異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ! 作:ケ・セラ・セラ
巨大なキノコ雲が立ち上っていた。
数キロ離れた王都からもはっきり見える巨大な爆煙と上昇気流。
ハヤトの変じたデモゴディが戦いの中で放った攻撃。
豪子力ビーム、ビームフリーザー、ブレストヴォルケイノ。女神像を捕らえたマグネティックフォース。ミサイルなどの実弾攻撃にしても、魔力を元にしたもの。
直接盾で受けたそれのみならず、周囲に漂う残滓魔力をも吸収し、槍のビームをガイドレーザーとして一点に打ち込む。
それが「
王家の祖であるオリジナル冒険者族が用いていた鎧であるから、恐らくはニホン由来のネーミングなのだろう。
カードゲームに関係あると聞いた気もするが、詳しくはわからない。
ハヤトさまにお尋ねすれば由来を教えて頂けるだろうか。
そんなことを考えてキノコ雲の根元を見る。
ハヤトの全力に加えて自分の魔力の大半を込めた必殺の一撃。
けれども、あなたがこの程度で倒れるはずがない。
私はみんなの信頼を裏切り、王都の民を皆殺しにしようとする極悪人。
決して表に立つことはなく、しかし人々を守り抜いてきた
そうだ、英雄は決して悪に屈しない。悪を許さない。善をなし、人々を救い、最後の最後まで戦い続ける。
そして――!
立ち上る熱煙の中に動くもの。
それがハヤトの変じた鋼鉄の機神だと認識した時、女神の唇が歓喜に歪んだ。
くっそ・・・ひどい目に会った。
デモゴディの豪子力バリアと、ラオライガーのプロテクションシェードを重ね、ありったけのエネルギーをつぎ込んで何とか防ぎきったが・・・
お約束みたいにパリーンと割れやがって!
プロテクションシェードだけで防げるかどうか冷や汗ものだったぞ・・・
ドラゴニック・スクランダーを吹かし、クレーターから上昇する。
熱煙の中から脱出すると、空高くキノコ雲が立ち上っているのが見えた。
ったく、とんでもない威力だな・・・いや、元は俺の攻撃だから俺が凄いのか。
それを撃ち返されてダメージ受けてりゃ世話はないがな!
上空の影を見上げる。
熱で屈折した光の中、太陽の光をキラキラと反射して輝く戦女神。
右手の大剣槍だけが、先ほどの名残を残して黒く鈍く光っていた。
『生き残って下さると思っておりましたわ』
上昇してガラス・アテナと対峙。真っ先に彼女の口から出て来たのがそのセリフだった。
それはどうも。出来れば勝ち誇って油断でもしていて欲しいところだったけど。
くすくす、と。戦いを始める前と全く変わらない、上品な仕草でレヴィータさんが笑う。
『まさか。貴方はわたくしの理想とする方だと申し上げましたでしょう?
この程度で倒れるようなら、心底ガッカリしていたところですわ』
期待値高いなあ。
俺のどこを見てそこまで買いかぶれるのかさっぱりわからん。
とは言え、ここで負けたら王都は火の海。下手すれば万単位の死者が出る。
そればかりは許せることではない。
『そう、それですわ』
・・・?
『口で何をおっしゃろうとも、ハヤトさまの中には譲れない一線がございます。
そのためであれば躊躇なく命をかけ、可能かどうかなど考えもせずに突き進む。
自覚していらっしゃらないだけで、貴方はそう言う方なのですわ』
・・・やっぱ過大評価だと思うけどなあ?
『ハヤトさまならそうおっしゃるでしょうね。
その様なハヤトさまだからこそ、お慕い申し上げております』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
今なんと?
『お慕い申し上げております、と申し上げました』
――――――。
この瞬間、俺は完全にフリーズしていた。
さっきの攻撃を喰らっていたら、バリアを張ることもできずに蒸発していただろう。
無論俺の攻撃抜きで先ほどの攻撃は再現出来ないが、少なくとも大ダメージを食らっていたのは間違いない。
それをしなかったということは、とりもなおさずこの言葉が俺を惑わすための引っかけではなく、彼女の本心だという事に他ならない。
『そんなあなただからこそ憧れて、そんなあなただからこそ戦いたいと思った』
だからこんな場を整えたってのか! そのためだけに!
『わたくしを倒せば何事も無く、めでたしめでたしで終わる話でございます』
・・・。
そうだったな。
今更だ。
未練だな。
あんたと戦わずに済む方法はないかって、性懲りもなく思っちまった。
なら、もう迷わない。
望み通りブッ倒してやる。
『それでこそです』
華のような笑顔で、レヴィータが笑った。
『ロケットパーンチッ!』
戦闘は両腕から放たれた鉄拳で再開した。
エネルギー兵器はだめ、爆発する武器も、元が魔力である以上利用される。
そうなると純粋な打撃兵器であるロケットパンチか、さもなきゃ徒手空拳のドツきあいしかない。
激しい音がして、ロケットパンチの片方を槍が打ち払い、もう片方を盾がはじく。
そのまま距離を詰めてくるガラス・アテナ。
見惚れるような綺麗な動きで突き出される剣槍。
火花が散った。
まだ撃ち出した両腕は戻っていない。受け止めたのは、高く掲げた蹴り足。
スネから飛び出した超合金ニューΣ製の刃。
オメガデモゴディの格闘兵装であるトルネードスピンキックだ。
『ダブルデモゴディブレード!』
両太ももから射出される剣。それを戻ってきた両手が握る。
このデモゴディブレードを始めとして、オメガデモゴディは内臓火器を重視するΣに比べて、白兵戦と射撃戦のバランスを取ることを意図した設計になっている。後継機だから当然相性も良い。
エネルギー武器を使わないでガラス・アテナを倒すならこれだ!
今度こそ殴り倒してやるぜ!
『どうぞ!』
歓喜の言葉と共に、繰り出された槍と左手のデモゴディブレードが激しく火花を散らした。
>バリア
何を使おうかな、と適当にググってたら「バリア一覧」なるページを見つけて吹いた。
ニコニコ大百科はフリーダムだなあ・・・
なおガオガイガーのプロテクトシェードは、一方向だけじゃなくて全身を覆うことにも使えます。
ゴルディオンハンマー初披露時の「地上の太陽」グランドノヴァ内部とか。
>トルネードスピンキック。
グレートマジンガーのバックスピンキック。
膝からトゲが突き出すニーインパルスキックというのもある。