カミキヒカルアナザールート   作:だめねこ

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第93話

 二局目が始まる。

 現在の点数は俺が22100点で五反田監督と斎藤社長は25000点でアイは27900点

 まだまだ序盤だから挽回は可能だし、慌てる必要などない筈だった。

 

「よーし、じゃあサイコロ振るよ」

 

 アイは楽しそうにサイコロのボタンを押すと出た目は……7

 

「ではこちらからですね」

 

 取り出しやすいように山を前に出して、ドラをついでに捲ると{五索}だった。

 配牌を終えて自分の手を見て見ると{一一二五五索五索六索六索六索④⑦⑨中}ドラが三つも有り中々良さそうな手だった。

 

「んっふっふ~良い感じで調子が良いな~あっそうだ。確認したいんだけどオープン立直って振り込んだら役満で良いの?」

「まー立直中なら2役だけどそうじゃ無ければ役満だな」

「後はダブリーのオープンは3役にする?それとも4役?」

「そこは3役で良いだろう? カミキと五反田さんはそれで良いか?」

「俺はそれで構わないぞ」

「私も3役で大丈夫です」

「……ふーん、じゃあダブル立直♪」

 

 アイはニヤッと笑いながら{横西}と千点棒を出し

 

「オープン♪」

 

 倒された牌は{赤五索七索}つまり当たりは牌はまさかの{六索}だった。

 

「いやいや、二局連続のダブリーでしかもプンリーかよ!」

「まぁープンリーなら振り込まなければ良いわけだし……ドラなら使い道は有るからな」

 

 俺からの視点ならば{六索}は残り一枚なのでアイがツモれる可能性は低いし、そもそも五反田監督と斎藤社長が持っている可能性もあるにはあるのだが……二人の反応を見るに持っては居なさそうだったことから、山の中に一枚あるようだ。

 これが王牌の中なら問題無いが……先ほど以上に嫌な予感がする。

 

「はぁ~不要牌から切るとするか」

 

 斎藤社長は{西}を切る。

 

 何とかして鳴いて、ツモ順を変えたい所ではあるが、こればかりはどうにもならない。

 とりあえず俺も牌をツモると{⑧}を引いて{中}を捨てたが……二人とも持っていなかったようで、鳴かれる事は無く五反田監督は山に手を伸ばして牌を積り{西}を切った。

 場に2枚捨てられているし、そもそも自風では無いので当然と言えば当然なんだが……

 その後アイはにんまりと笑いながら牌を引き……自身の牌を倒した。

 {①①②②③③④赤⑤⑥一一赤五索七索}そしてドラの{六索}

「ふふ、立直、ダブル、オープン、一発、ツモ、一盃口、赤2、ドラ1……そして裏は{九}だから裏が2枚でえーっと……」

 

 指を折って必死に数えるアイだけど……

 

「……3倍満で1本場なので12100オールですね」

「流石ヒカル君♪ さぁ12100オール頂戴ね」

 

 アイに点棒を渡して自身の持ち点を確認すると残り点数はピッタリ10000点で、2人は12900点でアイは64200点と中々の点数だった。

 

「いやぁ~流石私だね。これなら麻雀で食べて行けるかも♪」

 

 ふざけた事言いやがって……その程度のツキで食っていける程麻雀は甘く無い事を教えてやりたい所ではあるが……2巡目でアガられてしまう以上は一手でどうにかしないといけない訳だが流石にイカサマをするには大人気無いし、どうしたものか?

 

 ……なんて考えてもなる様にしかならないのが麻雀で3本場が始まった。

 

 表示ドラは{⑤}

 

「流石に3回目は無理かぁ~」

 

 アイはそう言うと{北}を出した。

 

「そんなにバンバンダブリーが出てたまるかよ!」

 

 続けて斎藤社長が{北}出した。

 四風連打で親流れにするのであれば俺も乗るべき何だろうが……

 俺の配牌が{一一三二索三索八索八索⑤⑦⑧白発南}で今引いた牌も{七索}だった。

 さて、狙うとしたらチャンタか……

 どちらにせよ{白発南}はまだ重なる可能性があるから{⑤}から切るか……

 

 それからしばらくは特に目立った動きは無く

 

 10巡目にてようやく{一一一二三二索三索七索八索八索⑦⑧白発}となったが聴牌までまだかかりそうだ。

 三元牌がまだ一枚も出て無いのが気にかかるが……これ以上抱えて居ても仕方ない。

 俺は{白}を出した。

 

「ポン♪」

 

 アイが{白}を鳴き{一}を切った。

 アイの捨て配は萬子と索子が多い事から恐らくではあるが筒子の染め手可能性があるが鳴いてるところを見るとまだ手はそこまで進んでいないようだったが……

 

「うーん……どうだ?」

 

 斎藤社長が出したの{中}で勿論……

 

「ポン♪」

 

 この時点で大三元の可能性があると考え始めた。

 アイは{六}を切り、そして斎藤社長が再度ツモるも、それは入れずそのままツモ切りした。

 出されたのは{四}だが、まー鳴いたところで如何にもなら無いし、そのまま俺は山から牌をツモると……{九索}が来たので{八索}と入れ替える形で捨てた。

 その時だった。

 

 五反田監督が{⑥}を捨てるとアイが嬉しそうに

 

「ポン♪ いやーどんどん良い手になって来るよ~」

 

 アイはそう言うと{⑧}捨てた。

 

「親の{白中}ホンイツドラ3は不味いな……」

 

 流石にここまで来れば筒子は危険牌なので出す訳には行かず、斎藤社長は現物を切っており始めた。

 

 そして、俺の番だがここに来てようやく{一索}を引けて{一一一二三一索二索三索七索八索九索⑦⑧}……で、{発}を切り{⑨}を引ければ純チャン成立だが問題の{発}がまだ場に1枚も出ていないのだ。

 しかし、アイの運の強さを思えば今回役満で終わるだろうか?

 いや、終わる訳が無い!

 ならばこの{発}は通る!

 だが、その前に確認しておく必要があるな……

 

「すみません。オープン立直について確認何ですけど……振り込んだら役満とは別に13役に到達した場合はダブル役満にしますか?」

「私はどっちでも良いよ~」

「俺も良いぜ」

「じゃあ、13役だったらダブル役満な」

「分かりました……ではオープン立直」

 

 俺は{⑦⑧}を倒した。

 アイは目を輝かせて宣言する。

 

「カン!」

 

 アイは{発}を取り嶺上牌に手を伸ばす引く牌は勿論……

 

「カン!」

 

 {中}を{白}を引きそして……カンドラも{九二索}と二枚捲られた。

 

「あっ……」

 

 アイの手が止まった。

 理由? そんなの決まってる。

 アイが今引いたのは{⑥}に他ならないからだ。

 じゃあ、もう1枚はと言えば……

 

「うぅ」

「ロンです」

 

 アイが出した牌{⑨}だった。

 五反田監督からポンするときアイの手は{⑥⑥⑧⑨}だった。

 しかし{⑤}はそもそもドラ表示牌であり、アイから見て枚数的に2枚だが……{⑨}なら場に無いので3枚山にある可能性もあるし、五反田監督の捨て配は索子の染め手の匂いがしているので出る可能性は十分あった。

 

「立直、オープン、ピンフ、純チャンタ、ドラ4……裏が{二一索⑧}の3枚でダブル役満と3本場で64900でアイさん飛びです」

「……ダブル役満の適用同意しなければよかった」

 

 それは言いっこなしだよ。

 

「まぁ、賭け無しなら健全なのでアイさんも楽しんでくださいね。ちょっと早いですけど私は帰ります……あと斎藤社長と五反田監督アクアの事よろしくお願いしますね」

「分かった!」

「それにしても久しぶりに気持ちの良い麻雀を見たぜ」

「それは良かったです。アクア私は帰りますけどどうしますか?」

「僕も帰るよ」

「え~!もう帰るの? もう一回だけやろうよヒカル君」

「いえ……アイさんも遊んでばかりいないでルビーの面倒見てあげましょうね。小学6年生とは言え……家に放置してる事になりますしね」

「そ……そうだね。じゃあ佐藤さん私も帰るよ」

「アイ? 佐藤じゃなくて斎藤だよ。そろそろちゃんと呼んであげなよ」

 

 アクアから唐突に放たれた言葉にアイはしどろもどろになり……

 

「あーうん……気を付けます」

 

 何とか絞り出してアクアに答えたけれど、アクアから疑いの目で見られており、アイは俺に目で助けを求めて来たけれど……

 いや……そもそも何てアクアに言えば良いんだ?

 ”アイさんは頭が悪いから斎藤社長の苗字すら覚えられない残念な人なんです”ってストレートに言うか、はたまた”発達障害の傾向があるので周りがフォローしないといけないんです”って伝えるのか……? どちらにせよ、適切な答えじゃないのは確かだ。

 

「アクア……今日の晩御飯は何を食べますか?」

「?……オムライスが食べたい!」

「ではオムライスにしましょう」

 

 まー俺医者じゃ無いし……わざとなのか素なのかその辺はサッパリ分からん

 

「……ヒカル君? 私もヒカル君のオムライス食べたいなーなんて?」

「……パパ?」

 

 いや、自分で作れよと言いたいけれど……アクアにだけ作ってルビーの分は作らないのはおかしいし……そうなれば結局アイとゴローさんをのけ者もなんかなぁ~

 結局の所これに関しては俺がはっきりノーと言えない部分が悪いかもしれないなぁ~

 

「……分かりました。それではスーパーに行きますので、荷物手伝ってくださいね?」

「分かったよ!」

「ええ~」

「じゃあアイさんは無しですね」

「手伝う! 手伝うから私にも食べさせてよ~」

 

 内心ため息を吐きたくなるけれど……コレも責任だよなぁ~

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