初ライブに向けて私達3人は改めてダンスは勿論歌なども何時も以上に練習をした結果目に見えてパフォーマンスが上げる事が出来た。
それもこれもぴえヨンさんやママのおかげなのだ。
そのおかげで私達はやる気に満ち溢れていた時だった。
「おっ! 良い感じに仕上がって来たな。ライブは残す所後一週間後だから、あまり根詰めないようにな」
斎藤社長がビニール袋片手に稽古場に入って来た。
「も……勿論大丈夫だよ。それよりもチケットの売れ行きはどうなの? もう完売しちゃった?」
「そんな訳ねーだろ。お前等はまだ新人なんだからそんな簡単にチケットなんか売れねーよ」
「いやいや、私達のYoutubeチャンネルだって登録者も徐々に増えているし全然イケるよ」
事実チャンネル数は5300人と一ヶ月前より増えているのだし、それにクラスの友達にもライブやるって宣伝しているし、うん……これは勝ったな!
「あのなぁ~確かにYoutubeの動画の登録者が増えているのはこっちも把握しているし、今後も増えて行くのは間違い無いが……それとライブのチケットが売れるのかは別問題だぞ」
「え~!」
「……まーだとしても、事務所としてはチケットが売れ無かったとしても手を打っているし、ルビー達には悪いが初回のライブに関しては客が少なくても実はそれほど問題は無いんだ」
斎藤社長は事も有ろうにそんな事を言い出したが……いやいや、何言ってるのさ!
「……もしかして社長手を抜いてるんじゃ……」
「そんなぁ~」
斎藤社長の言葉でメムさんはジト目でみなみちゃんは落ち込んでしまった。
「んな訳ねぇーだろうが! 寧ろこれが一番重要なんだぞ! 良いかお前らは少なからず数字を持っている訳だ。そりゃ勿論Youtubeに置いて上には上がいるが、それは一旦置いといて……初回ライブには今できる最高のパフォーマンスをすればどうなると思う?」
「来てくれはったお客さんは喜ぶ?」
「みなみのいう通り喜ぶだろうなぁ。喜び過ぎて中にはSNSで絶賛する奴だっているかもしれないし、そうなれば次のライブに繋がる……後は分かるだろう?」
斎藤社長はそう言うとニヤっと笑い私達にそう告げた。
「そ……そうだね。人が多いとか少ないとかじゃないもんね!」
「まずは来てくれた人を満足させる」
「なんかルビーちゃん?『サインはB』の歌詞みたいな事言うね」
「と……ともかく、初ライブに向けてがんばろー」
「「おおー」」
箱が大きい小さいは今は気にしないでまずは最高のライブをやる!
「実際はそんなに都合よく行くわけでも無いんだが……まぁ大丈夫だろう」
「斎藤社長何か言った?」
「……いや、なんでもねーよ」
絶対に何か言った気がするけれど……ま、良いか♪
そうして、私達は努力に努力を重ねて遂にライブ当日になった。
事務所の車に乗り込んで、新宿にあるライブ会場に向かったけれど……実際に見て見るとでハッキリ言って小さい所だった。
「ほら、呆けて無いで荷物持って移動しないさい」
「「「はーい」」」
ミヤコさんにそう言われて私達は自分の荷物を持ち早速ライブ会場に入って行った。
移動中に気になって調べて見た所、収容人数は180人って書いてあったけれど……実際にそんなに入ったら落ち着いて見えないだろうし、熱気とか物凄い事になりそうだった。
「わ……私達ここでライブするんだね」
「し……心臓がバクバクしてまうわ~」
「みなみちゃん大丈夫だから落ち着いて!」
初めてのライブと言う事もあり、私もみなみちゃんも緊張して来たけれど……メムさんだけは意外にも落ち着いていた。
「メムさんは大丈夫?」
「私だって多少は緊張してるけど……これでもYoutuberだからみなみちゃん程緊張はしてないよ」
そう言うとメムさんは可愛らしく笑って答えてくれた。
まー何時までも緊張している訳にも行かないし、私達は控室に向かって行った。
控室は3人だと若干狭く感じたけれど……それでも綺麗に整っているし、テーブルには三人分のお弁当が……ってお弁当!?
「ルビーちゃんお弁当用意されてるよ!」
「……しかもこれって高級弁当なんじゃないかな?」
テーブルの上にはお弁当が用意されているけれど……そもそもが高級感溢れるデザインで……間違っても新人アイドルが食べて良いものじゃないレベルのものが用意されていた。
恐る恐るお弁当箱を開けて見ると中身はなんとひつまぶしだった。
「「「すっご!!!」」」
思わず私達は声を揃えて驚いた時だった。
ガチャっとドアを開ける音が聞こえたと思えば……
「やっほー三人共大丈夫?」
帽子にサングラス付けたママが入って来た。
「あっアイさんお疲れ様です」
「お疲れ様です」
「アイ今日はどうしたの?」
「いやぁ~可愛い後輩達の為にお弁当手配したんだよね~」
「嘘!? このひつまぶしのお弁当アイさんが手配してくれたんですか!?」
「え!?あっ……うん!私が手配したよぉ~本当はヒカル君だけど……」
なんかママ驚いてたけど……多分みんなの反応が良すぎたからかな?
「よーし、じゃあお弁当食べたら皆がんばろうねー」
「うん」
「そうだね!」
ライブの時間までまだ時間はあるし、私達はひつまぶしを食べてライブに挑むのだった。
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運命は存在する!
女優に転身したアイの所属する苺プロにて新しい『B小町』を見た時から私は何かに導かれていたのだろう!
美形の男性や女性を見ると美容は勿論視力だって良くなるのはもはや真実である事に間違いない。
そう言った意味では今の『B小町』は3人共合格点を超えてもはや満点に近いレベルの可愛らしさだ。
そんな彼女達の初ライブをこの私不知火フリルが見逃す事なんて事は有ろうはずが無い。
私自身今じゃあ物凄く忙しいけれど、なんとか『B小町』のライブの日は完全オフの日を勝ちっとった訳で……今ここに居る。
つまり何が言いたいかと言えば……私とカミキさんは運命の赤い糸で繋がっているといっても過言じゃないのです」
不知火フリルは無表情であるものの、めちゃめちゃ早口でまくし立ててライブそっちの気で俺の手を握っていた。
その光景を見て千佳は呆れたように俺の事を見ている。
「ヒカル……あなた……女性であれば年齢関係無くモテるわね」
千佳がそう言うとフリルは千佳の方を見たと思えば物凄く驚いていた。
「あ……あなたは姫野千佳さん!?」
「あら?私の事をご存じですか?……どっかの誰かさんとは大違いですわね!」
千佳はそう言うと俺の事を面白そうに見ているけど……そもそも分野が違うのだから知らなくても仕方ないし、千佳だって俺が役者だって事知らなかったのだからその辺りは言いっこなしなのだ。
「あなたの事を知らない人を探す方が難しいです。東大卒ってだけでも凄いのにピアノの才能だけでなく作詞・作曲もやってのけるまさに音楽の神に愛された女性」
「聞きました?聞きましたヒカル?やっぱりヒカルが異常だっただけで私は有名なんですよ!」
フリルの言葉に物凄く嬉しそうにしている千佳は俺の肩を掴み物凄く揺らして来た。
「フリルさん……あまり千佳の事をおだてないでください。千佳は調子に乗りやすい性格で何かしらのトラブルを起こしますからね」
「なんて事言うんですの!?」
いや、実際に結構なポンコツなのだ。
大学時代からの付き合いだが、こいつのトラブルには毎度巻き込まれて来たし、一番きつかったのは卒論が終わらないと言うから見てやれば一文字も書いておらず、代わりに代筆してやった事だ。
今思い返しても……あれは中々大変だったな。
そんな事を思い返していたらフリルから質問が飛んで来た。
「ところで今日は何故『B小町』のライブに来ているですか?」
「それは……」
「私が楽曲提供したからですわ!」
「ほ……本当ですか!?」
千佳はそう言うと胸張って答えたがスタイルが良い事あり、ぽよんって大きく揺れたのをフリルは羨ましそうに見ていた。
まーアクアと同じ中学生だからまだ成長の余地はあるから心配しなくても大丈夫だと思うぞ。
「私にも是非作って欲しいです」
「フリルさん?……私は誰が相手でも唯で仕事をする気はありませんわ」
プロである以上は金銭のやり取りは切っても切れないものだし、商売である以上は千佳の言い分は間違っていない。
まー俺は体で払ったけど……
「私これでも売れっ子なのでお金ならあります」
「それなら1曲100万で受けますわ」
「たっか!」
幾ら売れていると言っても100万なんて金額は簡単に出せる訳が無い。
「その代わり売れる曲を必ず提供しますわ!」
だが……千佳ならばその金額以上の物を作り出す事が出来る。
「「ルビーちゃん!」」
「はーい」
「「何が好き?」」
「チョコミントよりもあ・な・た」
「「みなみちゃん!」」
「はーい」
「「何が好き?」」
「ストロベリーフレイバー よりも あ・な・た」
「「MEMちゃん!」」
「はーい」
「「何が好き?」」
「クッキー&クリーム よりも あ・な・た」
「「「みんなぁー!はーい! 何が好き? モチロン大好きAiScReam」」」
「「「おおおおお」」」
千佳の力を借りて、『B小町』に提供した『愛♡スクリ~ム!』はどうやらファンの心を上手く掴めたようだが……
「あの胸で私の一個下!?……脅威だわ」
「そう言った目でみなみの事を見るなパプリカ!」
「私の視界に入った物をどう見様が私の勝手でしょアクア」
「発想が変態だな」
「うるさいわね」
同性でも異性でもあの胸のサイズには惹かれるものがあるし、そこは許容してあげれば良いのに……
「ヒカルだってあの子の胸気になるわよね!」
「そんな訳無いよね父さん!」
「女性の胸に貴賎は有りませんから……二人ともそんな事で争わないように」
女たらしは胸の大きさなんか気にしないのだ!