カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第57話

 月日が経つのは早い事……気が付けば俺は大学三年生になっていた。

 当然そうなれば……

 

「私も今日から小学生ね! これから子役の仕事もますます忙しくなって来るわね」

 

 赤いランドセルを背負い頭にちっちゃい帽子を被ったかなは自信満々に言っているけど……確かに子役は小学生ぐらいが一番大変な時期だよなぁ~

 俺も役者としては一番きつかった時期で愛梨パイセンと肉体関係を持っていなかったら野垂れ死んでいたに違いないからな!

 ほんと愛梨パイセンには頭が上がらないな

 

「小学生は生意気なのが多いから気を付けてくださいね」

「分かる! 私もクラスの男子がとにかくガキばっかりで何度殴ったか分からないもん!」

「……そんな小さい時から武闘派だったの!?」

 

 どうやら俺とカナンの意見は合致したがニノだけは驚愕していることからニノは意外と平和な小学校生活を送っていたのかもしれないな。

 

「……いや、ニノも大概じゃん」

「わ……私はそんな事無いよ!」

 

 ……いや、アイの入院していた宮崎まで突撃した段階で大概だよ。

 

 二人のやり取りにかなは首を傾げるけど……内容が内容なので、説明は出来ないな。

 

「……とりあえずかなの小学校には私の方で送りますから」

「ほら、カミキ早く行こうよ! 時間が勿体ないからさぁ~」

 

 俺がそう言うとかなは早く行きたいのか俺の手をグイグイ引っ張って来るけど、まだ時間は大分あるし、そんなに焦らなくても大丈夫だぞ?

 

「わ、わかりましたから、ちょっと待っててくださいね」

 

 バイクの鍵を掴み、教科書を入れたショルダーバッグと半キャップ取りかなに被せようとしたが……

 

「ちょっとカミキ帽子の上から被せないでよ! 皺になっちゃうじゃない!」

 

 怒られてしまったが、これは俺が悪いな

 

「すみません。じゃあ……帽子脱いでくださいね」

「……分かったわよ」

 

 とは言え大人しく帽子を脱いで半キャップのヘルメットを被ってくれたから良しとしよう。

 

「じゃあニノとカナン行ってきます」

「行って来るわ」

「はーい行ってらっしゃい」

「二人とも気を付けてね」

 

 カナンとニノにそう言って俺とかなは家を出た。

 

「ところでカミキ……バイクで小学校に行くのは良いけど、大丈夫なの?」

 

 かなはそう言うとバイクの後ろに座りながら聞いて来たけど、勿論確認済みだ!

 

「ええ、許可は取ってありますし、最近の小学校には来客用の駐車場まであるみたいですよ」

「そうなんだ」

 

 かなはそう聞き返すけど、多様性の波はこんなところまで来ているようだ。

 

「じゃあタンデムシート付けますよ」

「はーい」

 

 子供の腕力なんてたかが知れてるし、なによりかなはまだ小さいので飛ばされない様に安全の為タンデムシートを付けているのだ。

 まーそれでも安全運転でスピードなんかはそんなに出さないけど……本当は車の方が良いのは分かっているんだけど東大の駐車場の許可が下りなかったのでバイク通勤にしているのだ。

 そんな訳で俺はかなにタンデムシートを付けて安全確認を済ませてバイクを発進した。

 

 バイクで移動する事10分位でかながこれから通う小学校に着いた。

 

「バイクの方はこちらに停めてくださーい」

 

 女性の教員らしき人の誘導に従い俺はバイクを移動し止めた。

 

「ありがとうございます。それでは保護者の方と……」

 

 ヘルメットとゴーグルを外して教員を見ると……顔を赤く染めてぼ~っとし始めたが……大丈夫か?

 

「あの~大丈夫ですか?」

 

 俺が話かけた瞬間女性の教員は我に返ったようで、慌てて対応し始めたが……

 

「あ、いえいえ、大丈夫です! それでは保護者と新入生の子はあちらの体育館に向かってくださいね」

「わかりました。かな行くよ」

「分かったわ」

 

 そして、体育館に着きかなは一年生の列に並び、俺は保護者席に案内されたんだが……やたらと視線を感じるのは何でだ? 確かに俺は年齢的には20歳だし大分……いやかなり若いからそれで見られるのは分かるけど……なんか見ている理由はそれだけでは無くどちらかと言えば教員の方からの視線がやたらと多い気がする。

 

 壁側に立ってる教員は勿論……さっきから壇の上で話してる女性の校長とは良く目が合ってる気がするし……いや、流石にかなが通う事になる小学校の教員と関係を持つ気は無いぞ。

 

 っと視線を感じながらも入学式は進んでいき、何事も無く無事に終わったが……

 

 入学式を終えて、かながこれから通うであろう教室に向かい、そこで配布物や説明も受けて、さあ帰ろうとしたところで……

 

「あの! モデルのカミキさんですよね? この後お茶でも行きませんか? 保護者として親睦を深める為にもどうでしょう?」

 

 明らかに年上の女性から声を掛けられてしまったが、午後から大学があるし断ろうとしたが……

「……いえ、「え!? モデルのカミキさんとこの後お茶ですか!」」

 

 横からの大きな声に俺の声はかき消されてしまい、しかもそれが呼び水となり人が集まって来た!

 

「……な、なら教員も親睦を深める為にも参加せざるを得ませんね!」

 

 いや、それはどうなんだ?

 かなのクラスの教師は見た感じ結構若めに見えるし、可愛い系でスタイルも良く左手の薬指には指輪をしては居ない事から恐らくは独身であることは伺えるけど……

 流石に手は出さないぞ! 

 

「……盛り上がっている所すみませんが私はこの後用事がありますので、皆さんとお茶には行けませんよ?」

 

 俺がそう言った瞬間に一斉に静まり返ってしまったが……

 いや、うん……かなの同級生の親と関係を持ったらそれこそスキャンダルで炎上待った無しだから無理だし……

 

「「「……そんなぁ~」」」

 

 いや、悲しそうに言われてもねぇ~そもそも人妻は愛梨パイセンが例外ってだけで基本は無いからね!

 

 その後も写真だけでもって言われたが……時間が無いので、諦めて貰った。

 

 

 

 

 小学校からは無事に脱出する事が出来たが……とりあえず、かなを連れて今東大のカフェで休憩をしている。

 一旦家に戻るって手もあるが……ニノもカナンも仕事で家にはもういないし、それなら東大に連れてきた方が楽だったのだ。

 子供が居るのは物珍しいので、生徒の視線は凄い事になっているけれど、別段騒がしいい訳では無いので問題は無いだろう

 

「カミキってモテるのね」

「顔は誰にも負けない自信はあります」

 

 かなは飽きれたように俺にそう言った。

 趣味趣向はあるので、どんな女性にも絶対に好かれる訳では無いけれど……一般的な普通の感性の女性ならば大半は刺さるだろうね。

 

 しかし、今現在はニノとカナンは良いとして……お仕事もあるしこれ以上増えると対応だけで一日が終わってしまいそうだから、遊ぶに遊べない状態だった。

 あ~あ早く大学卒業したいけど……後1年は短い様で長いんだよなぁ~

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