TS転生したらハーレム主人公の親友ポジだった   作:まよねえず

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脳死でタイプする事によって生まれてしまった。
別視点難しい。なんで書いてしまったんだろう()


【Side:祐樹】

 俺が春香に会ったのは小学校一年生の頃だった。

 男女の垣根がない分、友達も作りやすかったころだ。

 

 そんなときでも友達がいなかった俺をあいつは友達と言ってくれた。

 初めてできる友達、その日は嬉しさで夜しか眠れなかった。

 友達がいないとは言ったが、一応人と話せないわけではなかった。強いて言うなら、信頼できる仲間がいなかったというだけだ。

 

 春香はどこか大人のような雰囲気を醸し出していたと思う。なんというか俺の事を見守る目が親とか保護者に似ていたのだ。

 運動も出来て、勉強もできる、何より可愛い。そんな春香は俺とは違いみんなの人気者だった。

 

 学校が終わって家に帰り、どちらかの家で遊ぶ。それが当たり前の日常で楽しかった。

 そんな日々を過ごしていると、あいつのいろいろなとこが見れるようになった。

 

 普段学校ではお嬢様ぶっているが、俺と遊ぶときなどは妙に男っぽい口癖だったり、意外と毒舌なとこだったりと。

 みんなの人気者がこんなのでいいのかと思った。バレなきゃいいかと思った。

 親も春香の事を自分の子のように思ってた。いい子だいい子だと褒められる春香の本性を親の前でばらしたいと思ったこともあった。

 

 そして、そのままの日々を過ごしていって俺が中二になったあたりだろうか。

 その頃といえば、男女の区別もはっきりとついて体が大きく変わる時期だ。中一では体も小さかった俺も二年になると大きく成長した。

 最近ではインターネットの普及により、そういう知識も簡単に手に入る。男子たちの会話にも、自然と入れるようになったのだ。

 しっかりと春香以外に信頼できる男友達ができた俺はそいつが言ったことが信じられなかった。

 

『お前と桐原さんって付き合ってるん?』

 

 桐原って言うと、春香の苗字だ。

 友達からそう言われて春香の事を意識しないわけがなかった。

 小学校の頃のような体ではなく、全体的に丸みを帯びた体。俺が女性を意識するのにそう時間はかからなかった。

 普段の会話からおかしくなった俺、そんな俺に近づいてはドキドキさせてくる春香。悪魔だと思った。こちらの気持ちを理解しろと思った。

 何気ない仕草の一つ一つに意識して目をやっては、胸の高鳴りに身を任せていた。

 

 端的に言ってしまえば、俺は春香の事が好きになっていた。以前からも好きではあったが、その好きではない恋愛的な意味でだ。

 春香に振り向いてもらいたくて、大人に見てもらいたくて必死になった。

 それでも成長期の子供を見守るような暖かい目が嫌になった。

 

 幼馴染の定義はよく分からないが、俺と春香は幼馴染だ。それだけで近くに入れることを幸せに思った。

 

 そのまま俺の気持ちを伝える機会もなく、ズルズルと引っ張り続けていた結果今は高校二年生だ。

 春香の頭だともっとレベルの高いところに行くと思ってたのに意外だった。理由を聞いてみると、一緒に居るのが楽しいからだと。天然を許さないと決めた日の事であった。

 

 あ、自慢ではないが言いたいことがある。俺が高二になった時から妙に女性から言い寄られることが多くなった。明らかに好意があると分かった様子でだ。

 女性にそう見られるのは男として嬉しいが、俺としてははっきり言って迷惑だった。

 これでも俺はここまで一途を貫いてきた紳士だ。今頃になって春香以外の女性は好きになれるわけなかった。

 

 俺を好いてくれる女性は五人いる。後輩の松前朱里、同じクラスの早瀬桜、典型的なツンデレの卯月綾乃、生徒会長の葉風泉。

 ……ヤンデレの花佐(はなさ)菜依(ない)

 みんな顔は可愛い。モテてる俺を見て男たちは嫉妬するほどだ。

 けどまあ面倒くさいのだ。俺だってモテたくてモテているわけではない。

 この名前の中に桐原春香がないことを何度残念がったことだろう。

 

「はぁ……」

 

 ため息がこぼれる。今頃生徒会室で春香と泉さんが話をしているだろう。

 春香に目を手で隠されてどこに連れていかれるのだろうと思ったら生徒会室で、嫌な勧誘にあってしまった。

 何とかトイレといって抜けられたのはいいが、もう行くのは懲り懲りだ。

 正直このまま帰りたいが、春香が来るまで帰れない。俺が春香と帰りたいからだ。

 

 教室について、机に突っ伏す。

 そうしてたらだんだんと目を瞑り、意識が朦朧と……

 

──ガラガラっ!

 

 ドアを勢いよく開ける音で目が覚めた。そしてこのまま俺の方へと近づいてくる足音。

 これは生徒会室から抜けていたことがバレてしまった。

 どうしたものかと悩んでいると、相手が先に行動した。

 

「起きてるか……?」

「……ズビビビビビビ」

「いや寝てるのかよ」

 

 どうせこのまま起きても、抜け出した罪という免罪符で叩かれるだけだ。

 ならせめて寝た振りをしいきなり起きて驚かしてやる。

 

パシャリ

 

 写真を撮られた。直後にポケットに入れた携帯がブルブルと震える。春香の事だ、俺の寝顔をとって楽しんでるに違いない。

 

「あっ桐原先輩、帰らないんですか?」

「……朱里ちゃん」

 

 朱里、後輩の子だった。健気な姿が可愛いと男子から人気だが、俺にはもう春香で間に合っているのだ。

 なぜ放課後まで残ってこの教室にいるかは謎だ。

 

「先輩と藤井先輩って付き合ってるんですか?」

「──っ!」

「──っごほごほ!」

 

 まずい、声が出るところだった。二人にとって俺は寝ている人間だ。ここまで来たら取り返せない。

 ……二人の会話に意識を向ける、春香が質問にどう答えるのかを。

 

「違う違う!まだ付き合ってない付き合ってないからね!?」

……まだ?

 

 まだ?

 耳から聞こえてくるのが間違いではなかったら、春香はまだ付き合っていないと言った。そう、()()と言っていた。

 

 そこから考えられるのは春香は自分に好意を持っていて、いずれかはそういう関係になりたいと思っているということであり、つまり俺の事を意識しているということ。

 ……え。

 顔が赤くなるのを感じる。寝たふりをしていて心底よかったと思う。顔を合わせたらひどい状態になると思うが。

 

「あ、うんバイバイ」

 

 嬉しい気持ち半分、どうしたらいいか分からない気持ちでいると、朱里ちゃんは帰ってしまったようだ。

 肩を揺すられて起こされる。いきなりのことですぐに顔をあげてしまった。

 

 顔をしっかりとみられて、恥ずかしくなるが春香はそんな俺を見て心配そうな顔をしてきた。

 好都合だった。おそらく俺が熱を引いたとでも勘違いしてるんだろう。

 体を近くに寄せて、お互いが触れ合っていて、それに気づいてさらに顔が赤くなった気がする。

 

 無防備だ、なんだこれ。本人は別に何とも思っていないようだ。

 

「だいじょぶ?顔赤いけど」

「っいや、なんもねーよ。ほら早く帰ろうぜ」

 

 これだから天然無自覚は困る。

 

 

「もう大丈夫そうだな」

 

 そう言って勢いよく俺を突っ放す春香。ちょっとショック。

 帰り道、何とか自分の心を落ち着かせいつものようになることができた。こんな自分を褒めてあげたい。

 

 今日は珍しく、校門の前で誰かが待っているということは無かった。別に期待しているわけではないが。

 

「……祐樹はさ、誰がいいと思うの?朱里ちゃん?桜ちゃん?それとも他の娘?」

 

 最近は春香からこのような質問が来ることが多い。

 何でもモテてる俺が気に食わないとか。それってもう……いや何でもない。

 

「誰とも何ともねえよ」

「ふ~ん」

 

 興味の無さそうな返事だ。なんだよ、それなら最初から聞くな。

 

「あ、これ落としたよ」

「おう、ありがと──っ?!あっそれ見んなって!!」

「へっ。そんな言うなら何か疚しいものに違いない。ほら中身はこん……な」

 

 ……終わった。

 高一の頃、春香から『今日親いないんだ、家来ない?』と誘われたことがあった。

 それで浮かび上がった俺はコンビニで例のモノを買った。

 結局夜通しゲームしただけで何もなかったが。

 

 一応期待してバッグに入れたままだった。頭がおかしいとは自覚していた。

 

「0.02ミリ……」

「……これはちょっと違くて。……春香?」

 

 顔を俯かせ、ブルブルと震えている。

 普段の春香だったら俺の事を指差し笑うことだろう。

 今日もどうせそうなる運命だ。

 いくらでも笑うがいい。なんで俺はバッグにいれたままにしてしまっただろう。

 

「あっ待て春香!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……バカ」

 

 去り際に吐かれた言葉が印象に残った。




やっちまった……爆弾投下してしまった。

次回から恋愛に入っていきたい。栄養が足りないよ。
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