連絡を受けて2週間が経ち……俺も漸く一区切りついたので、アイと雨宮さんの家に行くとそこには疲れ果てたアイと雨宮さんがおり、諸悪の根源って言うとアレだけど……アクアは気持ちよさそうに寝ていた。
まだ、1歳にも満たない子供に10代のアイも大人の雨宮さんもボロボロされてしまった。
俺にとっては仕事で少しばかり長く感じた2週間だけど、アイと雨宮さんにとっては気が狂う程長い2週間だったんだろう……
二人の表情を見れば良く分かる。
雨宮さんもアイも目の下の隈が凄い事になっているんだもん。
「……二人ともお疲れ様です」
「……うん……私……頑張ったよ……今日は……お仕事……休みだから……この後……寝るの……いっぱい……寝るの」
「うん……俺もここまで疲れたのは初めてだがら……しばらくはカミキ君アクアの事お願いするよ」
二人とも喋るのすら億劫でもはや船を漕いでる状態だった。
「あまり長居をするのも申し訳ないので……早速連れて行きますけど、とりあえずは詳しい事は明日話す事にしましょうか?」
「「じゃあ、また、明日ね~」」
俺がそう言った瞬間二人は目をしばしばさせて部屋に戻って行った。
アクアは気持ちよさそうに寝ており、アクアのベットから大分離れた所にルビーのベットがあり、チラッと見て見ると鼻提灯を膨らませて幸せそうに寝ている姿は転生者とは思えない普通の赤ちゃんだった。
まーこの家庭が普通じゃ無いから、普通じゃないルビーは二人からすればありがたいのだろう……
これで、ルビーも普通の子供なら……もはやアイはどうなっていたのか気になってしまうけど……
それはさておき、気持ちよさそうに寝ているアクアをしっかり抱きかかえて家から出た。
道行く人は俺が赤ちゃんを抱えているところを見ると微笑ましく見ているし、なんかザ・昭和って感じの肝っ玉母さんみたいな人が「あら、弟の面倒を見てるなんて偉いわね……それに引き換えうちの子はいい年して未だに自立しないんだから困っちゃうわ」って笑いながら言ってるけど……俺の子供なんですよねぇ~っていう訳には行かないから適当に愛想笑いで誤魔化してしまった。
映画監督とかなんとか言ってたけど、あんな面倒みが良さそうな母親がいるなんて実に羨ましいものだが……無いもの強請りはしてもしょうがないからな。
そんな事もあり、無事に家に辿り着いた。
今の所アイや雨宮さんが言うような事は一切無く……寧ろ気持ちよさそうに未だにぐっすり寝ているけど……起きたらまずいのかな?
大輝君は俺が見ている時はかなり大人しかったし……上原パイセンが抱っこしている時なんてまるで借りて来た猫みたいになって居たなぁ~
で愛梨パイセンが寝ているとお腹を枕代わりにして寝ようとしていたのは微笑ましいぐらいだった。
ま、大輝君と比べてもしょうがないけれど……そんな訳で若干ではあるもののアクアの行動がどんなものなのか興味があるのだ。
一応アクアを迎えに行く前に赤ちゃん用のベットや道具は……経験者で有る愛梨パイセンに貰って来たし、大輝君のお古ではあるものの……問題は無いだろう
そう言った訳で……準備は万端だし、いざ勝負!
数時間が経過し今では夕方になってしまったが……特に困った事は一切起きなかった。
ミルクも普通に飲むし、オムツなんかも特に問題無く対応したし……それ以外で泣いたのは……目を覚まして初めて俺を見た時ぐらいだが、そんなのは当然だし! 俺だって朝起きたら横に裸の上原パイセンが居たら叫ぶぐらいしそうだからそれは極々当たり前のことなんだ。
だからアクアには一発目は泣かれるだろうと思ったし、案の定泣いたは泣いたんだけど……抱っこしてあげたら離れなくなった。
赤ちゃんではあるものの、俺が父親であるって事は何か本能で理解しているようだが……なんか、コレって滅茶苦茶嬉しいなぁ~
アイに自慢してやろう……『アクア私の事大好きみたいですよ』って写メでも送れば面白い位に反応しそうだし……
「アクアちょっとこっち向いてくださいね~」
八か月程度なのでちゃんと認識しているのか分からないが……スマホでオレとアクアの自撮り写真を撮ってみた。
「……多少ブレてはいるけど、問題無いでしょう」
そのままアイにメールを送るとすぐさま返事が帰って来た。
あった時の様子だと未だに寝て居そうな気がしたけど……やっぱりアイも母親なだけあって悠長に寝ている訳無いよな……
アイからのメールを見ると短く……ただ一言書かれていた。
『何でよ!?』
それは俺には全く分からないけど……もしかしたら、アイの嘘がアクアにとっては嫌だったんじゃないのかな? ……分からないけど
そんなこんなあり、今日1日は俺が想定したトラブルは何一つ起きることなく唯の休暇の様な物だった。
♡♡♡
私もゴローさんもアクアの面倒を見るのに疲れてしまい……一旦ではあるもののヒカル君にお願いする事にした。
そしたらヒカル君は朝一にわざわざやって来てくれて悩みの種であったアクアを快く預かってくれた。
私はアクアの事が嫌いになった訳じゃ無いし、今でも愛してるって断言できる。
それでも……現状アクアの為に時間を割いてあげる事が出来ない私自身が情けない。
でもね……それでも……それでも……眠気には勝てなかったよぉ~~
アクアごめんねぇ~
……でも、八か月ぶりにぐっすり眠れたし……とりあえず本調子では無いものの明日からは頑張れると思った。
そうなると……今度はヒカル君の事が心配になる。
アクアは私やゴローさんが近くにいないとそれはそれは物凄い声で大泣きしてしまい、ミヤコさんの時は……若干ぐずりはするものの比較的大人しいのだ。
その甲斐あって、ミヤコさんはアクアの面倒を見るのは嫌ではなさそうだけど……やっぱり長時間お願いする事は出来ないのだ。
なんて言ったって私の子供なんだし……ミヤコさんに頼り過ぎるのは良くないからね!
そんな訳でヒカル君の所に行ったアクアが心配になってきた。
……アクアは私が居なくて泣いてないかなぁ~? 寂しくないかなぁ~?って考えて居る時だった。
私のスマホからメールを受信した音が聞こえたから見て見ると、案の定ヒカル君からのメールだった。
もしかしたら……アクアが寂しがって大泣きしているかもと思うと私は居ても経っても居られずにすぐさまメールを確認すると文書は無くそこにはヒカル君と楽しそうに笑うアクアの姿が写っていた。
「何でよ!?」
思わず叫んでしまった私は悪くないと思いたい!