ドン!ホロックスみーてぃんぐ!   作:ぴりもに

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ドン43話「ホシがかがやくとき」

 

「ハァ……ハァ……」

「どうした……その程度か……?」

 

ムラサメ達とドンブラザーズがソノレイと戦っているなか、ファイズとグレイの戦いは続いていた。

グレイは装甲が剥げかかり、ファイズの方は口元や身体に血が付着していた。

 

「ヴォオオオオオオオオオオオ!!」

 

その時、巨人のような雄叫びが遠くから響き、2人は声が聞こえた方へ顔を向けた。

そこには巨大化したソノレイの鎧が雄叫びを上げていた。

 

「ソノレイ!?なんで巨大化してんだ!?」

「どうやら、あっちも終局らしい……俺たちも決着をつけよう、グリム……」

 

もうすぐ戦いの終わりが近づいている……それを理解したファイズとグリムは互いに雌雄を決してやろうと決めた。

ファイズは腰につけたファイズポインターにベルトのメモリを装填し、右脚に装着した。

 

《Ready.》

「……できてるよ。」

 

覚悟は決まった。

 

《Exceed Charge.》

 

無機質な機械音が響く中、グレイは持ちうる銃火器を全てファイズへ向けた。

互いに何も言わず、ファイズは駆け、グレイは砲撃を放つ。

銃弾が当たる寸前、ファイズは空中へ跳び上がった。そして、右脚を突き出し、ポインターから一筋の光が放たれた。

その光は赤い円錐状のマーカーに変わった。

 

「ダァァァァァァァァァァァ!!」

 

マーカーとともにファイズは必殺の蹴りを繰り出した。ファイズの技はグレイに直撃し、貫いた……

グレイを貫いたファイズは地面に着地した……その時、背中に重いものがのしかかった。

グレイだった。倒れたグレイがファイズの背中にのしかかったのだ。

 

「……俺の勝ちだ、グレイ……」

「ああ……そして俺の敗北だ……」

 

2人の決着は、静かについた。街の騒音など耳に入らないほど、静かな決着だった……

 

───────────────────────

 

そのころ、街の方では最後の戦いが幕を開けていた。

巨大化したソノレイの鎧に対するのは、

 

「ブンブンジャーロボ!!ブンブン作りタイヤ!!」

 

巨大化したブンドリオにブンブンカーが合体したブンブンジャーロボ……

 

「降臨せよ!キングオージャー!!」

《キングオージャー!!》

 

キングオージャーの5人が駆る、10体の虫型メカが合体した戦隊名と同じ名前を冠したロボ、キングオージャー……

 

「完成!!」

《キョウリュウジン!!》

 

キョウリュウジャーの5人が駆る、3体の獣電竜がカミツキ合体したキョウリュウジン……

 

『隠大将軍!推参っ!!』

 

カクレンジャーの5人が繰り出す、忍術の巻物から召喚された5体の超忍獣が合体した巨大神将、隠大将軍……

 

「完成!ジェットイカロス!!」

 

ジェットマンの5人が駆る、5体の鳥型マシンが合体したロボ、ジェットイカロス、

 

「呉越同舟!」

『超絶大合体!!』

《トラドラ!オニタイジン〜!!》

 

ドンブラザーズの6人がロボットへ変身し、7体のロボが合体したトラドラオニタイジン、

 

『完成っ!ドンホロマジン!!』

 

ホロックスの6人がロボットに変身し、6体のロボが合体したドンホロマジン。

合計7体のスーパーロボットが街に降り立ち、ソノレイと対決する。

 

「一気に畳みかけるぜ!!五連獣電剣!!」

 

先手を打ったのはキョウリュウジンだった。右手に持ったシールドを剣に変形させる。

 

『獣電ブレイブフィニッシュ!!』

 

キョウリュウジャー5人は同時に叫び、それと同時にキョウリュウジンは手に持った剣で円を描き、描いた円を真っ二つに斬るように剣を振るう。

しかし、ソノレイの鎧は剣が当たる直前で手で刃を掴んだ。

 

「なに!?」

「オオオオオオ!!」

 

ソノレイは逆に剣を奪い、キョウリュウジンを斬りつける。

 

『うわぁぁぁぁぁぁ!!』

「キョウリュウジャー!!」

「手を緩めるな!続けて技を出し続けるんだ!!」

 

レッドホークはそう言いながらジェットイカロスを動かし、宙に飛び上がる。

 

「バードニックセイバー!!」

 

必殺の剣を装備し、刀身に青いプラズマを纏い、飛びかかると同時に剣を横に一閃。

しかし、ソノレイの鎧は口を大きく開き、なんとその刀身を口だけで防いでしまった。

 

「なんだと!?」

 

驚くジェットマン達をよそに、後ろからカクレンジャーの隠大将軍がソノレイの鎧に向かって飛びかかった。

 

『鉄拳!ゴッドフィニッシュ!!』

 

右拳に赤い猿のオーラを、左拳に青い狼のオーラを纏って両拳を突き出す隠大将軍。

しかし、ソノレイは口で挟んだジェットイカロスを剣ごと持ち上げて隠大将軍にぶつけた。

 

『うわぁっ!!?』

「キングオージャー!同時攻撃でいくぞ!!」

「ついてこい、ブンブンジャー!!」

 

ブンブンジャーロボとキングオージャーは同時攻撃に打って出た。

 

『バクアゲドライブ!ブンブンキングフィニッシュ!!』

 

キングオージャーは手に持った長剣に、ブンブンジャーロボは右腕のドライバー型の武器にエネルギーを貯め、同時にソノレイの鎧に向かって突き出した。

だが、ソノレイの鎧は空中に飛び上がって攻撃をかわした。

 

「ハーッハッハッハッハッ!!どけどけぇ!!」

 

高笑いを上げながら、トラドラオニタイジンはホログラムでできた馬に跨り走り回りながら弓を発射して攻撃。

しかし、ソノレイの鎧は腕を大きく振るって飛んできた矢を吹き飛ばす。

 

「色即是空……!」

『ドンホロ満月斬り!!』

 

ドンホロマジンも飛び出し、剣で満月を描いて剣を振り下ろしたが、ソノレイの鎧は攻撃をかわし拳を繰り出してドンホロマジンを殴り飛ばした。

 

「うぐっ!」

「オオオオオオァァァァァァァァ!!」

 

しびれを切らしたのか、ソノレイの鎧は雄叫びとともに口を大きく開き紫色の禍々しい光が溜まっていき、最大まで溜まったところで光線に変えてスーパーロボット達に放った。

 

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

光線はスーパーロボット達に直撃し、吹き飛ばされて地面に倒れていく。

 

「くそっ……あれだけ攻撃を繰り出したのに……!!」

「このままじゃ……」

 

鎧だけになっても、ソノレイの力は圧倒的……否、暴走したことで力が増している。

このままではスーパー戦隊はスーパーロボットとともに敗北してしまう。だがその時、キョウリュウレッドは叫んだ。

 

「諦めんなよ!俺達は戦隊だ!!こんなことぐらい何度も経験してきただろ!!」

「そうだ!」

 

キョウリュウレッドに続き、レッドホークが叫んだ。

 

「仲間が集まれば、どんな敵とだって戦える……そして勝つことができる!!」

「生きとし生けるもののために……とことん戦ってやるぜ!!」

 

続けてニンジャレッドが叫ぶと、クワガタオージャーは高笑いを上げた。

 

「ハーッハッハッハッハッ!!この程度、ダグデドと比べれば恐れるに足らん!!」

「ああ……スピンドーの方が手強かったぜ!」

 

クワガタオージャーもブンレッドも、みんな諦めるつもりはなかった。ドンブラザーズとホロックスも……その時だった。

 

「負けるな、スーパー戦隊!!」

 

どこからか声が聞こえてきた。

 

「なんだ、今の声……?」

「みんなー!!」

 

皆が困惑する中、近くのビルから大声が聞こえてきた。声がした方に顔を向けると、そこにはグリムと、グリムに抱えられたグレイ、かなたがビルの屋上に立っていた。

 

「みんなー!!これ見えるーー!!?」

 

かなたが掲げたのはスマホだった。

 

「お前らの戦い……ライブ配信されてんだ!!」

 

グリムの言う通り、スマホの画面を見ているとスーパーロボット達がソノレイの鎧と戦っている今の状態がネットでライブ配信されていた。

配信動画にはコメントが流れ、そこには応援が溢れていた。

 

「がんばれ!!」「負けるな!!」「諦めないで!!」

 

皆がスーパー戦隊を応援し、勝利を願っている。配信を観ている人数はすでに10万人……いや、それ以上に増えていた。

 

『みんなーー!!スーパー戦隊のみんなを応援してねーー!!』

『マリン船長からもお願い!!みんなを応援してーー!!』

 

視聴者が増えているのは今までソウゴ達が出会ったホロライブメンバーのおかげでもあった。

ラミィ、マリン、ちょこ、ルーナ、かなた……この5人が他のホロメンにも呼びかけ、そこから視聴者に渡っていった。

 

「そうか、皆が呼びかけて……」

「ありがたいな……俺達スーパー戦隊にとって、応援は何よりの武器だ!!」

 

ブンレッドの言う通り、ヒーローにとって人々の応援は何よりの力になる。スーパー戦隊を奮い立たせるには十分だった。

すると、その時だった。

 

「な、なんだ?」

 

5体のスーパーロボット達が光を放った。ブンブンジャーロボが赤色に、キングオージャーが青色、キョウリュウジンが緑色、隠大将軍が黄色、ジェットイカロスが桃色の光を放った。

 

「この光は一体……!?」

 

スーパーロボット達から放たれる謎の光……なぜトラドラオニタイジンとドンホロマジンには光が放たれないのか、なぜこの5体だけなのか……不思議に思っていると、スーパー戦隊達の頭に声が流れ込んだ。

 

『光を空に向けて放つんだ!!』

「その声……!わかりました!」

「わかったぜ、大先輩(・・・)!!」

 

頭に聞こえたその声に従い、スーパーロボット達は動き出した。身体に纏った光を球体に変え、空に向かって放った。

すると、空に放たれた光は星となり、一つの星座を作り出した。

 

「あれは、カシオペアだ!」

 

赤、青、緑、黄、桃の光から作られたカシオペア星座……星座は口のように開いて次元の扉を開いた。

その中から2つの飛行物体が飛び出してきた。

 

ヘリのローター音と鳥のような姿をしたマシン……

あれこそは、真っ赤な太陽を仮面に受け、青い空を願い、黄色い砂塵渦巻く街に、緑の明日の風を吹かす、ピンクの頬の5人の戦士……

 

「5人そろって!!」

『ゴレンジャー!!』

 

現れたのは世界で一番最初のスーパー戦隊、秘密戦隊ゴレンジャー。そしてゴレンジャーが操るマシン、バリブルーンとバリドリーンだった。

 

「ゴレンジャー……?」

「世界で最初のスーパー戦隊だ!」

「じゃあ……みんなの大先輩!?」

 

皆が驚くのをよそに、バリドリーンとバリブルーンはミサイルによる波状攻撃を繰り出していく。

 

「グオォォォォォォォォォ!!」

 

ソノレイの鎧は背中に悪魔のような翼を生やして飛翔し、波状攻撃をかわし、目から光線を放って2機を攻撃する。

バリブルーンとバリドリーンは軽々アクロバット飛行でかわしながら続けてミサイルを発射していく。

 

「すごい……奴を相手に互角に……!!」

「ドンブラザーズ!!ホロックスの諸君!!」

 

その時、ゴレンジャーのリーダー、アカレンジャーは戦闘しながらドンブラザーズとホロックス達に向かって叫んだ。

 

「私達に続け!合体だ!!」

 

アカレンジャーの言葉に困惑する二組だったが、すぐに力強く頷いた。

 

「俺に続け、ホロックス!!」

「ああ!!」

 

トラドラオニタイジンとドンホロマジンは同時に空高く跳び上がり、バリブルーンはドンホロマジンの、トラドラオニタイジンはバリドリーンの背中に移動する。

そして、2機の戦闘機は2体のロボの背中に合体した。

 

『完成ッ!!』

『ゴレンオニタイジン!!』

『ゴレンホロマジン!!』

 

次元を越えて誕生した2体のスーパーロボット……ゴレンオニタイジンとゴレンホロマジンが誕生した。

ヘリのローターを通常の数倍回転させ、擬似的に竜巻を発生させ、ソノレイの鎧に向けて放つ。

 

「ウッ!?グオォォォォォォォォォ!!!」

 

ソノレイの鎧は最初こそ竜巻に巻き込まれまいと耐えるが、竜巻の勢いは強く、ついにソノレイの鎧は竜巻に飲み込まれて空高く飛んでいった。

 

『ドンブラザーズ!ホロックス!受け取れ!!』

 

その時、ソノレイの鎧が飛んでいったと同時に他のスーパーロボット達が各々のエネルギーを使って虹色の球体を作り上げ、上空に打ち出した。

 

「ドンモモタロウ!!決めるぞ!!」

「ああ!悪縁は断ち切るに限る!!」

 

打ち出された球体を追いかけるようにゴレンホロマジンとゴレンオニタイジンは飛翔する。そして、2体のロボは同時に脚を振り上げ、

 

「ゴレンジャーハリケーン!!」

 

ゴレンホロマジンの右脚と、ゴレンオニタイジンの左脚が球体にぶち当たる。

 

『スーパー戦隊ストーム・カシオペア!!』

 

2体に蹴り上げられた球体は虹色の光線となり、カシオペア星座の軌跡を描きながらソノレイの鎧に直撃した。

 

「グオォォォアァァァァァァァァ!!」

 

球体がぶち当たったソノレイの鎧はそのまま宇宙に向かって吹き飛んでいく。球体の威力は凄まじく鎧には段々ヒビが入っていく……

 

「貫けぇ!!」

「戦いは……これで終わりだァァァ!!」

『いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!』

 

鎧に走るヒビは全身に走り、球体は鎧を貫き、そのまま鎧は粉々に砕け散った。粉々になった鎧は風に乗って散り散りになって消えていった……

 

「や……!!」

『やったぁぁぁぁぁぁ!!』

 

ついに、ついにスーパー戦隊とホロックスは戦いに勝った。皆は一様に勝利の雄叫びを上げた。ライブ配信でも皆は歓声を上げていた。

それをよそにソノレイの鎧を貫いた球体はそのまま空中で花火のように弾け飛び、虹色の雨を降らせた。

 

「わぁ、キレイ……」

「ホントだな。なぁ、グレイ……グレイ?」

 

その時、ふと身体が軽くなったのを感じたグリム。まさかと思い振り向くと、抱きかかえていたはずのグレイの姿が消えていた……

 

「………ッ!!」

 

グリムは思わず声を上げそうになった。だが、この勝利の余韻を壊すのは無粋……グリムは何も言わず、ただ微笑んだ。

 

「……じゃあな、グレイ……」

 

そして、もう一つ別れが訪れていた……

 

「まったく……やりやがったな、アイツラ……」

「ああっ!やったぞ、凱……凱っ!?」

 

レッドホークは声を上げた。ブラックコンドルの方を見た瞬間、ブラックコンドルの身体が消えかかっていたのだ。他のジェットマンの仲間も驚いていた。

 

「へっ、なーに驚いてんだよ。俺は死んだ人間……今、こうしていられるのも奇跡みたいなもんだ……」

 

慌てることなく凱は笑い飛ばす。しかし身体は徐々に消えていく……

 

「きっと俺は……お前らにまた会うために、少しだけ蘇ったんだ……」

「凱……!!」

「あばよ、みんな。」

『凱ィィィィィィィィ!!!』

 

勝利の傍らで、悲しい別れが訪れ……戦いの終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 





ソウゴ「じかーいじかい。戦いは全部終わった……そしてこれが俺達の最後の物語だ……俺がたどり着いた答えを……ドン最終話……」
ホロックス『またえんがあうひまで』
ソウゴ「というお話し……またな。」

────────────────────────

いよいよ次回で最終話……ソノレイの行く末、スーパー戦隊やソウゴとの別れ……キレイに終わらせるように頑張ります!


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