カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第92話

 パパと一緒に苺プロ行くと丁度斎藤社長が入口の所でタバコを吸っていた。

 

「斎藤社長こんにちは」

「おっ来たのかカミキ……それにしてもアクアと一緒に居ると本当にお前等そっくりだし、親って言うか兄弟にしか見えねーな」

 

 なんてこと言うんだこの社長は!

 確かにパパの身長は標準よりかなり低いし、今じゃあ僕とそんなに変わらないけれどパパにはちゃんと親としての責任感があるのが分からないのだろうか?

 

「……そうですね。アクアの身長も高くなってきましたので、父親と言うよりも兄を名乗った方が良いかもしれませんね」

 

 つまり星野ヒカルになるって事?

 うーん……アイとパパが再度くっ付くのは正直かなり嫌だけど、パパと一緒に暮らせるなら我慢するべきか……でも、パパからは一人暮らしも進められてるし正直困る。

 そんな事を考えて居たらパパに手を引かれていつの間にか事務所に入っていた。

 

「じゃあ……さっそく麻雀やるかぁ~」

 

 斎藤社長が嬉しそうにそう言って、とある部屋に入るとそこには自動卓が一台と座り心地が良さそうな椅子に座ってるアイと五反田監督が居た。

 

「あっヒカル君遅いよ~」

 

 アイはそう言うと嬉しそうにしているけれど……

 

「……チェンジで」

「なんでよ!?」

 

 いや……パパはアイに会いたくないんじゃないかな?

 僕が言って良い事では無いけれど面倒事しか押し付けて無いし……

 

「……なんでここにアイさんが居るんですか斎藤社長?」

「ああ……それなんだが、こういった遊戯もやって見たいって言い出してな」

 

 斎藤社長はパパにそう言った瞬間だった。

 

「アイさん? 以前した約束忘れたんですか?」

「ギャンブル禁止の事だけど、賭けなければ良いんでしょ?」

「具体的に内容を詰めて置くべきだったか……」

 

 パパがホン一瞬だけど怒っているように見えたけれど気のせいかな?

 

「まー賭けに関しては俺と斎藤社長とカミキだけ適応でアイに関しては数合わせで良いだろう? どうせ初心者だし……」

「監督言うね~じゃあ私が勝ったら何して貰おうかな~?」

「言われても何もしねーよ!」

「ええ~」

 

 アイは驚いているけれど……数合わせってそう言う事だしね

「よし、じゃあ時間が勿体ないしそろそろ始めるぞ」

「席順はどう決めます?」

「適当で良いだろう?」

 

 となれば今空いてる席はアイの正面と右隣しかなく、パパが迷ってる間に斎藤社長がすっと右隣りに座ってしまい、パパの選択肢は無くなってしまった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 そもそも席は4つしかないのだから、寧ろ隣よりも対面で良かったかもしれないなと思い込む事にして、席に着いた。

 

「ルールはどうしますか?」

 

 そう聞くと斎藤社長が答えてくれた。

 

「ああ、アリアリのダブ・トリロン有りの飛びと焼き鳥ぐらいで良いだろう」

「おお」

「分かりました」

「分かったよ~」

「地和は役満ですか?」

「役満で良いだろ?」

 

 ま、イカサマでもしない限り天和どころか地和だって出る訳無いしそこまで気にする必要は無いだろう。

 

「じゃあ、親決めだね♪ サイコロ振るよ~」

 

 アイはそう言うとサイコロのボタンを押す。

 出た目は9か……

 

「え~っと9だから私だね。じゃあもう一回押してっと」

 

 次に出た目は5……またしてもアイのだった。

 

「んっふっふ~私の親番からスタートだね。よーし東一局で終わらせちゃうぞ~」

 

 自動卓だから配牌がせり上がり、そしてドラを捲ると{②}だった。

 そしてアイから順に斎藤社長・俺・五反田監督と牌を山から4枚づつ引いて行く

 俺の配牌は{西南白白一索五索九索②②⑤七八九}と良くも悪くも無い物だった。

 

「え~っと要らない牌要らない牌っと……」

 

 アイは理牌しながらそう言うが手が良いのか、はたまた初心者故手間取っているのようやく牌を捨てたと思えば……出された{東}を横向きに場に出し1000点棒出した。

 

「ダブル立直♪」

「はぁ!?」

「初っ端からこれかよ!」

 

 嬉しそうにそう言ったアイとは裏腹に五反田監督と斎藤社長は驚いているが……俺はアイから嫌な気配を感じていた。

 

「……こんなん事故だろ!」

 

 斎藤社長はそう言いながらも牌を積り、{白}を出した。

 俺の中の嫌な予感が鳴り響いたので俺はすかさず動き出した。

 

「ポン」

「一発消しか?」

「んっふっふ~そんなことしても私ツモっちゃうもんね~」

 

 アイの声が憎たらしく感じるが……ポンをしてツモ順をずらしたのに嫌な予感が消える事は無かった。

 これは……もしやツモられた方が不味いのか?

 ならば差し込みをするしかないが……生憎と第一打が{東}なので情報なんて有る訳も無いし、そもそも当たり牌を持って無い場合もあるが……一番重要なのがアイが和了宣言をしてくれるかも重要だ。

 初心者なので出せばロンって言ってくれると思うけど……もし、仮にツモれる絶対の自信があるのならばアイは間違いなく麻雀の才能が有るだろう。

 アイの理牌してる様子は確か……順子か刻子はさておき3枚づつ並べていたし、2枚も2組あったので、単騎待ちでは無いだろう。

 しかし、分かるのはそれだけだし……後は運に身を任せるしかないな。

 

 額をトントンと叩き俺は……{一索}を出した。

 

「あっヒカル君のそれロン!」

 

 アイはそう言うと牌を倒した。

 アイが倒した牌は{二索三索②②⑤⑥⑦八八八五五五}でダブリーのみであった。

 

「裏が乗れば……はぁ~裏は無し2.900点だね」

「はい、3000点から100点バックお願いします」

「……ちなみに私がツモってたらどうなってたかな~」

 

 アイに点棒を渡しつつ、俺も一番気になっていたので、アイが引く牌を見て見ると{八}であり、カン可能という事で、カンドラとその裏ドラを見るとどちらも{四}であり、嶺上牌はタンヤオも付く{四索}であった。

 

「か……数え役満じゃねーか!」

「……カミキが振り込まなかったら16000オール」

「うぐぐ……見逃せばよかったぁ~」

 

 アイは残念そうにそう言うが……アイのツキは落ちるどころか次局更なる強さを見せて来た。

 

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