その後、別府温泉に泊った翌日、千歌と歩夢たちは別府駅から特急に乗って小倉へと向かった。
「特急にちりんに乗って小倉へ行けばいいんだよね」
「次はいよいよ北九州だよ」
と侑が言った。
「北九州へ行くんだったら特急ソニックだよ」
「あれがそうかな」
「うん:
「次の特急ソニック4号は7時27分か」
「温泉も気持ちよかったよね」
「うん」
「あっ、来たよ」
7時26分、特急ソニック4号が入線してきた。
「博多行きか。これに乗ればいいのね」
「うん」
千歌と歩夢たちが乗った特急ソニック4ふぉうは883系といわれる車両で95年のダイヤ改正で運転開始された。千歌と歩夢たちが乗る特急ソニック4号は大分を7時18分に発車し、別府、亀川、宇佐、行橋などに停車をし、終点博多へは9時44分に到着する。この特急ソニックには振り子装置がついている。まるで絶叫コースターに乗っているみたいな特急列車である。
「ルビィ、地獄めぐりは怖かったよ」
「でしょ」
「うん」
「どうしたの、侑ちゃん」
と千歌が言った。
「私、今回起きた事件で別府で男を見たので気になっていたの」
「あぁ、地獄めぐりの女性の死体のこと?」
「うん。私と歩夢は特急つばめ5号のブッフェで会った男が怪しいと思っていたの」
「じゃあ、あの人が事件の犯人と思っているのね」
「ええ」
8時52分、特急ソニック4号は定刻通りに小倉に到着した。
「やっと北九州だね」
「じゃあ、市内を見物しようか」
「ええ」
そして、歩夢と侑としずくは宗像大社を見物していた。
「ここが北九州の縁結びの名所だよ」
「じゃあ、お参りしようか」
「うん」
一方、あるあるcityではせつ菜と一緒に見物に来た。
「あっ、優木せつ菜だ」
「せつ菜ちゃんだ」
と女子高生たちがせつ菜に近づいていた。
「まぁ、ここでも有名なんですね」
そんななか、歩夢と侑は1人の男に会っていた。
「あの~、すみませんが俺と一緒に北九州を観光してくれませんか」
「えっ」
「まぁ、いいですけど」
そう言って歩夢たちと一緒に男は北九州を観光することになった。
「やぁ、歩夢ちゃんたちも一緒に来ていたのか」
「あぁ、高山さんに南さん」
「君たちも北九州に来ていたのか」
「えぇ、そうよ」
「お昼は焼きカレーのある店に行かないか」
「いいわね」
そう言って歩夢たちは南と高山と一緒に北九州名物の焼きカレーを食べに行くことにした。
「あっ、ルビィちゃんと千歌ちゃんと曜ちゃんも」
「うん」
「やっぱり北九州といえば焼きカレーだよ」
と言った。
こうして、千歌と歩夢たちは小倉で焼きカレーなどを堪能した。
だが、そんなとき、歩夢たちと一緒にいる男を突け狙う別の男たちがいた。その男たちが声をあげる。
「あっ、見つけたぞ!!」
「おいっ、助けれくれよ」
「えっ、どうしたの?」
「逃げるぞ!!」
そう言って男は歩夢と侑としずくと一緒にそこから逃げ出そうとした。その男は別の男たちに追われていたのだ。
すると、南はその別の男たちに声をかけた。
「あなたたちはいったい何者だ?」
「あぁ、俺は小倉署の志垣修平だ」
「おなじく、中丸です」
2人は南と高山に警察手帳をみせた。
「えっ、あなたたちは福岡県警の刑事なのか」
「追っている男は一体何をしたのか?」
「その男はな、東京と指宿と別府で起きた殺人の重要参考人として行方を追っていたんだ」
「ところで東京で起きた事件ていうのは?」
高山は志垣と中丸に言った。
「詳しいことは小倉署で」
早速南と高山は小倉署へと向かった。
小倉警察署にて・・・
「えっ、東京で資産家殺人事件?」
「はい、事件が発声したのは先週の8月7日だ。東京の住宅で撲殺死体が発見されたのです」
「それでその被害者は?」
「はい、名前を桧山宗次郎さん54歳です」
「我々は息子さんが重要参考人として逃走していると思われ行方を追っているのです」
と稲本警部が言った。
「ほう、なるほどね」
「それでその容疑者というのは?」
「あぁ、この男だ」
「名前は桧山毅27歳だ」
と、そのとき、ルビィはなにかに気づいた。
「歩夢さんとしずくちゃんと一緒に行った人が犯人には見えなかったと思うの」
「えぇ」
「もしかするとその男の人は博多から別の列車に乗ったんじゃないかな?」
「そういえば殺害された女性の友人はその男と一緒に博多まで寝台列車に乗って一緒に行っていたって言っていたはず」
「ほう、なるほどね」
と桐沢刑事が言った。
一方、歩夢と侑としずくは、
「えっ、それで逃げ回っていたのね」
「あぁ、俺は親父と指宿と別府の事件の犯人じゃない」
「本当なの」
「あぁ」
「とにかく小倉署に行こうか」
「歩夢、私も行くね」
そして、歩夢と侑は小倉署へと向かった。
「刑事さん、もしかして東京と指宿と別府の殺人の捜査をしているんじゃ」
「そうだけど、何か知っているのですか?」
佐伯刑事と志垣刑事と中丸刑事は歩夢と侑に言った。
「実は私は事件のことで話をしたいんですが」
「あぁ、詳しく聞かせてくれ」
「犯人はこの人じゃないわ」
そこへルビィは歩夢と侑に言った。
「この男はたしか女友達と一緒の寝台特急に乗って博多へ行ったって言ったいたの」
「ルビィちゃん、それは本当なの?」
「私はね、その女友達に聞いてみたの。間違いないって」
「なるほど。つまり、犯人は別にいるってことか」
「うん」
「刑事さん、俺はやっていませんよ」
そこへ桧山がやってきた。
「えっ、それは本当なのか?」
「あぁ」
「行くときは俺は博多に行って九州の友人に会いその後は別府へ観光していたんだ」
「じゃ、その後は北九州へ行って逃げ回ていたってことか」
「なるほどね」
「早速調べてみるよ」
「高山、時刻表をもってこい」
「はい」
すると、桧山がこんなことを言った。
「たしか、緑色の車両で由布の雄大な自然を満喫したような感じだったな」
この桧山の言葉をヒントに探すルビィはこう言いだした。
「ねぇ、この列車に乗ったんじゃないかな」
「えっ」
「あぁ、観光列車ゆふいんの森だね」
「曜ちゃん、ルビィちゃん、よくわかったね」
「たぶん、この列車に乗ったんじゃないかなって」
早速時刻表で桧山のアリバイを調べることにした。その結果、
東京17時58分発 寝台特急さくらに乗車
博多9時26分着 下車
博多の友人の家で一泊
博多9時35分発 観光列車ゆふいんの森1号に乗車
別府12時52分着 下車
別府で一泊、地獄めぐりを観光
別府8時28分発 特急にちりん8号に乗車
小倉9時58分着 下車
「これで桧山さんのアリバイは成立だね」
「さすがだね。千歌と曜とルビィは桧山さんが九州の観光列車に乗っていたことってわかっていたんだね」
「なるほどだな」
「つまり、桧山には反抗が不可能ってわけか」
「はい!!」
「彼は事件当日には寝台列車に乗っていたから東京で起きた殺人と別府の毒殺は不可能だな」
「やはり犯人は別にいるってことだね」
「はい」
こうして、桧山の疑いは晴れることになったのである。
その後、
「みなさん、ありがとうございました」
と桧山は南と高山たちに言った。
「いいんだよ。疑われたって仕方がないことだよ」
「そうだよ」
「ところおでこの事件の犯人でなにかに気づかなかったかな」
「私が特急つばめ5号に乗ってブッフェにいたときと別府の地獄めぐりをしていたときにその男をみかけたの」
「えっ、それは本当なの、歩夢ちゃん?」
梶山は歩夢に言った。
「本当だ。間違いない」
「そうか、やはりこの男だ」
「この事件、謎になってきたよ」
と千歌は言った。
とはいえ、まだ時間がある。そのため、千歌はこんなことを言った。
「じゃぁ、せっかくだから北九州をもっと観光しようか」
「オー!!」