『銃なんか向けたってお前等警察はどうせ撃てやしねーんだろう?』
へらへら笑いながら目の前の犯罪者は神原さんの事を煽るが……相手が悪かった。
『おいおい、俺をあんまり楽しませるんじゃねーよ。思わず引き金を引いちまう所だったじゃねーか』
『ふ……ふざけた事言うな! も……もしも、ここで俺を撃てばお前は出世出来なくなるんだぞ! それでも良いのか!』
『そもそも出世になんか興味ないし、その程度の事で犯罪者を撃って良いなら寧ろご褒美みたいなものだな』
神原さんの発言に犯罪者は顔を青くさせている。
犯罪者も悟ったのだろう。
目の前で銃口を突きつけている男は本当に撃てる男だと言う事に……
『……わ、分かった。大人しく捕まるから、撃たないでくれ』
犯罪者がそう言った瞬間神原さんは何の躊躇もなく、引き金を引いた。
『ひぃぃぃぃ』
幸いにして銃弾は男に当たる事は無く、真横を通ったようで後ろの壁に銃跡を残したが……あまりの出来事の為犯罪者は漏らしてしまったようだ。
『一応威嚇射撃はしておかないと後が面倒だが……これでやる事はやったし、問題ねぇな』
『お、お願いします。この男を止めてください』
しかし、撃った本人である神原さんはただ面倒事を回避する為だけにわざと威嚇射撃をしたようだが……はぁ~署に戻ったら何枚始末書を書く事になるのか想像するだけで頭が痛くなるが……部下のミスは上司の責任だし儘ならないな
『じゃあうつ伏せになって、両手を背中に回してくださいね。早くしないと撃たれちゃいますよ?』
『分かった! 言う通りにする!』
犯罪者は自発的にうつ伏せになり、俺の言う通りに両手を背中に回した。
『神裂警部補……逃げられないように足だけでも良いから撃って良いか?』
『絶対に逃げないから撃たないでくれぇぇぇ』
絶叫を上げる犯罪者にそっと近づき手錠を掛ける。
『はい、それでは午後19時23分……犯人確保』
『はぁ~こんな奴撃ち殺しても良いと思うんだが……』
『ま~それは次の楽しみで良いんじゃないですか? もしこいつがまた犯罪を犯したら……その時はね』
『……それもそうだな。良し、お前刑務所から出て来たらなんか事件やれよ?そうすれば今度は必ず殺せるからなぁ~』
神原さんはそう言うとくつくつ笑いながら犯罪者にそう告げたが……
『あ、あんたみたいな警察官が居ると知って居れば……俺はこんな事しなかったはずだ』
犯罪者はそう言うと顔を青くさせて全身を震わせていた。
それもそのはず、神原さんは検挙率も凄いが……一番凄いの神原さんに検挙された犯罪者の再犯率は脅威の0%を誇るのだ。
性犯罪や万引きなどは再犯率が高く、出所したその日の内に犯罪をするなんての良く聞く話なのだから……
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「はぁ~震えてるママも可愛すぎるよ~やっぱりこのドラマはママの可愛さで成り立っていると言っても過言じゃないね!」
「私にはどう見てもヒカルに抱き締められてメス顔を晒してる様にしか見えないけどね」
「ちょっと何言ってるの先輩!」
私がそう言うとルビーはすかさず反論して来たが……いや、ベットの上でよく見る顔してるんだからしょうがないじゃない。
「私は事実を言ったまでよ。それにルビーももう中学生なんだから何時までもヒカルの事を嫌ってないで認めなさいよね」
「絶対ヤダ! だってママの処女膜ぶち破った男なんだよ」
「その処女膜ぶち破った結果あんたとアクアが産まれた訳じゃ無い?」
「……それはそうだけど」
「それにヒカルの何が気に入らないっていうのよ? 唯一の欠点である女たらしに目を瞑ればお金はあるし、面倒見は良いしで完璧じゃない」
「養子から女になった先輩が言うと説得力はあるけど……とにかく私はカミキは嫌なの!」
昔から思っていたけどルビーのヒカル嫌いは相当なものだ。
同じ子供であるアクアなんかはヒカルに物凄く懐いているのに……双子とは思えないわね。
「はぁ~父さんとアイが寄りを戻してくれたらなぁ~」
「ちょっとアクア何おぞましい事言ってるの! それにゴロー先生は私達の面倒を見て来てくれていた訳なのにそんな事言ったら失礼じゃん」
「別にゴローさんの事を悪く言うつもりは無いし、それに関しては感謝だってしているけれど……事あるごとにアイの布教をしてくるのが嫌なんだよね」
「ママの良さが分からないアクアが悪いよ!」
「……仕事上の嘘は芸能界で働いてる以上仕方無いけれど、プライベートで何を聞いても何一つまともに答えないから信用が出来ないんだよね」
「そ……それがママの可愛いところでミステリアスで良いじゃん!」
「うん……だから、ルビーがそう思うならそれで良いんじゃないかな? 僕はそれが一番の不満だしね」
兄妹の会話にしてはなかなかえげつない会話だけど……この二人の会話は何時もこんな感じなのだ。
年上でありヒカルの娘としてアクアとルビーの仲を本来なら取り持つべき何だろうけど、ヒカルもお手上げ状態だし……どうしたものかしらねぇ~
とりあえず、何時までもこの話題じゃあ空気が悪いし……そうだ!
「そう言えばアクアは中学入ってから彼女出来た?」
見た目はヒカル譲りではあるものの、肉食系では無いアクアは当然いる筈無いだろうと思っていたのだけど……
「彼女は今居ないけれど……一個上の黒川あかねさんって人と良く話す様になったかな?」
「あ……あかねと!」
「あっ……そう言えば劇団ララライに所属しているって言ってたから有馬は分かるか」
「ねぇ先輩……黒川あかねってどんな人なの? 妹として兄の彼女がどんな人なのか知る権利があるよね」
ルビーはそう言うと私の方に寄って来たけど……アクアはヒカルと違うからそんなプレイボーイみたいな事しないわよって言いたいけれど、王子様みたいな見た目で性格も良い訳だし心配してしまうのは仕方が無いわよね。
その後黒川あかねの事を説明し始めたけれど……ルビーは驚愕の表情を浮かべていたのは理解出来るけど、アクアは何故か首を傾げていたのが気になる。
「うーん、有馬からの印象と僕の印象は大分違うな」
「私より劣るけど……実績はあるし、天才なのは間違い無いけれど、あの子は何処かどこか抜けてるからね」
「僕と接する時はちゃんとしているだけどなぁ~」
アクアは首を傾げている事からどうやらあかねは学校では完璧な先輩を演じているようで、私は少しばかり申し訳ない気持ちになった。
「と……とにかく! 一度面談が必要なのは分かったから今度……黒川何某さんを呼んでよ」
「呼ぶのは良いけど……ルビーだってそんなに暇じゃ無いだろう?」
「……そこまで忙しい訳でもないから」
「やっぱりアイドルって安定しないよな」
「い……今だけだもん! 今に私だってトップアイドルになってママみたいにキラキラ輝くだもん」
「……それはルビーの努力次第だけどね」
「うぐぐ……先輩はどう思いますか!」
「今のままだと難しいと思うわよ~」
「見た目はママ譲りで可愛いのにぃ~」
可愛いだけで売れる程この業界は甘くないのよねぇ~
私はすしの子を混ぜたピザポテトをぽりぽり食べながら、内心そんな事を考えて居た
北海道のすすきのに無事異動完了しました。
仕事が大変なので投稿がしばらく不定期ですがよろしくお願いします。