阿慈谷ヒフミは聖杯戦争に参加するようです   作:1じゃんね☆

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 貴女達への協力内容、確認したわ。
量があるし、今この場ですぐ返事するのは自治区の行政を担う物として無責任になるから少し精査する為の時間を頂戴。
例え止める為とはいえ殺し合いの参加者に一つの自治区と学園が全面的に協力しているのは政治的な意味で大きな隙になる。
だけどこれだけは、貴女達の友達として、そして自治区を代表するセミナーの幹部として約束するわ



───早瀬ユウカは貴女達を必ず守ってみせる。



だから良い返事を待ってて。



セミナーからの依頼

 

 ミレニアム、そしてその生徒会であるセミナーとの話し合いはユウカ()()()の理解もあってスムーズに進みました。

というよりも、

 

「いやぁ……ホントにユウカ様さまだねー!」

 

「もうっ、お姉ちゃん……でも話し合い上手くいってユウカが味方になってくれて助かりましたね、ヒフミさん」

 

「あはは……正直話し合いというか、もうこっちの要望聞いてもらう会、みたいになってましたからね」

 

セミナーからの要望は二点。

聖杯戦争に関する情報の秘匿と戦力*1の確認をしたいということで一つ依頼を受けて欲しいとの事でした。

それに対して私達からお願いしたのは。

 

「色々お願いしたけど大丈夫なの……?ほら、後から……」

 

「だ、大丈夫だよコハルちゃん!ゆ、ユウカ先輩はそこらへんしっかりしてるし……それに、こ、怖い人だけど、私達にも良くしてくれる、し……」

 

「そうですよコハルちゃん♡後になって代償として服を脱いで⬛︎⬛︎でミレニアム校舎を歩かせられたり弱みを握られて⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎を舐めさせられて『今日から貴女は私の⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ペットよ!これからも活動に融資してほしいなら分かってるわよね?』だなんて事はありませんよ♡」

 

「えっち!バカ!ヒフミの友達がそんなのするわけないでしょ!こんのおバカ!死刑ぇ!」

 

「アズサ!アズサ!どうしてアリスの耳を塞ぐんですか!?」

 

「安心して、アリス。私もヒフミに耳を塞がれてるから」

 

「き!?聞こえません!?アズサ!アズサ!?」

 

 兎にも角にも、こちら側からお願いしたのは全部で10点。

まずミレニアムの正式な滞在許可と緊急時の政治的な後ろ盾。

それからミレニアムの設備でこれまでの証拠を解析、エリドゥの損害状況の確認及び生産設備が生き残っているならその使用許可、飛鳥馬トキさんの行方と拠点の場所の捜索。

アルや他のサーヴァントがミレニアムの区域に入ったら連絡してもらう事と接敵時の交戦可能場所指示及び生徒の避難誘導。

聖杯戦争関連の情報提供、武器含め各種物資支援。

そして。

 

 

 

───手前様の⬛︎⬛︎顔ぉ、見して貰⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎から

 

 

 

恐らく聖杯戦争について私達以上に()()()()()()()()、そう確信さえ抱かされる言動をするシュロちゃんについての調査依頼をしました。

 

「あまり案ずる必要はない。我もこの地に来て日は浅いが、セミナーの娘達は賢明な者ばかり。我らだけに理がある、という話でもあるまい」

 

「キャスターさん……」

 

 今回、ユウカちゃんにはたくさんのお願いを聞いてもらう形になってしまいました。

特にミレニアムへの正式な滞在許可を頂けたのは、トリニティの学生課に度々短期外泊申請を行わなくて良くなったのでとてもありがたいです。

とはいえ私達からの要望は10個、それに対して彼女達から伝えられたのはたったの2つ。

その差に申し訳なさを感じているとキャスターさん達が話しかけてくれました。

 

「伝えた要望は確かに僕らの方が多かったけど、この聖杯戦争中に僕らを囲えるというのは大きなメリットがあるんだ。為政者からすれば自分の膝下で何が起きてるか分からないまま戦争が起きてしまう、なんて悪い夢以外の何物でもないんだからね」

 

「然り。故にこそ、我らの力をここで見せておかねばならん。我がマスターと違って賢い娘達がサーヴァントと聖杯戦争という未曾有の危険とどう向き合うか、その判断の一助とならんが為に」

 

「そこぉっ!一言多いんじゃない!?」

 

「車中である。騒がしいのは良さないか、我が慎みのない主人よ」

 

モモイちゃんの元気な言葉を聞きつつ私達は車両に揺られる。

今回はクルセイダーちゃんはお休みです。

単純に『今』のあの子達では『指揮班』がしたい地下通路にも届く強力な通信が行えません。

今後も見据えればそういう形での強化は必要かもしれませんね。

 

「っと、着きましたね……ここが、無人で稼働する『軍需工場』」

 

今回調査を依頼されたのはミレニアム郊外の境界線にかなり近い場所。

ここから地下に入って、謎のオートマタ達が徘徊するエリアまでを調査するという事になっています。

 

「い、依頼内容を確認します……」

 

お借りした指揮車を止めて、運転席から車体後方部に向き直りユズちゃんの声に耳を傾ける。

 

「依頼主、はミレニアムサイエンススクールのユウカ先輩です……う、受けたのは私達ゲーム開発部と、ミレニアムに短期留学している……っ、ってて、ていう!そ、そういう事に()()()()()補習授業部のみなさんです!」

「内容はここ数日間で目撃例やミレニアム自治区境界線での戦闘の痕跡が確認されている、所属不明のオートマタやドローン及びその建造拠点の調査」

「ぜんかい……第二サンクトゥムで確認された個体名『ケセド』に『類似』した存在がいる可能性が依頼主から提示されています」

「あくまで目標は調査、可能であれば制圧を。それに応じて依頼主から特別な『物資』を報酬として受け取る手筈です」

「危険な作戦ですけど……見返りは十分にあります。うまくいけばキャスターさんの工房になるかも……み、みんなっ頑張って!」

 

作戦内容を話終えてくれたユズちゃんに思わず拍手を送る。なんというかベテランオペレーターさんの雰囲気が漂っています。

 

「うぅん……どっかで聞いたような」

 

「アームドコア*2でしょうか?」

 

「あ、分かる?ちょっと真似してみたんだ」

 

どこかで聞いたようなゲームのタイトルを思考に挟みつつ、この後の作戦を考えます。

 

 今回はミレニアムの指揮車から、ハナコちゃんとユズちゃんがオペレーターとして。私達は指揮車を護衛するチームと実際に地下通路から『ケセドと思われる存在』がいる軍需工場内部を調査するチーム、その二つに分かれます。

 

「かっこよかったですユズ!」

 

「そうね!あんなに堂々と作戦会議できるならうちに来ても大活躍できるんじゃない!」

 

「褒めすぎだよみんな……ありがと」

 

褒められているユズちゃんを見守りつつ、今回の作戦について話すハナコちゃんが提案したチーム分けは私、セイバーさん、コハルちゃん、アリスちゃんが調査チーム、それ以外のみなさんが指揮兼陽動チームとなりました。

それに今回は。

 

「ヨロシクネ、ヨロシクネ」

「ガンバル、ガンバル」

「マケナイゾ、マケナイゾ」

 

「あはは……よろしくお願いしますね!ヘルタースケルターさん達!」

 

ありがたい事に3機の頼れる仲間も一緒に来て頂けるみたいです。

 

 

 

 

 

 

 

Side:Investigation Team

MISSION 1/3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『通信感度♡良好です♡』

 

「ばっ!……ぅぅ……帰ったら覚えてなさいね……」

 

『えへへへ……みんな無事に辿り着けてよかったぁ』

 

 なんだかいつかも聞いたような話だなぁと思いつつ、私は今いる場所を見ます。

明かり一つなく、ただ機械音が振動と共に僅かに呻くのが響いている。

生きた匂いの全くしない、埃臭さと金属臭が鼻を刺すダクト。

そこがたった今私とセイバーさん、そしてコハルちゃんにアリスちゃんが降り立った場所でした。

 

『作戦について再確認します』

 

『現在皆さんはダクトから地下へと侵入。皆さんの端末に同期したマップに示されている反応』

 

『ミレニアムで確認された反応がケセドと呼ばれる特異現象かどうかを確認して下さい』

 

私達の手元にある通信端末に入れた専用地図アプリ。

それを起動した画面に触れて、何度か縮小していけば奥まった場所に赤く「TBD:Chesed」と書かれている。

 

『こ、この後すぐ十四機のヘルタースケルターくんが正面から陽動を仕掛けます』

 

『この工場は記録されている第二サンクトゥムの物とは別の場所ですが、凡その構造を見る限り同じ造りになって、ます』

 

『陽動中は皆さん、指定しているダクトを通って、極力交戦は控えて第三コントロール室……ケセドがいると思われる場所に向かって下さい』

 

十四機のヘルタースケルターさんによる陽動に紛れて私達はこのダクトを出発。

ダクトの壁越しに、ミレニアム製素粒子検出機で内部構造をマッピングしつつ、二つの隔壁を越えた先、第三コントロール室と呼ばれる場所まで敵に見つからないように侵入する。それが今回の調査チームの役割です。

 

もちろん接敵してしまったら即座に離脱するようには言われていますが。もし仮に、此処を制圧できてしまえば。軍需工場という大きな『益』を確保できれば、私達だけじゃなくミレニアムにだって利の出る話かもしれません。

場所も自治区の境界線近く。セミナーの方が上手く連邦生徒会と交渉を、そしてそのために私達がこの工場やその周辺の安全さえ確保できたら……そう思うと俄然やる気は湧いてきます。

 

『それでは調査チームの皆さん、気をつけて』

 

『わ、私達も敵影を感知したり、何か異変があれば知らせますっ!だから安心してっ!』

 

「ありがとうございます、ハナコちゃん、ユズちゃん。」

 

返事を返すと同時に、通信越しに聞こえる音に銃火器の叫びが混じり出す。陽動が始まったんだと判断して、私達は。

 

「それじゃあ皆さん───行きましょう」

 

 指定されたダクトを通っていきます。

元々はある程度、ドローンを使ってマッピングしていたとの事で今歩いているダクトも少し遠回りだが、安全な道のりです。

何より、陽動しているとはいえ、ドローンを使わなくても私達は最高の偵察方法がある

 

『(ヒフミ、前方の隔壁前に兵士が3機だ)』

『(ありがとうございます、セイバーさん)』

 

 霊体化。

物質に干渉できない代わりに姿を消す、というサーヴァント共通のスキル。

こちらから干渉できないという事は逆に言えば、セイバーさんなら壁も関係なくすり抜けて偵察できるという事。

その間私達はダクトを通り続け、限界まで交戦を控える。

 

このまま行けば。

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:Command Team

MISSION 1/2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「工場から出てきた敵は結局21機だけか。思ったより少ないな」

 

 双眼鏡を片手に戦況を確認しつつ、アズサは一人ごちる。

その言葉に補足と言わんばかりにミドリは返した。

 

「そのオートマタも、アズサさんのブービートラップが1機を最初に戦闘不能まで追い込みましたしね」

 

 短時間かつ敵が出てくる工場の搬入口には当然、侵入者を咎める監視カメラの類が確認された中で、アズサ達がしたのは『防衛ライン』の設置。

 

キャスター自慢の筋力で運んだ、乗り捨てられた自動車で即席のバリケードを用意し。

その50m手前に地雷原を。

そしてそこを通過するまでの道にワイヤートラップ等を仕込む。

後は14機のヘルタースケルターが搬入口から攻め入って、そしてすぐに反転、後退し追ってきた敵を罠を仕掛けた経路へと誘導し、またそれを繰り返す。

 

ユズが考案した作戦だが、いざ実行となればアズサのあまりの手際の良さにミドリの中で疑念は大きくなるばかりだった。

 

───やっぱり補習授業部って、トリニティの特殊部隊かなにかなんじゃ……と。

 

「だが、もう少し出てきてもおかしくないと思ったんだ。()()()()()*3にもなっていた相手だ、いつから稼働してるかは分からないけど、それでも碌な防衛設備もない基地の正面を任せられたのがあれだけっていうのは変だ」

 

「うん、言われてみると……種類も変だよ。オートマタも1種類しか出てこない」

 

おかしいと、少女達は口々に考えを声に出す。

自分達の知る限り、そしてユウカや、こういった特異現象に詳しい『先輩』から教えてもらっていた情報から考えると随分と違和感があるのだと。

その少女達の疑問に、紳士は己の『計算』を告げる。

 

「解析の必要はあるだろうが、今時点で推測できる事がある」

 

『聞かせて頂けますか、キャスターさん』

 

「うむ……恐らくケセドという機械とこの拠点は、まだ『未完成』なのだろう」

 

未完成、という響きに疑問は浮かぶが、それでも少女達の中に納得が生まれる。

 

「ユウカから聞いた話ではケセド、それなる機械の本質は鋼鉄の殻ではなく中にある『AI』なのだという。そしてAIという思考回路が本体である以上、幾度倒してもこの広大な都市規格の廃墟、その何処かで復活しまた軍需工場が建造されるという。今回もまた現れた、だが、やけに手薄なのであれば」 

 

『ぁ……もしかしてつい最近負けたばかりだからっ!だからまだ新しい場所に移って拠点を作り直しているから、敵の数が少ない……』

 

『それなら敵の種類が少ないのも説明は出来ますね。建造ラインは一種類の方が効率的ですから』

 

そう、この中ならばモモイ、そして先生*4ならばよく知っているだろうが。

通常ケセドと呼称される預言者が用意、建造する戦力はオートマタ、大型軍事用パワードスーツ、小型ドローン、ガードタワーの約4種類。

それなのにオートマタのみ、というこの状況は彼方の情報が逼迫していることを窺わせた。

 

『じゃあ……それなら、一体誰に倒されて……?セミナーでもシャーレでも最近そんな話……』

 

「……トキさん、かな?」

 

「そこまでは推測できん。だが、そうであるならば最悪、アーチャー達は此の『廃墟』を拠点としている可能性もある」

 

『十分な警戒が必要ですね。それにしても、ケセド。いえ、それも含めた特異現象とは何度かシャーレからの協力要請を受けて対応した事はありましたが、短期間で復活するという話は聞いた事がありません』

 

『もし仮に……トキさんに……ううん、他の誰かにでも倒されていたとして。なのに今回に限って大急ぎで、ミレニアム側に探知されるのも厭わずに再建造してるとしたら……』

 

 そう、妙な話ではあった。

これまで一度だって、今のような急拵えで整えたような、建造途中のケセドなんて物と彼女達は遭遇した事ない。

だというのに事実は目の前の軍需工場は『未完成』と告げている。

指揮車にいる二人にはそれが酷く、不気味に思えて仕方がなかった。

 

「……ごめん、ハナコ、ユズ。話は、一度ここまでのようだ。第二陣が来た。同数程度なら持ち堪えられても、数が増えればキャスターのオートマ「アズサよ、ヘルタースケルターだ」そう、その……ソレも苦しい筈。私達もいつでも対応できるように準備をしよう」

 

「そうだね。話はここでひとまずお仕舞い。後はいつでもヘルタースケルターの援護をできるように準備しよっか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:Investigation Team

MISSION 2/3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無事に切り抜けて、次の隔壁前を目指す。

 

「ねぇ、ヒフミ。これ、変じゃない?」

 

そう指差すのは既に明かりを灯す事を忘れている非常灯。

本来、こんな場所(ダクト)に存在する筈がない物です。

 

「コハル、そういう事ならアリスが見つけた物はどうでしょう?」

 

「ぅえ?!……ま、任せて、ちゃんと変かどうかチェックするから」

 

「はいっ。お任せします。これなんです」

 

 小声でアリスちゃんがそっと出したの、どこで拾ったのか、断線して元に繋がっていないバーコードリーダー。

暗くてあまりしっかりとは確認できないけれど、その人工的な白はどことなく軍需工場よりスーパーマーケットとかに置いてありそうな雰囲気を見せている。

そしてこれもまた、こんなダクトにあるのは可笑しい品です。

 

「そういえば……どうしてこのダクト、こんなに広いんでしょう?」

 

「言われてみると、大口径ダクトだとしてもかなり広いです」

 

「……もしかして、ここダクトじゃないとか?ま、ままっ迷った、とか……?」

 

「あはは……それは大丈夫みたいです」

 

 そう言って地図アプリを見せて見せるが、私も疑問が浮かんできます。

まるで、元々別の施設だった場所。

その構造をそのまま流用して新しい形に作り変えている()()、みたいな……。

いえ、どちらかといえばこれは『上書き』でしょうか。

 

 そう考えていると表の通路の状況を調べてきてくれたセイバーさんが帰ってきました。

 

『(遅くなってすまない、どうやら二つ目の隔壁前にいるのは先ほどと同じ機械仕掛けの兵士が8機だ)』

 

『(助かります、セイバーさん。ダクト側から機械で探査するとしても直接見ない事には分からない事が多いですから)』

 

『(なに、大した仕事ではないさ。……ただ、先程より雰囲気、というのかな。無機質な彼らにこういうのもなんだけど、先程よりも妙にピリついた物を感じる。気をつけて、ヒフミ)』

 

 セイバーさんからの警告をしっかり胸に刻み、私達は二つ目の隔壁をダクト越しに通過する。

この隔壁を越えれば、地図に示された『ケセド』の反応があった場所まで、すぐだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:Command Team

MISSION 2/2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『の、残りの敵影、ろっ、6機です』

 

「ありがとう、ユズ」

 

「壊されちゃったヘルタースケルターは4機かぁ……むむむ、勿体無いよぉ……」

 

「また作ればよい。もし此処を確保できれば、壊された分より遥かに多い数を建造できるのだ。嘆く事はない」

 

しなっとなるモモイに力強く応えるキャスターだが、その赤く光る視線には懐疑が浮かぶ。

未だ警戒はしているが、立ち入り禁止区域で戦闘を行っている。

 

 だというのに、モモイと同じ自治区の生徒だというアーチャー陣営からのコンタクトはない。

消耗待っている、というのも考えられるだろうとキャスターは思考を巡らすが、計算はそれを否定していた。

 

 この程度の小競り合い、陽動如き消耗なんて事はとてもではないが望めない。

ならば、アーチャーはこの戦闘を察知していないか、した上で不干渉を決めているとキャスターの思考はひとまずの結論に落ち着いた。

だがその為にも、キャスターは確認しておかなくてはいけないことがある。

 

「ユズよ、ハナコよ。何か()()はあったか?」

 

周囲の探索用にと、朝食前、というよりヒフミ達が説教を受けていた時間に我関せずとキャスターが作っていた小型スチームドローン。

そこから得られた情報を含め、この一帯の観測を託した少女達へとキャスターは確認を取る。

 

『キャスターさんのドローンでも見ましたけど、そっちには反応なしです』

 

『こちらでもソナーや監視モニターで確認する限り特に妙な反応は確認できません。ただ、そろそろ次の増援がくるかと思います』

 

 既に敵の大部分は削れている。

なら次が来ることは予測するに難しくないこと。

 

「私の地雷やワイヤートラップも、まだ残りに余裕はある。だから次も凌げるといいが」

 

「出来る準備は整えましたし、その時はアズサさん。部隊指揮をお願いします」

 

「ああ、任せてくれ。ハナコ達とユズが用意してくれた作戦だ。私達なら必ずやり遂げられる」

 

「よぉっし!派手にいくよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:Investigation Team

MISSION 3/3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここに来て違和感が強くなりました。

敵の数が、少な過ぎます。

先程ユズちゃんからも、あちらの敵戦力は30機に満たないと連絡があって注意してほしいと言われましたけど……それでもセイバーさんに確認してもらった限り、通路にいるオートマタの数は合計で11機。

あまりにも少ない。

 

「他の敵はボスの部屋で待機しているのでしょうか?そういうキャラが時々登場するのをモモイとプレイした事があります!」

 

「戦力を自分の護衛に集中させてるって事?」

 

「それか、そもそも寡兵なのかもしれないね。もちろん楽観的な観測に足元を掬われてはいけない。アリスの考えを基本に考えるのが僕達はいいだろうね」

 

その意見はもっともだとしか言いようがありません。

これまで見てきた違和感でやはり敵に『急拵え』というか『無理をしている』と感じ取っていましたが、だとしてもあまり油断してはいけません。

 

 今からダクトを出てそのまま、第三コントロール室。

ケセドがいると思われる部屋に飛び込みます。

 

「みなさん、準備はいいですか?」

 

何が待っているかは分かりませんけど、

 

「もちろん!アリスはHPもMPも気力も万全です!行きましょう、ヒフミ!コハル!セイバー!」

「もうっ。そんなに騒いじゃだめなんだか……ああ、もうわかったから!そんな顔しない!行くわよ、アリス!」

「さあ、声も挙がった事だ。しっかり気張っていこう、マスター!」

 

……い、一応潜入中なんですけどね。とりあえず、私も!

 

「それじゃあ……ケセド戦、開始です!」

 

大きな声と共に突入したのでした。

 

 

 

 

*1
より正確にはサーヴァントという存在の脅威度

*2
正式名称ARMED•CORE。キヴォトスで流行しているロボット3Dアクションゲーム。つい最近、10年振りに6作目となるナンバリングタイトルが発表され、一躍話題となった

*3
キヴォトス全土が巻き込まれた虚妄のサンクトゥム戦、その際の守護者の一機がケセドであった

*4
現在彼は絶賛シャワー室で喰われそうになっている。昨晩といい、大変である




1じゃんね☆
というわけでPart3スレ&6日目のビッグイベント!ケセド戦!突入じゃんね☆

……な、なんで聖杯戦争してるのにケセドと戦う事になってるじゃんね?
安価で決まったからじゃんね☆
安価とダイスは絶対じゃんね☆ミーカミカミカミカミカ
……そうです、ヒフミちゃん達は朝起きてセミナーと話し合いしてそれからケセド戦するからまだこの話は午前中の出来事になります……とんでもなくタイトなスケジュールじゃんね☆
だからケセド戦は完全に1が想定してなかったお話じゃんね☆
これだから安価は面白いじゃんね☆


続きはまた(多分)深夜に、じゃんね☆

本作の内容は

  • ①Part6スレまで読んでる
  • ②あにまんの過去ログまで読んでる
  • ③ハーメルン版のみ読んでる
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