カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第63話

「照明OK? 音声大丈夫? 問題無いなら始めるぞ」

「照明OKでーす」

「音声も大丈夫です何時でもイケます」

「じゃ本番5秒前……4……3……2……1」

 

 監督のカチンコが鳴り、俺を先頭にしてかなとあかねを含めて多数の端役のキョンシーが両手を伸ばしながらぴょんぴょん飛び跳ねて村を目指すシーンだが……幽幻道士にこんなシーンあったっけか? あんまりにも昔の映画だからあんまり内容は覚えて無いけど……唯一覚えてるのがテンテン役の子が可愛いかったのとスイカ頭が死んじゃうのが悲しかった位だな。

 

 顔はお札で隠れているけど……キョンシーはそんなに表情豊かって訳じゃ無いから無表情を意識してる。

 

「ふぅー今日はここで野宿をするよー」

「わかったー」

 

 金おじいさん改め金お姉さんを演じるのはアイドルの不知火ころもでテンテン役はその妹である不知火フリル

 姉である不知火ころもは可愛いは可愛いけど……これは小悪魔って感じがするから、近寄らない方が良い気がする。

 妹のフリルは将来愛梨パイセン系列の美女になりそうだけど……何て言うか猫みたいに見えるから大分気まぐれの様な気がしてならない

 見た目は全く似ていないけれど内面はそっくりな姉妹である。

 まぁ、挨拶程度しかしていないから実際は分からないけれど……

 

 二人はせっせと野宿の準備をし始めて……今後の事に着いて語り始める。

 

「金お姉さん……スイカ頭と親方を故郷に戻したら今後はどうするの?」

「私も二人と共に故郷に残る」

「じゃあ……私も金お姉さんと一緒に故郷に残る」

「そっか……」

 

 二人は肩を寄せ合いながらも夜を過ごし始めたけれど…… 

 こんな設定だったっけな? いや、新しく作り直すって言ってたから所々違うのは仕方ないけれど……なんかB級な気がする。

 

 その後もコレジャナイ感を俺は抱きながらも撮影は続いた。

 

 

 

「よーし、一旦撮影は中断して休憩しよう! 再開は2時間後だ!」

 

 監督の一声で撮影は一旦中断となり、俺達は休憩に入る事になった。

 今回は急遽俺も入る事になった訳だから……セリフも無いしスタッフの指示の元ぴょんぴょんしてくださいとしか言われて無かったから流れが全く分からない。

 

 とりあえず隅っこの方に座っていたらかながニノ特製お弁当を持ってやって来てた。

 

「ねぇカミキ……幽幻〇士ってこういう映画なの?」

「う~ん大分古い映画ですからあんまり覚えて無いですけれど……なんか違うような気がするんですよね」

 

 大体合ってるような気がしなくても無いけれど……

 

 とりあえず俺もニノに作って貰ったお弁当を広げて食べながらかなに答える。

 俺のお弁当箱は結構大きく2段仕様で1段目は白米が敷き詰められており、2段目はから揚げにポテトサラダにハンバーグとタコさんウィンナーと……うん、俺好みのお弁当だった。 

 

「ところで黒川さんは?」

「あっちで……キョンシーに着いて詳しく聞いてるわ」

 

 かなが指さす方を見ると丁度監督に聞きに言っていた。

 

「……コメディ部分が多いから、掴みにくいのは確かですからね」

「……ちなみにカミキはキョンシーの役をどう考えて演じてるの?」

 

 タコさんウィンナーを咀嚼しながら考える。

 

「そうですねぇーとりあえず意識はあるけれど上位者には逆らえない操り人形って感じですかね?」

 

 ロボットに感情があるって言えば良いのか? ちょっと上手い表現が思い付かないな

 

「死んでるけど元気いっぱいかと言うとちょっと違うし……中々考えさせられるわね」

 

 かなはムムムって唸っているけれど……ニノが作ってくれたお弁当はかなには量が多すぎた所為で途中で箸が止まってしまったようだ。

 

「かな……無理して食べなくても大丈夫ですよ」

「いや、でもせっかくニノが作ってくれ……ってカミキあの量もう食べきったの!? 私のより多かったじゃない」

「……こんな見た目でも私は男ですからね」

 

 若干食い足りない部分はあるけれど……

 

「カミキ私の分も食べる?」

「……頂きます」

 

 とりあえず、かなの食べきれなかった分を貰おうとした時だった。

 

「私たちも混ぜて貰って良いー?」

「……ん!」

 

 不知火姉妹がやって来た。

 手にはランチボックスを持っているところを見ると一緒に食べる気満々だけど……まーいっか!

 

「私は構いませんけど……」

 

 チラッとかなを見るとかなも気にした様子は無く

 

「私も構わないわよ?」

「じゃあお言葉に甘えるよ」

 

 言うが早く不知火姉妹はランチボックスを開けるとそこには二つの大きなおにぎりが入っていた。

 ころもとフリルがそれぞれおにぎりを持つと……なんと言うか凄い迫力がある。

 小学生位のフリルの顔と同じ位の大きさなので、大きいを通り越して寧ろ巨大なおにぎりかもしれん

 

「「頂きまーす」」

 

 その巨大なおにぎりに姉妹揃ってかぶりついて食べてはいるけど……日常的にこのサイズのおにぎりを食べていることから、不知火姉妹は風来人かもしれん

 

 ……と内心思っていたらかながぶっこんでしまった。

 

「そんなに糖質を取ったら太りますよ」

「……アイドルは太らないんだよー♪」

「……私は成長期だから問題ない」

 

 不知火ころもは笑顔で、フリルは無表情であるものの姉妹揃ってどこか凄みと言うか迫力を感じる。

 

 女である以上は体重の話題は幾つになってもNG!

 

「カミキさんもかなり食べてますけどスラッとしてますよね」

「何か秘訣でもあるの?」

「そう言えば……カナンもバカみたいに食べてるけど、全然太ってないし、ニノはちょっと多い位よね?」

 

 不知火姉妹はズイッと迫って着たけど……そもそも俺は男だし、(夜の)トレーニングを毎日してるから腰の強さだけなら上原パイセンにも負けない自信はあるけど……流石に今日会ったばかりの人に日々セックスしてますからねとは言えないし……

 あとカナンはあんだけ運動していれば食わなきゃやってられないし……

 

「……太る理由は摂取したカロリーを消費仕切れないからであって、日々運動していればいっぱい食べても問題ありませんよ」

 

 実際はそんな単純な理由な訳がないけれど……運動する事に越したことは無いからな!

 

「……運動……この後のアクション頑張る」

「フリルちゃん!?」

 

 アカン余計な事言ったかもしれん。

 

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