ウルトラワールドの交叉譚   作:おろさん

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年末寸前で、それなりに久々のタイミングで投稿いたします。また新登場キャラでございます。
(なお、ブランクが出来まくったもんで、ある時色々思いついてウルトラワールドとは別の新作も書きたくなったから次はきっとそれを書くのである)


人間の弟子にされた天人

《スマブラ屋敷》

 

 

「今日はちゃんぽんを作った。味編で辛みそも添えた。しっかり食え。」

 

 

「おおー、美味しそう!!」

 

「外界にある麺料理の一種……いただきます。」

 

 

 スマブラ屋敷を訪れた小鈴と阿求。大地に昼食を作ってもらったようだ。

 

「ん、美味しい……」

 

 

「だろ?作る甲斐があるってもんだ。」

 

 

 そんな感じの会話をしていた時。インターホンが鳴る。

 

 

「んあ?こんな時に客か。」

 

 

 玄関に行って、ドアを開けてみる。

 

 

「今人を探しているんだが、『祷大地』という人間を知らないか?」

 

 そこにいたのは、青い長髪と深紅の瞳を持った、ちょっと不思議な服装の少女。突如として『祷大地はどこか』と発言してきた。

 

 

「知らん」

 

 その大地本人は雑な事を言って扉を閉めようとする。

 

「オイ待て待て待て待て何の躊躇いもなく閉めるな!!話くらい聞けせめて!!」

 

 少女はその戸を掴んで閉めさせまいとする。

 

「つかなんだ妙に力強いなお前(by大地」

 

「当たり前だ人間と天人の基準を一緒にするな!!(by少女」

 

「あっそう(by大地」

 

「何だその物言い!!分かるぞ!!そう言う適当な発言使ってとりあえず切り抜けようという魂胆が!!(by少女」

 

「あっそう(by大地」

 

「オイ!!だから!!(by少女」

 

 

 という感じの事が起きていたその時、

 

「大地さん、さっきから何やってるんですか?もうちゃんぽん食べ終わっちゃいましたけど。」

 

 戻ってこない大地が気になったのか小鈴が玄関前に。

 

「……チッ」

 

「ん?オイ今何と言っ――ぎゃっふ!!?」

 

 

 大地が舌打ちしたと同時にドアノブから手を放す。その反動により、少女は思いっきり転倒したついでにドアがもげた。

 

 

「ねぇ、何かすごい音が聞こえたけど何が……あら?」

 

 

 その音を聞いて阿求が玄関に。すると、ドア共々すっころんだ少女を見て……

 

 

「あれって……確か、噂の天人くずれの『比那名居天子』……?」

 

 

 

「……小鈴、彼方までぶっ飛ばされるか桜の下に埋められるか選べ(by大地」

 

「何で!?(by小鈴」

 

 

*****

 

 

 数分後。スマブラ屋敷にある地下室の、専用のバトルフィールドへ移動。

 

 

「過程はともかく見つけたぞ祷大地!この私と勝負しろ!!」

 

「(だから嫌だったのにな)」

 

 

 青髪の少女及び『比那名居天子』。(露骨に嫌そうな表情をする)大地にビシッと指差して勝負を申し込む。

 

 

 

「融合現象の時の件でアイツの事が色々噂になってたりしてたけど、まさか彼女の耳にも届いてたなんて……」

 

 

 そしてその光景を見る阿求。なお、小鈴はその隣で『墓穴の桜』の根元に、頭から両膝まで埋められてる(*生きてます)

 

 

「まあ、いきなり勝負を持ち込むのもアレだ。特別に1つ条件をやろう。」

 

 すると、天子は唐突に何やら持ち掛ける。

 

「と言うと?」

 

 と大地が聞いてみると、

 

「お前が勝ったら、お前の言う事を1つ聞いてやろう。ただし変な事や無理難題以外でな。」

 

「要望、ねぇ。随分自身があるわけだが……まあ、持ちかけられた以上やってやるか。」

 

 

 天子に提案の内容を言われた大地であったが、とりあえずやるだけやろうという事で。

 

 

「そう来なくっては面白くない!先手必勝!!」

 

 

 ということで、早速攻撃を仕掛けて来た比那名居天子。『要石』を使い、併せて弾幕を放つ。対して大地はそれを軽く避けていく。

 

「そこだっ!!」

 

 

 次に、要石を直接ぶつけようとする。

 

 

「……」

 

 

 大地は、指パッチンを鳴らした。そしたらなんと、ぶつけようとした要石の動きが止まり、地面に落下。

 

 

「(何!?指を鳴らしただけでそんな……いや、まさか特殊な振動を加えて、コントロールを無理やり外したというのか……!!?確かに、実力は噂以上のようだな……だが……!!)

 

 

勝負は一瞬で付けさせてもらう!!!」

 

 

天子は(勝手に持ち出した)『緋想の剣』を取り出し、周囲の気質を萃める。

 

 

「大技を放つか……」

 

 

「『全人類の緋想天』!!」

 

 

 そして、緋想の剣からレーザーを放つ。その後、大爆発を起こした。

 

 

「よし、やったか――」

 

 

 

「それフラグだから言わない方が良いぜ」

 

 

「えっ」

 

 

……いつの間にか天子の背後にいた大地は、かかと落としを喰らわせる。

 

 

「がっ……!!」

 

 

 クリーンヒットして、そのまま天子は地面にめり込むレベルでたたきつけられた。

 

 

「はい、勝負あり」

 

 

 

「(予想はしてたけど、仮にも天人をこんなあっさり……!!)」

 

 あっさりと決着。その様子を見て阿求は感心。

 

 

 

「っ……規格外とは言え、人間にこんなあっさり負けるなんて……」

 

「オイ」

 

 大地はすぐに、割とすんなり立ち上がった天子に近づく。

 

「お前、さっき俺が勝ったら、1つ言う事を聞くって言ってたよな?」

 

 と言ってみると、天子はちょっぴり渋い表情をする。

 

「い、言ってたな……そうだとして何を頼む気で――」

 

「俺の弟子になれ。」

 

「え?」

 

 

 

「えっ?」

 

 どう言うわけかまさかの発言を聞き、天子共々驚く阿求であった。

 

 

「タスケテ(by小鈴」

 

 

*****

 

 

「ベジータ、いらねぇんか?」

 

「貴様ぁ!!俺の寿司をぉ!!!」

 

 

 

「なぁ……上で寿司を食っている奴等を乗せた食卓を乗せて腕立てをやって今何回目だったか……」

 

 

「今334回。」

 

 

 

 弟子にすると言われて(7割強制的に)祷大地に弟子入りさせられた比那名居天子。

 

 とりあえず、腕立てをやらされている。上に寿司を食すサイヤ人2名(ブロリーMAD)が乗せられているがれっきとした腕立て伏せである。

 

 

「いや、天人だから、重いとかそう言うのはそんなに問題無い。ただ上で平然と食事をとっている連中が流石に気になるぞ。しかも幻想郷には無い寿司を食べている。」

 

 

「サイヤ人は戦闘種族だ!!舐めるなよ!!(byベジータ」

 

 

「今何も関係ない(by天子」

 

 

「(同じ席で寿司を食べる)(byスティーブ」

 

「って貴様ぁ!また俺の寿司を!!(byベジータ」

 

 

「いいから腕立てを続けろ。あ、今ので350回を超えたな。」

 

 と言われて腕立て続行の天子。

 

「崩したらただじゃおかねぇぞ」

 

 蛇足カカロット

 

「これ自体はどうってことない……!!」

 

 

 

「……気になって戻って来てみたけど……これどういう状況?」

 

「腕立て伏せやっているのは分かるね。何で食卓乗せてるのかは全然分かんないけど」

 

「じじじ」

 

 その様子を見にきたは阿求と、桜から脱出した小鈴withレジエレキ。

 

 

「(訳:つーかその食卓で平然と食事取ってるやついんぞ)(by規制済み」

 

「カカカカカカカカカカカカカ(by罰鳥」←つつく

 

「差し入れ……(byレティシア」←ハートのギフト提供

 

 

「あんたら何で3バカが形成されてるの?というか罰鳥って仲間いたわよね?」

 

 

 

「400回まで……あと少しだな。終わったら今度は場所移動するぞ。」

 

「(弟子にさせられたのはまだしも、これ以上何をするって言うんだ……)」

 

 

 幻想体3名に視線が移った阿求を他所に、大地に言われた通り天子はとりあえず食卓を崩さずに腕立て400回を終えた。

 

 

*****

 

 

 数分後。言っていた通り場所変更。『アルカ谷』という、バトリオシティの山奥の区域にて。

 

 

「で、次は何をする気なんだ?」

 

「すぐに分かるさ。そろそろこの辺りに……」

 

 天子の疑問に対しての答えの如く、洞窟から誰か現れる。

 

 

「誰かと思えば、君か祷大地。」

 

 それは、リスのようなクリーチャーだった。

 

 

 

「何だコイツ。リスか?」

 

「『龍覇 サソリス』。ちょいと腐れ縁でな。」

 

 

「それで、何の用?」

 

 

「単刀直入に言おう、こいつと手合わせをして欲しい。」

 

 サソリスが聞くと、大地が天子を指出してそう答えた。

 

「手合わせ?久々に会って早々知らない奴と手合わせだなんてどういう了見なんだ――ん?」

 

 

『龍覇 サソリス』は、天子の姿を見て何かを感じ取る。

 

 

「(この奇妙な気配……何だ?この子、単なる人間じゃない……特殊な立ち位置にいるのか……もしかして……)

 

 

……やるのなら高くつくぞ。」

 

 

「ドングリ300個でどうだ?」

 

 その言葉を待っていたかのように笑う大地。それを聞いたサソリスは、「分かった」と言って話を承諾。

 

 

「それで君、名前は?」

 

 

 その後すぐに天子の方を見るサソリス。

 

 

「急な心変わりだな……まあいい、私は『比那名居天子』だ。」

 

 

「そうか。……それじゃあ、このボクが少し手伝ってやる。」

 

 

 また数分後

 

 

「ついて来てみたけど、これって……」

 

「所謂手合わせね。リスっぽい子がいるけど相手はソレかな。」

 

 またついて来た小鈴と阿求はその一部始終を見る。

 

 

「(そう言えば、小型の相手ってあまりやったことが無いし良い機会か……)」

 

「それじゃあ、始めるぞ。」

 

 

 互いに睨み合う中、特訓が開始。早速サソリスが取り出したのは、赤い鎌。『鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス』というクリーチャーが持つ鎌だ。現在のサソリスは、『頂上龍覇 サソリス2nd』である。

 

 

「先手必勝!!」

 

「こっちのセリフだ!!」

 

 

 2名は同時に、攻撃を仕掛ける。天子による要石の攻撃をサソリスが避け、サソリスの鎌の攻撃を天子は素手で受け止める。

 

 

「へぇ、刃物すら通さない天人の身体……話には聞いていたが中々だねぇ。」

 

「正確には色々違うが……まあいい、この程度で傷を付けられるものかっ!!」

 

「なら……!!」

 

 連続でかまで斬りつけるサソリス。対し、天子の方も緋想の剣を取り出して応戦。

 

 

 

「そこっ!!」

 

 弾幕を放ち、

 

「おっと!!」

 

 避け、

 

「ならばこうだ!!」

 

 瞬時に攻撃していく。 

 

 

 

「(やっぱりな……)」

 

 それを見て、大地は笑っていた。

 

 

***

 

 

「っ……中々やるな……!」

 

 

「こっちのセリフだよ……!」

 

 それぞれ息を切らしつつも、戦っている。

 

 

「サソリス、悪いがこの辺で切り上げたい。」

 

 と、そのタイミングで大地が止める。

 

 

「ん?ああ、そうか。結構経っていたな。」

 

 

 かれこれ約3時間も手合わせをしていたようだ。

 

 

「これからが面白いところだったのに終わらせるのか?」

 

「かなり時間が経ったから、そろそろ夕飯の時間だ。」

 

「夕飯?確かに外界や異世界の料理となると、興味はあるな……まあ、仕方ないか」

 

 不満気な天子だったが、夕食と聞いてちょっと興味が湧いているようだ。

 

 

「急だったがありがとうなサソリス。これ、お題のドングリな。」

 

 そして、大地はサソリスに袋入りのドングリを渡す。

 

 

「どうも。……特訓だって言うならまた来ても良いぞー。」

 

 

 ということで、夕飯の時間になったため帰宅した2名を、サソリスは見送った。

 

 

「ところで、君らはは帰らなくて良いのか?」

 

 

「え、あ、私達!?(by阿求」

 

「し、失礼しました……;(by小鈴」

 

 

*****

 

 

「(……あれからというもの、夕飯ということで『ピザ』などとやらを食べさせてもらい、更には風呂やらゲームやら漫画やらと色々やったり……

 

時代の進みというのは凄いなあ。河童が真似たいのも分かるくらい快適。)

 

 

……なのはいいんだが……何故アイツの家に寝泊まりすることになったんだ!!?」

 

 

 ポップンワールド。祷家にて。天子はそこに連れていかれて現在パジャマに着替えさせられている。

 

 

「それ言うならついて来たこいつらは尚更どうなの」

 

 

 一人で何か言ってる天子に対し、娘であるうたは(ついて来た関係で大地に引き込まれてた)阿求と小鈴を親指で指さす。同様にパジャマに着替えさせられて現在。

 

 

「お、お邪魔してまーす……;(by小鈴」

 

 

「まあいいけどさ……どの道さっさと寝るよ。」

 

 ため息をつきながら、ベッドの方に入るうた。

 

「……祷うたとやら、お前はお前で良いのか?寝泊まりと言う名目でお前の部屋に入れられたが……」

 

 そう聞く天子に対し、

 

「別に良いよそんな細かい事。たまには悪くも無いだろうし、お父さんが弟子をとるのも久しぶりだし。9年ぶりだったかな……」

 

 素っ気無くそう答えるうた。

 

 

「え、ちょっと待ってアイツ弟子取った事あったの?」

 

 

 それを聞いて反応する阿求。

 

 

「弟子と言っても、私や、親せきの外科医の子に護身術教えるくらいで留まってたけど。ビシバシ鍛えるって言うのは貴方がはじめてかな。」

 

 

 そう説明したうただったが、少し黙り始める。その後すぐにこう言った。

 

 

「お父さんとは、付き合わされる時はとことん付き合ってあげてよ。結構面白いから。」

 

「……急にどうしたんだ、お前」

 

 

 その言葉を聞いて天子がどういう事かと聞いたが、うたは「何でもない」と言って照明を消し、そのままベッドに横になる。……3名も、どの道とベッドに入り、眠るのであった。

 

 

*****

 

 2週間後。バトリオシティにて。

 

「はぁ……総領娘様が未だ帰ってこないという事で、目撃情報からこの特殊な世界に訪れるという事態に……」

 

 そこに訪れるは、竜宮の使い『永江衣玖』。総領娘こと天子が未だ帰ってこないために、何だかんだあってウルトラワールドに辿り着く。

 

 

「本当ならこの日は休暇を取って、借りっぱなしの『精霊機(スピリットマシン)フレイリート(漫画版)』を一気に読み進めるはずだったというのに――」

 

 私怨混ざりの言葉をブツブツと呟きながら、目撃情報を頼りにスマブラ屋敷へ向かっていたその時。

 

「だったら、あげようか?休暇」

 

「え?ソレは一体――」

 

 声が聞こえてその方向を向いた時、横方向から、何かそこそこ平たい物体でぶっ叩かれる。

 

「ときゃあああああああああああっ!!!?」

 

 盛大に吹っ飛ばされ、放物線を描き落下した後に近くの街路樹に引っ掛かる。そのまま衣玖は気絶した。

 

「冥界送りは流石にやめておいたから。それじゃ、ぐっすり休みなさい」

 

 

 その平べったいもの、もとい大剣と思しき武器を持った、薄紫髪のその少女は、スマブラ屋敷の方向へと向かって行った。

 

 

《スマブラ屋敷》

 

 

「(で、この2週間……修行と言う名目で鍛えられたりこの世界にある娯楽に触れたりと色々付き合わされたが……

 

流石に何処かのタイミングで天界に帰っておきたいんだよなぁ。親にあれこれ怒られるのも流石に面倒だし。

 

……いや、何日も家を空けているんだし結局怒られる?というか、地上にいる時は大体輝針城で寝泊まりしてたし同じようなものか。

 

それにしても……アイツに無理やり弟子入りさせられてからというもの、今までより動きやすくなった気がするなぁ。

 

……サソリスとの手合わせも段々ペースが上がって来たし、たまに来る妖精や妖怪、異世界の住人と勝負をした時も、今まで以上のやりごたえがあったし……)」

 

「……手が止まってるけど良いの?」

 

「って、うおおマズイ!!隙を付かれてハメ技を喰らった!!」

 

「アシストのマジンガーZからの……ダブルオークアンタの必殺のトランザムっと。はいKO。」

 

 うたと、ウルトラワールドの格闘ゲームをプレイ真っ最中の天子。油断して逆転負けされた模様。

 

「だああああっ、しくじった!!折角追い込んでいたのに逆転された!!理不尽だ!!」

 

「いや、理不尽じゃないしそれが格闘ゲームだし。それにしても、格闘ゲームちょっと教えたら、たった数日だけでここまで強くなるなんてね。あしゅらもピカチュウも良い感じに打ち負かしてたし。」

 

「まあ、コマンドを覚えたら意外と出来るものでな……

 

 

……ん?ところでアイツはどうした?」

 

「お父さんの事言ってるんだったら、今は――」

 

 そう会話をしていると、インターホンが鳴る。

 

「ん、こんな時に誰だ?」

 

 気になった天子が玄関を開けようとする。すると……

 

「っ!!!」

 

 戸を開けようとした瞬間に、扉の先にいる人物がその戸を突き破って蹴りを入れる。天子はすかさず右手でキャッチし攻撃をガード。

 

 

「へぇ、防ぐんだ。」

 

 

 その人物は、大きな剣を持った、薄紫ツインテールで、黒色ベースの服装の少女。

 

 

「貴方が『比那名居天子』ってわけね。……私はカリファ。『冥界のカリファ』。貴方と勝負をしに来たの。」

 

 

「ほう……勝負か。最近は別の相手とも戦ってみたかった所だ。都合よく来てくれたな。」

 

 

*****

 

 

《幻想郷》

 

 

「急に呼び出して何のつもりだ。というか冬眠してるんじゃなかったっけ?……ああ、漫画みたいにリアルの時間は無視してんのか」

 

 幻想郷、スキマ内にて。幻想郷の大妖怪『八雲紫』は、大地を此処に連れ出していた。

 

「何の話をしてるのソレ。そもそも冬眠はもうちょっと後の話よ。

 

 

……というか、何の用なのかは分かってるんじゃないの?」

 

 ちょっとピリピリしている紫。その言葉を聞いて、

 

「阿求の事か。しつこいぞ」

 

 と大地。

 

「それもあるけど、今はそっちじゃないわ。

 

 

 

あなた、最近『比那名居天子』を弟子にしたって噂が出回ってるけど本当なの?」

 

「ああ、まあ本当だが。何か面倒な話でもあるのか。」

 

「そういうことじゃないわ。天界からすれば面子が立たないとかそんな話になりそうだけど。

 

 

……阿求の事と言い、あの天人と言い、貴方一体何のつもりなの?

 

あの融合現象沙汰が要因になって、幻想郷も大分変り始めている。異世界の事も、完全に納得できているわけじゃない。けど拒むつもりはもう無い。ウルトラワールドの管理者(メイドウィン)に勝てるとも思ってないし。

 

……ただ、貴方は……何かを引きずり続けている気がするのよ。それを、あなた自身の人との関わり……というより阿求達に対しての事に持ち込んでいる風に見える。」

 

「そう言われると、そうかもしれないな。

 

作者と出会った時のアレコレで少しは吹っ切れたつもりだが……そう簡単に行かないか。」

 

 大地は、少し黙った後にこう答えた。紫はその言葉を聞いて、睨み気味ながら様子を見る。

 

「言っておくが、阿求や天子の事に関しては……俺は『可能性』と言うものを感じている。

 

それは、窮屈な環境では得られることのないものだ。」

 

「可能性……?」

 

「この辺で良いか?そろそろ帰らせてもらうぞ。」

 

「帰るって……待ちなさい、まだ話は終わって無いし、まずスキマの中からどうやって出るつもりで――」

 

 

 大地は、このまま帰ろうとする。紫は止めようとしたが……

 

 

「せい」

 

 大地は右手をヒュンッと突き刺すような動作を取る。そしたら何と空間が割れて、その空間に大地は入り込んで行った。

 

 

「えっ、えぇ……」

 

 

 紫は何といえば良いのか分からず、そのまま立ち尽くしていた。

 

 

*****

 

 

 数十分くらい経って、スマブラ屋敷。

 

 

「はっ、やぁっ!!!」

 

「甘いっ!!」

 

 

 その地下施設で、少女が2人戦う。天子と、『カリファ』と名乗った少女が、派手に戦う。

 

 

「中々やるなカリファとやら!!ここまでのスピードを引き出すとは!!」

 

「そっちこそ、随分とテクニックってものが上達してるんじゃないのかしら!!」

 

 

 

「ただいまーっと。そんでこれ何の状況だ?」

 

「あ、おかえりお父さん。……見ての通りバトル。」

 

 

 そこに帰って来た大地。それに気づいたうたが出迎える。

 

 

「っつーか、相手はカリファか?久々に見るぞアイツ。にゃんこ軍団に入ったって話聞いてそれっきりだったが……」

 

「え、あの人もお父さんの友達?」

 

「ああ。高校の時、部活の大会で出くわしたことがあってそっから。」

 

「へぇ……そう言うところでは顔広いわねお父さん……

 

 

それはそれとして、背負ってる人誰なの」

 

 

 意外な会話をしている中、大地が見慣れない人物……というかさっきカリファに吹っ飛ばされてた衣玖を背負っているのを指摘するうた。

 

 

「んあ?ああ、何か木に引っ掛かって落下したのをキャッチしたんだが……何か時間差でショートして気絶したよな。多分幻想郷とかその辺りの奴だろうからとりま運んだんだが」

 

「ショートって……」

 

 

 気絶しっぱなしの衣玖を見る。その表情は、どう考えても赤面している。何で木に引っ掛かってたかは別として、大方、キャッチした際の態勢がお姫様抱っこだったんだろうなという事は何となく察するうたであった。

 

 

「異世界……やはり良い!!幻想郷も悪くは無いが天界よりも遥かに良い!!全く退屈しない!!

 

楽しい、楽しいんだ!!こう言うのを求めていたんだこう言うのを!!む、今度紫音でも誘うのも良いかもしれんな!!」

 

 そして天子はカリファと接戦を繰り広げながらも、笑顔でそんな事を呟いていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(お母さんが交通事故で亡くなってから……お父さんはずっとへこみっぱなしだったけど……作者や阿求、それに天子達と関わるようになってから、立ち直ったお父さんも大分変わった……私は……それでも歌う事しか好きになれないけど……

 

 

お父さんの周りに、私も巻き込んで個性的な人が増えて……すっごく楽しそうで……それでこそ、お父さんらしくて、なんだかんだで私は好きだよ。)」

 

 

 その後うたは、天子の様子を見て笑っている大地に対し、彼を見てそう心の中で呟いていた。






――次回、祷大地の過去編。『出会いとは、月夜を跳ねるウサギのごとく?』


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