ウルトラワールドの交叉譚   作:おろさん

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今回は、今後の話でも関わるであろう要素をちょっと語る回です。


並行世界の遺品回収

 またとある日のスマブラ屋敷にて。

 

「はい!アキト特製のラーメンだよ!」

 

 この時はお昼の時間。食堂にて。スマブラ屋敷の住人である『ユリカ』という女性にラーメン(同じくの男性『アキト』作の)を提供され、阿求は早速食べる。

 

「ん……凄く美味しいわねコレ」

 

「でしょでしょ?」

 

 味が良いようで、阿求は絶賛。喜ぶユリカと、その様子を見た黒尽くめの人物、及びアキトは少し笑う。

 

「にしても、リハビリ中より調子も戻ってきたんじゃないか?この調子なら店出せそうだぞ。」

 

 同じく食事を取っていたボルメテウスも、アキトを褒める。

 

「ああ……ラーメン以外の問題も山積みだが、いつかは出来るって自分も思っている。」

 

 そう、アキトは微笑んだ。

 

「(そう言えば、あしゅらやコットンみたいにこの人達も訳ありらしいけど……)あれ、そう言えば作者は?」

 

 そう言えばと聞く阿求。

 

「ああ、アイツなら大事な仕事があるって言って外にいるぞ。」

 

 ボルメテウスがそう答える。阿求は、(作者が好きに動いてる感じがするせいか)何だか珍しく感じた。

 

 と、その時。作者に持たされていた通信機から着信が。

 

「あれ、連絡?作者からだけど……

 

 

……作者?急にどうしたのよ。……え、ちょっと説明したいことがあるから来てって?ちょ、ちょっと待ってて、今ラーメン食べてるから……」

 

 とりあえずラーメンを食べ終え、阿求はその地下室の方へ行った。

 

「となると、アイツにも教えるのか……

 

 

 

……並行世界(パラレルワールド)の事を。」

 

 ボルメテウスは、察したようにそう呟いた。

 

 

*****

 

 スマブラ屋敷の外に出ると確かに作者が。

 

「おお、来たか。」

 

「一体何の用なのよ。大事な事らしいけど。」

 

「まあ待て、すぐに説明するから。ルリ!」

 

 作者はそう言うと、銀髪の少女がやって来る。

 

「始めまして。私は『ルリ』と言います。アキトさんとユリカさんと共にスマブラ屋敷でお世話になっている身です。」

 

「ルリは、アキトとユリカと同じタイミングで回収された身だ。こうして時々手伝ってもらってる。」

 

 ルリが自己紹介した後に作者が。

 

「『回収』?どう言うことよ。」

 

 妙に引っかかる言葉を聞き、問いただす阿求。そして作者は……

 

「それこそ、お前に伝えたいことが関係する。

 

 

 

 

……ルリ、アキト、ユリカ、あしゅら、コットン……スマブラ屋敷にいるその5名はな、『滅んだ並行世界(パラレルワールド)』から回収した、その『並行世界《パラレルワールド》』の住人なんだ。」

 

「えっ?

 

 

……え、いや、あの、待って?どういう事?滅んだって……」

 

 当然ながら困惑する阿求。作者は続けて説明する。

 

「世界ってのはな、細かい所でやたら分岐が出来上がるもんなんだ。……例えるなら、幻想郷が存在するか否かで妖怪達の立ち位置や状態が変わるとか、常識を変えるエネルギーが発見された時にそれが光子力かゲッター線かとか……一般的に言う並行世界はそんな感じか。

 

けど、何かしらの外的要因で滅ぶ可能性もある。勇者が魔王に負けたとか、科学技術の暴走で文明が崩壊するとか。そういったものは、どれも最終的に『亜空間』というものと化すんだ。そして、残骸とかも大量に残る」

 

「あー、なんとなく分かったわ。つまり、その亜空間になった並行世界から、アイテムや現地の住民を回収してると……」

 

「そう言うことだ。亜空間のエネルギーを浴びて、原作(本来)とかけ離れたりもするが……まあ亜空間関係無くとも原作(本来)と違う未来歩んでる場合もあるんだけど。

 

とにかくそれらは『遺品』と呼ばれてて、物によっては高く売れる。

 

 

……ただまあ、ここも色んな世界がある都合上、『並行世界を行き来する』技術もあるから……たまーにいるんだよ。俗に言う密漁者。」

 

 察した阿求に説明を続けていると、途中から何だか渋い顔をし始める作者。

 

「つか何で密漁者何て出てくんだよ普通この手の技術規制するもんだろ何が管理局だブツブツブツブツ……」

 

 

 何だか怨嗟混じりな発言をしている。

 

 

「えっと、作者?何があったのコレ」

 

 阿求はルリに聞いてみたところ、

 

「時空には、ある程度の規律を保たせるために『管理局』というのがいるんですが……

 

 

彼曰く上層部の8割が『カス』だそうです」

 

「Oh……;;」

 

 

 

「あんの[CENSORED]めが!!!いつか絶対■■■■■■■■」

 

「ストップストップストップストップ!!!!」

 

 脱線した上に洒落にならんので、とりあえず阿求に止められた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 数分後。

 

 

「えー、失礼取り乱しました。

 

 

とにかく、そう言った密漁者による悪用を避けるため、そして放置した際の不都合などを避けるために!!俺らは滅んだ並行世界の遺品回収をやらなきゃならんのだ!!」

 

 

 ある程度落ち着いた作者。とりあえず結論を言った。

 

 

「話は一応分かったけど、まずその並行世界にはどう行くのよ。」

 

 

「そこでだ。……あ、準備できてる?」

 

 

 作者が、何やら機械を操作しているルリの方を見る。すると「準備出来ました」と言うと同時に、黒いワープホールのような物体が。

 

「この穴が滅んだ並行世界へと繋がっているんだ。ただ、気を付けないと戻ってこれなくなるかもしれないから、遺品回収も慎重にやらなきゃならない。」

 

 そう説明しつつ、命綱やらドローンやらを取り出す作者。

 

「とりあえず呼んでおいてなんだけど、流石に回収をやらせるのは色々危険だからルリと一緒にサポート的な事頼む。」

 

 そう言って、命綱を付けたり、それを固い柱に巻き付けたりカメラを装着したり色々と用意した後、その黒いワープホールの方へ入っていった。

 

「い、行っちゃった……」

 

 ぽかーんと口を開いて突っ立っていた阿求だったが、

 

「もたついていないでこっちに来てください」

 

 ルリにそう言われてとりあえずそうした。

 

 

 

*****

 

 

 

「さてさて……」

 

 

 自身のポケモンである『アーマーガァ』に乗り、滅んだ並行世界の慣れ果てとも言える『亜空間』を探索する作者。

 

 

「また『D時空』に来る事になったが……さて、反応は……」

 

 レーダーを取り出し、反応を頼りに『遺品』を探す。浮かんでいる瓦礫を避けつつ進み……

 

 

「オウオウオウオウ!!よりにもよって正規の回収者と鉢合わせとは――」

 

 

【チューン フッキングレッカー】

 

「発砲!!」

 

 

「あべっふぇっ!!?」

 

 

 道中の密漁者を、能力を駆使して倒して、

 

 

「ご協力、ありがとうございます。」

 

 

『タイムパトロール』という組織へ引き渡したりしながら、そして……

 

 

 

 

「あった……こいつか……」

 

 

「ダ……ダーッシュ……」

 

 

 ついに、今回の遺品を見つける事に成功。それは、バイクのような姿をした人工生命体だった。

 

 

「変色してるが……こいつは『ゴルドダッシュ』か。この感じだと余計原作(本来)と遠ざかってるみたいだな……

 

 

 

……ほら、しっかり。動けるか?」

 

 

「ダーッシュ」

 

 並行世界の『ゴルドダッシュ』は、作者の姿を見ると、少し怯える。

 

 

 だが、敵ではないとすぐに判断したようで、作者の方に近づいた。

 

 

「よし、今亜空間の外に出してやる。それまでの辛抱だ。」

 

 

 ゴルドダッシュを回収した作者は、そのまま命綱を頼りにスマブラ屋敷の方へ戻るのだった。

 

 

*****

 

 

「ねぇ、ルリ……だったっけ?質問良い?」

 

 

 その頃。ルリに1つ質問しようとする阿求。

 

 

「1つくらいなら良いです。何でしょうか。」

 

 

「貴方も、滅んだ並行世界から回収されたのよね?……何か、自分の世界が滅んだって聞いてどう思ったとか……そう言うのあるの?いや、決して変な掘り下げや深追いをするつもりは無いんだけど……」

 

 

 そう聞かれると、ルリは少し複雑そうな表情をしつつも、

 

 

「そう、ですね……深くは言えませんが、私とアキトさん、ユリカさんが住んでいた『D時空』ではロクな思い出がありませんので……

 

なので、こうして、3人無事で、そして一緒に住んでいる方が心地いいです。」

 

 その後、ちょっとだけ笑顔を浮かべてそう答えた。

 

「……そっか。」

 

 

 

 

「うい、ただいまーっと。」

 

 

 すると、作者が戻って来た。

 

 

「お疲れ様です。今回もスムーズに終わりましたね。」

 

 

 ルリと阿求が、作者の元へ。

 

 

「それで、その乗り物が今回の……?何か動いてる?」

 

 

 持ち帰ったゴルドダッシュの姿を見た阿求は、少し驚いていた。

 

 

「ああ、『ゴルドダッシュ』っていう、バイクの姿してる人工生命体だ。とりあえずダメージが酷いようだから、知り合いに頼んで治してもらうよ。

 

 

 

……しかし、バイク……となると、こういう時は『アイツ』の元にでも送ろうかな。早く走れる乗り物欲しがってたし。」

 

 

「『アイツ』って?」

 

 

 阿求が尋ねてみると……

 

 

「大地達みたいな協力者で、前々から幻想郷の『地底』に出向いてもらってるんだ。」

 

 

 という事らしい。

 

 

「い、いつの間に送り込んでたの……だとしたら、その協力者が帰って来た時に渡すの?」

 

 

「いや、そんなんじゃ遅い。」

 

 

 どう言うわけか作者は、万年の笑みを浮かべている。

 

 

「(あっ、これ何かやらかそうとしてるやつだ)」 

 

 

 それを察した阿求は、また変な目に遭いそうな気がしてやまなかった。

 

 

 

 

 

*****

 

 

 その頃。幻想郷の地下にある、『旧都』。そこに建っている屋敷『地霊殿』にて。

 

 

「え、えーと……何コレ」

 

 

 そこのペットである火車『火焔猫燐』は、かなり奇妙なものを見つけていた。

 

 

「何かよくわかんないけど、これを中心に地面が凍ってるねぇ……それにどうやらまだ生きてるようだし……

 

 

うーん、こういう時はさとり様に相談した方が良いかもしれないね。とりあえず運んでと――」

 

 

 お燐は、それを運ぼうと手を付けた瞬間……

 

 

 

「あ”あ”あ”っ!!いっだああああああっ!!?」

 

 

 

 一気に手が凍って凍傷になりかけた。




次回へ続く。
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