異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ!   作:ケ・セラ・セラ

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第二十九話 ゴッドジラの呼び声

 よくわからんけど召喚系の能力を持ったアーティファクト・・・。

 そしてあの戦車と業怒児雷(ゴッドジラ)の咆哮・・・ひょっとしてあれ、両方とも本物だった可能性がある?

 戦車はともかく業怒児雷は非実在なんですけど!?

 

「かもしれぬと言うておろう。ただ、これは概念レベルの存在を召喚するためのものかもしれぬと言うたな? ニホンでも実在しない存在を召喚する可能性も僅かながらある」

 

 マジかよ。んじゃあれ映画のワンシーンだったってこと?

 怪獣王召喚されたらデモゴディ全力全開でもちょっと勝てる自信ねーぞ。

 

「そのレベルの存在か」

 

 70年間熟成された生ける伝説ですからね。

 サイズも最大で300m。口から吐く炎は月を吹っ飛ばします。

 

「マジか」

「真なる龍・・・祖龍たる黄金の虹竜でもそこまで行くかどうか・・・」

 

 なんでしたっけ、魔術だと沢山の人間が信じればそれだけで力になるんでしたっけ?

 そうなるとニホンだけじゃなくて知名度が世界級のゴッドジラは、並々ならぬ力を持ってるって事に・・・

 

「・・・なるのう。もちろんそこまで桁外れの怪物なら再現は難しいというか、ほぼ無理じゃと思うが」

 

 数十億人の信仰があっても?

 

「恐らくは、な。

 わしの知識をもってしても常識外すぎて明言はできんが、さすがに無理じゃろう。

 正確に言えばそれだけの信仰をそのまま反映することも、それを再現する肉体を作ることも、現代の技術では不可能じゃ。

 ただ一部とは言え信仰を乗せた霊体をでっち上げて、それなり以上の依り代を準備できたなら、それこそ古の大魔獣や真龍レベルの怪物が誕生する可能性はある。

 真なる魔法によって作られた魔法装置があるなら不可能ではない」

 

 ・・・初代なら身長50mくらいだし何とかなるか?

 でもあの時に見た戦車が90式なのと怪獣大闘争のマーチだから、時期的には80mのバラランテ・ゴッドジラくらいのそれを覚悟しておいた方がいいかなあ。

 ああでも、どれをモチーフにするにしても、どれだけ反映されるか分からないのか。

 考えても無駄ってことだなあ。

 

「覚悟はしておくべきだろうけど、まずそいつを実際に召喚させないのがベストだよ。

 『始まりのサムライ』や『白のサムライ』じゃあるまいし、間違っても真龍並の化け物とやり合いたかぁなんてないね」

 

 陸軍としてはその提案に全面的に賛成である。

 「魚のホラ話(ビッグフィッシュ)」の中では真龍と共に戦い、真龍並みの怪物とやり合いもした。

 けど話の中の赤竜が本当の真龍と同じだけの戦闘力を持っていたか、そもそも妊婦だったから体調悪かったんじゃないかとかあるしなあ。参考記録にしかならん。

 戦わずに済むならそれに越したことはないわ。

 まあ、川分先生・・・ライゾムさんという真龍並みの化け物が既にいるんですがね!

 

「それは・・・」

「まあ・・・」

「ガイガーの旦那に頼むしかねぇわなあ・・・」

 

 溜息をつきながらも、アーベルさんと師匠と俺、後リタの友達の鳥たちであれこれ情報収集を続けよう、と言うことで会議は決着した。

 

 

 

「うっ・・・!」

「きゅぴ? ピピピー!」

 

 リタ!? どうした!

 午後の公演終了直後。

 運んでいた小道具の箱を落として、リタがうずくまる。チュパくんもだ。

 頭を抑えて顔を歪めてる。

 師匠! 師匠!

 

「だれ・・・大きい・・・目覚める・・・!」

 

 師匠ーっ!

 

「ええい、聞こえておるわ!」

 

 いきなりドアップで出てくる師匠。

 え、今空中から現れませんでした!?

 

「余計な事を考えるな。今はリタじゃ。

 ・・・よし、これで問題なかろう」

 

 師匠がリタとチュパくんの額に指を当てて何やら術を使うと二人の苦痛が目に見えて和らいだ。

 何だったんです? 巫女さんが神託受けてるみたいな雰囲気でしたが。

 

「それに近いかもしれんのう。何か巨大な精神の持ち主が発した心の声を聞いてしまったんじゃろう。わしも近い物は感じた。ただ、わしはそれなりに慣れておるし精神障壁も張っておるでな。

 わしよりも敏感で、かつそうした鍛錬もしておらんこやつらはそれをまともに受けてしまったんじゃな」

 

 つまり師匠は歳で耳が遠かったから助かった・・・痛い! 星が飛んだぞ!

 そんな強く殴ることないじゃないですか!

 

「やかましい! 年寄り扱いしおって!」

 

 実際年寄りじゃないですか!

 

「ほほう。では小僧、貴様鈍くて唐変木で考えていることがすぐに顔に出て、しかも女にだらしないことを指摘されても不快には感じないのじゃな?」

 

 ぐぐぐぐ・・・そ、そこまでひどくは・・・

 

「なら一座のみんなに聞いてみるかの?」

 

 わたくしが悪うございました。

 リタは言葉を濁してくれるだろうが、それ以外の人達に異口同音に賛同されたら当分立ち直れない。

 というかリタとチュパくんだよ! 師匠の耳とかどうでもいい!

 

「貴様が言いだしたんじゃろうが。それでリタ、ちびすけ、気分はどうじゃ」

「大丈夫・・・だと思うけどくらくらする・・・」

「きゅーきゅー」

「じゃろうな。精神遮蔽はかけっぱなしにしておくから、しばし横になっておれ。

 小僧」

 

 うっす、運んできますよ。

 ・・・と、思った瞬間、影が差した。

 

「俺が運んでいく。ご苦労だった、ハヤト」

 

 アッハイ。

 俺はコクコクと頷いて、リタをお父さんの手に委ねた。

 リタがちょっとガイガーさんの方を睨んでいたのは何故だろう・・・

 閑話休題(それはさておき)

 

 リタとチュパくんが運ばれていく。

 いつの間にか来ていたアルテとカオルくんも心配そうにそれを眺めていた。

 師匠、リタの《加護》ってそう言う心の声的な物も聞こえたんですか?

 

「と言うか、何の声を聞いたの?」

「それよりリタたちは大丈夫なんですか、先生」

「ええい、一度にぎゃんぎゃんわめくな。わしは森神(フリトット)ではないぞ」

 

 森神(フリトット)は名前通り森を司る神だが、何かそう言う伝説があるらしい。

 なんかリタの《加護》みたいな力を持った神様だな。

 

「まあ近いの。奴は動物や植物、あまつさえ霊魂とも話せる力を持っておった・・・と、伝説には言われておる。

 ともかく順番に答えるが、リタの《加護》は《会話の加護》じゃ。

 無論そうした心の声も範疇というか、むしろそうした心の声を聞き取って意味を理解するのがメインとも言える。

 中には《加護》が強くなりすぎ、心の声が聞こえすぎて、耳を塞ぐこともできず発狂したものもおると聞く」

 

 うわあ。それじゃ割と大変なんでは・・・?

 

「そのうちと思っておったが、予想以上に開花が早い。そろそろ修行を積ませねばならんの。

 ちびすけの精神感応の能力についても、まあ大体リタと同様と考えてよい。

 体については大丈夫じゃ。ちょっと休めば回復するじゃろ。後は慣れじゃ。

 『何の声』かについてはわしもわからん。

 ただ、人間と言うよりは龍や魔獣のそれに近かった気もするのう・・・」

「「「・・・」」」

 

 大魔術師の告げた事実。

 俺達は無言で陰鬱な視線を交わし合った。




>最大300mのゴジラ
虚淵脚本のアニメゴジラ、「怪獣惑星」シリーズに出てくるゴジラ・アース。
数年がかりのチャージを要したとは言え、月と同じ質量を持つ妖星ゴラスを放射能火炎でブッ飛ばすその様は物理レベルでは史上最強と言うにふさわしい。
50mクラスのゴジラを倒して主人公たちが盛上がってるところに出て来た最強生物のショックは大きかった。
これで二作目以降がまともに怪獣プロレスしてくれればなあ・・・

なおこれ以上の存在であるのがスパロボにも参戦した「ゴジラSP」の、異次元に存在するゴジラの「本体」(この作品のゴジラも準史上最強クラスだが、異次元の「何か」の端末に過ぎない)ですが、2021年の作品なのでハヤト君たちは知らないものとして扱っております。

>陸軍としては~
陸軍としては海軍の提案に反対である。
コーエー(光栄)のゲーム「提督の決断」に出てくるセリフ。
このゲーム海軍が主役なので、陸軍はことごとにこのセリフで海軍を妨害する邪魔者。
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