異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ!   作:ケ・セラ・セラ

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第二章「はなれてもつながるもの」
第十話 星辰の彼方より?


「良い死を迎えるためには、良い生き方を探ること」

 

     ――レジェンド・オブ・フォール――

 

 

 

 一晩寝てアルテの御飯を腹一杯食べて、無事俺は回復した。

 「病み上がりじゃからな、無理はするなよ」とのお言葉も貰ったが、まあ大丈夫だろう。

 

「それじゃ行きますよー」

「おっし、やりな」

「異常を感じたらすぐ降りるんじゃぞ」

「うーっす」

 

 ミス○リーゾーンに飲み込まれる直前同様、腹の中に馬車三台を詰め込んで俺は離陸した。

 

 

 

 順調に空の旅路を行く俺。何だかんだ空を飛ぶってのはそれ自体気持ちがいい。

 

「昨晩も話したけどさ。あの刃物人間何者だったんだろうね?」

 

 その腹の中ではちょっぴりシリアスな会話が始まっていた。昨夜俺が寝ていた間のことかな。

 

「近いのはダンジョン内部の怪物、ないしゴーレムなどの魔法生物かの。

 ただ、わしもあんなものは見た事も聞いたこともない」

 

 師匠でも知らないレベルかー。

 

「余り持ち上げるでない。わしとて森羅万象を余さず知っておるわけでもないわい」

 

 まあそりゃそうでしょうけど。

 実際に戦った人からすると、斬ったり殴ったりした手応えはどうだった?

 

「固かったけど、金属とはちょっと違うと思う」

「私も同意見ね・・・花崗岩とかの固い石が一番近いかしら」

「《鉄身の加護》」

 

 上からカオルくん、ゲティさん、ガイガーさん。

 最後のは「《鉄身の加護》を持った人間を斬ったときの手応えが一番近い」ということだろう、多分。字面通り、体を硬くする《加護》だそうである。

 そう言えばチェルブルクでカブーキ歌手の元旦那さんがらみの依頼してたときにそれっぽい奴に会ったなあ。

 

「お兄ちゃんはどうだったの? カタナですぱって銀色のあいつを斬ったでしょ?」

 

 まあね。ただ俺の場合ポン刀振り回しての実戦経験が圧倒的に少ないから・・・それでも多分金属ではないだろうなあ。

 「とても固いモンスター」ってのがしっくり来る感じ。岩みたいに固いけど生体。

 ラファエルさんは何か知らない?

 

「ゴ、ゴーレムではないというわけですかですぞ。まあ肉のゴーレムというのもあるようですが。ドワーフの昔話に歩いて喋る銅人形が出て来ますがそれを思い出しましたぞ・・・ひい、ひいいい!」

 

 空を飛んでるのでガタガタ震えてはいるが、何とか返事を返してくれた。

 何かゴーレムとか人形って言うよりは宇宙人みたいだったかな。

 もしくは「無双錬金」のミスター・ムーンか。顔が三日月ってだけだけど。

 

「うちゅうじん?」

 

 地球の・・・この世界の外から来た、人間とは違う存在だよ。

 友好的なのも敵対的なのも理解出来ないのもいるけど、大体人間と違う姿をしていて人間より優れてる。

 

「んー・・・それって悪魔?」

 

 リタがかわいらしく首をかしげる。

 確かに宇宙人って知らない人が見たら悪魔とか妖精とかだよな。

 某「名状しがたきおぞましい神話」の神性存在とか大体悪魔っぽいし。

 そうでなくてもほぼ妖怪のたぐいだし。

 というかこの世界悪魔って実在するんです?

 

「するぞ。まあ古の魔法文明においてすら接触例はほとんど無いがな」

 

 なんか話を聞くと、世界の創造主である「創造の八神」がこの世界を去ったのも、悪魔が原因だそうだ。

 この世界の悪魔は地獄とかそういうのではなく、この世の外から来た存在で、神様が作った存在でもないらしい。

 創造の八神は悪魔から世界を守るために、今でもこの世界の外側で真なる竜達とともに悪魔と戦っているのだとか。

 本当に「名状しがたき(ry」あれこれな感じだなあおい。

 

「そういう意味では確かに似ておるの、その『うちゅうじん』と悪魔は」

「まさかとは思いますけど、あれが悪魔って可能性は?」

「もちろんないとは言い切れないが、わしも本物を見たことはないでのう・・・馬鹿な魔術師が招霊実験をしくじって大騒動になったという話を聞いたことがあるくらいじゃ」

 

 迷惑な話だ。

 というか、あいつら何で俺達を襲ってきたんでしょうね?

 

「さっぱり見当が付かんのぉ。わしらを狙ってきたのは多分間違いないが」

「とにかく何者なのかがわからないことにはね」

 

 いや、魔法とか相手にするなら「どうやったか」「誰がやったか」は意味を為さない。いくらでもごまかせるから。

 だからそう言う時は「何故やったか」から考えるんだ。

 軽い気持ちでそう言ったら、みんな一瞬黙り込んだ。

 

「ほんとにあんたは・・・」

「ほんの時たまだけど頭が切れるよなあ」

 

 うるせえよ!

 まあ俺のオリジナルじゃないから言われてもしょうがないけどさ!

 

「だが実際そのアプローチは正しい。

 魔法や魔力を使えば状況や証拠などいくらでもごまかせるからの」

「となるとやっぱり怪しいのは・・・」

「ゲティの姐さんがらみ。正確には姐さんたちの故郷を荒らしてる組織だな」

 

 座長の言葉をアーベルさんが引き取る。

 師匠やオブライアンさんもそれに頷いた。

 

「ご母堂。その密売組織がなにがしかの超常の力を用いていた節はおありかの」

「腕の立つ術師がいるらしいと言うのは末息子から聞いたことがありますが、あのような異形の噂はなんとも・・・」

 

 結局到着してから調べてみるしかないか。

 そんなことを言ったらラファエルさんがぼそりと一言。

 

「無事に到着できたらの話ですぞ」

 

 あのですね、フラグ立てないでくれます?

 

「ふらぐ? 旗?」

「ニホンでは何か事件が起きる前に、神様が見えない旗を立てるんだそうだよ。

 それを『ふらぐ』って言うんだってさ」

 

 座長! それちょっと違う! いやあながち間違ってもいないんだが!

 

「フラグというならこの旅を始めたときに既に立っておりますぞ!

 こうして空を飛んでいること自体、避け得ぬ破滅の前触れなのですぞ!

 実際異空間に飛び込んで刃物人間に捕らわれたのですぞ!

 我々の行く手には数々の苦難と嵐を呼ぶ敵の牙が待ち受けているのですぞ!」

「この馬鹿息子は・・・!」

「傷ついて倒れ、やがて来る奇跡を待ちつつも、寂しさが溢れて遠い日の記憶を抱きしめながら土に還る・・・

 あーっ! それはよすのですぞ母上! ドワーフの体はそんな方向に・・・あーっ! あーっ!」

 

 青筋立ててラファエルさんを折檻するお母さん。

 それを止めるもの、笑って見てるもの、おろおろしてるもの。

 俺の腹の中で騒がないでほしいかなあ!




>だからそう言う時は「何故やったか」から考えるんだ。
ホワイダニット。
「ロードエルメロイ二世の事件簿」より。
アレ続きアニメ化してくれないかなあ。
古代の巨大竜の体内探険とか。
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