その頃。
「金髪金髪きんぱああああああああああつ!!!」
「ぬおおおおおおお!?ちょっ、待って!!いや、せめて対話を」
「金髪に逆らうものと対話する意味などなああああああああし!!!」
「無茶苦茶ァ!!!」
「ちょっとちょっと。なんか騒がしいと思ったらどういう事!?」
近くが騒がしいと思って阿求が駆けつけてみれば、かぶき町の人と思しき通行人に追い回されている、白くて猫っぽい謎生物が1匹。
「ええと、こういう時は作者に護身用って貰ったこれで!!」
「処す処す処す――あべっ!!?」
阿求はとりあえずスタンガンを取り出し、通行人を気絶させる。
「た、助かった……ええと、誰だか知らない人」
「阿求よ。……で、貴方もしかして作者の協力者?時空を渡り歩いてるとか言う『にゃんこ軍団』の。」
その謎生物は、にゃんこ大戦争の『ネコ』のようだ。
「こっちの事を知ってるって事は味方って事でいいのかにゃ。ちょっとアルバイトで仲間と一緒に協力してる『ネコ』って言うにゃ。」
「よろしく。……で、ところで何がどうなって追われてたの?」
「いや、さっきこの倒れた奴に急に好きな髪色聞かたんだけど、どちらかというと正直髪色より目が可愛い子が好みだって言ったら滅茶苦茶ブチギレられて……
ついさっき来たばかりなんだけど一体どういう事にゃ?この世界の住人ってこんな荒んでるのかにゃ?」
「いや、多分これって……」
すると。家電量販店をはじめとしたテレビに、ニュースが放映されているのを見る。
『速報です。本日開かれた臨時会見にて、只今から『金髪令』が施行されました。』
『えー、今すぐキンパツサマに逆らう異端者を始末しちゃってください、拒否権は存在しません、そもそも拒否した時点で人権ははく奪しちゃいまーす』
という、松平の滅茶苦茶な発言に、まともな状態の者達は全員唖然する。
「や、やめろ!!俺を誰だと思ってるんだ!!」
「黙れ!!!!反金髪派の貴様などに価値などなああああああああし!!!」
おかしくなっている江戸の街の住人達は、相手が
「っ、とにかく止めに行かないと!手伝って!!」
「そ、それは良いんだけど、はぐれた仲間がいるから後でそいつらも助けて欲しいにゃ!!」
阿求とネコ達は、ひとまず暴走する江戸の市民達を止めに動く。
*****
「ちょーっと待て待て待て!?何コレ!?何でこういう事になってんのォ!?つーか何で銀髪問答無用で抹殺対象になってるの!?俺何か……いや、やらかしてるっちゃぁやらかしてるけど!!問答無用で抹殺されるようなことした憶えないぞ!?」
「というか銀髪の時点でアウトみたいな事言ってたアルよ」
「あーそういう事かーじゃねーよ!!?シンプルに理不尽だよォどーなってんのマジでェ!!?」
謎の『金髪令』が出され、銀時達は困惑。
「えーっと……幕府の人ってああいう感じなの?」
「それは無いな。幕府の事は気に食わぬが、あの松平片栗虎に関しては、平然と虐殺を許すような男ではなかったはずだ。」
アリスの質問に、流石に桂も否定。
「と言うかこれ、結構ヤバい状況になってない!?」
「どう考えてもさっきの集団の行動助長してるじゃない!?」
実際のところ、陽子と綾の言う通りで……
「ここだ!ここに金髪様が入って行ったのを見たという情報が入った!!」
「何てことだ!!金髪様の周りに害虫共がいるなんて!!」
「しかも銀髪見つけたァァァァァ!!」
「異端者を処せェェェェェェェ!!」
暴走する江戸の市民達が、迫って来ている。
「オウ!?5秒も経たずにもう迫って来てるデス!?」
「何っ!?」
「ま、まさかこの店に入るところを見られてたんじゃ……!」
その光景を見て焦りつつある桂や長谷川。
「嘘でしょ!?早くシャッターとか、何か入れないようにーー」
「うちの店のシャッター手動です……」
「テーブルとイスも固定アル」
「運動会プロテインパゥワァァァァァァァァァァ!!!!(*発狂」
「落ち着け発狂するな新八ィィィィィィ!!!」
「金髪様ァァァァァ!!只今お助けしまァァァァァす!!!」
「その後は浄化のためにアレコレしましょーねェェェェェェェ!!」
「金髪様にたかる害虫は粛清ェァァァァァ!!」
市民達は、何やらすごく物騒な武器を取り出し始めている。
「ああ!!思いっきり店のガラスを割る気満々の武器を持ってます!!」
「このままじゃホントに命の危険が!!あとここまで変な方向に崇拝されると普通に迷惑!!」
「しかも何か別の意味で危ない事言ってる人いるし!?」
「アリスとカレンに何するつもりだよ!?」
「何とかしないとお店も私達も……!!」
どう考えても万事休すで、余計焦る忍達。その時……
「金ぱ――ごじゃっぺ!?」
暴走した通行人たちの横から、砲撃や矢がたくさん飛んできた。
「な、何だと!?武器がすべてずんだ餅に!?!??」
「あああああああ味噌が!!味噌っぽいのが頭に!!あちいいいいいいい!!!」
「ふ、ふざけるな!!こんな事!!というかずんだ餅だとこんな低ぞ――」
そしたら何故か、市民達が持っている武器が変化する。余計キレてそれを地面に叩きつけようとした瞬間――
「ダメよ?食べ物を粗末にしたら。」
「え、今度は誰だーー」
怒ってずんだ餅を叩きつけようとした通行人たちが、大量の狐の霊に襲われる。
「ってのわあああああ何だコイツ!?狐!?」
「待てこれはいなりずしじゃなくってずん…どぎゃあああああ!!??」
そして、そのまま店に突っ込もうとした通行人たちが、一気に制圧された。
「あ…あっという間に制圧された……」
「助かったけど、今の本当に何…?」
困惑する綾と陽子。
「だが好都合!!今のうちに逃げるぞ銀時!!」
「は!?何でそうなるんだよ!?」
「どう考えても狙いはお前とそこの金髪2人だ!!このまま居続ければまたああいう連中が出て来るぞ!!」
「……チッ、仕方ねェ!!お前らも行くぞ!!」
すると今のうちにと逃走を図る桂達。
「え、私達も!?」
「主な狙いはテメーらなんだからそりゃそうだろーが!!良いから!!」
「こ、これはやむをえません…!!とりあえず分かれて行動しましょう!」
そんなこんなで、忍達はそれぞれ別行動を取って一旦別れていった。
「ホノカはとりあえずそのおじさん頼みマス!!」
「わ、わかった!!」
どの道店を離れるわけにいかない穂乃花に、カレンは長谷川を任せておいた。
「何だかすごい事になってきちゃった……
けど、さっきの攻撃?って一体誰が……」
そして穂乃花は、先程の攻撃に対して困惑していた。
*****
江戸の街の路上を走る、1台の車の中で。
「何っ!?妨害だと!?くそっ!!ウルトラワールドの連中、いつの間にこの世界に……!!」
松平と思しき男が、何やらイライラしている。
「どうやら、認識操作を使って気づかれにくくしていたようだな。」
と、運転手をやっている模様のリーゼント眼鏡のどす黒い男。どうやら合流してほしい人物というのは松平のようだが……
「悠長に言っている場合か!!」
何だからしくない。異様にカリカリしているのだ。
「悠長?ファーww 違う違う、呆れているんだよ!効率的にナラティブを奪うだのと言っておきながら何だこの有様は。タガが外れた連中が騒ぎ立ててるだけじゃないか!」
対し、笑っているどす黒い男。
「う、うるさいっ!!邪魔さえ入らなければ、アリス・カータレット達からナラティブを奪えたはずなんだ!!それにまだこれは始まったばかりなんだ!!」
「(フン、馬鹿馬鹿しい。自分が一番冴えてると思うだけならともかく、そのプライドが目立って作戦も微妙にお粗末な上、協調性に欠ける。やはり所詮は生意気なガキか……)
……というか、いつまでそのお偉いさんに取り付いているつもりだ。流石に様子がおかしいという事はバレているぞ。」
「指示を取れば、汚染を受けた民衆がすぐに動く。もう少し利用するつもりだ。」
「ま、それもそうか。確かにまだ序の口だし、この後であのガキどものナラティブを奪えるなら何の問題ないしな。ファーッファッファッファ!!」
そう言ってどす黒い男は、そのまま運転を続ける。
「そういう事さ。……さて、邪魔な奴等を排除しなければならないが……ここはジルコン獣に頼らせてもらうか。」
*****
「こ、これが『ナラティブ汚染』ですか……1つのきっかけだけであそこまで暴走するんですね……」
「わざわざあの世界に行かなくて正解だったな……ドン引きってレベルじゃないぞアレ」
作者と共に、この様子を見ていた執事……及び、『綾崎ハヤテ』と、彼が仕える三千院家のお嬢様『三千院ナギ』。
そして、暴走する江戸の市民達の様子を見て、作者は渋い顔をする。
「良くないな……幻想郷とポップンワールドの融合未遂時の妖怪達より色々酷い事になってる。
これは早急に、今回の騒動を起こしてる張本人を突き止めなきゃならないが……」
「今の所松平って奴が怪しいが……ジャンプ読んだ時のアイツのキャラあんなのだったか?」
とりあえず松平の様子がおかしい事に最も首を傾げるナギ達。
「あの人もナラティブ汚染の影響を受けてるんでしょうか?」
そうハヤテは聞くが、
「いや……松平もそれなりには強いナラティブを持っている。汚染は大抵、漫画やアニメで言う『モブキャラ』が最も影響を受けるからその可能性かというと微妙だ。
……だからそうなると……何者かが操っている、というのが妥当か……」
少しまた頭を抱える作者。
「こうなるとやむを得ない。市民をとりあえず重症にならない程度に退けるとして……やっぱり阿求を、坂田銀時や大宮忍達と合流させた方が良いかもな……」
*****
「異端者発見じゃァァァァァ!!」
「金髪様に逆らうものに鉄槌をォォォォォォ!!」
「分かってたけ結構来た!!うるさい人達が!!」
「何かとんでもない物持ってません!?何ですあの銃のようなバールのようなの!?」
その頃。同じく探索に協力してくれているココアとチノが、暴徒化市民に見つかる。
「粛清ィィィィィィ!!!」
「ああっとそうこうしてたら!!」
「ココアさん……!!」
「もちろん!!私達だって!!」
「これで終わり――」
その瞬間、暴徒化市民の持っていた武器が、あっという間に切り刻まれる。
「な、ど、どうなって――ひでぶっ!?」
フラスコのようなものが投げ込まれ、魔法弾が爆発した。
煙の中から出てきた2人、いつの間にか、ファンタジーを想起させる服装に変わっていた。ちなみに武器を切ったのがココアで、フラスコ投げて魔法弾を放ったのがチノ。
「いよーし、やったねチノちゃん!」
「油断しないでくださいココアさん。今ので結構音が鳴りましたし……」
「貴様ァ!!よくも同志を!!」
「制裁してやるァ!!!」
チノの言う通り、暴徒化市民がまた現れる。
「ええっ!?あんなところにも!?」
「とりあえず、数が増えると良くないです。リゼさん達ともはぐれたままですから合流しましょう!!」
次回へ続く。