ウルトラワールドの交叉譚   作:おろさん

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……新章執筆中のカキコではちょっと色々起きてますがそれはそうとして。
リメイクするにあたり、キャラの登場タイミングなどを調整し、新しく出す話も沢山書いていきます。




パワーアップは喫茶店に行ってから

 とある世界。多数の喫茶店が並ぶ『木組みの街』。大地のよって、その場所に阿求は転移する。

 

 そしてその街にある喫茶店の1つ、『ラビットハウス』へと入る事に。

 

「いらっしゃいませー!」

 

 阿求と年が近しい、活発そうな少女が出迎えてくれる。……何やら面識があるようで、大地はその少女と少し会話した後、テーブル席に阿求を座らせる。

 

「とりあえず、何か頼んどけ。あ、俺はコーヒーで。」

 

 大地に何か頼めと言われ、阿求はとりあえずアイスココアを頼む。

 

「お待たせしました!」

 

 そしてさっきの活発そうな少女が、コーヒーとアイスココアをテーブルへ。……そのアイスココアを飲みつつ、阿求は店の周囲を見回してみる。客は今の所阿求と大地のみ。

 

 ここの従業員と思しき人物は3人、それも全員少女。内1人は恐らく小中辺り(何かの生き物が頭に乗っかっている)。活発そうな少女を含めた残り2人は高校生だろう。

 

「どうだ?結構いい味だろ?」

 

 大地にそう聞かれて、阿求はうなずく。

 

「まあ、そこは。……ここ、よく行ってるの?」

 

「前にねーちゃんに引っ張り出されたっつーか、来いって言われて来た感じでな。それ以来、夜含めて時々来るんだ。」

 

「前も所々で言ってたけど、貴方姉がいるのね……」

 

「そりゃあな。どこ彷徨ってんのか相変わらず分からんけど。

 

あ、言って無かったが普通に娘もいるぞ。今度紹介する。」

 

「えっ」

 

 何気なく会話していると、カウンターでコーヒーを作っていた小柄な少女が話しかけて来る。

 

「ところで大地さん、その人に何か大事な話をするのではなかったんですか?」

 

「んあ?……ああ、そうだったな。多少ゆっくりした後に話そうと思ってたが脱線しかけてたな。」

 

 大地は少し表情を変えて、阿求に話をする。

 

「そう言う事で朝にも言ったが、お前が知りたがってであろう事を教えてやる。」

 

「今まで何にも言おうとしなかったのに何で今になって?」

 

 阿求はそう質問すると、

 

「お前、昨日変な連中に絡まれたろ?ソレが理由。とうとう適当にあしらうわけにもいかなくなっちまったわけだ。」

 

「つ、ツッコミたい部分多いけどとりあえずどういう事?」

 

 阿求は未だ困惑中であるが、大地は説明しようとする。

 

「一応言うけど、かなり真面目な話するからな?」

 

「い、良いわよ、言ってみなさいよ。」

 

「じゃあ遠慮なく。

 

 

……お前、時空融合現象引き起こした連中に狙われてる。」

 

「ぼっふぉ!!?」

 

 思ったよりもな事を言われたようで、飲んでいたアイスココアを思わず吹いてしまった阿求。

 

「ゲホッ、ゲホッ、い、いや、ちょっ、どういう事!?時空融合現象って誰かが仕組んだ事なの!?そんでもって私狙われてるの!?」

 

「うん。そんで、昨日お前に絡んで来てたのが、そいつらの仲間。」

 

 あっさりと躊躇いなく答える大地。

 

「幻想郷とポップンワールドの時空融合未遂が解決して以降、ああいうのが稗田邸をうろついているって話を作者が聞いたみたいでな。そこで作者のヤツ、お前をウルトラワールドに連れて行くことを考えたんだ。スマブラ屋敷はいろんな奴が住み着いてるし、後ろ盾も多いから連中もそう近づけねぇからな。

 

……まあ、監禁生活みたいになるとそれこそよろしく無いから時々外に出してかく乱みたいな事とかやってたんだが……昨日起こった通りだ。」

 

「そ、そうなの?……言われてみると、変な人が屋敷の近くにいたって話を使用人が言ってたわ……

 

けどどうして私が狙われてるのよ。何か不都合でも?」

 

 口をとがらせながらまた理由を聞いてみる阿求。

 

「不都合ってわけじゃ無い。ただ……

 

 

 

お前が持つ、『ナラティブ』ってのが狙いっぽい。」

 

「また何ソレ」

 

 またもや聞いたことのない単語を聞いた阿求。大地はその『ナラティブ』についても説明を始める。

 

「『ナラティブ』って言うのは、いわば思念エネルギーの一種だ。異世界と関わる事で、強力な力が潜在能力的に引き出される。……そのナラティブってもんのエネルギーが、お前は特別デカいんだよ。」

 

「そ、そうなの?」

 

「らしい。……お前、何度も転生して『御阿礼の子』の役目とかの記憶を引き継いでるんだろ?多分そのせい。」

 

 それが、阿求が狙われている理由だという大地。

 

「けど、そのナラティブって言うのが何かしらの力を引き出すものだって言うなら、まずどう使うのよ?」

 

「それはこれから説明する。……あ、ちょいと手伝ってもらいたいけど良いよなお前ら」

 

 大地はラビットハウスの従業員3人に何やら同意を求める。3人は「いいよ」と言ってくれたのを確認すると、小型の機械を取り出した。

 

 そしてそのスイッチを押すと、辺りが光に包まれ――

 

「い、今のは……えっ?」

 

 目を開けると、いつの間にか電子空間のような場所にいた。大地とラビットハウスの3人もいる。

 

「え、何ココ……」

 

 大地にどこなのかを聞いてみると、

 

「即席の特訓用バトルフィールド。」

 

 そう答えられた。

 

「えっと、とりあえずそのナラティブの使い方を教えてくれるのは分かったけど……何であの店の子達まで連れて来たの?」

 

 そう聞いてみれば、

 

「この際だから言うとな?こいつらも強力なナラティブを持ってるんだ。」

 

 という事らしい。それを聞いて「そうなの!?」と阿求は驚いた。

 

「という事でココア、ちょっと見せてあげてくれ。」

 

「ラジャー!」

 

 大地の頼みを聞いて、前に出る活発そうな少女。同時に大地が機械のスイッチをもう1回押すと、突如として大量のワドルディが出現。

 

「こいつらは、ホログラフで作ったエネミー擬きだ。実際に戦ったりして特訓することが出来る。」

 

 

 ホログラフエネミーのワドルディ達が、早速活発そうな少女にかかろうとする。すると……

 

 

「えええいっ!!」

 

 

 突然少女の衣装が変わったかと思えば、同時に顕現した剣でホログラフのワドルディ達を一気に撃退した。

 

 

「チノちゃんリゼちゃんどう?今の見た!?」

 

 

「何でその力使うたびにそう言うんですか?」

 

「まあ、戦いの動きは悪くないな。」

 

 

 小柄な少女と紫髪の少女は若干しょっぱい反応をしたが、活発そうな少女はさほど気にしてなかった。

 

 

「い、今の一体どうやったの……?」

 

 驚く阿求。横で大地が「これが、ナラティブの力だ」と言う。

 

「どういう条件で強いナラティブが得られるかとかの理由はまちまちだが、ああやって戦いと無縁な世界の存在でも戦えるようになる。アイツらは色々勝手が特殊なタイプのようだが。」

 

「というか、そうなるとあの子達、異世界の事を知っているのよね?色々規定があるって聞いたけどどうして……」

 

 ナラティブの力に感心しつつも、また疑問を抱く阿求。

 

「時空融合現象」

 

「ファッ!!!?」

 

 大地はそう答えて、阿求は驚いた。

 

「じ、時空融合現象!?あの子達、巻き込まれて異世界の存在知ったの!!?」

 

「ああ。ちなみに俺が作者に手を貸すきっかけになった時でもある。」

 

 やたら肯定する大地に、困惑しまくりな阿求。すると、活発そうな少女が阿求の元に近づいてくる。

 

 

「そうそう、自己紹介がまだだったね。

 

私はココア!それで、白い髪の方がチノちゃんで、紫の方がリゼちゃん!」

 

 活発そうな少女及び『保登心愛』。

 

「チノです。頭に乗ってるのは『ティッピー』です。」

 

 小柄な少女及び『香風智乃』。そして頭に乗っている白い物体はアンゴラウサギの『ティッピー』。

 

「リゼだ。阿求だったか、よろしくな。」

 

 そして、紫髪の少女及び『天々座理世』。それぞれ自己紹介をした。

 

 

「あ、よろしく……」

 

 多少大地の発言で困惑していたが、とりあえずよろしくと言った。

 

 

「そう言うわけだ。とりあえず、このフィールド使って特訓してもらうぜ。ちなみに特殊な空間だから、ここでの1分は現実での0.0000001秒。だから存分に特訓できる。体力消費も何とか出来る。」

 

「あの、特訓って言ったってどうするの?そのナラティブって言うの、使うにも何か条件が――」

 

「難しく考える必要は無ぇよ。ただ、いつも自分がやってる事と同じ感じでやって、あとはノリと勢いがあれば何とでもなる。」

 

 色々疑問に思う阿求にそう答える大地だが、阿求は「妙に雑じゃないその説明?」と心の中でツッコんだ。

 

 

「という事ではいピコピコピコピコピコピコピコ」

 

 

 早速機械のスイッチを連打する大地。そうすると、さっき以上の数のホログラフエネミーが。

 

「え、ちょっ」

 

 

「あ、お前らも阿求の相手してやってくれ。」

 

 

 唐突に大量のホログラフエネミーを出されて慌てる阿求を他所に、大地はココア達にも特訓相手になるよう言う促す。

 

 

「分かった!阿求ちゃん、遠慮なくいっちゃうよー!!」

 

 ココア。

 

「手加減できないともいますが行かせてもらいます。」

 

 チノ。

 

「やるにはビシバシ行くからな!!」

 

 リゼ。

 

 

「え、あの、ちょっ――」

 

 

 

 

 

\ヴェアアアアアアアアアアアア!!!/

 

 

*****

 

 

「つ か れ た」

 

 

 約1時間。実際は1秒すら経ってない頃。超ゴリ押しで特訓させられて滅茶苦茶疲れた阿求。

 

 

「どうだ?とりあえず感覚は身に付いたろ?」

 

 

「ま、まあ……」

 

 

 祷大地(元凶の人)にそう言われて若干腹が立った阿求だったが、一応成果はあるらしい。

 

 

「ええと、ごめんね?私達も勢い半分でやっちゃって;」

 

 

 流石にココア達も謝ったが、

 

 

「い、良いのよ。大地の性格考えるとありえない話じゃなかったし……」

 

 と言う感じでとりあえず大丈夫だと言った。とてもそういう風には見えないが。

 

 そんな時だった。

 

 

「皆、大変よ!!」

 

 

 突然、少女が2人、ラビットハウスに入って来る。『宇治松千夜』と『桐間紗路』だ。

 

 

「あれ、千夜ちゃんにシャロちゃん?そんなに慌ててどうしたの?」

 

 

 ココアが尋ねる。シャロが言うには、どうやら――

 

 

「時空融合現象の時にも現れた変な黒いのが、また現れたのよ!!それでラビットハウスに向かってるの!!」

 

 

「ええっ!?ラビットハウスに!?」

 

 

 黒い集団が出現したという話。恐らく狙いは……

 

 

「チッ、阿求を狙ってまた来たってワケだ……

 

 

 

とはいえ、丁度いい。折角だからお前の力を見せてやれ。マズくなったら手伝うから。」

 

 

 早速阿求は、大地にとりあえず戦ってみようという提案をされる。

 

「まあ、何度も助けられるってわけにもいかないしやってやろうじゃない。」

 

 阿求本人もやる気満々。早速黒い集団のいる場所へ向かう。

 

 

*****

 

 

 そして数分後。早速大地と阿求、ごちうさの5人が、黒い集団と接触する。

 

 

 

「見つけた……!!」

 

 

 黒い集団は阿求を見つけるや否や、どんどんこちらに迫る。

 

 

「ところで、あの黒い集団って何なの?」

 

 前回も現れた、黒い集団の事を聞く阿求。

 

「アイツらは『ジルコン獣』。様々な世界の住人の姿を模した存在らしい。……昨日出て来たのはシャロのジルコン獣だ。」

 

「ふぅん、何だか面倒臭そうな敵キャラね。

 

 

……まあ、やれるだけやってみようかしら。」

 

 

 という事で、襲い掛かって来る『ジルコン獣』と言う存在とバトルが始まる。

 

 

「最優先捕獲対象『稗田阿求』、貴様の能力は測定済――」

 

 

「それっ!!」

 

 

 ジルコン獣達が阿求に突っ込もうとしたその時、阿求は筆を使って大量の弾幕を放つ。

 

 

 

「――み?」

 

 

 

「雨男『記憶のサヴァン』!!」

 

 

 更に、上空から文字のような弾幕が放たれ、ジルコン獣にとにかくヒット。3割くらいはすぐに倒された。

 

「ば、馬鹿な!?まさかナラティブを――」

 

 想定外の事に取り乱すジルコン獣達。

 

 

「隙だらけだよー!!」

 

 

 その隙を付いて、ココア達が攻撃する。

 

「それそれー!!」

 

 ココアが剣で、

 

「大人しくしていてください!!」

 

 チノがクリスタルから放つ魔法弾で、

 

「この程度なら!!」

 

 リゼが盾付属のスピアで、

 

「この街で変な事するんじゃないわよー!!」

 

 シャロが魔法弾入りのフラスコで攻撃を行い、

 

「回復は任せて♪」

 

 千夜が一同を癒して、体力を回復させる。

 

 

「こ……こんなはずでは……!!」

 

 

「こんなはずでは……何ですって?

 

叙述『信頼すべき語り手』!!」

 

 

 阿求は、残った1体のジルコン獣に向けて、背後に剣の弾幕を設置し放つ。

 

 

「ば、馬鹿、な……!!!」

 

 

 そしてそのまま、全部のジルコン獣が撃破された。

 

 

「俺の出る間もなくあっさり終わったか。結構早く成長するなアイツ。」

 

 

 大地は、阿求の成長速度に感心していた。

 

 

*****

 

 

「一時はどうなるかと思ったけど、案外何とかなっちゃうのね。」

 

 そして、ラビットハウスに戻ってまたアイスココアを飲む阿求。

 

「まあ、量産兵器なのか、大抵はあんなもんだよ。ましてや相手が強いナラティブを使いこなしてる連中6人じゃあな。」

 

 同じくコーヒーを飲む大地。

 

「この調子なら、意外と一連の事件も解決できるんじゃないのかしら?」

 

 さっき圧勝したからか、阿求は何だか調子に乗りつつあった。

 

「そう思うなら、今からでももっと特訓するか?」

 

「……すみませんでした」

 

 また小型機械を取り出した大地に、阿求は体をすくめて正気に戻った。

 

 

 

 

 

「それにしても、彼らの周りは、何だかもっと騒がしくなりそうじゃのう。」

 

「なりそうというより、絶対そうなる気もしますが。」

 

 

 そんな阿求と大地の様子を、少し面白そうに見ていたティッピーとチノであった。

 

 

 

*****

 

 

 数日後……

 

 

 

「ここが、スマブラ屋敷か……」

 

 

 

 スマブラ屋敷に、1人の女性がやって来る。彼女は一体誰なのか。それはまた次回の話だ。




次回、スマブラ屋敷の秘密が分かるとか……?


作品・キャラ

『ご注文はうさぎですか?』
まんがタイムきらら作品の1つ。何度もアニメ化がされている。
高校入学を機に、『木組みの街(木組みの家と石畳の街)』に引越し、下宿先である喫茶店『ラビットハウス』で働くことになる主人公『保登心愛』と、ラビットハウスの一人娘『香風智乃』、バイト仲間の『天々座理世』を始め、様々な人物と関わっていく。

・『保登心愛』
ごちうさの主人公。ラビットハウスに下宿し、そこの一人娘であるチノの姉を自称し始める(実家のパン屋の4人兄弟の末っ子とのことで、妹と言う存在の憧れがあるかららしい)。
明るく前向きな性格で、少しドジ。可愛いものとモフモフしたものが大好き。
勉強面だと、文系は壊滅的だが理系科目で中々の才能を持つ。

・『香風智乃』
ラビットハウスのオーナーの孫。ココアに妹扱いされて最初は困惑するも、彼女たちと関わるにつれてまんざらでも無くなり、そして精神的にも成長していく。
オーナーの祖父がアンゴラウサギの『ティッピー』にどう言うわけか憑依している(ティッピーの喋る描写を書くかどうかはウルトラワールドじゃ多分無い(え))。
クールで大人しい性格。敬語口調。小柄。

・『天々座理世』
ラビットハウスのアルバイトをしている少女。男勝りでワイルドな性格。常にモデルガンを所持している(*日本ではモデルガンの所持は銃刀法に引っ掛かるのでご注意を)。
父親が軍人で、幼いころから護身術など戦闘関連のアレコレをたたき込まれているためかなり力持ち。手先も器用。
学生陣では登場人物の中で(一応)最年長。学校では多くの部活に助っ人として呼ばれたり。

・『宇治松千夜』
ココアのクラスメイトで、和風喫茶『甘兎庵』の看板娘。大和撫子のような性格で、面倒見も良い反面、早とちりしやすい。悪戯好きな面もある。
和菓子作りが趣味だが、独特なメニュー名を付ける。
シャロとは幼馴染。

・『桐間紗路』
甘兎庵の隣(というか物置)に住んでいる少女。リゼの学校の後輩。真面目な性格だが、リゼが関わるとボケをかます事も……
実家が貧しく、自分も生計を立てるためにハーブティー専門の喫茶店『フルール・ド・ラパン』で働く。
カフェインを摂取するとハイテンションキャラと化す。


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