異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ!   作:ケ・セラ・セラ

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第四十七話 必勝不敗の一撃

 左右のデモゴディブレードの連続攻撃。

 トルネードスピンキックやトゲ膝蹴り・ニースパイク。

 不意打ち気味にウイングカッターやミサイルドリルも混ぜてみるが、ことごとく回避か防御される。

 パワーとスピード自体はこちらが上だが、戦闘スキルが格段に違う。

 身体能力はラファエルさん以上とお墨付きは貰ったがな! 武芸はやっぱ付け焼き刃だな!

 

 火花・火花・火花。

 金属音・金属音・金属音。

 何合、何十合斬り結んだか。

 鉄壁の防御の前に俺の攻撃はガラスの女神に届かない。

 逆に女神の剣槍もデモゴディの装甲を傷つけることは出来ていない。

 千日手だ。

 しかし互角の様でいて、その実は違う。

 攻撃をかわし続けるレヴィータさんと、攻撃を喰らっても傷つかない俺。

 どちらが有利かは言うまでもあるまい・・・っ!

 

 ・・・とか言えればいいのだが、この状況に限っては確信が持てない。

 普通に考えれば無尽蔵の魔力源であるヴィラン・コアを持つ俺が、インスタントに作った幻覚でしかないクリオネもどきに負けるわけがない。

 しかし王都で20を超す幻刻を、それも周囲に被害を出さないように急いで倒した後だ。

 おまけにその前にも海底水族館を攻略し、遺跡でも「王に叛くもの(アンティゴネー)」と戦っている。

 我慢比べは明らかに分が悪い。

 基礎スペックはこちらが上、ここは力押しで押しきれることに賭けるべきか!

 行くぞ!

 

『!』

 

 ガラスの女神が距離をとった。

 新たな力を身に宿し、デモゴディが黄金の光を放つ。

 豪子力の光ではない。

 明鏡止水の光でもない。

 これは・・・勇気の光だぁぁぁぁっ!

 

『ドラグバーン! グレートフィニッシュ!』

 

 龍の勇士が振るう不死鳥の剣が右袈裟に振り下ろされ。

 

『宇宙獅子剣! 火炎切り!』

 

 宇宙剣士が変じた大剣に、火炎の力を乗せて今度は左袈裟に切り下ろす。

 

『黄金剣! 烈風怒濤斬!』

 

 黄金の日本刀に風が渦を巻き、疾風の速度で胴を薙ぐ。

 

『ファイアーナイトブレード! スペシャルローリングサンダー!』

 

 炎の意匠を施した騎士剣が閃光の五連突きを放ち。

 

『大車輪剣! 真っ向一文字斬り!』

 

 回転の力を加えた大上段からの真っ向唐竹割。

 

『アースブレード! グランドバスター!』

 

 大気圏を越えて衝撃波が貫通するほどの渾身の突き。

 

『ソーラーブレード! チャージマックス!』

 

 日輪の力を秘めた火の鳥が剣に宿り、あらゆる悪を断つ灼熱の刃となる。

 

『くっ!?』

 

 全身全霊を込めて打ち込んだ七連撃に、さすがの戦女神が大きく揺らいだ。

 「勇士シリーズ」。

 ロボットアニメ史上に残るヒットシリーズ。

 八作目の「勇者獅子王ラオライガー」を除き、全ての勇士ロボが持つ剣の必殺技。

 盾にはひびが入り、ソーラーブレード・チャージマックスを防いだ大剣槍は、その代償として大きく弾かれ、ガラス・アテナ自体も体勢を崩している。

 

(勝機!)

 

 胸の放熱板が熱線を放つ。

 だが相手はガラスの戦女神ではなく、両手で構える黄金の巨剣。

 

 ここで最後にとっておいた切り札の一太刀。

 どのような必殺技も一度は破られる勇士シリーズ――最強を謳われるラオライガーでさえそれは例外ではないし、そもそも必殺技を破られたことのないロボットというのが稀少だ――において、唯一破られたことのない、必勝不敗の技。

 勇士シリーズ元祖、勇士レクスカイザーのその必殺剣は――!

 

『カイザァァァァァフラァァァァァァッシュ!』

 

 まばゆく輝いて突貫した俺の大剣が、ガラス・アテナの胴を構えた盾ごと存分に薙いだ。

 

 

 

 ガラスの盾が砕け散る。

 ガラスの甲冑と共に。

 戦女神が体勢を崩し、ゆっくりと傾く。

 キラキラと輝くガラスの破片が宙に舞い、戦闘フィールドに落ちていく。

 これで・・・

 

『まだですわ!』

 

 なっ!?

 完全に体勢を崩し、墜落するかに見えたガラス・アテナが大剣槍を振り抜いた。

 決まったという油断と、大技連発で虚脱した俺は、それをまともに食らう。

 超合金Σを切り裂きはしなかったものの、刃は装甲表面に食い込み、衝撃が内部を揺らす。

 俺達は絡み合い、戦闘フィールドに落下して巨大な土ぼこりを上げた。

 

『ぐ・・・』

『くっ・・・』

 

 落下の衝撃で離れたデモゴディとガラス・アテナ。

 互いに立ち上がろうとするが、俺はエネルギー不足で。あちらは大ダメージで足がふらついている。

 そう、大ダメージである。

 「撃破」ではなく「大ダメージ」程度で済んでしまっているのだ。

 

 ありえない。

 防がれた最初の七連撃はまだしも、カイザーフラッシュは完璧に入った。

 カイザーフラッシュは邪悪を断つ必殺剣。ここまで完璧に入ったそれが、相手を倒せないわけがない。なら、何らかの外的要因があるはずだ。

 姫様のアーティファクト鎧の、まだ明かされていない能力とか・・・

 

『ちっ』

 

 だが今はそんなことを考えている時ではない。

 ふらふらしながらも、俺は剣を構えた。

 既にそれはレクスカイザーのグレートカイザーソードではなく、素のムラマサブレードに戻っている。

 剣を再現するほどのエネルギーも、今の俺には残っていないのだ。

 俺の計算だとカイザーフラッシュを撃った時点でデモゴディ化が解除されている可能性すらあったが、思ったよりは余裕があるのが不幸中の幸いだ。

 

『・・・』

 

 盾を失ったガラス・アテナも両手で大剣槍を構え直す。

 大剣というか槍というか、日本の斬馬刀か、中国の三尖両刃と言った風情だ。

 それを見て、俺は背中のドラゴニック・スクランダーを合体解除した。

 薄れて消える紅の翼。

 それが合図であったかのように、俺達は同時に踏み込む。

 

『けあっ!』

『はあっ!』

 

 互いにもはや飛び上がる力は残っていない。

 妖刀ムラマサと、アテナの槍が火花を散らした。




> どちらが有利かは言うまでもあるまい・・・っ!
ダイの大冒険のミストバーンのセリフ。
こっちの方は無敵状態の維持に事実上コストがかかってないのでマジで無敵。
大魔王様の魔力凄すぎやろ。

>『ドラグバーン! グレートフィニッシュ!』
>『宇宙獅子剣! 火炎切り!』
>『黄金剣! 烈風怒濤斬!』
>『ファイアーナイトブレード! スペシャルローリングサンダー!』
>『大車輪剣! 真っ向一文字斬り!』
>『アースブレード! グランドバスター!』
>『ソーラーブレード! チャージマックス!』
>『カイザーフラッシュ!』

それぞれ
グレートバーンガーンのグレートフィニッシュ
ファイヤーダグオンのファイヤーライオソード
ゴルドラン(スカイゴルドラン)の疾風迅雷斬り
ファイヤージェイデッカーのファイヤーソード・ローリングサンダー+リングにかけろのスペシャルローリングサンダー
グレートマイトガインのグレート動輪剣真っ向唐竹割
ダ・ガーンXのダ・ガーンブレード・・・ではなく、胸からビームを発射する必殺技、ブレストアースバスターをそれっぽく言い換えたもの。ダ・ガーンはガオガイガー以外では唯一、剣の必殺技を持たない勇者なので。
武装ファイバード(グレートファイバード)のフレイムソード・チャージアップ
キングエクスカイザー(グレートエクスカイザー)のサンダーフラッシュ
です。

>唯一無二の不敗の技
これはマジ。
最終回でダイノガイスト様(必ず様付けで呼ぶべし)と必殺技を撃ち合って相殺したことはありますが、負けた事はありません。
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