東京中央公安室
「殺害された坂谷は持病があったと」
と高杉は言った。
「えぇ、彼女は小学生の頃から貧血気味だったそうです」
「ほう」
「砂風呂はたしか混浴だったな」
「えぇ」
「犯人はおそらく薬のなかに混入して坂谷を殺害したってことか」
「班長、それで高山は、今、鹿児島へ向かっているのですか?」
と南は高山班長に言った。
「えぇ、ちょうど休暇で鹿児島へ行っていたそうです」
「私と小海で鹿児島へ行かせていただけないでしょうか?」
「えっ、なんで?」
「とにかく現場へ行ってみようと思いまして」
「ほう、なるほどね」
そして、次の日、南と小海と松本と梶山は東京6時00分発の東海道新幹線のぞみ1号博多行きに乗って鹿児島へと向かった。
「東京から鹿児島へ行くには新幹線のぞみと特急つばめに乗り継いで行けるなんて凄いな」
「うん、鹿児島へは新幹線で博多へ向かって博多から特急つばめに乗って鹿児島へ向かうんだよ」
「そうなんだ」
10時53分、新幹線のぞみ1号は博多に到着した。その後、11時05分発の特急つばめ9号に乗り換えて西鹿児島へ向かい、14時52分特急つばめは定刻通り西鹿児島に到着した。
「南主任」
「おう、大変だったな、高山」
「まさか指宿で殺人が起きるなんて」
「で、その被害者の知人たちは?」
「今、県警で事情聴取を受けています」
と高山が言った。
さっそく南と小海は鹿児島警察本部へと向かった。
鹿児島県警察本部
「ほう、被害者は小学生の頃から持病を持っていたのかね」
「はい、彼女は小学生の頃から先天性の再生不良の貧血があったそうです。そのため、常に薬を飲んでたみたいです。そこを狙われたんだと思います」
「つまり、我々としては怨恨の可能性が高いと思われます」
「ほう、なるほどね」
「その可能性が高いな」
と南は言った。
そして、高山と松本は一人の男に目をつけた。
「な、なにをするんだ。離せ!!」
と男は言った。
「ちょっと聞きたいことがある」
彼の名は清川健一。清川は新大阪から寝台特急なはに乗って鹿児島へ行っていたことがわかった。
「ほう、寝台特急なはに乗って鹿児島から指宿へ行っていたのか」
「そうですよ」
「坂谷美緒が指宿で殺害されたんだ」
「俺じゃねえぞ!!あいつとは学校時代とは一緒だったけどな、貧血のことは知っていたよ」
と清川は高山と松本に言った。
「えぇ、彼は東京から新幹線に乗りそこから寝台特急なはに乗って西鹿児島へ行ったと言っています。次の日に鹿児島から観光列車指宿のたまて箱5号に乗って指宿へ行ったそうです」
「ほう、なるほどね」
「以前は寝台特急はやぶさに乗って鹿児島へ行ったんですが97年10月のダイヤ改正で熊本止まりになったため、新大阪から寝台特急なはに乗って鹿児島に行ったことが判明しました」
「そうか、アリバイ成立か」
「えぇ」
東海道新幹線ひかり133号
東京発17時03分 乗車
新大阪着20時03分 下車
寝台特急なは
新大阪発22時22分 乗車
西鹿児島10時23分 下車
「彼は鹿児島の錦江湾へ観光していたそうです」
「間違いなく本当みたいだな」
と南は行った。
「えぇ」
「あとは川島の方だな」
「えぇ」
「調べる必要がありますね」
と、そこに歩夢とルビィがやってきた。
「南さん」
「ん、なんだい?」
「ねぇ、犯人は指宿から鹿児島へは観光特急に乗ってそこから鹿児島本線から日豊本線に乗って東京へ帰京したんじゃないかな?」
「えっ、それはどういうことなの?」
「だって、指宿のたまて箱って西鹿児島が終点でしょ!!」
「あぁ、それも考えらえれるわけね」
と梶山が言った。
「犯行が可能かどうかだな」
「主任、我々でも調べてみようか」
と高山は言った。
そのため、清川のアリバイをもう一度調べることにしたのだが・・・。
「アリバイ成立ですか」
と高山は言った。
「あぁ、17時の新幹線に乗って新大阪から寝台特急なはに乗って西鹿児島へ行ったことがわかった」
「やはり、そうでしたか」
「ということは犯人はどうやって指宿へ行ったんでしょうか?」
「列車で行ったのはたしかみたいですね」
と小海が言った。
「ねぇ、高山さん、南さん」
「ん、なんだい、ルビィちゃん」
「犯人は寝台特急と特急を乗りついで行ったんじゃないかな」
「ほう、なるほど」
「つまり、東京から寝台特急に乗って熊本か南宮崎で特急に乗り換えて指宿へと向かったってことだね」
と梶山が言った。
「ええ、多分」
「あぁ、それも考えれるな」
「つまり、彼女は幼少のときから貧血気味だったそうです」
「えぇ、子どものころから貧血になっていたそうです」
「なるほどね」
「川島の話だと行くときは新大阪の支社に行くときに最終のぞみに乗って大阪へと行き、次の日に鹿児島へ行っていたことがわかりました」
「大阪へはなにしに?」
「なんでも朝から行う会議で大阪へ行っていたそうです」
「ほう、なるほどね」
「彼は妻と娘と弟を鹿児島の実家に住み、東京で単身赴任しているそうです」
「ほう」
「藤島は東京へ行くときはこれに乗って行ったと言っていました」
さっそく時刻表で調べてみることに。
特急指宿のたまて箱
指宿発 10時56分
西鹿児島着 11時48分
特急つばめ14号
西鹿児島発 12時25分
博多着 16時15分
東海道山陽新幹線のぞみ26号
博多発 16時30分
東京着 21時26分
「ほう、なるほどね」
「でも、この人は坂谷を殺害できるのだろうか」
「う~む」
「でも、犯人は別ルートを使って東京へ行ったんじゃないかな?」
と梶山が言った。
「それも考えられるな」
と松本が言った。
「待てよ。鹿児島だったら日豊本線があるじゃないか」
「そうか、犯人はこれを利用したってことか」
「えぇ」
「ということは日豊本線を犯人は利用したことになるな」
「えぇ」
「ちょっと待てよ。今、調べてみるね」
さっそく歩夢は時刻表で調べてみることにした。
「日豊本線経由で調べてみたら東京から寝台特急に乗って南宮崎で特急に乗り越えて指宿に行ったんだね」
「それは本当なの、ルビィちゃん?」
「うん!!」
「ほう、なるほどね」
「そうか、行きは日豊本線を経由して指宿に行ったってことか」
「うん、そうだよ!!」
寝台特急富士
東京発 16時56分
大分着 9時47分
特急にりりんシーガイア3号
大分発 10時02分
南宮崎着 13時19分
特急きりしま7号
南宮崎発 13時17分
西鹿児島着 15時20分
観光特急指宿のたまて箱5号
西鹿児島発 13時56分
指宿着 14時49分
指宿で一泊
観光特急指宿のたまて箱2号
指宿発 9時56分
西鹿児島着 11時48分
特急つばめ14号
西鹿児島発 12時25分
博多着 16時15分
東海道山陽新幹線のぞみ26号
博多発 16時26分
東京着 21時26分
「そうか、犯人はこれを利用したのか」
「えぇ、そうよ」
「多分、間違いないと思うよ」
と歩夢は南と高山に言った。
そして、翌日、川島は仕事の都合で松江へ向かった。
「えっ、島根に向かった」
「あぁ、なんでも女に会いに行ったって」
川島は東京駅には7時48分発の新幹線のぞみ13号に乗って岡山には11時02分に到着し、岡山から松江は特急やくも9号出雲市行きに乗って松江へ向かったのである。
「やはり松江に向かったのか」
「えぇ」
そして、南と高山と小海は川島が向かったと思われる松江へと向かった。
「やっと会えたな」
「えぇ、なんで島根に」
「今日、松江で仕事が終わって今会いに来たんだよ」
「そうなの」
と、その時だった。
「君が死んでくれれば俺はお前を殺さばねいけぬ」
と川島は注射器を取り出した。
と、そのときだった。南と高山が川島のそばに現れたのである。
「そこまでだ、川島!!」
「はっ!!」
「川島、お前がこの事件の犯人だったんだな」
「やはり、坂谷を殺したのはお前だな」
「くそーー!!なんでわかったんだよ」
と川島が言うまもなく高山が川島に手錠をかけた。
こうして千歌たちの夏休み鹿児島旅行は壮絶な殺人旅行になってしまったのである。ただ、その裏ではルビィと歩夢の活躍もあったのである。
「さすがだね、ルビィちゃんに歩夢ちゃん」
「お手柄だったね」
と梶山はルビィと歩夢に言った。
「これで事件は解決だね」
「えぇ」
と鹿児島へと戻った高山は南と小海とともに桜島を眺めながら錦江湾を見物したのであった。