生徒会の切札   作:ニヒト

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第二話です!

今回ではヒロイン候補の一人が登場!

果たしてどうなることやら!

…!使いすぎて疲れた…

それではどうぞ!


駄弁る生徒会②

「ういーっす」

「おそくなりましたー」

 

 対照的な掛け声で二人の美少女が生徒会室に入ってくる。

 ういーっす、と気の抜けたような挨拶をしながら入ってきたのは椎名(しいな)深夏(みなつ)。

 俺や鍵と同じ2年B組の所属で、生徒会副会長の役職についている。

 スポーツが得意…というより好きでよく(俺も一緒にだが)部活の助っ人に行っていたりする。

 碧陽に入学してから時々スポーツなんかで俺と勝負とかもしてる…勝率?五分五分だよ。

 

 深夏に隠れるように入ってきたのはこの生徒会メンバー唯一の1年生、椎名(しいな)真冬(まふゆ)だ。

 深夏とは対照的に白い肌と色素の抜けたような髪のおとなしい印象をもつ女の子。

 深夏の影響なのか分からないが男が苦手らしい。大丈夫かな俺…。

 ちなみにこの子とは昨日初めてあったためにいまいちどんな子なのか把握していない。

 でも鍵と深夏曰く”俺と同類”だそうだ…同類ってどういう意味だ?

 

「お?真冬ちゃん、鞄のストラップ変えた?」

「え、あ、はい。でもよく分かりましたね」

「大丈夫!真冬ちゃんのことは何でも把握しているつもりだから!」

「あ、ありがとうございます…」

 

 おい鍵、真冬ちゃんひいてるぞ。そんなことしてると深夏が―

 ガチッ!

 深夏が鍵にヘッドロックをかける。あーあ…俺知ーらねっと。

 

「おい鍵! あたしの目の前で真冬を口説くんじゃねーよ!」

「うぅ…ギブギブ…ちょ、見捨てないで真!助けて!いやまじで!」

 

 はぁ…まったくしょうがねーな…。

 

「深夏 そこらへんにしとけ…流石にそれはまずいぞ」

 

 "ちぇー"と言いながら深夏はヘッドロックをといていく。

 

「ま、真、ありがとう助か「そういうのは俺がやってやるって」おい!裏切ったなまこ、グエッ!」

 

 そう言いながら今度は俺が鍵にヘッドロックをかける。

 鍵が俺の手を叩いてギブって言っているが、この際無視。

 

「でもお前さっき深夏が技をといた瞬間に若干残念そうな顔したよな…何でだろう?」

「え!?なんでもないって!だから深夏!右手を振りかぶるのはやめ『グング○ル!』ゴハッ!」

 

 グチャ!

 鍵の顔辺りから聞こえてはいけない音が聞こえた気がする。

 そのまま俺が左腕の力を緩めると鍵が力なく崩れる…。

 その上深夏の右手が赤く染まってなんかないぞ…み、見えないって言ってるだろ!

 そう思いながら俺は自分の定位置である場所に座る。ちなみに俺の座っているのは俺は深夏と真冬ちゃんの間に座っているという感じになる。

 気持ちを落ち着かせるために机の中央にある『しっ○りチョコ』に口をつける。甘いもの大好きなんでね。

 

「あの…」

「ん?どうしたの真冬ちゃん?」

 

 俺の右隣に座っている真冬ちゃんがオズオズと俺に対して話しかけてくる。

 

「あの…豹堂先輩が「真」え?」

「真でいいよ、呼び方。そんな硬っ苦しい呼び方は苦手だから」

「で、でも…」

「うーん、じゃあ『真先輩』でどう?その方が呼びやすいかな?」

「じゃ、じゃあ今度からはその呼び方で…」

 

 よかった…昨日顔合わせした時の第一印象最悪だったから、真冬ちゃんとはコミュニケーションとれるか不安だったんだよな…。

 これで一歩前進、まずは仲良くすることから始めないとな。

 

「…流石だな真。男が苦手な真冬がまだ2回しか会ってない男のこと名前で呼ぶなんて…」

「ん?そうか?まぁ俺きっかけで男に対する苦手意識を払拭してくれればいいんだけど」

「いや、そういう意味じゃ…まぁいいか」

「そ、それで真先輩さっきの続きなんですけど…」

「あ、そうだったね。それで何を言おうとしたの?」

「はい…真先輩のそれ…」

 

 そう言いながら、真冬ちゃんが俺のP○Pを指差してくる。

 

「これ?いやぁ、これからモン○ンでもやろうかと「やっぱり!」うお!」

 

 真冬ちゃんがものすごい興奮して顔を近づけ…!?

 近い近い近い!!!真冬ちゃんの顔が俺の目の前にいいいいいいい!!!!

 

「真冬もやってるんですよ!モン○ン!」

「そ、そうなんだ…(やばい、今絶対俺の顔真っ赤だ)」

「はい!でも周りでモン○ン…というより趣味の合う友達がいなくて…」

 

 だから!と言いながらさらに顔を近づけてくる。やばいやばいやばい!!触れる触れる触れる!!

 意識が飛びかけた瞬間、急に真冬ちゃんが離れる。助かった…でも何で?

 よく見ると知弦先輩が真冬ちゃんの肩を掴んで椅子に座らせていた。

 

「こら、真冬ちゃん。ニュー君が困ってるでしょ」

「で、でも真冬!真先輩とゲームの話を「するために顔をあんなに近づけるの?」…!///」

 

 真冬ちゃんが真っ赤な顔をしてこっちを見てくる。

 思わず顔を背けたけど、俺の顔もそうとう真っ赤だと思う。

 コホン、と可愛いらしい声で仕切りなおす真冬ちゃん。

 

「あの、本題なんですけれども。もしよかったらで良いんですけど、真冬と一緒に一狩りいきません?」

「え!?あ、ああ、俺で良かったらいつでも良いよ」

「ありがとうございます!」

 

 というわけで、真冬ちゃんとモン○ンをすることになった…あれ、会議は?

 

 

鍵 side

 

「いつつ…」

 

 さっき深夏に受けた攻撃で刈り取られた意識が戻ってくる。

 てか真も真だよ…なにもそんなこと言わなくても…。

 まぁ、確かに俺も悪いんだけどさ…それを言うのはやめてほしいよ。

 とりあえず体を起こして、自分の定位置に座り真の方を見る。

 

「よっしゃ部位破壊!真冬ちゃん!援護よろしく!」

「はい!その間に真先輩は回復してきておいてください!」

「了解!」

 

 真冬ちゃんと一緒にモン○ンで熱狂していた。

 …え?真って、真冬ちゃんと昨日会ったばかりだよな?

 それなのにもう名前、というより親しげに呼ばれてる…なんか悔しいな。

 

「お、鍵起きたのか」

「あ、あぁ…にしても俺が気絶している間に何があったんだ?」

「まぁ…真のいつもの奴だよ」

 

 納得した あいつのフレンドリーさは異常だからな。

 この前なんかゲーセンで対戦した初対面の相手と気づいたらメアドとか交換してたし。

 それで今日は同類である真冬ちゃんとゲームの世界に狩りに出かけたってことか。

 でもそろそろ会長がご立腹だから会議を仕切り直そうか。

 

side out

 

 ところでさ、と鍵が深夏と真冬ちゃんに話しかけてくる。

 ちょうどクエストが終わって一息ついていたところだったので、鍵の言葉に耳を傾ける俺と真冬ちゃん。

 

「深夏と真冬ちゃんは『初めてのころはあんなに楽しかったのに』みたいなことってある?」

「なんだよやぶからぼうに」

「いや、さっき会長が言ってたんだよ『世の中がつまらなくなったんじゃなくて自分がつまらなくなったんだ』って」

「改めて考えても久々にいい言葉だよな。会長、今回の言葉はどこの本に書いてあったんですか?」

「久々とは失礼な!だ、大体、本で見つけた言葉なわけないじゃない!」

 

 会長、こっち向いて目を見て言いなさい。

 

「真冬はお化粧…コスメですかね」

『化粧?』

 

 今日はよく鍵と言葉が被るなぁ。こんなこと滅多に無いぞ。

 

「はい。子供のころはお母さんがお化粧しているの見てて羨ましいと思ってて、中学のころに初めて買った時はすごく嬉しかったんです。でも今だと最低限のメイクしかしなくなって…」

「ああ、なるほどね。でも大丈夫!真冬ちゃんは化粧しなくてもかわいいから!というより、真冬ちゃんの美貌を隠してしまう化粧なんてないほうがいい!」

「あ、ありがとうございます…」

 

 また口説いてるよ…てかほんとにこりねぇのな、鍵は。

 まぁ確かに、化粧が無いほうがその人の本当の姿って感じで嫌いじゃないけど。

 

「おい鍵!また真冬を口説いてんじゃねーよ!」

「や、やだなぁ深夏、嫉妬するんじゃないよ。お前も魅力的だからさ」

「いやいや、嫉妬じゃねーから…」

「深夏にも結婚したら真冬ちゃんが妹になるという魅力が―」

「しかもあたし本人の魅力じゃねぇし!明らかに真冬目当てじゃねぇか!」

 

 やばい、今日の鍵絶好調だ。どうせ「ヤキモチ焼いててかわいいなぁ」とでも思ってるんだろ

 

「ヤキモチなんて焼いてねーから!」

「おお!ついに以心伝心まで!ゴールインは近いぞ!」

 

 駄目だこいつ、最早手の施しようがない。

 

「怖いよ…そう思い込めるお前が怖いよ…」

「思い込み?仕方ない、そういうことにしてあげ、すいません調子乗りましたその拳を下ろしてください真様」

 

 流石にこれ以上はまずいと思ったので、鍵に近づいて拳を振り上げたら鍵が土下座してきた。。

 土下座するなら最初からすんなっての…。

 

「この光景を見てると鍵の方が成績良いなんて思えねーよな」

「キー君は優良枠で入ってきたのよね…ニュー君のほうがふさわしいと思うんだけど」

「いやいや、俺なんかが優良枠なんてそんな「終盤2回のテストわざと間違えたくせに」…」

 

 知弦先輩が笑いながら小声で言ってくる。

 なんでこの人知ってるんだ?俺が鍵を生徒会に入れるために"わざと"テストの点数下げたこと。

 やっぱりこの人だけは、敵に回しちゃ駄目だ。

 

「大体この学校の生徒会役員の選抜基準おかしいのよ!人気投票や優良枠もそうだけどメンタル面もきちんと評価に加えるべきだわ!」

「俺はこのシステムいいと思いますけどね」

 

 この碧陽学園の生徒会役員の選抜方法は他の学校とは一味違う。

 他の学校のように選挙などは行われず、純然たる(?)人気投票によって役員が決まる。

 しかしそれでは流石にまずい、ということでの妥協案が先ほど話に出てきた『優良枠』だ。

 これは学年の成績優秀者が希望すれば生徒会に入れるというもの。

 今期はその制度を使って鍵が生徒会入りした。

 

「よくよく考えたら、なんで真がここにいるんだ?」

「そういえばそうだよな。俺が折角入学当初かなり低かった成績をトップまで上げたのに…」

「知らねぇよ。一昨日こっちに戻ってきたら急に「お前、今日から生徒会役員な」って言われたんだよ」

 

 しかも会長補佐って言ういまいちよく分からない役職でな。

 てか会長の補佐ってことは、あの突拍子な考えに着いていけってことか?辛いわ…。

 

「そういえば、何で真先輩はすぐに生徒会に来なかったんですか?今学期始まって結構たってたのに」

「あー、俺実は3月の中旬くらいからアメリカにホームステイしてたから」

 

 そのためか時差ぼけなんだよなぁ…ようやく眠気がとれた所だよ。

 

「びっくりしたよ。帰ってきたらあの鍵が生徒会に入ってるんだもんな。まぁ、予想は出来てたけどね」

「すごいですよね、その点に関しては真冬、杉崎先輩が大きく見えます」

『真冬(ちゃん)、それは錯覚だ。鍵に尊敬するなんて末期だぞ』

「頭がいいのは事実だぞ、深夏に真。まぁ真には劣るけど」

「動機が不純なんだよ!お前が入るなら真のほうがマシだ!」

 

 まぁ俺はその逆で鍵を生徒会に入れようと思ったんだけどな。

 

「成績が良いだけって言う理由で入れるのはおかしいよ!そのせいで杉崎みたいな問題児が入ってきて―」

「生徒会のメンバーを全員メロメロにしたのは悪いと思ってますが…」

「誰一人なってないわよ!」

「ええ!?」

「なにその新鮮な驚き!自信過剰も甚だしいわね」

「そんな…まだ会長しか落ちてなかったなんて…」

「私も落ちてないわよ!杉崎なんかより、豹堂の方が断然良いわよ!」

 

 突然俺に話の矛先が向けられる。

 会長の言葉を聞いて鍵がこっちを睨んでいる。いや、俺にはそういう気持ちないから。

 どちらかといえば…そう、父親的な視点で見てるから。

 

「でも俺が一番恐怖するのは会長が最初に言ったことなんですよね」

「え?どういうこと?」

「つまらない自分になる、つまりは今のこの状態を楽しんでいるけど、最終的にはそれが当たり前のように感じてしまうと思うと…」

「たしかにそれはあるよな」

「あー、それは分かるかも。家が経営者だから生活基準を高くしたらなかなか下げられないよね」

「なるほど、それで会長は美少年をはべらせるのが趣味になったと」

「前々から俺にネットを使って調べさせてたのも、そのためだったんですね?」

「ないわよ!そんな趣味!あと豹堂、あんたが言うとしゃれにならないからやめなさい!」

「さらには札束で人の顔をペチペチ叩くのがやめられないと…」

「いまではこの碧陽学園に『桜野くりむ 被害者の会』が設立されたとかされてないとか…」

「どんな貴族よ私!そこまでのスケールじゃないから!しかも被害者の会って何!?」

「貧乏な今では家に侵入してくるアリの足を一本一本もぐのが唯一の生き甲斐と」

「他にもミミズや昆虫を虫眼鏡で焼くのもよくやっているという噂も…」

「ただの根暗じゃないのそんなの!」

 

 口論では会長は体力が低いから口論では鍵や俺には勝てない。

 やっぱり会長弄りは楽しいな。知弦先輩の気持ちが分かるよ。

 

「真冬も…そうはなりたくないですね。でもどうすればそうなるんでしょうか?」

「どうなんだろうね。世の中で勝ち組って言われている人たちは何か自分の中でやりたいことを見つけてそこそこの人生を送っているんだろうな」

「そこそこ幸せ…ねぇ。駄目だな」

「ん?どうした?」

 

 鍵がつぶやいたことに俺が反応する。

 それにつられるように会長や知弦先輩達も鍵を見つめる。

 

「俺は、ハーレムエンドを目指す!」

 

 鍵が拳を掲げ、高らかに宣言する。

 俺はそんな鍵をじっと見つめ、俺以外のメンバーは鍵の言葉に呆れている。

 

「妥協はするが高い位置で妥協してやる!美少女をはべらせて『美少女にはもう飽きたな』って言えるまで上ってから妥協してやる!」

「まぁ、目標を持つのはいいことだよな」

「ああ。そのスタンスは悪くないよな」

「そうですね。何も考えず上に上るのはいいことですよね」

 

 知弦先輩は言葉を出さず、鍵に対して微笑んでいる。

 生徒会のメンバーが各々賛同もしくは、納得している。

 

「えー疲れるのはいやだよぉ…」

 

 ただ一人、会長だけがそう発言する。

 この人はほんとに駄目人間だな。他のメンバーも呆れている。

 

「じゃ、今日の会議はここでしゅ~りょ~」

 

 ここで会長が飽きたのか会議を終了させる。

 そしてすぐさま、会長に感づかれないよう鍵にアイコンタクトを送る

 さぁ、俺たちの仕事のお時間だ。




作「さて、第二話の投稿でした」
真「…おいテス―」
作「次回の投稿はもうちょっと先かな~」
真「話聞け!テストどうしたんだお前!」
作「アーアーキコエナイー」
真「知らねぇぞ?どうなっても」


?「こちらでも作者は相変わらずのご様子で…」
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