ちょいと遊びにいきやしょう。
かわいいかわいいベベを着て。
ちょいと冷やかしにいきやしょう。
かわいいかわいい紅指して。
焦がれる手前が焦げちまう前に。
だから───
「……急に、随分色々な事が決まりましたね」
ユウカちゃん達が病室を出て、アーサーさんと二人きり。
そう思ったら途端に疲れが言葉となって口から漏れていました。
「何か気になる事でもあったかい?」
彼の問いかけが私の上の方を飛んでいきます。
それに耳だけを傾けながら、私はちょっとはしたないかなと思いつつも、遠慮せずに起こしていた上体を布団に投げ出しました。
視界に広がるのはなんの変哲もなく、味気もない病室の天井だけ。
ただ今は、染みの一つだってない柔らかいアイボリーが目に優しく無性に落ち着きました。
「いいえ。でも昨日の夜からびっくりする事がたくさんありましたから……なんだか、疲れちゃいました」
そんな風に漏らした本音は自分でも驚くぐらいするりと流れ出てくれました。
止まることなく病室に小さく浮いた笑い混じりの弱音に、彼は声を押し殺して喉奥を震わせています。
「本当にたくさんの事……思わず足が止まりそうになっちゃいます」
足が止まりそう、というのはみなさんにはまだ内緒。
別に本当に足を止めて進まない、なんて無責任な事は言えません。
でも今だけ、この一時だけ。
ベッドに腰掛けて、少しだけ頬を緩めて眦を和らげて私の頭をまるで小さい子にするように撫でるこの人にだけ。
大好きな大人のお友達*1*2*3に、ほんのちょっとだけ寄りかかる。
みんなには内緒で、彼を一人占めする。
「そうだね。それはきっと自然な事だ。君はとても優しい子だから、戦う事なんて不向きなんだろう。誰かが傷つくのを自分の事のように思える、誰かの平穏を願える。それはまぎれもない君の美徳だ」
「あはは……褒めすぎですよ」
「そんな事はないさ、君はとても素敵な女性だよ、ヒフミ。甘い物を食べ過ぎるのと好きな物に夢中になりすぎる散財癖を除けば、だけどね」
「またそうやった意地悪言うんですから……むぅぅ」
細く笑いながら髪を梳いているアーサーさんの左手を抗議の意味を込めて軽くはたく。
でも私の細やかな抗議に返ってくるのはいつも通り、夏空の草原に吹く風を思わせる軽やかな笑みでした。
「たくさんの、そして困難な問題を目の前にした時、人はどうしたって足踏みしてしまう。それは時に城壁のように立ちはだかるし、時に断崖のように見通せないほど深く感じる。或いは万の軍勢を彷彿とさせるかもしれない」
私の眼を見ながら、でもその瞳にどこか遠く懐かしい風景に想いを馳せるようにして彼は語る。
「やるべき事、なすべき事。そうだと分かっていても足が竦む。僕だって、そんな時がなかったわけじゃない」
「……えへへ。アーサーさんもそういうの、あるんですね」
「勿論。忘れてるかもしれないけど*4僕だってこう見えて一国の王だったんだ……君と同じ、目の前に広がる数え切れない問題に頭を抱えたり、足が止まったり、なんだったら夜半で誰もいないというのに執務室で疲れたなんて一人言を漏らした事もあったさ」
戯けて片目を瞑りながらそんな風に彼はそう言ってくれます。
同じだと。
今私が感じてるいる物が自分にも覚えがある、だから
この人はそう言ってくれるんです。
ほんの少し吐いた弱音。
ハッピーエンドを目指す、そう決めても怖い物はたくさんあります。
自分の命も他のマスターの方の、お友達の命もかかった戦いに身を投じる。
その戦いには私だけじゃなくてたくさんのお友達が私が願った未来を信じて、力を貸して隣に並んで一緒に戦ってくれています。
まだまだこの先、誰かが傷つくことになる事だって絶対にないなんて言い切れないのに、それでもみんなが私を一人にしないで一緒にいてくれます。
それが嬉しくて、でも
そう考えると頭の中が真っ白になって胸の奥が冷えてきてしまう。
「(足を止めたりなんてしない)」
なのにやるべき事はまだまだ山積みで、おまけに時間制限なんて意地悪な物まであります。
それを抱えて走ると決めて、だけど心の何処かでやっぱりなんだか『痛い』と泣く声が聞こえてきて。
「(足を、止めたりなんてしない……)」
心が折れたわけじゃないんです。
本当に止まるつもりだってないんです。
ただ、そう、ほんの少しだけ。
「(足を、ハッピーエンドを目指すのを止めたりなんてしない……だけど)」
これからまだ先の見えない道を誰かを巻き込みながらこの足が歩いていくかと思うと、心が折れそうになるんです。
私達が信じるもの、私が信じているもの。
そう思う度に、肺に穴でも開いてしまったかのよう、常に漏れて出しそうになる小さな小さな弱音を誰かに聞いてほしくて。
「決断はいつだって重いし、行動は苦しみを大なり小なり伴う物だ。だから君がそんな風に『疲れた』と感じたって構わないんだ」
だから、この人がいてくれて私はホッとするんです。
ちょっとだけ格好つけたい私の弱さを、この優しい王様に受け止めてほしいと、大丈夫だよと言ってほしかったから。
「あはは……それなら、ちょっと安心です」
「ああ、安心だとも。それにね、ヒフミ。それでも君は問題と今も向き合っているんだ。難しい、苦しい、そうやって目の前を見据えるのも。どうしようと足を止めるのも。困難に立ち向かおうと『悩んでいる今』、それこそが君が頑張っている証拠だよ」
頑張っている。
頑張れではなく、今、私は頑張っているのだと言い聞かせてくれる励ましに胸が温かくなります。
「私……頑張れて、ますかね?」
「勿論。頑張っているとも。この僕が保証するよ」
「……アーサー王陛下に保証してもらったなら、間違いありませんね」
「ああ、全くだ。これだけは決して間違えないとも」
短いやり取りです。
特別な言葉なんかじゃありません。
だけれど彼の応援が病室に、そして私の心に響いて届くんです。
大丈夫だよ、と。
「それに、君はもう決めてるんだろう?」
彼からの信頼はくすぐったいけれど、優しくて、力強くて、弱くて下を向いてる小さな私に力をくれます。
それに応えないとって思うんです。
この人に、そしてみんなに応えたいと思うんです。
「はい。難しい事はあります。でも、やらなきゃいけない事が見えましたから」
困難な道なのかもしれないです。
それでもハッピーエンドを、誰も犠牲にしないで戦い抜こうと決めたから。
誰も殺さないし誰にも殺させたりなんかしない。
そうやって戦って、最後にはみんなで笑顔になれる結末を最後まで求め続けて足掻く。
それが私の中でようやく落ち着く場所を見つけた、願い。
その選択を私だけじゃない、周りにたくさんのお友達が支えてくださりますから。
もうこれ以上、誰かが辛い思いをしないように。
私の大好きなお友達の心も体も、誰かの大好きな人が傷つく事がないように。
人を傷つける儀式だなんて物に雁字搦めになって苦しむ事がないように。
どんな人も、自分の大好きな人達と一緒にいられるように。
そんなハッピーエンドを目指して、聖杯の事も他のマスターの方の願いも、一つずつ調べていく。
それが今から私がやらなきゃいけない事。
それが今から改めて私達で始める、
どんなに進む先が暗くても、どんなに手探りでおっかなびっくり歩くとしても、みんなで考えて、みんなで見つけた方法でハッピーエンドに向かう。
そう、決めたんです。
「ありがとうございます、アーサーさん」
「どういたしまして、かな?少しはすっきりしてくれたのなら僕としても慣れない語りに精を出した甲斐があるよ」
「あはは……でもアーサーさん。慣れないって言われますけど、いつもお話がとってもお上手ですよ!ほら聖杯戦争についてとか」
「ただの魔術師が相手ならこういう話を聖杯戦争中にはしないさ……ヒフミにだけ特別に、だね」
「そうやってすぐ甘い事仰るんですから……私で何人目なんでしょうか?それ」*5
「ははは……何のことやら。でもそうだね、前と、その前。ヒフミとはまた違う、けれど同じように良き心を持ったマスターとこんな風に事はあっかもしれないね」
「ほらやっぱり……」
ごろんと寝返りして彼の顔を見ようとしたけれど、左腕がじくりと痛んで、すぐにやめました。
こんなところ怪我をしたっけと見ればセリナちゃんがしてくれた点滴の針と管がガーゼ越しに主張しています。
そんな風に私がばたつく物ですから彼も可笑しそうに笑みを溢す。
「マーリンの事も含めてあまり悩みすぎないように、と言おうと思っていたんだけどね。どうやらその様子だと、もうすっかり必要ないようだ」
なぜか得意げにそういう彼に何か言い返そうかと思って頭の中で辞書を広げてみますけど、どうにも良い単語は引けなくて。
結局、彼の言葉にあった気になる部分を尋ねることにしました。
「マーリンさん……の事ですか?」
今日の話の中で、マーリンさんと話した事はきちんとみなさんにお伝えしました。
それはもちろん、アーサーさんにもです。
確かに彼女の助言はとても難解です。
でも、あの場での話はそれっきりでしたし、さっきまであった話し合いのなかではマーリンさん以外にも先生の事や明星さんの事、他にも聖杯の所在と処遇、どれも一筋縄ではいかない話題があがりました。
その中でアーサーさんはマーリンさんの事を気にされている。
私には
「ん?ああ、彼女の話はまたおいおい*6……と言いたいところだけど、そうだね。僕個人が
アーサーさんの個人的な思いではない、そう前置きをしてから彼は滑らかに話始められました。
「マーリンは夢魔との混血、そしてその血筋以上に特殊な
星。
そう言う彼の言葉を聞いて私が思い浮かべるのはこの昼間には似つかわしくない夜空に輝く小さな光。
それを分かってか、彼は静かに訂正してくれました。
「何と言ったらいいかな、星……知的生命体を有し文明を興すまでに至るほどの土壌を有した僕やキャスターが生きたあの星には確かな『意思』があった。その名をガイア、と言ってね。英霊の中にもガイア側かそうでないかの区切りのような物がある」
「アーサーさんやキャスターさんは、そうじゃないんですか?」
アーサーさん達の生きていた世界、本来いた惑星。それを指して『星』と呼ぶのだと言う。
そして彼ら英雄達にはカテゴリー分けがあるとも。
「そうだね、少し脇道になるけれど……前に話した属性の話を覚えているかな?サーヴァントには属性がある、って話だよ。僕のようなその土地に根差した……ああ、君達で言うなら外の世界なのだけど、ともかく僕は故郷で語り継がれる英霊だから地属性。キャスターのように人類史にその存在がしっかり刻まれた、誤解を生むかもしれないけれどそうだね、
いつだったか、アーサーさんとキャスターさんが二人でそんな風に話されていた事がありました。
その事でしょうけど、七つのクラスや秩序や善といった属性以外にもサーヴァントの方にはまだまだ分類があると聞いて驚いてしまいます。
「属性はなにもそのサーヴァントにとって不変の物じゃない。というより、召喚された先の霊基によって変わるというべきかな?サーヴァントは座にある英霊がそのまま召喚されるわけじゃない。記録されたその一面を切り取って喚ばれるからね。今回の僕は地属性だけど、時には人属性や天属性、そんな僕が召喚される事もあるのかもしれない」
「その時々で変わる、って事でしょうか?」
「そうだね。人の心も、そしてその生涯も複雑だ。たった一つの何かで決めつける事は出来ない」
あの時はなんとなしに聞き流してしまいましたし彼は横道とは言ったけれど、今聞いてる話はサーヴァントの方と関わる中で大切な事なのだと『直感』する。
「そういう風に、もしくはそれ以上に。英霊という存在は細かく分類される。型に嵌められる、と表現すべきかな。僕達はあくまでかつてあった、そして今信仰を受ける情報体だからね。意外とシステマチックなんだよ……そして彼女はサーヴァントでなくても、そういう枠組みに入れられていた」
語り口は静かに誇るようで、だけどその口元にどこか寂しさを残して彼は言う。
「ガイア、星の内海。その意思を色濃く
その瞳に映っているのはきっといつかの日々。
通り過ぎ去った遥かな彼方。
あの草原から、いいえ。物語の通りならその前からきっと二人で歩んできた旅路を思い返しているんだと、私は思うんです。
「彼女の視座は星のそれ。僕らが見るように人の世を観ているわけじゃない。僕達の思考や視点があくまで僕達が生まれ育った環境や社会の中で獲得した物なら……あのヒトが観ている世界に僕らの倫理や秩序、価値観は介在しない」
価値観が違うのだと、そういうアーサーさんの言葉を聞きながらあの夢の中でのお茶会を思い出す。
純白の乙女はまるで絵本の中から抜け出したように美しくてどこか現実感のない雰囲気をしていました。
華やかでいて純朴で。
静謐でいながら闊達で。
淫靡でありながら確かに無垢で。
文字通り浮世離れして見えたんです。
そしてそれは姿だけじゃなく、価値観もなのだと。
「彼女は僕ら以上に広い視座を持つ。盤面に置かれた駒を眺めるように、編み込まれたタペストリーを辿るように。彼女の瞳は一個人に対して向けられる物でもその場、その瞬間を切り取る物でもない。世界全体を見通し人の倫理や秩序、善悪ではなく世界を通して人の営みとその歴史を眺める───彼女のそれは主観でも客観でもない、俯瞰なんだよ」
物の好き好きはあるけれどね、そう言って締めくくる彼はそっと瞼を閉じてから、ゆっくりとまた私の顔を見つめ直した。
その瞳には、もう思い出の花は彩られていませんでした。
「と、ここまで語っておいてなんだけどね、今話した事も含めて、とにかく
そこまで話してから、あっけらかんと彼は笑った。
「色々言ったけどね、ヒフミ。彼女の言う秘密や行動への導きはとても抽象的だったろう?」
「あはは……はい、とっても」
「そうなんだよ。彼女の言葉は本当に物事を婉曲的というか曖昧模糊というか。それでいてそれを愉しんで言うのだから、本当に僕も在位中は手を焼いた物さ」
昔からそうなんだと言う彼の顔はどこか幼さすら感じて思わず頬が綻んでしまいます。
転がった笑い声に少しだけ彼は不思議そうにしてから、咳払いを一つして続きを話し出しました。
「小難しい言葉に一々頭を悩ませて僕も疲れてしまう事がよくあった。だから
「……一言余計ですよ、アーサーさん。こう見えて私、お勉強は結構出来るんですから」
「おや?補習授業部という名前な物だからてっきり君は勉学が苦手なのかと思ったのだけれど。僕の勘違いだったかな?」
「そうですよー!私が補習授業部に入部した経緯は成績じゃなくてペロロ様のゲリラ公演に参加してテストに出席できなかっ「───ヒフミ?」……あ、いえ、その……違うんです!」*7
やってしまいました。
どうしましょう、アーサーさんの目がすごく冷たくなっておられます。*8
いえその私だってテストは受けたかったですし受けるつもりでしたけどなんというか不幸な行き違い*9というか日程が間違ってた*10というかテストがペロロ様のゲリラ公演の予定に配慮してくださらなかったというか*11。
し、仕方なかったんです!
そうですよね!?
ね!アズサちゃん!*12
「……この件は今日の夕食後にきっちり話をしようか」
「あぅぅ……」
どうやら今日の夜はお説教みたいです。
ど、どうして。どうしてこんな事に……。
「……とにかく。ある程度色んな事を説明したかったから長くなってしまったけど、僕の言いたかったのは考え込みすぎないようにって事だよ」
「あ、あはは……でもたくさんサーヴァントの方の事やマーリンさんの話をして下さったおかげでとってもお勉強になりました!」
「それはよかった。僕も話さなくちゃいけなかった事だったからね」
「話さなくちゃいけなかった……ですか?」
少し変わった言い方をされるアーサーさんにそう聞き返すと、困ったように頬を掻きながら彼は答えてくれた。
「だって僕も、君の仲間なんだろう?」
その短い言葉に込められた気持ちは、それ以上は言わなくてもしっかりと伝わってきました。
困ったように、ちょっとだけ照れたように微笑んで彼から贈られた心遣いが嬉しくて思わず身体を起こしてしまう。
優しい目線には真摯に言葉を尽くそうと、私達の在り方を彼が尊重して共に歩んでくれるのだと改めてそう伝えてくれていました。
上体を起こした私に合わせて彼は立ち上がって。
それから病室の床に片膝をついて、私と目線を同じにしてくれる。
「……時間の事も含めて、今一番不安なのも辛いのはきっと他ならぬ君自身だ。そしてこれからの戦いで、君はまた傷つくかもしれない。戦う事しかできない僕にはそれを癒す事はできない。けれど」
それはあの夜と同じ。
そして今度は温かな陽射しを窓から浴びて彼の金紗を柔らかく輝いて、その透き通った翡翠の瞳にはあの時よりずっと力が込められて。
彼は私に誓いを捧げて、そう言って下さったんです。
「君がハッピーエンドを目指すように、僕もまた君が友と過ごすかけがえのない日々を取り戻せるように戦う。それが僕の……うん、嘘偽りない今の僕の願いだ。だからどうかもう少しだけ。僕と共に戦ってほしい」
それが
今この時に、改めて誓う彼の言葉に嘘が入る余白なんてどこにもない。
彼の言葉に、私の中にほんの僅かに残っていた不安は全部吹き飛んだ気がする。それが何故だか悔しくて、思わず顔を伏せてしまいます。
「……ずるいです」
「大人だからね」
「……これからも」
「うん」
「
「必ず───君の願いを、君の幸せを。この剣に誓って」
結局二人きりになってからずっと。
彼は呆れるぐらい真正面から私を受け止めてくれて。
それが嬉しいのか恥ずかしいのか、分からないぐらいで。
けど今は。
「改めて、よろしくお願いします───アーサーさんっ!」
とびきりの笑顔を彼に見せたいって思ったんです。
温かな正午の日差しがお部屋の中を満たしてくれます。
そんな中、寄り添って誓われた約束の余韻に浸り終えました。
「さて、たくさん話をしたしそろそろユウカとリオは帰ってくるかな?彼女達が帰ってきたらこれからの話をしなくてはいけないね」
切り替えるように彼はそう言って扉の方を見ます。
それなりに長い事お話をしてましたけど、どうやらお二人はもちろん、アズサちゃん達もまだ帰ってこられる様子がありません。
「これからってなると、シスターフッドの方達にお話を聞いたりしなきゃいけませんし……ウイさんとの話やSRTの方と協力できそうかの確認もしなきゃですね!一度拠点に戻るとしても午後は時間がまだありますし、トリニティで出来る限りマリーちゃんの情報を集めてそれから先生に直接的な協力依頼は無理でも間接的になら。それにトキさんというかエリドゥ攻略の話もしなくちゃですし……」
やる事が見えたといってもどれを優先すべきか、何から手をつけるべきか。
まだまだ課題は山積みです。
口に出しながらどの選択をすべきか考えていると揶揄うようにセイバーさんが口を挟みました。
「随分やる気に溢れてるじゃないか、ヒフミ?」
「あはは……そ、そうですかねー?でも……はい、なんだかやる気いっぱい出てきたみたいです!私、これからまだまだ頑張れそうです!」
そんなつもりはない、とは言えません。
セイバーさんが、アーサーさんが誓ってくれたんです。
ハナコちゃんにも謝れて、仲直りがしっかり出来ました。
みんなで一緒にハッピーエンドを目指していく事を改めて決めたんです。
たくさん決めたり考えたりで疲れもしましたが、どれも嬉しい事ばかり。
自ずと力も湧いてきちゃいます。
そんな私に彼がまたそっと、小さい子にするみたいに微笑ましげに見つめながら素敵な提案をしてくれました。
「そうだね。嗚呼、そうだ。そんな頑張るヒフミに何かご褒美なんてどうかな?」
「あわ……い、いいんですか?ご褒美だなんて」
「勿論いいとも。たとえば「じゃ、じゃあっ!完全受注生」あー……可能な限り、散財しない方向にしようか。ちなみにそれは幾らだい?……なるほど。うん。却下だね」
となると、それなら。
「あの、お買い物……なんてどうでしょう?」
別に散財はせずにただ見るだけですと、おずおずと話せば彼はくすりと笑いを一つ。
それから。
「……いいね。またゆっくり、そうだな。時間を見つけて二人で買い物にでも出掛けよう。きっと楽しい思い出になる」
そんな
遠い夏の空から、祭囃子が降る。
1じゃんね☆
セイバーとヒフミちゃんのお話だったじゃんね☆
これだけやって、お互いに恋愛感情が欠片もないじゃんね☆
不思議なもんじゃんね☆ミーカミカミカミカミカミカミカミカ
なんやかんやと長くなってる病室でのお喋り、本スレ投稿時も頭を随分悩ませて投稿していたのを思い出します。
長くなるけどどうしても願いや今後の方針についてなどこれからに向けて必要な会話をしなくてはなりませんだし。
それに当時ちょうど体調崩したりで投稿自体が滞りもしました。
そんな中でまた筆を取れたのは読者の皆様がスレを維持したりこちらに感想を書いてくださったりしたから。
たくさんの方に支えて頂けて、本当にありがたい限りです。
改めて、ありがとうございます!……じゃんね☆
次回はヒフミちゃんの大ファンが登場じゃんね☆
1話ごとの文字数で望ましいのは?
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3000文字〜4000文字
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4000文字〜5000文字
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6000文字〜7000文字
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8000文字〜90000文字
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9000文字〜10000文字
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10000文字〜12000文字
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12000文字〜15000文字
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15000文字以上