赤い霧が三度帰ってきました   作:AZAZEL

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どうもAZAZELです

ヴァルプルギスの夜が始まってますよ、覚悟はいいか…私は出来てる

終止符ホンルとヒースは確保できましたし、ついでにアナウンサーも何人か出てくれたので万々歳ですわ^〜

今回はエイリーンちゃんなのか…あ、青キチ?青キチじゃないか!何してんだお前こんなところで、そこで待っとれい今殺してやる

ではほんへどうぞ


11話

「誠に、申し訳ございませんでした」

 

「い、いえあの…取り敢えずお顔を上げて頂いて……」

 

「そんな滅相もございません、色々と込み入った事情がありましたが無許可のホロウ侵入は犯罪…俺に出来ることがあるならば何でも……」

 

「ゲブラーさん!一回落ち着いて下さい、とにかくは事情からお聞きしますから」

 

開幕からジャパニーズ土下座をブチかます…ここはもう恥も外聞も知ったこっちゃない、取り敢えず誠意を見せるのが一番

 

治安局に出頭し、朱鳶の名前を出したら特に何も聞かれることなく応接室の様な場所へ通された…そして先の状態に至る

 

「では、何故あの様な行動を?それとその対象の方についてもお聞かせ下さい」

 

「妊婦とその旦那が巻き込まれたんです…俺の同僚でして、居ても立ってもいられず……」

 

「それは…その方達はご無事でしたか?」

 

「ええ、何とか第一子も生まれて落ち着いたところです」

 

「それはおめでたいですね……大体の事情は分かりました、ですが今後あの様な行動は控えて下さい」

 

「はい、申し訳ございません」

 

「……今回は事情が事情の様ですし、厳重注意とさせて頂きますが…今度ホロウに迷い込んで生きて帰れる保証はありません、ゲブラーさんがもし居なくなった時に悲しむ人が居ることを忘れないように」

 

いい歳こいてガチ説教くらうとは思わなんだ……まあ逮捕されないだけマシだと思えって事だな

 

しかしあの場に朱鳶しか居なくて助かった……青衣が居たから確実に動きでバレてただろうし、そう考えるとタイミングが良いのか…?

 

「それにしてもゲブラーさん、あの時の動きは凄かったですね」

 

「え、ああ…まあ昔に色々とやってまして」

 

「前にスリを鎮圧された時もそうでしたが、私も見習いたいくらいの身の熟しです」

 

「治安官殿にそう言われのは有難い限りですね…まあ、それくらいしか取り柄が無いもので」

 

「ゲブラーさんは今どんなお仕事を?」

 

「あー……エネルギー会社、ですかね…それなりの役職に就かせてもらっているので、もう身体を動かす事も少ないんですよ」

 

嘘では無い、L部署も最近エネルギー生産量が上がってきたから外に売り出してるらしいし

 

表向きは有り触れた電力会社として装ってるらしい、掃除屋と並んでウチの稼ぎ頭筆頭になる日も近いな

 

「さて、では俺もそろそろお暇させてもらうとしますよ…手間を掛けさせて申し訳なかった」

 

「いえ、冷静なゲブラーさんがあれ程焦っていましたし…同僚の為に自らの身を危険に晒せる貴方が悪人ではないと分かっていますから」

 

「……ど、どうも」

 

うーん胸が痛い、ここまで信頼されると凄くやり辛い

 

普通に会社じゃ無断ホロウ探索やエーテル採取、それに伴った研究とか諸々…黒過ぎてもう、色々ね

 

やってる事がL社前身の研究所とほぼ一緒、どう見ても法律に背く研究しかしてないし

 

「では帰路にはお気を付けて、またお会いしましょう」

 

「はい、いつもお疲れ様です」

 

応接室を後にして署内を歩く……すると背後から近寄る気配、鼠の様にスルスルと音もなく静かに動きよる

 

シュルッと俺の前に姿を現した…『ジェーン・ドゥ』、今はK部署じゃなくてここに居るのかよ

 

「お兄さぁん、ちょっとアタイとお話しなぁい?」

 

「……どちら様だ、生憎と取り調べは終わったところでな」

 

「アタイはジェーン・ドゥ……気軽にジェーンって、呼んでくれていいわよ」

 

「ゲブラーだ……それで、俺に何の用だ…君は治安局員か?まだ何か聞きたい事があるのか」

 

「アンタがさっきまで話してた治安官…あの人の友人よ、アタイも個人的にすこぉしお話したかったのよ」

 

「まあ、別に構わないが…何処で話すんだ」

 

「アタイとっておきの飲み屋があるの…そこでどう?」

 

何を考えて俺に接触してきたのやら…ジェーンは俺の顔を知っているし、社内で嫌になるくらい聞いているだろう

 

『赤い霧』、そして『赤い旦那』として

 

実際、業務として何度か顔を合わせて業務的な事とはいえ話している…まあ変装が完璧過ぎるから多分、俺や社長でもなければ気が付かない

 

「しかし、治安官の友人がこんな真昼間から酒飲んでて良いのか」

 

「そんな事気にしなくていいのよ、お酒は飲める時に飲まないと」

 

「それはまた殊勝な心掛けで…」

 

「フフっ、存外そう言う皮肉を言えるのね」

 

取り敢えずジェーンについて行く事にした……ルミナスクエアとは言え、裏路地に入れば人気も人目も無くなる

 

こんな所に飲み屋なんてあったっけ……まあジェーン行きつけの店だって話だし、隠れた名店的なやつかな

 

「……まさか、本当について来るとは思わなかったわ」

 

「君が飲みに誘ったんだろ、何を今更……」

 

「その余裕は自分が強いから?それとも、アタイ程度ならどうとでもなる……そんな自信があるから?」

 

「……何の話だ」

 

「騙してごめんなさいね、こんな場所に飲み屋なんて無いの……少し、大人しくしててくれる?」

 

一瞬、背を向けていた筈のジェーンが俺の真横に移動している…その手にはお馴染みのナイフ

 

身体を横に逸らしながらナイフを躱し、戻す反動で上段蹴りを放つ…ジェーンもそれを後ろに身体を逸らしながら避ける

 

そのままバク宙して後ろへと飛んだ

 

「想像以上ね……まさかアタイの一撃を避けて、更に反撃するなんて」

 

「いきなり物騒だな…裏路地はどこに行っても、変わらないもんなのかな」

 

「あら、もしかしてアンタは路地育ち?」

 

「俺は違うが、知り合いの居た裏路地がひでぇのなんの……カニバ上等、夜になれば何もかもを『掃除』するヤベぇ集団が湧くし」

 

「同じ世界だとは思えないねぇ……お喋りはこの辺にして、アタイが攻撃したのにその反応…分かってる?」

 

「何の事だ、身体が動くのはただの脊髄反射だ…色々とあってね」

 

まあその裏路地、同じ世界じゃないですから…クソディストピアな都市の裏路地ですからね

 

ねじれとか言うので数十万人が一瞬で音楽になるわ、都市災害でも大量の人間が簡単にお星様になるし

 

もうさァっ、無理だよこんな理不尽……本当、あっちに生まれなくて良かった

 

「惚けてるのか、それとも本当に気が付いてないのか……まぁどっちでもいいわ、アタイはアンタから会社の話を聞ければそれで」

 

「ああ、成程…最近ウチの会社内を走り回ってた鼠か……」

 

「あら、もしかして気が付いた?」

 

「K部署にいた総務だろ…潜入調査でもしてたのか、それで結局深い事が分からなかったから俺から情報を得ようとはな」

 

「情けない事にK部署の事すらまともに分からなかった…けどアンタは違う、周りから明らかに違う扱いをされるアンタは」

 

「それで、武器を持っていない俺なら自分だけでも制圧出来ると踏んだ訳か……」

 

まあ『赤い霧』装備と『ミミック』はいつでもどこでも取り出しは出来るが、流石にここでホイホイ出す訳にもいかんし

 

もしジェーンが応援を呼んで青衣や朱鳶が来れば、もっと面倒な事になる

 

それを見越したうえで、ルミナスクエアの分署がある近くで行動を起こしたんだろう……食えないやっちゃな

 

「アタイも鬼じゃない、アンタが包み隠さず話してくれるなら痛いことはしない……お姉さん、約束するわ」

 

「俺がA社について、ひいては他部署について話せば見逃してくれると?」

 

「もちろん、話す気になった?」

 

「……その様子だと気が付いてるみたいだな、社内で見たことを話せない事に」

 

我社は全部署が超極秘事項を扱ってる、一つでも漏れれば大惨事になってしまう様なモノばかり

 

よって、会社の秘密事項には全てJ部署の『錠前』が掛かっている…口外は勿論、筆記することすら出来ない

 

何に錠前を掛けてるか?そんなの脳に決まってるだろ、『翼』に倫理観を求めてはいけない(戒め)

 

「そう、アタイみたいな下っ端じゃどうやっても情報を持ち出せない…だからアンタから聞くの」

 

「……確かに、今ここで装備を出すのは得策では無い…素手で君を相手するのは流石の俺でもキツイ」

 

「そう?もしかしてアタイ、褒められてるのかしら」

 

「ああ、君の戦闘技術は正直言って凄い……俺としても戦闘は避けたいところ、まあそれはお互い様かもしれないが」

 

「思ったより素直ね、じゃあ話を……」

 

「だが断る」

 

ポケットから赤い『血清』を取り出し、自らの胸に打ち込む…そして反対側からナイフを出す

 

流石に俺も丸腰で歩いている訳ではない…街中で装備を出せない時の為にも準備はちゃんとしている

 

「アタイと同じナイフで挑むの?やめておいた方がいいわよ、いつも使ってる大剣とは扱いが違うもの」

 

「いつ如何なる時であれ『最強』で在り続けるからこそ『赤い霧』…俺も舐められたものだな」

 

「なっ…!?何して…!」

 

右腕をナイフで縦方向に切り傷を付ける…それもかなり大きく、深めに

 

当たり前だがそんな事をすれば血が大量に出てくる…が、それは流れ落ちる事はなく……結晶の様に凝結した

 

凝固した血は鋭く長い刃となり…それを思いっ切り横薙に振るう

 

「『我流硬血8式・切断』」

 

「血が固まって…!アンタ、本当に人間…?」

 

「生まれてこの方、人間でやらせてもらってるんだがな…『我流硬血2式・楼焔』」

 

横に振るった硬血をジェーンは飛んで避け、上から降ってくる

 

地面を殴ると周囲から硬血が迫り上がり、ジェーンの行く手を阻む…この結晶も相当硬いからな、ナイフ程度じゃビクともしない

 

さっき打った赤い『血清』によって、15分間だけ硬血を使える様になる……これも特異点のおかげなんやなって

 

「武器が無くとも、こう言う事も出来る」

 

「アタイも見くびっていたよ……だから、少し激しくするわね」

 

「おっと…『我流硬血4式・襲牙』」

 

足払いを飛んで避け、脚に硬血の刃を纏わせ高速回転しながら落ちる

 

ジェーンが後方に飛び、俺の脚が地面を叩く…硬血が爆ぜて柱の様に上へ伸びる

 

硬血を掻い潜り、ナイフによる無数の斬撃を腕に纏わせた硬血で受ける……長引かせるのも不味いか、そろそろ終いにしよう

 

「終いだ、『我流硬血奥義・断空』」

 

8式よりも太く長い硬血を作り、フィジカルにものを言わせた速さで横薙ぎに払う…これは斬ると言うより叩くに近い

 

吹っ飛んだジェーンを追い掛け、首元を掴んで壁まで運び…叩き付け、追撃の掌底を打ち込む

 

掌底+硬血によって威力2倍(超人式計算法)

 

「『我流硬血7式・絶掌』……ようやく大人しくなったな」

 

「……ホント、アンタもあの会社も…なんなのよ……」

 

「これでも意識を保ってるとは流石と言うべきか…さて、では少し取引と行こうか」

 

「…アタイと取引?治安局員と、一体なんの取引をするつもり?」

 

「俺としてもあまり過激な方法は取りたくなくてね、それに優秀な部署総務をここで潰すのも勿体無い」

 

正直ジェーンさんシゴデキ過ぎて本当に人材として優秀でさぁ……まあ潜入捜査をするには色々な能力を求められるからだろうけど

 

折角の人材をみすみす逃すのも悪手だろう……後でビナー様とか爪に何か言われそうだが、まあそれはその時になってから考えるか

 

「このままウチで働き続けるなら、今は君に何もしない」

 

「……正気?アタイの正体に気が付いておきながら、まだ泳がすの?」

 

「ああ、どうせ外に情報は持ち出せない…なら互いに監視し合える今の状況こそが、君にとっても都合が良いんじゃないか?」

 

「……ホント、何にを考えてるか分からないわねアンタ」

 

「一番優しい判断をしたんだ、これが社長か爪だったら確実に死んでたぞ君……それで、どうする」

 

「ならこれだけ聞かせてちょうだい……アンタ達は何を目的として動いてるの?」

 

正直なところ、俺もちゃんと把握してる訳じゃないんだなこれが

 

現状は都市と自社の為に色々と模索している最中ではあるが…これからどうして行こうとしてるのかはビナー様のみぞ知る

 

「全ては『都市』の為に……それを中心に動いている事に変わりは無い」

 

「……新エリー都の為、って意味かしら…それ」

 

「かもしれんな……また明日からも頼んだぞ、K部署の総務さん」

 

「アタイの正体が分かってるのによく言うわ」

 

「冷てぇな、使えるモンは全部使うタチなんでな」

 

斬った腕はK部署の再生アンプルを打ち込めば即座に再生治る、最悪硬血で傷を塞いでおけば割と早く治るし

 

それは多分、俺の身体がハイスペだからなんだろうけども

 

いや〜しかしやっぱ再生アンプル様々ですわ、活躍する場面が多すぎる……さて、ビナー様に報告しに行くか

 

「善いんじゃないか」

 

「あ、良いんすか……」

 

「君がそう判断したなら私から云う事は無い、どの道彼女は口外出来ないからね」

 

「俺も反対はしない、何かあれば対処するだけだろう」

 

「そうすか……まあ、じゃあ経過観察って事で」

 

流石は爪、頼りになりますね…俺も出るんすか?あ、ういっす……

 

思ってたよりあっさりビナー様からは許可が下りたな……まあ確かにJ部署の特異点掛かってるし保険は万全だもんな




取り敢えずロボトミ良秀、泣く子シンクレアが交換出来ますた

泣く子シンク交換したのは良いんですけど、今私のところは火傷人格が全く居ないんですよね…どうしろってんだ、普通にセンクレアの方が良かったかもとか思ってる

でもヴァルプルギス限定だし、この誘惑には逆らえないからしょうがないね

て言うかロボトミ良秀の武器、シンパシー…感じるんでしたよね、これで天獄投擲し始めたらいよいよだね

ではでは、またお会いしましょう
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