おい!この"選択肢"おかしいぞ!何とかしろ!   作:一般通過先生

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まだ便利屋すら出てこない。


放課後ストーキング部

 

 

「…………」チーン

 

翌日の朝。

アビドスの教室にやってきていた俺はもはや屍と化していた。

 

仲良く、なれなかったよ。俺はもう先生失格なのかもしれない。

燃え尽きちまったぜ、真っ白にな。

 

「「「………」」」

 

そんな俺を見つめるシロコちゃんとノノミちゃんとアヤネちゃん。

笑え、笑いな、笑ってくれ。存分にな。

 

「──みんなおはよー、いやー危うく寝坊するとこ……って先生?どしたの?」

 

そこへやって来たホシノちゃん。

なーに、気にしなさんな。世の中の厳しさと選択肢の脅威を再認識しただけだよ。

 

「実は──」

 

 

 

 

 

「──それはツンデレ娘のセリカちゃんじゃなくても怒るよー、流石にね」

「………ダヨネー」

 

うんうん、知ってた。誰か俺を選択肢の呪縛から解き放ってくれ。頼む(一生のお願い)

 

そんな中、教室に入って来た1人の人物。

 

「みんなおはよー」

「あ、セリカちゃん」

「「「おはよう!」」」

 

黒髪ツインテールの美少女セリカちゃん。

昨日は(選択肢のせいで)玉砕したが今日こそは仲良くなりたい…!距離を縮められるように頑張ろう…!

 

 

 

【おはようございます!姉御ォ!!(体育会系)】

【何俺の前にのうのうと現れてんだ、殺すぞ】

 

 

 

出しゃばって来んじゃないよアンタ!

お前のせいで…!お前のせいで俺は…!

 

お前さえいなければなあ、僕は平和に先生が出来たんだ!

 

てかなんでセリカちゃんに対して殺意高いの?なんかされたん?親の仇かなんかなの?

 

「おはようございます!姉御ォ!!」

 

立ち上がり腰を曲げて90度の角度で挨拶。

まさに体育会系だ。暑苦しい。朝っぱらからこのテンションはしんどいと思うんですけど。

 

「アンタは静かにしててくれる?」

「( ´・ω・`)」

 

泣いちゃう。見てよあの目。冷たい目だね。銃で撃たれるよりも痛い。心が。

 

 

 

【でもめげない!しょげない!生かしてはおかない…!(殺意の波動に目覚める)】

【愛してるの言葉じゃ、足りないくらいに君が好き】

 

 

 

もうやめましょうよォ!ダル絡みするのもうやめましょう!!(俺の)メンタルがもったいない!

 

めげてくれ…!頼むからめげてくれ…!

なんでセリカちゃんに対してここまで殺意が高いんだ…!殺意の波動に目覚めるとか以前にあんたはもう目覚めちまってるだろ…!

 

「愛してるの言葉じゃ、足りないくらいに君が好き!!」

「ほんっとにうるさいわねアンタ!少しくらい黙れない!?」

 

黙りたい。俺だって黙りたいのさセリカちゃん。

……ヘルプミー(届かぬ想い)

 

 

 

 

 

 

 

お昼時、セリカちゃんがいない時間。シロコちゃんがそういえばと口を開いた。

 

「セリカって放課後すぐに帰るけど何してるんだろう」

「そういえばモモトークの返信も遅いですよね」

「確かにー」

 

ふむ、みんなも知らない友達の秘密か。

まあ人には隠し事の一つや二つあるよね。あんまり詮索してやらない方がいい。そうだろ?

 

 

 

【俺はセリカちゃんのストーカーだ。秘密を暴くのは必要なこと。放課後みんなで後をつけてみよう】

【俺はセリカちゃんのストーカーだ。秘密を暴くのは必要なこと。今すぐセリカちゃんを拉致し痛めつけ口を割らせよう】

 

 

 

野蛮!野蛮すぎるて!

昨日からなんなの!?セリカちゃん良い子だよ!?俺には冷たいけどあの子は良い子だって!

仲良くしてくれないことを根に持っての!?大人になれよ!頼むから!

 

あとストーカーなのは確定事項なの!?

不名誉すぎです、やめてください(迫真)

 

「……じゃあ放課後みんなで後をつけてみない?」

「うわあ、いいですね!行きましょう!」

「怒られそうだけど……ま、おじさんも賛成かな」

 

マジかよ。誰か止めろよ。

 

「ただいまー」

 

あ、セリカちゃん戻ってきた。俺と目が合うとすごい冷たい視線が突き刺さる。誰かいっそ殺して…。

 

「「「あ、あはは……」」」

「………?」

 

いや、不気味な愛想笑い。隠し事下手くそかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てな感じで放課後になった。

さあ始まりました"セリカちゃんの後をつけてみよう会"、開催です。

 

『──今、左に曲がりましたね』

 

耳につけたインカムに聞こえてくるノノミちゃんの声。

 

「あ、コンビニ入っていったよ」

『了解です』

 

セリカちゃんの後を追う俺もまたドローンで追跡してくれるアヤネちゃんに報告。

さて、後ろをつけてる俺がなぜ気づかれてないのか。物陰に隠れてる?ノンノン。それはね、ダンボールを被っているからさ。

 

そう、声のいい工作員よろしく。ダンボールを駆使してミッションをこなしている。

なんでこんなことしてるのかって?察しろ。

 

もうひとつの選択肢が【セリカちゃんをナンパする】だったんだよ。選べないって。もうこれ以上嫌われたくないのあたしは。

 

──カサカサカサカサ……カサカサカサカサ……

 

『……先生よくそれバレませんよね』

『これが大人なんだね』

『おじさんもそれやってみようかなー』

 

やめときな。これをやるにはまず選択肢によって精神をすり減らし、プライドをズタズタにされてからじゃないと出来ない。それほどの高等技術なんだ。

 

だって、セリカちゃんにはバレてないって言っても、移動する時にダンボールから手足生やしてゴキブリのごとく街中を進むのよ?通行人にガン見されるから。恥ずかしいったりゃありゃしないね。バナナの皮に足を取られて滑って頭打って死にたくなるね。

 

『あ、セリカちゃんが出てきました!』

 

さあ隠れろ!バレたらもはや先生の尊厳は0どころかマイナスになる!死ぬ気で息を殺せ!

 

 

 

その後あっちに行ったりこっちに行ったり、ショッピングモールに寄って、不良を倒し、本屋に寄って、不良を倒しの放課後を満喫しているセリカちゃん。

 

不良の弾のせいで俺のダンボールがボロボロになってきた頃、やっとたどり着いたのは──

 

「柴関ラーメンですか…?」

 

──そこは一件のラーメン屋。

 

美味そうな匂いが漂ってくる。

 

「……まずいな」

「え?な、何かここは怪しいアレ的な店なんですか…!?」

 

「「「……っ!」」」

 

「いや……ラーメン屋見てると腹減ってくる」

 

「「「「…………はあ」」」」

 

ため息を吐かれた。どしたん?ため息は幸せが逃げてっちゃうぜ!

 

「と、とりあえずどうしましょう?ここで待ってみますか?」

「そうですね〜。少し様子を見て見ましょうか」

「さんせー」

「ん、異論なし」

 

なるほど、待機を選ぶか。

であれば俺も暇になった。何をしてようかな。

 

 

 

【セーリーカーちゃーん!あーそーぼー!!】

【待機なのであれば大人しくしよう。とりあえず暇なのでみんなにバジリスクタイムを披露する】

 

 

 

大人しく!してろって!言ってんだろうがッ!!

んなもん披露しなくていいんだよ!

 

ちくしょう…!セリカちゃん呼ぶ訳にも行かないもんなあ…!

 

………はああああああああ(クソデカため息)(幸せは逃げ出した)

 

「水のように優しく!花のように劇しく〜!震える刃で貫いて〜!」♪((‹( 'ω' )›))♪

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全然出てきませんねー」

「ソダネ」

「何をしてるんでしょうか」

「ソダネ」

「大食いチャレンジでもしてるのかなー」

「ソダネ」

「……先生、話聞いてる?」

「ソダネ」

 

あれからバジリスクタイムを始めとしたネットで有名になった……もといおもちゃになった諸々を披露して小一時間。俺の心は死んだ。無我の境地である。

 

「とりあえずお腹もすきましたし、私達もラーメン食べに行きません?」

「さんせー!」

「そうですね」

 

そんなわけでお店の中へレッツラゴー。

 

扉を開け中へと足を進めると。

 

「へいらっしゃい!」

「いらっしゃいませ!何……え?」

 

「「「「あら〜」」」」

 

そこに居たのはラーメンを作る二足歩行のワンちゃんと、ラーメン屋の制服に身を包んだセリカちゃんがいた。

 

「な……な……!」

「セリカちゃんやほ〜」

「その制服かわいいですね!」

 

なるほど、バイトか……青春だねぇー。

あ、とりあえず俺はおすすめをひとつ。ネギとメンマの追加トッピングで。

 

あ、目が合った。やだ鋭い目。

……俺は客だぞ!優しくしてください!

 

 




話の進みが遅くないか?

Q何故だろうか
Aギャグのせいで話が進まないからです
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