TS転生したらハーレム主人公の親友ポジだった 作:まよねえず
書き終わってすぐなので誤字脱字が……多分。ここしばらく書けてないので練習話みたいな。
よろしくお願いします。
こいつ、俺の事好きなんじゃね。
なんて思うことが俺にはある。
ありがたいというか迷惑というか、俺は後輩先輩限らずに多くの女性から好意を持たれてきた。
そのまあ、好意を持っているということにはよく気付けるようになってきた。
例えば俺が過ごしてきた中で『あ、俺の事嫌ってるな』というような感情がよくわかるようになってきたのだ。その場合、大半は男どもが何か言っていたが。
だから、俺のこの直感が間違っていなければアイツは俺の事が好きということになる。
「……はあ」
自分で考えていて嫌になる。何を考えているんだ俺。一週間禁欲したからってこんな発想はないだろう。
女性経験が全くない童貞みたいな発想だ。あ、俺だわ。
明日、俺は戦場へと向かう。ただの場所ではない、戦場だ。生きて帰れるかもしれないし、死んでしまうのかもしれない。
アイツとこの戦場に向かうのは、いつぶりだろうか。もう少し昔は男女の垣根もなかったし、夏になったらよく行っていた気がする。それがまあいつの間にか行かないようになっていた。
俺はあいつの装備を見て、耐えられるのだろうか。
装備だ。そう、装備なのである。俺の記憶が正しければ昔のアイツの水着姿は……って待て、俺はロリコンじゃない。親の言うことを聞け。
……と、まあ。実際に会ってない今でもこのような状態になってしまっているのだ。実際に会ったらどうなるかなんて分からない。
アイツの姿を見るや否や猪突猛進するサルにでもなってるんじゃないだろうか。
流石に変な妄想をしている男子高校生な俺でも、そんな状態は御免だ。死んでもなりたくない。
「何かあった?」
「ん?あぁちょっと無自覚で好意を匂わせてくる奴の事考えてた」
「?祐樹にもそういうやつがいるんだな」
「まあ、な」
今アイツこと春香の部屋にいる俺だが、今日も必死に生きています。
ええい!春香の部屋なんか何回も入った事あるだろうがよ俺!今更何ビビってんだ!
今日は終業式。なぜか春香に家に誘われ、なぜか一緒の部屋に入り、なぜか肩と肩が触れ合う距離にいる。
俺、何かしたっけな。神様、悪い事したのなら謝ります。助けてください。いやでもありがとうございます。
好きな人の隣で理性が必死になって頑張っている。
「明日、待ち合わせ場所駅で良いの?」
「ああうん。何なら俺が迎えに行こっか?」
「や、大丈夫。時間使わせるのもったいないし」
「俺は別に大丈夫なんだけど」
「いいって」
俺が少し前に落としてしまった問題発言。『プール行こ』は着々と計画が進められていた。
日付は明日。つまり明日である。楽しむなら何の気兼ねもなく遊べる最初の方がいいやろ!ってなったまま変わることなく明日になってしまった。
その前日である今日。待ち合わせ場所などを決めていた。なるほど、春香はこれを話し合うために俺を家に連れ込んだんだな。
親友で幼馴染で異性で名前で呼び合って心配もしてくれてお互いの距離も近くて家に異性の子を連れ込む。
数え役満だ。俺だってラノベとかによくあるクソ鈍感主人公ではない。確定演出だ。
「暑いんだけど、近寄んなって。子供か」
「え、だめだった……?」
「……いや」
「じゃあいっか」
そろそろ俺の息子が限界突破しそうなんで勘弁してください、と遠回しに伝えたは良いものの残念ながら春香には何も届いていなかった。
あんな上目遣い&懇願するような眼差しに耐えられる男は存在しない。
こちらの好意にも気付かない無自覚天然ムーブをかます春香だが、そんな春香が俺は好きになっていた。
だからこそ、俺は自分の心に一つ固い決心、思いを決める。
──今はまだ親友兼幼馴染として……。
日和ってしまった。
結局俺も断られるのが怖いんだな。
でも、その時が来るまで俺は必死に耐えようと思う。
春香に彼氏ができてたら泣くが。
◇
祐樹を部屋に連れ込んだらソワソワしだした件。
誰かに告白する時かってくらいソワソワしてる。誰に告白するの?
……私は省くとして、他のハーレムの娘の誰かか?今の時代携帯電話という便利なものがあるけれど、真正面から告った方が良いと思うぞ。
終業式が終わって、明日のプールへ行く予定を決めようとして祐樹を部屋に連れ込んだのだが、聞いての通りソワソワしてる。大丈夫?トイレでも行く?
祐樹がソワソワしている原因についてはある程度の予想は出来ている。
まあ多分親友だけれど一応異性の部屋なわけだから緊張してるのだろう。私を女として見ていたことが非常に驚いている。
今まで高校生になって何度も部屋に連れ込んだが、ここまでソワることはなかった。何か心の気変わりでもあったのだろうか。
はっもしかして──
「彼女でもできた?」
「……いや?」
妙に溜めていたのが気になるが、祐樹の様子を見る限り違いそうだ。私に嘘はもうつけないぞ。
もし彼女ができてたら嫉妬でおかしくなっていたかもしれない。あ、いや女としてじゃなくて親友として。
「作らないの?」
「今はまだいいかなって」
「うわ、全世界の男を敵に回した」
「良いだろ、モテてるやつの特権だぜ」
「……」
とりあえず女の子だけど心は男代表として足で脛に蹴りを入れておいた。
我ながら華麗な足使いだ。見惚れてしまう。
やっぱり過ごしていて分かるのはコイツは私と男たちにとって敵である。幸いかクソ鈍感というわけでもないのだが、ハーレム主人公は総じて生きているだけで罪だ。
そのうえ地味に自慢もしてくるので余計に達が悪い。
親友兼保護者として正しい道を選んであげるべきだ。多くの女性を股にかけてたらバレた時に修羅場が起こってしまうぞ。
さっさと好きになる人を一人に決めて健全なお付き合いをしてもらいたい。こっちだってNice boat.的なことにはなって欲しくない。
「そろそろ彼女たちとも決着つけたらどうなの?」
「うーんいやむしろ迷惑だし無視した方が……」
「うわ最低。そこまで言うなら好きな人いるの?」
「さあ……?」
「なぜ疑問形だし」
そうか、分かったぞ。こいつは男ではなかった。別の生き物だ。
前世の私だったら今の程度では済まない、半殺しだ。
そう言われるほどの美少女たちに囲まれても何も思わないこいつは男として枯れているとしか思えない。
祐樹の浮ついた話などは聞いたこともないし、初恋の相手とかも知らない。
私の初恋は幼稚園の頃の山岸ちゃんだ。あぁ、前世の話だった。
正直に言って、今世の私は初恋というものをしてこなかった。前世が男で今世は女という性の不一致が原因かもしれないが、まあそこら辺の男に恋愛感情を持つようなことは無いと断言出来てしまう。
とまあ私のありもしない初恋の話は置いておいて、問題は祐樹だ。
確かにこいつからは男を感じたことが少なかった。いつも少年みたいに笑って遊んでたしな。いや少年だった。
とはいえ美少女に囲まれてもなおの精神は流石というべきだろうか。
「恋愛話とか性に合わないだろ」
「逃げたろ。別にいいけど。じゃあ明日迎えに来て」
「え?さっき来なくてもって言ってた……」
「なんかさ、ほら。楽しむ前って一緒に居たくならない?」
「……」
今のは紛れもない本心から出た言葉。プールについてからでもなく駅に着いてからでもなく、その前から楽しく話をしていたい。
私のわがままである。
わがままだけれど、祐樹に拒否権は無しだ。美少女(自称)の言葉を拒否るなんてあり得ないよな?あ、いやコイツそういうの興味ないんだった。じゃあ親友としての頼みか。
「はあ……分かっっっっったよ」
「いぇあ。てんきゅ」
「ジュース一本な」
「はいはい、明日お金の無い祐樹君におごってあげるから」
「一言余計ですー」
来年の夏はもうすでに受験生だ。勉強に追われている未来しか見えない。
そう、羽目を外して遊ぶことができるのは今年の夏が最後だ。
最後の夏の思い出、作ろうではないか。
いちゃいちゃいちゃいちゃ
幸せそう。