カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第206話

「えーそれではお会計は……¥102500になります」

「10……10万超え……うぅ……カードでお願いします」

「はい、クレジットカードお預かりしますね。……はい、ありがとうございます」

「ど……どーも」

 

 アイは驚きの表情を浮かべながらもお会計を終えて、俺達の元に戻って来た。

 

「お会計終わったけど……これは買いすぎなんじゃないかなー?」

 

 アイの言葉通りかごが六個もあるので、結構買い過ぎた感はあるし、何ならお肉も大分お高い物をニノがかごに入れていたからなのもあるが……そもそも人数も多いし、何よりここにはいないが腹ペコガールのカナンも合流予定なのだ。

 

「大丈夫ですよ。カナンもアクアの家に来る予定ですから足りなくなることはあれど、余る事はありません」

「そ……そんなぁ~」

 

 今にも泣き出しそうな表情をしているアイをほっといて、大量の食材が入ったビニール袋を俺達は抱えて車のトランクに詰め込み、再度車を走らせる。

 道中はアイもかなり落ち込んでおり、何やら黒いオーラを纏っているように見えたので、赤信号の度にアイの頭や顎の下を撫でたりとご機嫌を行った。

 その甲斐も有って、アクアの家に着く頃には大分元気になっていた。

 

 そして、アクアの住むマンションにようやく到着したので、インターホンを操作すると

すぐさまアクアの声が聞こえた

 

『どちら様ですか?』

「アクア私です。カミキです」

『あっ父さん?今開ける』

 

 アクアがそう言うとオートロックのドアが開かれた。

 

「アクアも人気出て来たし、やっぱり防犯意識っていうの?こういうのがあると親として安心出来るよー」

 

 アイは感心したようにそう言ってるけど……オートロックだって別に万能では無いし、そもそもマンション内に入ろうと思えば方法なんて幾らでもある。

 例えばマンションの住民が来るまで電話をしている様に見せかけて、ドアが開いたらそのままスッと入るなんてのは常套手段なのだ。

 

「……アイさん感心しているところ申し訳ありませんが、オートロックが有ろうがマンション内に入るだけなら方法何て幾らでもありますからね」

「そ……そうなの!? それだと私達の住んでるマンションも危ないんじゃない?」

 

 アイの反応はもっともだけど、実は俺達の住んでいる階に限っては24時間体制で管理されているので問題は無いのだ。

 俺も後で知ったのだがあそこは兼平拳一が所有しているマンションで俺達以外の6階の住人は全員兼平拳一が経営している会社の社宅寮として利用されているのだ。

 そんな訳で6階に限って言えば、全員顔が割れているので不審な人物が来た場合は問答無用で捕まるシステムなのだ。

 

「……あそこはセキュリティがしっかりしているので大丈夫ですよ」

「そうなんだーあっニノやかなちゃんは知ってた?」

「……うん、私はヒカルさんから聞いて知っていたよ」

「まー管理人室には常に誰か居るし、来客名簿も付けてるようだからアナログも織り交ぜててセキュリティーは高いわよね」

「来客名簿なんて有ったんだ!」

 

 アイは驚いていたが、そもそも住んでいる住人には関係無いし、何か工事で業者が来る場合はそもそも事前に連絡があったりするから、それと照らし合わせて確認しているらしい……っとそんな事を話しながら俺達は目的のアクアの部屋に向かい、ようやく到着したので、アクアの部屋のインターホンを鳴らすとすぐさまドアが開かれたが……

 

「いらっしゃい」

「お……お邪魔してますぅー」

 

 アクアと共にピンク色の髪少女も一緒に出て来た。

 短い言葉ではあったものの、独特なイントネーションで……何と言うかエセ関西弁みたいな感じだったが……そんな事よりも一番のポイントは胸のデカさだ。

 制服を着ている事から恐らく中学生くらいだと思うけど……今時の子は体の発育が良いとは思っていたが、それを踏まえてもデカい……恐らく現段階でE……いや、F位あるかもしれんな

 そんな事をふと考えてしまうと、なんと言うか……やっぱりアクアは俺の子なんだなっていうのをここに来て実感してしまった。

 

 

♡♡♡

 

 な……なんでみなみちゃんがここに!?って思わず言いたくなったけど寸でのところで我慢出来た事に我ながら感心してしまったが、ここは何時もの様に嘘の仮面を張り付けてっと……

 

「もぉーアクアとみなみちゃんがこんなに仲良かったなんて知らなかったよー」

「……僕も仕事がそこそこあるから、そんなに頻繁に会う訳じゃあ無いけれど、それでもみなみとは連絡を取り合ったりもしているんだ」

「『B小町』もライブとかYoutubeの動画の撮影もあるんやけど……まぁ……何て言うか、割と暇なんよ~。それにルビーちゃんやMEMさんも会えば話すんやけど……」

 

 みなみちゃんはそう言うと胸先で指をつんつんし始めた。

 な……なんと言うか物凄くあざとい

 そんな事を考えていたら……

 

「とりあえず、食材が多いので中に入れて貰えませんか?」

「ああ、玄関先でする話じゃないもんね」

 

 こうして私達はアクアの部屋に入るのだが……ここに来て私は現実を突きつけられるのだった。

 

「じゃあ私とニノで料理を作りますので、キッチン借りますね」

「ニノさんと父さんなら期待出来るな」

「任せてアクア君」

 

 アクアはそう言うと物凄く嬉しそうにしていたけど、わ……私だって料理位出来るのに!

 確かにニノやヒカル君に比べるとレパトリーは明らかに少ないけど……それでも私だってカレーやシチューだったらルーさえあれば作れるし、なんならルビーもゴローさんも物凄く喜んでくれるのだから問題無いのだ!

 

 そんな訳でキッチンにはニノとヒカル君のペアで料理を作り始めているんだけど、こっちはこっちで会話が全く無いのだ。

 いや、正確には……

 

「アクア君ここの問題なんだけど……」

「ああ、ここならXを代入して……」

 

 みなみちゃんがアクアに勉強を見て貰っており、かなちゃんはかなちゃんでなんか難しい本を読んでいた。

 

 キッチンの方はニノとヒカル君が楽し気に会話しているけど……私はそこに割って入る事も出来ずにただただ孤独感を感じるだけだった。

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