カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第4話

 YURIKAとの行為の最中俺はどことなくぼ~っとしていた。

 

「カミキもっと♡もっと♡激しくしてぇー」

「……わかりましたっと」

 

 長年の習性と言うべきか頭では別の事を考えつつも体は行為に没頭していた……

 

「もうだめぇぇー」

 

 YURIKAは甲高い声を上げてようやく果てたようだ。

 俺自身も満足はしているものの……しかし、最終的にはやっぱりアイの事を考えてしまう。

 

 正直な話アイと別れた事に関しては何一つ気にはしていないけれど……俺の子を孕んだアイが後数年で殺されると為れば……どうにも納得がいかないのだ。

 しかし、俺はもうアイと別れた以上……干渉するのもどうかと思うし、よしんば雨宮吾郎の殺害を防ぐのは問題無いし、序にリョースケも早期に対応すればアイが殺される心配は無いけれど……それとは別にして本来アクア(雨宮吾郎)が助けるはずだった人物が死ぬ可能性が出るだけだし……一番の問題は雨宮吾郎がアクアに転生しなければ、アクアが一番可哀そうな事になってしまう

 

 推しの子のストーリーなんてもはや覚えてはいないけれど……アイの子供が転生者だったから家族としてギリギリ成り立っていただけで、それが普通の子供であった場合ミヤコさんのリークにより文春砲炸裂でアイと子供の人生は終わる。

 せめてまともな父親が居れば問題無いのだが、作中にそんな人物はおらず……アイの限界オタクである雨宮吾郎がマシなだけであって、アイとそう言った関係になった場合も恐らく良いことは何一つ無いだろう。

 

 雨宮吾郎はアイに対してイエスマンになってしまうだろうし、ルビーはそもそも雨宮吾郎とアイに囲まれて幸せな環境ではあるものの……アクアに関してはどう転ぶか全く分からない。

 純粋無垢な子供であった場合アクアにとってはそれは居心地の悪い環境なのだから、自分だけが環境になじむ事が出来ず疎外感を感じるんだろうなって考えてしまう

 

 実際にそんな事が起るかと言えば……アイならやりかねないだろう。

 何せ『嘘はとびっきりの愛なんだよ』と胸を張って言えるのだから……これほど残酷な親なんていないだろう

 

 そこまで考えて俺は気が付いた。

 俺が今気にかけているのはアイでは無く、純粋な子供であるアクアだけで有る事を……

 そう考えると、雨宮吾郎を殺させる訳には行かなくなった。

 

「……責任取らないとな」

 

 自然と漏れた言葉は案の定……

 

「え!? 責任取ってくれるの?」

 

 YURIKAは笑顔でこっちを見ているけれど……

 

「……じゃあ、私は帰りますので」

「えーー!? 、もう遅いんだから泊って行けば良いじゃん!?」

「明日も学校がありますから遅刻する訳には行かないんです。それに今ならまだ補導されても言い訳出来る時間帯ですからね」

 

 時刻は12時を回ろうとしているが……何とかなるだろう

 

「ああ~そう言えばカミキってまだ14歳だっけ?」

「今月で15歳になりましたが……未成年には変わりないですね」

「うぅぅ~仕方ないな~じゃあ、これからは何時相手してくれるの?」

「……金曜の夜なら泊りがけで遊べますし、私も平日は忙しいので……」

「それって、他の女に会う良い訳?」

 

 何故まだ付き合っても居ないのに彼女顔しているのか気になるが……

 

「モデルの仕事ですよ。……それにYURIKAさんだってタレントで忙しいでしょう?」

「ま、まーね。私売れっ子だし! だからカミキを養う位問題無いよ!」

「それは大変魅力的な提案ですけど……世間的には一発アウトなので駄目ですね」

「……そうだよね」

 

 YURIKAはそう言うと捨てられた子犬みたいな顔をし始めたから、俺も罪悪感を感じてしまう。

 

「……ま、今週末また会いましょうね」

 

 YURIKAを抱き寄せてそう告げた。

 

「わかったよぅ」

 

 物分かりのイイ子は大好きだ。

 

 そして俺はYURIKAのマンションを後にした。

 

 はぁー学校にモデルにドラマ撮影に……忙しすぎて倒れちまいそうだ。

 

 そんな多忙を極めながらも何とか乗り越えて半年ほどが経ったときだった。

 

 ドラマはYURIKAの人気もあり、高視聴率も取れておりYURIKA自体の需要が増えてしまいドラマが終わった後はお互い会えない事が多くなった。

 その所為で、毎日遅い時間帯に連絡が来るようになったんだけど……

 

『最近忙しすぎて全くカミキに会えないんだけど!』

 

 こうして不満をぶちまけられる事になってしまった。

 

「ドラマの影響もあってYURIKAの人気が急上昇してますからね。それに聞きましたよ。今度有名な監督の映画に出演するんですよね?」

『カミキも映画出ない? カミキが居ると私もやりやすいんだけど……』

「そう言って貰えるのはありがたいのですが私も多忙なので……」

『そんなぁ~』

「じゃあもう遅いので切りますよ」

『……わかった。おやすみ』

 

 そんな感じでYURIKAとのやり取りを終えて俺も寝ようとした時だった。

 

 別れてから実に7か月ぶりにアイから連絡が来た。

 時期的に見ても10月10日に近いのだろうから恐らく、病院に来れないかとの連絡だろうけど……俺にとっては都合が良いから問題無いけど、原作でこのやり取りは合ったのだろうか?

 アイの事だから合ってもおかしくないけど、一般的にはやっぱりおかしいよな?   

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