異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ! 作:ケ・セラ・セラ
「くそがぁ!」
腐銀の塊を連結させ、チェーンウィップか九節棍のように振り回す闇ウルヴァ。
「ゴッド・エネルギーブレイド! ボーガンソード! 三刀流ッ!」
左腕の盾の先端が変形して剣になり、更にそれをエネルギーの刃が覆う。
右腕のクロスボウの弓の部分が長く延び、それぞれが腕と直角に延びる剣、いや刀になる。
「うおりゃああああっ!」
「ば、馬鹿なっ!?」
エネルギーの刃と一対の黄金の刃が、容易く腐銀の鞭を断ち切った。
そのまま、奴が咄嗟に出現させた腐銀の鎧ごと、奴の体を断ち切る!
「ぐっ!」
断ち切りはしたものの、さすがに浅いか!
バランスを崩して落下していく闇ウルヴァ。
追撃する俺。
「!」
地面から突き出た金属の手が、奴の落下を止めた!
それと同時に、発掘現場の岩壁全てから三日月頭が顔を出す。
このままなら袋叩きにされてジ・エンド。
普通ならな。
だが雷電には、こう言う状況にぴったりの武器がある。
というかさっき見せたよなぁ!
「念力光線全力全開! ブレイブ・マックスアルファァァァッ!」
念動力の波が今度は全身から、全方位に放たれる。
こっちの方が本来の使い方なんだぜ!
「「「「「~~~~~~!!?!」」」」」
金属をこすり合わせるような悲鳴の大合唱。
次の瞬間、全てのオブジェ人間が粉々に砕けてチリと化した。
「ふうっ」
一瞬息をついて下を見る。
キラキラ輝く銀と緑のチリが降り注ぐ中、壁際の銀色の塊が砕けて、中から闇ウルヴァがよろめき出た。
咄嗟に防御しやがったか!
だがダメージは残ってる!
ふらついてる内にとどめだ!
「ゴッドホーク・チェェェェェンジッ!」
一回転して鳥のような姿に変形する俺。
雷電の突貫必殺形態・ゴッドホーク。
このままブチ抜いて――!
「待て! 待ってくれハヤトくん!」
「!?」
手をかざして俺を止める闇ウルヴァ。
俺はギリギリで身を翻し、人型に戻って何とか着地する
いやこれは・・・ウルヴァさん!? 死んだはずじゃ!
「それは私にもわからない。だがコバルの中で意識を失った後、気がつけばこの体に戻っていた。
恐らくは・・・」
その言葉と共に、青銀の巨大な鉱石塊・・・妖魔コバルが明滅と震動を始める。
やべえ!
「恐らく私と入れ替わりに、もう一人の私がコバルの中に・・・ぐばぁっ!?」
悲鳴が上がった。
顔面に鉄の拳が突き刺さっている。
やったのは俺。
「な、何故・・・」
腹の中のシルヴィアさんが偽物だと言ってますんで。
まあ俺だけだったら多分だまされてたけどな!
「くそっ!」
逃がすか、とどめだ!
だがその瞬間、コバルがまばゆい閃光を放った。
左腕のエネルギーブレイドは一瞬遅く奴のいた場所をすり抜け、岩肌にクレーターを作る。
「ハヤト、後ろだよ!」
俺も後部カメラでそれは把握していた。
奴がコバルの中に吸い込まれた!
『くけ』
コバル、銀色の巨大な塊の表面がぐにゃりとうごめく。
『くけけ』
表面が歪み、人の顔を模す。
『くけけけけけけけえけぇーっ!』
歪んだ哄笑を放つそれは、紛れもなく闇ウルヴァのそれだった。
銀色の塊がなめらかに形を変える。
水銀という程じゃないが、綺麗に形を変えるな。青銀の上位オブジェ人間もそうだったが。
銀は柔らかいが、コバルトは結構固い金属だったはず。
鉄より固く、鋼鉄よりちょっと柔らかい程度の。
まあこの世界だと当てになるもんでもないが・・・
見る間にそれは変形し、身長20m程のごつごつした青銀色の岩のような人型・・・ただし高さと横幅が余り変わらない、ドワーフ体型の人型になった。
頭部に見えるのはやはり闇ウルヴァの顔。
『くけけえけけけえけ! ついにわしは最強の力を手に入れた! ひけっけえけけ+KP>+*?{`?*!
妖魔の力も、ワしのもノだ! わ氏が世塊を手に入レ流の打!』
狂乱の哄笑にノイズが混じる。
・・・多分、本当にコバルと融合してしまってるんだな。
人間とは違う存在と無理に融合して、自我が壊れかけている。
コバルとウルヴァでコバルヴァとでも命名しようか。
いいさ、引導を渡してやる。ウルヴァさんとの約束もあることだしな!
「マシン・オン! パイルビード・ゴォーッ!」
俺だけに扱える、最強の力を呼び起こす呪文。
俺の体が巨大化し、無敵の超合金で覆われる。
数秒後、そこには銀色の巨人と対峙する、鋼鉄の巨人が立っていた。
『死ネ詩ネし音ェッ!』
『お前がなっ!』
拳と拳が交叉する。
デモゴディとコバルヴァ、互いの顔面に炸裂し、同時に重い金属音が鳴った。
顔面直撃した銀の拳だが、ダメージはほぼない。
・・・が、どうやらあっちも同じようだ。
相手の顔面はへこむどころか傷一つついていない。
殴った拳からも手応えが伝わってくる。
やべえなこいつめちゃめちゃ固い。
「ブレストヴォルケイノ!」
「ルイントルネード!」
「ミサイルドリル!」
全部弾かれた!
同時に殴りかかって来たこいつの拳を、ギリギリの所でかわす。
ブレストヴォルケイノもルイントルネードも通じない。
おまけにミサイルドリルは貫通力に優れる武器だ。
ロケットパンチが通じない相手でも、こいつは大概刺さる。
他の武器が全然通じない相手をこいつでとどめを刺したことがあるくらいだ。
となれば、大回転ロケットパンチか最大出力の豪子力ビーム、それもマシンフォースを乗せて殴ることが必要になるだろう。
――だが、それだけの大技を放つ余裕があるか?
攻撃が通らないのをいいことに、格闘攻撃を仕掛けてきたり、青い閃光を放ったり、腕を伸ばしてきたり、こいつのアクションは攻撃全振りだ。俺のカラテは防御のネジを外してあるっ!
しかし実際攻撃されてもダメージ負わないなら攻撃一辺倒で正解だ。こっちもそうしたいところだが、ただ殴ってるだけでは意味がない。
古代の妖魔がどれほどのものかはわからないが、我慢比べしてこちらのエネルギーがもつかどうか・・・?
『ジャ真を、ワたシの’&$%JA魔をスルなぁっ!』
コバルヴァの銀色の体が青く染まる。
やべえ!?
次の瞬間、視界が青く染まった。
『毒ガスを検知しました。コクピットを気密ロックします』
鳴り響くBEEP音と機械音声による警告。
毒ガスかよこれ!?
『くえけかておげけ’&$&%$#}!』
同時に奴の体がボコボコと泡立ち・・・げげげげげ!
無数のオブジェ人間が出て来た!
しかも全部青銀の上位種!
そいつらが全部俺に・・・じゃない! 岩壁に潜り込んで姿を消した!
どこ行くかわからないが、間違いなくろくな事にはならん!
だがマシンフォースのために力を溜めようとすると、こいつの攻撃で集中を乱される。
どうすればいい――!?
>他の武器が全然通じない相手
劇場版マジンガーZ対暗黒大将軍の獣魔将軍。
グレートから借りたマジンガーブレードで倒したかと思いきや、ドリルミサイルでとどめするのが渋い。
>『毒ガスを検知しました。コクピットを気密ロックします』
これは原作じゃなくてマジンガーZアンソロジーに載ってた富士原昌幸(島本和彦のアシスタントで、一部ではスパロボ漫画描きとして有名な人。斬艦刀の産みの親)の作品からのネタ。
マジンガーZを越える最強の魔神、マジンガーZERO(忍殺コンビの描いてた漫画のそれとは別物)の致死性毒ガスに対してZの防御機構が発動したときのシステムメッセージです。
多分オリジナルのマジンガーにはアニメ版も永井豪の原作もこんな機能無いw