【こんにちは】
【本来であればこういった形で私がまたお話しするつもりはありませんでしたが】
【本日はめでたい日】
【折角ですから】
【皆様とご一緒できたらと思い、参上しました】
【たった一日限りになりますが】
【私と縁ある皆様もそうでない皆様も】
【どうかこの短い旅路を楽しんで頂ければ幸いです】
【これより観測しますはあり得るかもしれない時間軸】
【那由多の果てにたどり着けたかもしれない未来】
【泡沫の可能性である一つのIF】
【それでは皆様】
【よき観覧】
【……いいえ】
【よき閲覧を】
【 日目午前/秋・特殊イベント】
【特別行政特区D.U.・シャーレビル近く】
【Recommend BGM……〈Guruguru Usagi〉】
秋の風が窓越しに吹いている、そんな昼時にはほんの少し少しだけ早い時間。
男達は向かい合うように席に着いていた。
「え゛っ……ひ、ヒフミの誕生日は今日なのかい?」
“あれ?知らなかったの?セイバー”
「サーヴァントとマスターだからといってなんでも知っているわけじゃないよ、君でもあるまいし」
“私はほら、先生だから……”
たまには夜じゃなくてお昼でも、そう誘われたセイバーは最近シャーレビルの近くに出来たのだというカフェ*1で、たらこスパゲッティ*2に舌鼓を打ちながらシャーレが誇る名物教師の言葉に愕然としていた。
「しかし参ったな……僕のお小遣いとバイト代で何か用意できるだろうか……」
“あー、ヒフミにお財布握られてるんだっけ?”
「ああ。この地で生きていく為の金銭を毎月頭に渡してもらっていてね。足りない分は交渉か単発のバイトで……という形で暮らしているよ」
“ねぇ、それってヒ……”
頭を抱えるように項垂れつつもフォークを持つその手が止まらないセイバーに呆れつつ、先生は彼の現状を指し示す言葉として最適な真実*3を口にしようとするが、セイバーに制される。
「言わないでくれ、異邦で出来た我が友よ……我ながら情けないとは思っているんだ……一応これでもナギサの口利きでそれなりに働いてはいるんだけどね」
聖杯戦争の終結後から暫く。
穏やかな日々を過ごしていた同盟陣営*4だが、当然生きるのには身銭が必要。
というわけでヒフミとルームシェア*5という名の自宅警備に勤しむセイバーも週の半分はトリニティやヴァルキューレに赴いては各治安維持組織で教練、時にはエンジェル24でアルバイトをしていたりした。
勿論、そんな事は百も承知の上で先生は冗談
頼むから問題を起こさないでくれ、と。
“……間違ってもホストとかはしないでよね。嫌だよ、私。貴方が店で未成年を口説いてるところをカンナ*6と二人で取り締まるの”
「キャスター達もそうだが、君達は僕をなんだと思っているんだ。これでも私には愛する人がいるんだが……」
セイバーの脳裏に蘇るのは、最近やたらと見る目が冷たくなってきた現ミレニアムサイエンススクールの名物講師の言葉。
───王よ、また昼間から遊び呆けておられるのですかな?あまりヒフミを心配させてはならんぞ。
───セイバーよ、たまには我と共に教鞭でも振るうといい。ハナコが頭を抱えていたぞ。
───穀潰し……む、違った、セイバーよ。また生徒を口説いたそうだな……しばらくモモイには近づかないで頂こう。
段々と敬語と敬意がなくなってきているんだよと溢す姿は実に哀愁が漂っている。
思わず先生もそんな彼に何か声でも掛けるべきかと小指の爪ほどぐらいには考えたがすぐに自分のパスタを食べる事を優先した。
目の前に座る生粋の騎士は、まるで絵本から飛び出してきたようにその気がなくても未成年の少女達の心を鷲掴みにする言葉を息をするように吐く。
そのせいで自分とヒフミがこれまで何度尻拭いに走ることになったのかを思い出したからだ*7。
「そういう君はどうなんだい?先生。中々、奥方*8が厳しいらしいと我々の間じゃ噂になっているよ」
思ったリアクションが返ってこなかったからか不満げにしていたセイバーは、そのまま悪戯っ子のようにからかい始める。
そこそこの付き合いとなった二人だが、キヴォトスでは珍しい大人の男同士というもあってこの手の話はちょくちょくしていた*9。
“……ちなみにそれ、どっち*10……?”
「自分からの不用意な発言は止すんだ……僕はまた君と共にクロノスの報道部が招いた惨状*11の収拾に駆けずり回るつもりはないよ」
彼女の隕石は僕でも痛いんだから、と思い出してか腕を摩るようにするセイバーへと先生もまた不満を口にする*12。
“自分が先に言い出したじゃん、セイバー。それはそれとして、その時は頼りにしているよ”
それに肩をすくめつつ、追加で注文していたのかウェイトレスが運んできたカンノーリ*13を片手で受け取りつついつもの王子様スマイルを一つ。
それに
「
そうして振り返る事なく、セイバーは受け取ったカンノーリを虚空へと手渡して言えば。
「はい!イズナもそう思います!」
にっこり笑顔と柔らかな尻尾と耳が愛らしい百鬼夜行の生徒が一人、向かい合って座るセイバーと先生の机の横に音もなく現れた。
“……え?い、イズナ?なんで?”
「気づいてなかったのかい?私達がこの店に入った時からいたよ*14」
「主殿に何かあってからでは遅いですから!」
“あー、えと、うん。ありがとう、イズナ”
「はい!御用命があればいつでも仰ってくださいね!」
にこにこと微笑むイズナにたじろぐのは仕方ないかもしれない。
便利屋68の一件に巻き込まれて骨折はするし、聖杯戦争中は無茶をし続けた上、先日のアビドスでの一件でもやはり全力で職務を遂行した結果、テラー化した生徒とセトの憤怒、更には再起動と自律稼働を果たした列車砲を相手取っての大立ち回り。
目を離すと危ないと思われてかこの頃の先生の周りにはプライベートのプの字も消えたように生徒達がボディガードもかくやという勢いでべったりと傍にいる。
そして久々に男二人で食事をと思って半個室を選んでみたが結果はこの通り。
だが、そこは先生。
“でも無理しないで。私は大丈夫だから、イズナもイズナのしたい事を、ね?私は、イズナが笑顔で楽しそうにしてくれるのが一番好きだから”
そんな彼女達の献身に覚えるのは煩わしさではなく何よりも不安。
当然口にするは、自分のために大切な時間を費やしてほしくない、輝ける青春を送ってくれることを望み気遣う言葉である。
「……っっ!か、感激です!主殿ぉぉ!」
「(こういう事をさらっと言うからうちのヒフミも熱を上げるし……本当に参った友人だな)」
目を潤ませてフォークを持ったままの先生の腕へとひしとしがみつくイズナ。
それに困った顔をしつつ、最近ボディタッチが激しい子が多いなと惚けた事を考える先生。
そして自分の言動を棚に上げつつ呆れるセイバー。
閑静かつお洒落なカフェに相応しくない様相が広がっている。
“ほらほら、イズナ。これじゃあ私も食事が出来ないし、折角セイバーからお菓子を貰ったんだからイズナも出来たてのうちに食べておいで”
「うぅぅ……確かに……では名残惜しいですが!イズナはまた影に戻ります!」
「ああ、もう少し君のところの先生と話をしたら責任を持ってシャーレまで送り届けるよ」
“私は犬猫じゃないんだけどなぁ……”
「はい!よろしくお願いしますセイバー殿!それからこちらのお菓子も!ありがとうございました!」
器用に腕へしがみつつ先生の顔とカンノーリとを見比べながらも、結局先生からの言葉に納得した様子で立ち上がったイズナは軽いお辞儀と共にセイバー達へと別れを告げる。
尻尾の振り具合から見てもこれから食べる甘味への期待は大きいのだろう、機嫌はとても良さそうだった。
そう───。
「では失礼します!あ、ところで先生!」
“ん?なにかなイ「───奥方」……は、はは……”
その言葉を発するまでは、だが。
「後で帰ったらしっかりお話、聞かせて下さいね!にんにん!」
“……お、お手柔らかに……?”
「それでは!」
尻尾の動きが止まり、けれど笑顔のままでそう告げたイズナは風のように消え去っていった。
それを見送る男二人は、彼女の笑顔の奥に見え隠れしていた般若面にそれぞれ別の意味で肩を震わしていた。
「……で、実際どうなんだい?」
話を戻そうかと言わんばかりにそう切り出したセイバーに対して先生は口をもごつかせ、暫くして深いため息を吐き出した。
お冷やへ口をつけて流し込むようにそれを喉へと送り込んでから、先生はもう一度深く深くため息を吐いて。
それからようやく語り出した。
“ユウカがさ……最近また家計簿バトルし始めて……”
「家計簿バトル」
“うん。どっちの家計簿が上手に書けてるか、みたいな……ほら、最近また総決算*15あったし……”
「あー」
セイバーの頭の中に浮かぶのは二人の少女の姿。
片や自分もよく知るミレニアム切っての才媛。
もう一人はこの頃シャーレに出入りするようになってから知り合う事になった連邦生徒会の重役。
両名共に数字に強く、ましてや目の前に座る書類仕事が苦手な年上の男の女房役を照れつつ内心ではしっかり自負している、そういう二人だ。
そんな二人は当然先生をめぐってのいざこざがあったりなかったりするわけだが、先生はそれだけじゃないんだと肩を落とす。
“家計簿バトルの何が嫌ってこの頃はキャスターさんも参加し出したんだよね……”
「あー」
セイバーの脳裏に最近生き生きとしている全身甲冑に蒸気*16を蒸している老紳士*17がピースサインをしている姿が浮かんだ。
あれで色々肩の荷が降りたキャスターはモモイに振り回されつつ、穏やかな日々をミレニアムで謳歌しているという。
「彼、数字も好きだしあれで負けず嫌いだからね……ちなみに一応確認だが、彼にも君にも他意はないんだよね?」
“あるわけないだろ。というか、あの人、亡くなった奥さんの事とか生前のご家族の事、すごい大切にしてるし……”
「僕達の中でも本当に珍しい愛妻家だからね、彼は」
“……どうなってるんだい、英霊って……”
「ほら、僕たちって基本的に生きてた時代の倫理観とかがさ……」
“あー”
既に真名について把握している先生は思わず天を仰いだ。
言われてみれば彼らサーヴァントは古代の英雄。
これまでも何度かあったように
それに英雄の人生というのは大なり小なり波瀾万丈、怒涛の展開と評するに相応しい物が多い。
キャスターのようなその生涯でただ一人の女性を、だなんていうのは珍しい部類でもあった。
話題を変えよう、先生はそう悟る。
生前の話なら間違いなく昼時に聞くような話ではないというか下手な昼ドラより酷い事になるだろうし、その後の話ならただの惚気で終わりかねなかったからだ。
“あっ、そういえば聞いたかい?
「ああ、なんでも偶然山海経で君と会ったってこの前の飲み会で……また何かあったのかい?」
“あった、というかなんというか……うん、すごい事にはなってね。あれからカイ*18、ああ、私の生徒なんだけど、その子がいたく御執心でね。面会に行くとまた会わせてほしいとねだられているよ”
「……大体想像が出来たよ。揃いも揃ってまたやらかしたんだね」
“そこで私まで一括りにされるのは、甚だ遺憾なんだけど……”
山海経で一体何が起きたのか。
少なくともゲヘナで起きた大怪獣バトルや先生戦争、アビドスで起こった列車砲を取り巻く一連の事件に比べれば小規模ではあった。
あったが、間違いなく後始末をする事になった少女達は頭と腹を抱える事になったのは言うまでもなく、そして今その話をする必要もなかった。
“話を戻すけどさ、セイバー。ヒフミに贈る誕生日プレゼントはどうするの?”
「……参ったな。正直何も決めれていないよ」
“まぁ、そうだろうとは思ってるけど……ちなみに一つ聞いてもいい?”
「なんだろうか?」
“さっき言ってたお小遣いだけど、月幾らぐらいなんだい?”
値段を聞けばある程度使える予算から絞り込めるだろう、そんな風に考えた先生はセイバーが口にした数字に顎を落とした。
「ん、ああ。大体⬛︎万円*19程かな。こうして時に君達とランチをご一緒したり酒場に出掛ける分には十分以上の額さ」
それを聞いた先生に、最早その真実を突きつける事に躊躇いはなかった。
“……ねぇ、セイバー。やっぱりそれってヒモなんじゃ……?”
「……サーヴァントの維持、というのは中々大変なんだよ……きっと……」
サーヴァント、セイバー。
聖杯戦争が終わり平和となった今、彼は若干16歳の年下の少女に養われているのだった。
【 日目午後/秋・特殊イベント】
【トリニティ自治区・通功の古聖堂】
【Recommend BGM……〈Black Suit〉】
自らの主人の誕生日*20。
そのプレゼント選びを当日という今になって悩みに悩んでいるセイバーが先生と別れて向かった先はかつて二度の災難に見舞われて破壊の限りを尽くされてしまった古き聖堂*21。
「というわけでね、君の力を借りたいと思ったんだよ」
「クックック……何がというわけなのかさっぱり分かりかねますが。何故私に……?」
「いや、ほら。僕達はそこそこ付き合いも長いしヒフミという共通の友人もいるからね」
待ち人、否であろう。
そこにいるのはセイバー、そして阿慈谷ヒフミにとっても因縁浅からぬ相手。
かつての聖杯戦争で監督役を請け負っていた男、黒服*22だった。
「クックック……一つ、よろしいでしょうか?」
「構わないよ」
「どうかされてるのでは?」
「酷いな、君も」
私に相談するとは、と大仰に肩をすくめてみせると背を向けていた黒服は箒と塵取りをベンチへと置いて聖堂内部へと足を進めているセイバーの方を振り返った。
「いいじゃないか、今更だろう?第一、監督役として真摯にサーヴァントの悩みに向き合うのだって君の役目だろう?というか、相変わらずエプロン姿が似合うね」
「……はぁ。揃いも揃ってどうして貴方方はそのように自由奔放なのか……それと私としてはスーツの方こそ似合ってると言ってほしいのですけどね」
適当な参拝者用のベンチへと腰掛けたセイバーは、黒服の呟いた言葉の中に気になる物があってか揶揄うように尋ねた。
「一括りにしてもらいたくはないが、ちなみに何かあったのかい?」
「この前ですが、ランサーさんが来られましてね……」
「あー」
聖杯戦争を終えてからというもの元気に梅花園で体操教室をしていたり、各地で奉仕活動をしているランサー。そんな彼だが、この頃はもっぱらその筋肉を買われてバーサーカーと共にキヴォトス各地の工事現場に顔を出している。
「古聖堂の修繕を工務部の方と共にされるのはいいのですが……何故かトレーニングルームと……そのですね。聖堂にライブステージが出来てしまいましてね……」
「ほら、あれだよ。健全なる、というやつだよ」
「クックック……一応此処、歴史的にも非常に価値のある場所なんですよ」
そう、通功の古聖堂はその名の通り、歴史あるトリニティ内でも最古に位置する建造物の一つ。
既に二回、うち一回は大規模な爆撃によって倒壊しているわけだが下手な修繕作業をすればトリニティ首脳陣も頭を痛めるのだ。
いくら内部がボロボロになっても先日の謝肉祭の影響もあって加熱しているアイドルブームに影響されたといっても、教会に大掛かりなスポットライトと音響設備は不要だった。
「というわけでシスターフッドとティーパーティのお歴々から苦情が飛んできまして……」
「うん、読めたよ。大変だったね」
「はい……まさかあそこから三つ巴どころか四つ巴になるとは……」
ベンチに寄りかかりながら額を抑える黒服にセイバーは苦笑する。
「君も知っているだろうけど、英霊っていうのは誰も彼もが癖が強くてね。それに輪をかけてこの地の少女達は元気な物だから」
「えぇ、まったく……貴方方も含めて困った方ばかりですよ」
「君に言われては世話がないね」
「本当に……まったくその通りです」
サーヴァントと監督役。
お互いにその立場を降りた以上、隔意はなく。
嘗ての緊迫した空気もない中、ただの顔馴染みとして雑談に興じる。
そんな時間が流れていく。
「ところで本日の御用件は阿慈谷ヒフミさんへの贈り物を、という事で?」
「うん、僕としても初めて贈る誕生日の品になるからね。時間がないとはいえ、なるべくならね」
「なるほど……ですが、改めてにはなりますが何故私に?それこそ補習授業部のみなさんにでも聞けばよろしいのでは?」
黒服からの質問にセイバーは肩を震わしてから、組んだ両手に額を押し付け重々しく呟いた。
「いや、頼んだとも……頼んだんだ……」
あまりに異様なその姿と煤けた背中に、頼んだ結果を察しつつ酒の席の肴にでもするかと打算した黒服は尋ねる。
「……ちなみにどなたに聞いたかお尋ねしても?」
「……ハナコ」
「あー」
それはトリニティへと赴く前の話。
先生と別れてからTラインへと乗り込んだ*23セイバーは、電車に乗る前の待ち時間でかつての戦友でもあるハナコへと電話していた。
───はぁ……もしもし。
───開口一番が溜息の理由が聞きたいですか?ヒフミちゃんの誕生日に今日気づいたセイバーさん。
───私達、それとなく今日に間に合うようお伝えしてましたよね?直接言ってほしかった?いいですか、セイバーさん。女の子は気づいてほしいんですよ。
───……はぁ。私は今日は無理ですよ、今、ヒフミちゃんやモモイちゃん達とお茶会してますから。
───あと、欲しいものを考える暇があるんでしたら、手なり足を動かすべきですよ。
───では、ヒフミちゃんは帰りは遅くなりますから。ちゃんと迎えには来てあげて下さいね。
結果は、実に無惨な物だったが。
浦和ハナコ16歳。
不器用な少女は色々あって最近取り繕うのをやめてきていた。
そんな彼女とした会話の内容を聞いた黒服は苦笑いを浮かべる。
「浦和ハナコさんも随分と逞しくなられましたね」
それにセイバーは顔を上げて寂しげに。
「嬉しい事だよ……聖杯戦争はヒフミの心に大きな傷を残した。そしてそれは一生消えない罪として彼女は背負う事になった」
けれど。
「おや?随分と酷い言われようだ。てっきり貴方達が、そして他ならぬ監督役である私達大人にこそ責任があると言われるかと思いましたが」
誇らしげに答える。
「どんな選択を、どんな形で取ったとしてもヒフミはその現実を背負う子だよ。それを奪い去る事はそれこそ罪だろう」
己が主があの日、あの時出した結論。
花の魔術師が止めた筈のパンドラの箱を開けた時に選んだ結末。
「絶望だけが箱に詰められていた、そんな聖杯戦争だった。残酷な真実だけがヒフミを追い詰める全てであり、この世界の真実だった。けれどその中でも、彼女達は掴むべき物を手離さなかった……それこそが友情であり、だからこそあの子達はまた少し強くなったんだからね」
たとえ世界中が敵に回っても阿慈谷ヒフミが背負うと決めたその事実と、それを共に支えると手を離さなかった結末をセイバーは誇りとして謳いあげる。
それを黒服は眩しそうに見ながら、呟いた。
「クックック……それはそれは。ですがこの結末は些かオポチュニズムが過ぎるのでは?」
「良いじゃないか、少女達が勝ち取った未来だ。なら少しぐらい褒美がある方がいいだろう?」
そう、このお話はハッピーエンドのその後の話。
もしかしたらあるかもしれない未来のお話。
───聖杯戦争で阿慈谷ヒフミが⬛︎⬛︎しなかった、そんな観測できない未来のお話なのだから。
1じゃんね☆
続きは18:18に、じゃんね☆
本作の内容は
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①Part6スレまで読んでる
-
②あにまんの過去ログまで読んでる
-
③ハーメルン版のみ読んでる