カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第43話

 モデルの仕事を熟し……高校も行き……そして劇団ララライで稽古を終えて……

 

「上原パイセンちょっと良いっすか? この後付き合って欲しい所がありまして……」

 

 俺がそう言った瞬間だった。

 

「任せろカミキ! 俺が男の良さを教えてやる!」

 

 物凄い嬉しそうにしているけど……ノーサンキューなんだよなぁ~

 

「そっちじゃなくてですね。今からニノと六本木に向かう事になりまして上原パイセンにも着いて来て欲しいと思いまして」

「おう、つまり荒事か……任せろ。あの辺は関暴連やヤクザにナイジェリアのマフィアなんかも多いからなぁ~」

「ひぇ!」

 

 俺がそう言った瞬間それそれで嬉しそうにしていた上原パイセンだったが……OUTだけじゃなくてバウンサーも絡んでるのかよ! と言うかニノがびっくりしてしまい俺に抱き着いて来たから、俺もぎゅっと抱きしめた。

 

「大丈夫ですよニノ……上原パイセンが着いてますからね」

「おう! 俺に任せろ!」

 

 本当に頼りになるぜ。

 じゃあ早速六本木に出発しようとしたところで、目に炎を宿した愛梨パイセンが立ち上がり叫んだ。

 

「男2人と女1人……つまり乱交ね! ずるいわ私だって行きたい!」

 

 プンスカしてる愛梨パイセンだけど……何故その発想になるかぁ~

 

「いえ、愛梨パイセン? 違いますからね!」

「ヒカル一体何が違うって言うのよ! 男女男で嬲りって読むのよ。それも夜の六本木に行くわけなんだから何も間違っていないじゃない!」

 

 ハンカチを噛み絞めてキィーてやってる愛梨パイセンだけど、本当に違うから……

 

 その後どうにか愛梨パイセンの説得に成功するも思った以上に時間はかかってしまった。大輝君の「ママ、眠い」の一声が無ければあと2時間はかかっていたからもしれないな。

 そんな訳で渋々とではあったものの愛梨パイセンにはお帰り頂くことに成功した。

 改めて思うが愛梨パイセンは大輝君に悪影響を及ぼし過ぎな気がするんだよな。

 いや、毒にも薬にもならない中途半端じゃないだけマシかもしれないけど……毒は毒でも猛毒クラスだから少しは自重して欲しい位だ。

 

「はっはっはー愛梨もあれで外では猫被ってるから色々とストレスが溜まってるんだ。その所為か家では何故か語尾ににゃんってつけて大輝と遊んでいるんだぜ」

「そうなんですか?」

「ああ、猫耳カチューシャは良いとして流石にしっぽは止めたけどな……」

 

 どこまでもチャレンジャーな愛梨パイセンだった。

 しかし、猫耳愛梨パイセンとか……たまんねぇな!

 

「猫耳……ヒカルさんは猫好きなんですか?」

「可愛いくて大きくて人懐っこいのが好きですね。気まぐれなのも魅力的なんですけど……」

 

 俺がそう言った瞬間にニノは何を想像したのか分からないが途端に顔を赤くして伏せてしまった。

 

「……ところで六本木の何処に行けば良いんだ?」

 

 上原パイセンがそう聞くとニノがスマホを操作して画面を見せた。

 

「このビルの中のカフェで待ち合わせなんです」

「ん……あれ? ここって確か……ま、大丈夫か」

 

 不穏な言葉を零したけど……果たして本当に大丈夫なのだろうか?

 そんな疑問を持ちながらも、俺とニノは上原パイセンの車に乗り込み六本木に向かった。

 

 

 

 車から見える景色をぼ~っと眺めている俺とこれからカナンって子と会う事に緊張しているニノと鼻歌交じりで運転している上原パイセン

 

 20分位経過した辺りで目的に到着した。

 着いた場所は六本木ヒルズと繁華街であった。

 遅い時間帯ではあるものの、まだどのお店も営業しているようだが……繁華街近くと言う事もあり、色々な人種がいる。

 ちょっと酔っぱらててヤバそうなサラリーマンに半グレっぽい集団に明らかに一線を画した厳つい顔の人達やボボボーボ・ボーボボみたいな頭をしてる人もおり……六本木は危ない街だと思いました(小並感)

 

「あっここのカフェにもういるようです」

「じゃあ早速入りましょう」

「おう」

 

 俺達三人はカナンが待つカフェに入って行った。

 

 

 中に入ると奥のボックス席に明らかに未成年っぽい女の子が居るが、着ている服がキャバクラ嬢が着るような煌びやかな恰好だった。

 恐らくこの子がカナンだ。

 

「……カナン久しぶり」

「ニノ……元気そうね。映画見たわ……私が居た時より楽しそうにしてたじゃん。……そこの二人はカミキと上原であってるわよね?」

「ええ、私がカミキヒカルでこちらが……」

「上原清十郎だ。……カミキは分かるけど、何故俺の事を知ってるんだ? 言っちゃアレだけど俺はそんなに有名じゃないぞ?」

 

 確かにパイセンの仕事内容は需要はあるが……あまりメディアに出る訳でも無いから知ってる人の方が少ない。

 

「こっちの業界ではかなりの有名人よ! 関暴連の兼平 拳一知ってるわよね?」

 

 え!? パイセンそんなやべぇー奴と知り合いなの?

 俺が驚愕の表情をしながらパイセンの顔を見ると……首を捻って考え出した。

 

「兼平 拳一……? ああ、思い出した! 確かバランスがどうのこうの言ってる頭おかしい奴だよな?」

「その頭おかしい奴をレイプしたあんたも相当だけど……」

「……パイセン」

「ちょ……誤解を生むような発言をするな! 大体関暴連の奴らが先にちょっかい掛けてきたから軽く〆てやったのにアイツら『幹部はあなたを逃がさない!』なんて言うからイラついて乗り込んで命令した奴等を片っ端から〆て行ったら、兼平 拳一が出て来てふざけた事言って来たから、両手両足をぶち折って何度もレイプしただけだ」

 

 誤解も何も……やってる事は何時もの上原パイセンだった。

 

「上原が兼平 拳一をレイプしたおかげで私は風俗に落とされる事無くキャバ嬢で済んだの。だから私個人は上原に感謝してるんだけど……カミキの所為でアイに復讐をすることが出来なくなったのよ」

 

 あーなるほどね。俺と上原パイセンに繋がりがある事が分かった以上関暴連の方たちを動かす事は出来ないからね……カナンからしたら頭を抱えたくもなるよな。

 ようやく話が見えてこれにて一件落着するかと思った時にカナンから衝撃の言葉が出て来た。

 

「ニノはもう良いの!? アイに恋人だったリョースケを盗られてたじゃない」

「……ニノ」

「ちょっ……カナンやめてよね! リョースケの事はもう良いの!」

「良くないでしょう! もとはと言えばそれが原因でアイへの虐めが始まったんだから……」

 

 いや、これは中々えげつないカミングアウトやないか……こんなんはカミキさんどうにも出来へんで!

 チラッと上原パイセンを見ると上原パイセンもこれには困り顔だった。

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