カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第175話

「さて……では話合いでもしますかね?」

「その前にゲームでもしませんか?」

「ゲーム……ですか?」

「ええ、一問一答式で交互に質問するというものです」

「それは構いませんけど……嘘は無しですよ?」

「勿論です……ただ、ここはお酒の席でもありますから質問の内容に答えたく無い場合はテキーラのショットを一杯飲むってのはどうでしょう?」

「良いですねぇ~私お酒には自信がありますよ~」

 

 そう言うと大明寺はまるで勝ち誇った笑みを浮かべたが……俺だって酒に自信はある。

 

「……では注文しますね。もしもし、すみませんテキーラを瓶ごととショットグラスをお願いします」

『畏まりました』

 

「お待たせしました!」

 

 がちゃっとドアが開きボーイはテキーラとショットグラスをテーブルに置くとすぐさま出て行った。

 

「最後に同じ質問は無しです」

「う~ん……ま、良いでしょう。それでは私から質問しますね」

「どうぞ」

 

 俺は先行を大明寺に譲り、話合いをスタートさせた。

 

「まぁ~まずは最初って事もありますから、軽いジャブですけどカミキさんとニノさんの関係は一体何でしょうか?」

 

 ニヤニヤ笑いながら大明寺は問いかけて来たが……そもそも俺は質問に一切答える気は無い!

 俺はテーブルに置かれたテキーラを持ち、ショットグラスに注ぎ飲み干した。

 

「おやおや、この質問はNGでしたかぁ~」

「……では私の番ですね」

 

 大明寺のショットグラスと自分のショットグラスにテキーラを注ぎながら俺は大明寺が……いや、記者が答えたくない質問を考える。

 情報を扱う職業である以上自分の情報が洩れると言う事がどんな事なのか知っている以上、おいそれと言いたくは無いだろう。

 

「大明寺さんの住所は?」

 

 俺が質問すると大明寺はすぐさまショットグラスを飲み干した。

 

「……なるほどなるほど、これは手強そうですねぇ~」

「それはお互い様ですよね?」

 

 この後仕事の予定は無い俺と記者である以上仕事が有るだろう大明寺でははなっから勝負は決まっているのだ。

 

 その後も俺と大明寺はお互いに質問はするが何一つ答える事もせずに交互にショットを決める事になり……テキーラの瓶を1本……また一本空けて……ついに3本目に突入した。

 

 

 

 

「……カミキさんそろそろ限界なんじゃ無いんですか?」

「……これぐらい大した事無いですよ。大明寺さんこそ大分酔っているみたいですけど?」

「流石に20杯も飲めば少しばかりは酔いますよぉ~」

 

 ショットグラスとは言えテキーラ20杯は致死量である。

 それを少しばかりと言える胆力は凄いものだ。

 俺はと言えば……表情には出さないが、それでも結構キツイものだ。

 ……チェイサーかおつまみでも食べながらで有ればまだしも、それをしたら大明寺にも余裕が出来てしまう。

 

 しかし、今回の場合は酒の強さが勝敗を分けるものでは無い!

 

「失礼します。……そろそろお時間になりますのでお会計をお願いします」

 

 そう言って代表の方が伝票を持って部屋に入って来た。

 

「あっ! もうそんな時間ですかぁ~それではいくらですかね?」

「はい……こちら瓶ごとの提供と言う事もあり、15万になります」

「15万ですか!」

 

 代表はにこやかにそう伝えると大明寺は物凄く驚いていた。

 俺が連れて来たからこそ、金額は融通してもらえるとでも思ったのだろうか?

 バカめ! そんな訳無いだろう

 確かに俺は関暴連の拳一とは面識はあるし、言えば唯にしてくれるかもしれないが……それは借りを作る事に他ならないのでそういった事は寧ろ断っている位なのだ。

 

 伝票を大明寺から奪い俺は財布からお金を出して代表に渡す。

 

「それではこれでお願いします」

「ありがとうございます。それではまたのご来店お待ちしております」

 

 代表に外まで案内されて俺と大明寺はお店の外に出た。

 

「いやぁ~今月ピンチだったので助かりましたよぉ~カミキさん御馳走様です」

「大明寺さん……それは貸しって事で良いんですか?」

「……わかりました。カミキさんに関わる記事は書きませんけど……それだと私は飯が食えなくなりますから何かネタをくれませんかねぇ~?」

 

 転んでもタダでは起きない記者の鏡みたいな奴だな!

 ……とは言え、ネタかぁ~なんか有ったかな?

 う~ん、そう言えばとあるプロデューサーが深夜に未成年のアイドルやモデルの子を呼び出して接待させているって話を聞いたな。

 

「それなら、TV局のとあるプロデューサーが深夜に未成年のアイドルやモデルの子を呼び出して接待させているなんて話がありますね」

「ほぉ~それはそれは興味深い話しですねぇ~。詳しく聞きたい所ですけど……その話は後日にでもどうですか?」

「わかりました。それでは連絡は名刺に記載されている物で良いですか?」

「ええ、それで構いませんよ」

 

 こうして俺は文春の記者を名乗る大明寺と別れてようやく帰る事が出来た。

 

 

 

 家に帰った時は既に深夜を回っており、みんな寝ていると筈なので物音を立てないようにそーっと部屋の中を移動しつつ、シャワーを浴びて寝る事にした。

 流石に飲み過ぎた事もあり、ベットに寝っ転がるとすぐさま意識が落ちてしまった。

 

 

 夢を見ているのか意識は定かでは無いが……一瞬冷たい空気が入ったかと思えば、温かくて抱き心地が良い物体が突然現れた。

 

「あんっ……かみきぃ……」

 

 どこか女を連想させる声が聞こえた気がするけれど……眠気が強くて考えられず……そのまま俺は衝動に身を任せて……

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めると、俺の胸元に顔を埋める裸のかながおり……布団をめくるとそこにはシーツに血痕があった。

 

 あれ?……もしや……俺かなとヤってしまったのか?

 かなの体に白い液が付着している事からそれは間違いなく……俺は一人頭を抱える事になった。

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