ったひかりちゃんの正体を私は……知ってしまったのだ。

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