赤い霧が三度帰ってきました   作:AZAZEL

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この作品…ロボトミーと図書館のネタがとんでもなく詰まっちゃったので、知らない人からすれば全然分からない単語だらけかもしれないです

作中で説明する気は無いので、気になった方は調べて見て下さい

別に知らんでもええっすよと言う方は、そのままお楽しみ頂ければ幸いです

ではほんへどうぞ


2話

我が『A社』には様々な部署があり、数多の事業に取り組んでいる

 

表看板は何と言っても『R部署』

 

ウサギチームは護衛、警備からホロウ内探索までお手の物……え?無許可のホロウ探索は違法?それは社長に言ってくれ

 

サイチームは表向きは建築物の解体、車のスクラップからゴミの圧縮を行う……裏?

勿論、裏も表も"壊す"事が仕事だよ

 

トナカイチームは…得意技が電磁波を用いた精神攻撃だからな、先ず表じゃ使えん…詰まるところ、外傷なく鎮圧して拉(ry

 

「……ああ、赤い旦那…仕事ですか?」

 

「いや、相変わらずその角は不思議だよなぁ…って」

 

「これが僕の武器ですので…それで、何の御用ですか」

 

「そう焦るなよ、世間話くらい良いだろ…まあ仕事ってのはホロウで幅を利かせてる連中なんだが……」

 

「拉致と尋問ですか」

 

「……話が早くて助かるんだが、まあいいか…やり過ぎて発狂させるなよ、詳しい事は社長に聞いてくれ」

 

「承知しました」

 

お堅いんだよな……仕事は的確かつ迅速だから優秀なんだけど

 

まあ『A社』にアットホームを求めるなと言われたらそれで終わりなんだが

 

「アハッ、フラレてやんの~」

 

「ほっとけ…それより聞いたぞウサギ、また道草食って爪に怒られたんだってな」

 

「う、うっさい!しょうがないでしょ!それがアタシの性分なの!」

 

「これで何回目だ?そろそろ爪じゃなくてビナーから説教食らうかもな」

 

「うっ……そ、それだけは勘弁」

 

「そう思うならその癖を治しな」

 

ウサギチームはホロウに潜らせると、関係ないエーテリアスや暴徒までも鎮圧し始めるのが玉に瑕

 

原作通り周りを見ずに敵味方関係なく鎮圧…とまでは行かないが、草食みの頻度が多過ぎる

 

「サイ達はどうした」

 

「今日はスクラップ、何か仕事でもあるの?」

 

「ああ、ホロウ内の輸送経路上に倒壊物の障害が出てな」

 

「あ~、成程…アタシが伝えとくよ」

 

因みに、各チームはこっちの世界でスカウトしてるので原作の人達ではない…まあ似たり寄ったりな所はあるが

 

さて、ウチは別に傭兵家業ではない…この世界じゃそんなに儲からないし

 

飲食チェーンや製薬、特異点技術の研究等…まあ色々とやっている、そんな中でも『R部署』に次ぐ稼ぎ頭がいる

 

「あ、いらっしゃいませ〜…って、赤いお得意様じゃないですか」

 

「リーダーは居るか」

 

「はい!今呼んできますね!」

 

「宜しく」

 

表向きは『クリーニング屋』として、服から部屋まで何でも綺麗にしてくれる

 

俺達が仕事を持って行く時は基本的に『掃除屋』と呼んでいる……知ってる人は知っている、あの掃除屋と殆ど一緒だ

 

「おう赤い旦那…そっちの仕事か?」

 

「ああ…そろそろ燃料補給の頃合だろ、近頃邪魔になってきたホロウ内に組織を組んでる連中が居てな」

 

「全員溶かしちまってもいいのか?」

 

「いや、トナカイ達が狙わない奴だけだ…それでも相当な数がいると思うがな」

 

「そいつぁいい!久方振りの大仕事だな!」

 

まあ原作と違って身体がスライム状ではないが、『掃除屋』として動く時は除染作業員の様な装備を着ていく

 

ホロウ内に居る暴徒はエーテルに耐性があるとは言え、エーテルの充満する空間に居続ければ多少なりとも身体に染み込んでいる

 

詰まり、エーテル侵食体やホロウ内の暴徒を溶かせば(・・・・)……エーテルを抽出できるのだ

 

倫理観?そんな物をA社に求めるな

 

「いつも通り一部エーテルは燃料、残りはエネルギー生成に回す」

 

「あいよ、いつも通りだな」

 

「ここに居たか、仕事だ」

 

「爪の旦那じゃねぇか、久しいな!」

 

「掃除屋のリーダーか、燃料は足りているか」

 

「ああ!それにこれから大仕事で大量に手に入りそうだから問題ねぇな!」

 

掃除屋を後にする…爪から直に仕事の話をされるのは久し振りだな、大体ビナー様が直接来るんだが

 

社長直々に来るってのも何か大それた気がしないでもないが…まあそこまででも無いか

 

「それで、何の仕事だ」

 

「俺とお前で標的を連れて来いとの指令だ」

 

「この二人で行くのか?過剰だろどう考えても」

 

「俺もそれはビナー様に確認した…だが、どうも標的の周りを嗅ぎ回る別の組織が確認された様でな」

 

「念の為か…あの社長も存外に心配性だな」

 

「それもまた、社員を想っての事だ」

 

あのビナー様が?真正のサディストだぞあのお方、そんな事ないだろ絶対……

 

生れつきの人格破綻者だったろ確か…まあこの世界でどうなのかは知らないが

 

さて、爪と共に訪れたのはホロウ内部…その標的とやらはウチに所属していた一端の使いっ走りらしい

 

「研究データを持ち逃げされるとは情けないな、それも『L部署』のとはな…」

 

「そう言うな、どの道あのデータは一般人には解読など出来ん」

 

「そうですかい…それで、そいつを嗅ぎ回ってる奴らは何者だ」

 

「別組織の雇われエージェントだ、依頼主が何処から嗅ぎ付けたかデータの持ち出しに感づいたらしい」

 

「成程、ウチのデータを得られる可能性と…それを使って俺らと取引でもしようってか」

 

「まだ推測の域を出ないがな」

 

まあそうなったら俺と爪を向かわせるのも納得だな…聞いた感じ、データはちょっとやそっとで覗けるほど安くはなさそうだが

 

不安分子は芽吹く前に摘むに限る……『不純物』は取り除かなければな

 

「標的には既にマーカーが付けられている、常に監視は出来る状態だ」

 

「抜け目が無いことで…標的は今もホロウ内を駆け回ってるのか」

 

「今は静止している、体力の温存でもしているのだろう」

 

「そりゃ都合が良い……いや待て、標的は何故ホロウ内部を的確に動き回れる」

 

「……成程、プロキシか」

 

マジィ?面倒臭くなってきたぞこれは…別の組織も動いてると思えば、プロキシまで動いてるのか

 

これは状況が面倒な方に絡まってきてるな……パエトーンとかじゃないよな?マジ勘弁してよ

 

「早急に対処する必要が出てきたな…お前も『赤い霧』を纏っておけ」

 

「ああ、そうする…『ワープ』を使うか?」

 

「それが最適解だろう、『血清W』…行くぞ」

 

爪が拝借してきた特異点の一つ…『W部署』の特異点技術である『空間を裂く』技術を使う

 

爪の後頭部、肩、肘に刺さった注射器の内…肩に刺さった、青い液体の入った注射器が作動する

 

左腕の巨大な爪を虚空に振うと、空間が裂ける…裂け目に飛び込む

 

「し、しまった!?『W部署』の特異点!!」

 

「なっ…!『赤い霧』じゃない!?どうなってるのよ!!」

 

「うおお!?まさかアンタの追っ手ってコイツらなのか!?」

 

「な、なんなのこの人達…知り合い?」

 

「これは…不味い事になった……プロキシ先生、どうする」

 

『えええ!?ど、どこから出てきたの!?』

 

「全員そこを動くな…一歩でも動けば引裂く」

 

爪の声が響き、標的含めて全員がその場で動けなくなる

 

猫又が居るな…まあ邪兎屋と出会ったのがプロローグの時だし、その後すぐに猫又のシナリオだもんな

 

「さて、どうするかな…爪」

 

「関係者以外は相手をする必要は無い…だが、邪魔をするならば排除するのみ」

 

「だろうな……折角の顔見知りをここで失うのは、俺も辛いんだがなぁ?」

 

「ア、アンタ達の目的はこの人を連れ帰る事なんでしょ…」

 

「それを貴様らに説明する必要は無い、大人しく引渡せ」

 

「アタシらも依頼を受けて護衛してるのよ…そう簡単に放り出せないの」

 

腐っても何でも屋か…まあそれでこそって感じたが、それだと俺達が困るんだよなぁ

 

……待てよ、邪兎屋は標的をホロウ外へ連れ出すのが目的と予測するとだな…

 

爪の言っていた、データの情報を嗅ぎ付けた連中とはまた別か?標的がたまたまホロウに居た邪兎屋へ咄嗟に依頼を出した…と言うのも無くはない

 

「一つ聞こう、標的からどこまで聞いている」

 

「……そ、それをアンタ達に言う必要は…」

 

瞬間、肘に刺さった赤い注射器を作動させる爪

 

『血清R』を使い尋常ではないスピードでニコへ近付き…巨大な爪を眼前へ広げ掴みかかる寸前で止めた

 

……マジでやっちまうのかと思ってヒヤヒヤしたよ、心臓に悪過ぎる

 

「もう一度、赤い霧と同じ事を問おう…標的からどこまで聞いている」

 

「…あー、周りの連中も動くなよ…ボスの顔が斬り刻まれたくなければな」

 

『ま、待って!分かった!答えるから!!』

 

「……成程、貴様が噂に聞くパエトーンか」

 

「じゃあ話してもらおうか、勿論だが…全員そこから一歩も動くなよ」

 

パエトーンの説明によれば、別途でホロウを訪れていた邪兎屋とプロキシとして雇われたパエトーン…そこへ標的が現れた

 

標的が必死な様子で助けを求めてくるので事情を聞いたと

 

追われている事以外は詳しく教えてはくれないものの、助けて貰えればこのあと一儲けする事が確定しているから分け前を払うと言われたらしい

 

「それは残念だったな、生憎と標的ではそのケースを開けることは出来ない…お前らも面倒事に巻き込まれたみたいだな」

 

「な、何だと!?俺はちゃんと!パスワードを盗み出して…!」

 

「それだけで開く訳がないだろ、それは『J部署』の特異点が使われている…開けるには『F部署』の特異点を使わなければ開かん」

 

「そ、そんな…」

 

「愚かだな…下調べはしておくものだ」

 

爪が標的の腹を一発殴り飛ばす、勿論だが爪の付いていない生身の腕でだが

 

生身の拳と言え、爪の一撃は重い……意識は簡単に吹っ飛ぶ

 

「これは詫びだ、受け取っておけ」

 

「え、これ……はぁぁぁぁ!?」

 

「ボ、ボス!?なにを受けとったんだよ!」

 

『……赤い霧さん、赤い霧さんは何が目的なの?』

 

「どう言う意味で聞いてるのかは知らないが、俺達の目的はこの世界を発展させる事…ただそれだけだ」

 

『そうなんだ…悪い人、じゃないんだよね』

 

「さあな、善悪は受け取る人間次第だろ…さっきの詫びにはお前らの分も入ってる、さっさとホロウから出ろ…更に面倒後に巻き込まれるぞ」

 

『血清W』で本社へ標的を送り、別で動いているであろう連中の探りを入れる事にした

 

邪兎屋達はたまたま標的と出会っただけ…ならば爪の言っていた連中は別に居るということが確定した

 

「さて、何が出るやら…」

 

「……来たか」

 

「失礼、この辺りで人を探しているのですが…何かご存知ではありませんでしょうか」

 

背後から現れたのはイケボ狼…基、ライカン

 

Fooo、ヴィクトリア家政ですかい…ライカン、エレン、カリン…おや、お一人足りませんなぁ

 

「っ!…ライカンさん、この方…只者ではありません」

 

「正しい判断をしたな…貴様があと8cm近付いていたら、引裂いていたところだ」

 

「成程…貴方達が近頃噂に聞く、『頭』と呼ばれる方々でしょうか」

 

「そう言うお前達はヴィクトリア家政か…誰から依頼されたかは知らないが、この件からは手を引くのが身の為だぞ」

 

親方、空からサメイドが……エレンちゃん血の気多すぎやしませんかね

 

鋏を開いたエレンが俺の上から降ってくる、ミミックで受け止め…斬り上げながら弾き飛ばす

 

空中で翻りながら着地し、そのまま俺の方へと猛ダッシュ…あれがゲームで言うとこの『遊狩』ですかね

 

「チッ…!」

 

「中々の攻撃だな、メイドとは思えん」

 

「赤い霧、遊び過ぎるなよ」

 

「分かっている」

 

氷を纏った鋏による、ダッシュ挟撃を受け止め…再度弾き飛ばす

 

地面へ鋏を立てながら減速するエレンへ向かって突っ込み、横薙ぎに大剣を振り払う

 

鋏で受止めるも、衝撃でまた吹っ飛ばされるエレン…それをまた追い掛け、今度は大剣を上から叩き落とす…が、横に飛んで避けられた

 

「早いな、よく動く」

 

「何なのコイツ…!」

 

「どうした、それで終わりか?」

 

「チッ……めんど、押し流されろ…!」

 

「甘い、その程度ではまた吹っ飛ばされるぞ」

 

エレンが飛び上がり、鋏へ氷を纏わせる…そしてそのまま落下する、ゲームで言う集結スキル

 

右脚を踏み出し、身体を後ろへ捻りながら『気合い』を溜める…そして一気に右側へ振り抜き、真っ赤な巨大斬影を残す『大切断・横』

 

斬撃は防いだ様だが、ライカン達の方へ吹っ飛んで行った…パワー3は舐めたらアカンで

 

「エレン!」

 

「エレンちゃん!」

 

「…何だ爪、ずっとそうして威嚇してたのか」

 

「折角お前が楽しんでいるからな、邪魔が入らない様にしていたのだから感謝しろ」

 

「はいはい、どうも……それじゃあヴィクトリア家政、俺達はこれでお暇させてもらおう」

 

「今回の件は運が無かったと思って手を引け、そうすれば俺達も貴様らにこれ以上の攻撃はしない」

 

「まあ、その内に挨拶に行こう…また会おうか、ヴィクトリア家政」

 

爪の開いたワープゲートへと入り、本社へと帰投する……今度ヴィクトリア家政のお店に行くか

 

菓子折りかなんか持って行った方がいいかな




エレンかわいい、かわいくない?

かわいくて強いとか最早最強だな
ダウナー系クールサメイドとか属性盛り過ぎだぞいい加減にしろ

個人的にライカンさんもめっちゃ好きなんですけど、まだウチに来てくれてないんですよね

ではでは、またお会いしましょう
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