化けよか化かそか虜にしよか、追って追われて彷徨いて
三千世界の彼方まで、黄昏こえて大禍時の
此方と彼方の狭間まで
妾を迎えに来てくんなんし
狐族の娼婦の戯れ歌
狐族フォクシー。日和ひわと呼ばれる剣丘大陸グランパスの南東に位置する島国の妖あやかしが祖と言われている。
基本的に獣面人身で女性の方が多く生まれる傾向にある。
尻尾があり基本的には一ないし二尾であるが、鍛錬し、格を高めたフォクシーは尻尾を増やし、また尻尾の数だけ命を持つという。
種族的にちやほやされるのと贅沢が大好きで、男は剣闘士、女は娼館勤務などに自ら進んでなったりすることが多い(両方とも奴隷落ちなどやむを得ない時になるものであって自らなる他種族は少ない)
性格は男が勇猛……というか、獰猛で戦いを好む、女性の方は知的で男性、特に人間の権力者に取り入るのがうまく、しばしば大問題となることがある。
さて、聡明なる読者諸君は「獣面人身なのにそんなに物好きが多いのか?」と思われるかもしれない。
たしかに業の深いもの(ケモナー)は何時の時代も一定量存在するがそうではない。
フォクシー特有の「化ける」あるいは「化かす」能力である。
二尾以降のフォクシーは任意の姿に化けることができる、大きさはある程度変えることができるが、能力は変わらない。
これは大男に化けても力は強くならないということであり、童女に化けても力が落ちないということでもある。
一度決めた姿は変更できないらしく同じ姿を取る。注意すべきは尻尾の数だけ変化する姿を持つことである。(つまり最低二種類あるということだ)
また、三尾以降の「化かす」能力は幻覚の一種であり、これで絶世の美女に見せかけたりすることもできるためなかなかに対処が難しい。
もっともあえて騙されたい諸兄は多いかもしれないのだが……
冒険者としては人間よりやや筋力に劣るがそのほかではすべて人並みかそれ以上である。
特に敏捷性はかなりの物で魔法適性もあるため絶妙な位置に陣取って開幕に痛打を与え、素早く後方に帰ってくるという一撃離脱戦法が強い。
また他種族の魔法系職業キャスターと違い魔法を封じられても化かしたり、毛針を飛ばしたり火を吐いたりできる(妖術というらしい)ため心強い。(冒険中は大抵人間形態をとっているため童女の口から火が出るとか初めて見たときは驚きで私も一瞬動きが止まったが)
また武器を取って戦う場合も妖術を併用してトリッキーな動きで相手を翻弄する。
なぜか僧侶系魔法とは相性が悪く使えないらしい。
恐ろしいことにほとんどの種族と子をなすことができることを追記しておく。
二級解説士 ゴードン