TS転生したらハーレム主人公の親友ポジだった   作:まよねえず

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モブA「あの作者自分から爆弾投下して苦しんでいたらしいぞ」
モブB「何やってんだって頭を抱えてたよな」
 
モブたち「「自業自得だなー」」

作者「文章力が……欲しい」


本当は?

 やっぱり祐樹も隠し通すには甘すぎたようだ。

 彼女の一人や二人ぐらい作ってるのではと思っていたが、私の予想は無事に当たっていた。

 

 昨日の帰り道。祐樹が落とし物をしたので拾って渡そうとしたときに妙に焦っていたので、つい気になってしまい中身を見てしまった。

 その中には前世の私や今世の私になんの関わりもない0.02と書かれた箱があった。

 バッグから出てきたということは祐樹はいつもこれを持ち歩いていたのだろうか。

 まあ気持ちは分かる、あんなにかわいい子たちに囲まれて期待しないでと言われる方が難しいだろう。

 やっぱり私が知らないだけでやることやってんのだろうか。

 

 別にそこは個人の自由だ。私も祐樹が誰かとくっついてくれればと思っていた。

 私に口を挟めるような権利はない。

 

 

 

 でも……なあ。親友なら親友で一番に伝えておくべきじゃないのか。

 

 それともただ単に私が信用できなかったから?

 

 ……。

 

 ……もしそうなら。

 

 嫌……だな。

 

 

「先輩、その今日はお弁当作ってきたんです。よかったら一緒にどうですか?」

「うーん……別に大丈夫だけど」

「やった!お昼行きますね!」

「あ、うん」

 

 いつもの光景。祐樹が何気なくハーレムの娘たちと喋っている光景。

 

 ……祐樹とくっついた相手って誰なんだろう。それは唐突に浮かんできた疑問だった。

 正直、あの五人の中の誰とでも付き合う可能性はあるだろう。

 朱里ちゃん可愛いし桜ちゃんも内気で可愛いし綾乃ちゃん美しいし泉さん非の打ち所もないし菜依ちゃんには弱み握られてそうだし。

 そんな五人の誰と付き合っているのかはとても気になる疑問だったのだ。

 

「桐原さん、藤井君とお話しなくていいの?」

「いや……うんまあね」

 

 隣の席に目を向けてみればヒロインズの一人、桜ちゃんがいた。

 もしかして桜ちゃんが祐樹と付き合ってるのではないだろうか。

 桜ちゃん本人が周りに言わないでと言っていたら祐樹も言うような真似はしないだろう。

 

「どうかしたの?」

「や、大丈夫」

 

 いや、憶測で語るのはよそう。相手からしたら嫌な気分になるのなんて分かりきっていることなのだから。

 

 祐樹は今もハーレムの娘と喋っている。相手には朱里ちゃんと先ほどから加わって綾乃ちゃんもいるじゃないか。

 見せつけか、まさかの見せつけなのか。

 

「今日は桐原さんとお話しないのですね」

「確かに、いつも一緒に居ますよね」

「……そういうときもあるんだよ」

 

 そう、私と祐樹は昨日から話をしていないのだ。私としては今すぐに話してやってもいいがどうしても気まずさというのは出来てしまう。

 祐樹も私に彼女がいると伝えてなかったことに気づいて気まずいのだろう。

 

 ていうかあれだな、祐樹が悪い。そもそもとして昨日落とし物をしたのはどっちだ、祐樹だ。私はそれを拾って渡そうとしただけで悪くはない、むしろ良い行いをしたのだ。

 

「あ♡……藤井君」

 

「私帰りますわ」

「あ……私もお昼行きます」

「えっいやちょっと──」

 

「──藤井君?」

「アッハイ」

 

 で、出た。ヒロインズの中でも一人だけずば抜けて異色性を放つ菜依ちゃんだ。 

 そのすごさは他のヒロインが逃げてしまうほどだ。

 祐樹にはよく贈り物をしていて食べ物系が多いようだ。何でもその中に異物が入っているらしい。

 中身はちょっと違うかもしれないが、結局は贈り物だ。よく自慢してきてくれたものだ。

 

「これ……また作ってきたんだ。もしよかったら」

「……ありがとう(……うぷ)」

 

 聞こえる、聞こえるぞ、心の声が。

 私自身菜依ちゃんとそこまで交流があるというわけではない。なんか怖いし、刺されそうな雰囲気があるのだ。

 私だって死にたいわけではない。無理な交流はしないのだ。

 

「今日は春香さんいないんだね」

「……まあ」

「……ふふふ」

「……」

 

 こちらを見て目をすぐに逸らした祐樹。一体どのような意味が込められているのだろうか。

 言いたいことがあるのなら私にちゃんと言ってくれればいいのに。

 

 菜依ちゃんもこちらを見たので私の存在には気づいているのだろうが、あえて無視をしていそうだ。

 変に絡まれるよりも安心はできる。身に危険がないのだから。

 

 菜依ちゃんは自身の胸に祐樹の手を手繰り寄せて抱くようにしている。祐樹の顔を見てみると満更でもないようで非常に腹が立つ。

 はいはい、男だもんねしょうがないね。精々その柔らかさを堪能しときな、許さないから。

 

「やっと私たち結ばれる時が来たんだね」

「あはは……そっすね」

 

 そう言って曖昧に濁す態度もすべて腹が立つ。はっきり言ったらどうなんだ。

 はっきりとほら。

 俺は春香と……春香と?

 

 ……。

 

 まあ深く考える必要はないだろう。全部あいつが悪い。これで解決だ。

 

「──それじゃあ私はここで。また会おうね?」

「……うっす」

 

 授業開始が近いのか、菜依ちゃんは自分の教室へと帰っていった。一方祐樹は絶望した様子でガクンと項垂れていた。

 完璧な自業自得である。

 

 項垂れる祐樹を休み時間の最後まで見ていた。

 

 

 時は経って放課後。

 夕暮れが空を茜色に染めていて、見る者を魅了する。この儚い時間に人々は何を思い、どう行動するのか。

 遠くまでと続く茜。ここから離れた見知らぬ人も同じ景色を見ていて、同じ時間を過ごしている。

 世界って美しい。

 

 

「そのさ、昨日のあれは違うんだって」

「……何が?」

 

 人が世界の美しさに感傷に浸っているときに祐樹は話しかけてきた。

 昨日のあれというのは、勿論あれの事だろう。

 

「彼女……できた?」

 

 分かっている。どうせ愛を育むとかなんちゃら言ってもうセッ……もしているんだろう。

 私を先置いて済ませるなんて、幼馴染としていただけない。

 

「出来てねーよ」

「うそだな」

 

 昔からそういうところがある。自分に都合が悪いことは嘘を言って誤魔化す虚言癖がこいつにはあるのだ。

 嘘に決まっている。五人から言い寄られて彼女を作らない。少なくとも作ろうと思えば作れるはずだ。祐樹も男だしそういうことに興味はあるのだろう。

 

「じゃあなんであれあったの?しかもバッグの中に」

「……反論できないけど違うんだよ!」

「はーん……」

 

 正直言ってまったく信じることができない。反論できないって言ってる時点で彼女がいることを認めているようなものだ。

 

「ていうか俺が付き合ってるとか春香にとって関係あるの?」

「……いるんだ」

「いやいないけど」

 

 確かに祐樹が誰と付き合うとかは私にとって関係は薄いかもしれない。

 祐樹が彼女といる時間が増えて、私といる時間が減る。たったそれだけの事だ。

 

 けれど、たったそれだけがなぜか気に入らない自分がいる。

 

「じゃあチェリーボーイ?」

「勿論だぜ!って何言わせてんだ」

 

 祐樹の馬鹿さは異次元だ。本当に焦っているときは本音しか言えない。

 だから、本当は付き合ってはいないと思う。祐樹も未成年同士であっち系の事をするのは良くないと言っていた。

 

 

「じゃあ……さ」

 

「本当に誰とも付き合ってないのなら」

 

「──私と一緒に居る時間は減らないよね?」

 

 そんな祐樹に私が抱いた思いは、大事な友達を他の人に取られるときみたいな嫉妬心だった。

 

「……うん、そうだな」 

 

 思えば、今日初めて笑顔を見せたかもしれない。




一人のチョロイン気持ち重め素直になれない鈍感で言い訳大好きなTSっ娘が居ました。
彼女はいつ堕ちるのでしょうか。


恋愛描写苦手なんです(は?)
温かく見守ってください。
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