カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第200話

 警察の仕事は日々の業務が多く、事件・事故は殆ど毎日起こるものである。

 そんな組織に所属しており我々が配置されている『特殊捜査課』と言えば聞こえは良いが実際はオカルト系の事件を扱う関係上……暇なのだ。

 紗希や新しく配属された片瀬遥と共に以前は未解決事件の資料整理などをしていたが、それだって半月もすれば片付いてしまい、今じゃあネットサーフィンやテレビを見ている。

 よく言えばリアルタイムでの情報収集をしている訳なので俺自身注意する気は全く無いし、それどころか神原さんに至っては出勤してそうそうすぐさま道場の清掃に行ってしまったのだ。

 こちらに関して言えば道場主のようなものだし、連絡すれば戻って来るだけマシだろう!

 自分にそう言い聞かせてパソコンにて報告書の作成に集中する。

 

 そう俺の仕事と言えば……

 

 この前警部に昇進してしまったが為に書類関係の仕事がやたら多くなってしまったが……これだって仕事を熟していればじきに慣れて行くだろう。

 

 そんな事を考えつつ、仕事を片付けている時だった。

 

 俺のデスクに置いてあるこの令和の時代に全くそぐわない黒電話が突然なり始めた。

 この電話はこの『特殊捜査課』を作った本部長直通の電話だと言えば聞こえは良いが……これが鳴ると言う事は厄介な事……もといお仕事の時間だ。

 

「もしもし神裂です」

『おお!神裂警部いま大丈夫かね?』

 

 警察は縦社会であるので例え大丈夫じゃなくとも大丈夫と言わなければいけないのが宮仕えの辛い所

 

「……勿論です」

『何やら間があったような気がするが……?』

「気のせいですよ」

『そ……そうか。まぁ良いとして、神裂警部に今回お願い事があってだな……』

「お願い事ですか?」

 

 どうやらオカルト事件では無いようだが……何故か嫌な予感がする。

 

『ああ、実は私の娘が君の事を甚く気に入ってしまったようでな……ボディーガードをお願いしたいのだ』

 

 本部長の言葉に思わず動揺しそうになったが……いや、まさかボディーガードを俺がするのか?

 

「あの……断る事は……」

『……私の娘が気に入らないと?』

 

 何故そうなる?

 

「い……いえ、そういう訳では……」

『ならば問題無いだろう。……ちなみに言っておくが私の娘に手を出したら許さんからなか・ん・ざ・き』

 

 本部長はそう言うと電話を切ってしまった。

 親ばかここに極まれりと思いつつ、どうしたものかと考えて居た時だった。

 『特殊捜査課』のドアがガチャリと開く音が聞こえたので見て見ると、中学生ぐらいの黒髪ロングの美少女が入って来たと思えば……

 

「見つけた……神裂光♡」

 

 少女はそう言うと頬を赤く染めて俺の近くに寄って来たが……

 

「ちょ……ちょっと君ここは警察署だよ!」

「そ……そうだよ!関係者以外立ち入り禁止だよ」

 

 紗希と遥が少女の前に立ちはだかるも少女は臆するどころか堂々とした姿で宣言した。

 

「私は本部長の娘……小暮千佳。頭が高い控えろー!」

 

 その言葉に紗希と遥は俺に視線を寄越すが、指令を受けたのは今さっきなので、理解も納得も得られる気がしないが……説明をしない訳には行かないし、頭が痛くなる。

 

「先ほどの電話は本部長からで娘のボディーガードを頼まれたのは事実ですが……」

「そう、私がお願いしたの♡」

「「ええぇ~」」

 

 まぁ岩男みたいな外見である本部長の娘って言えば驚くのは無理もないが……報告書まだ終わってないんだよな。

 

「そろそろ12時だし、ランチでも食べに行こう光♡」

 

 小暮千佳はそう言うと俺の手を掴んで来たが、流石に紗希も遥も復帰したようで……

 

「なっ!? 私も神裂警部と一緒に行くもん」

「ずるい! 私も連れてってください」

 

 警部に昇進したから給料もアップしたが……しばらくはランチ代で懐が寂しくなりそうだ。

 

「わ……わかりました。それでは行きましょうか」

 

 こうして俺達は4人で御高いランチをする事になるのだが……

 

「その前に光これに着替えて♡」

 

 小暮千佳はそう言うとスクールカバンから女子の制服を取り出した。

 

「……えっと理由を伺っても?」 

「本部長の娘の命令だよ!」

「……分かりました」

 

 俺は泣く泣く女装する事になった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「カァーット」

 

 監督からの声が響き撮影はようやく終了した。

 

「ぬぬぬ……出番が短い!もっとカミキさんといちゃいちゃしたかった」

「……そ、そうですか」

 

 小暮千佳役を演じた少女……不知火フリルはそういうと真顔で俺の事を見ているが、フリルのマネージャーさんが物凄い形相で手にペットボトルを握り締めてこっちにダッシュで駆け寄って来ている。

 

 俺が女たらしであることは業界内では有名なので、警戒するなと言うは無理な事ではあるだろうが……かなは例外として流石の俺も中学生の女の子はマズイと理性は働くので、そんなに警戒しないで欲しい。

 

「フリルさんあっちにいって休みましょうね!」

「カミキさーんたすけてー」

 

 マネージャーさんに襟首を掴まれてずるずる引きずられる不知火フリルは俺に両手を伸ばして助けを求めるが勘弁してくれ

 

「……モッテモテだねぇヒカル君♡」

「……やっぱり、若い子の方が良いんだ」

「……アイさんは置いといて、ゆらさんは年齢22歳で十分若いですし、自信を持ってください」

「あれ?私ディスられてる?」

 

 アイは30なんだからそろそろ落ち着け

 

「……でもフリルちゃん14歳だよ?」

 

 それを言っちゃおしめーよ!

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