異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ!   作:ケ・セラ・セラ

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第三話 目と目で通じ合う

「ひえっ!?」

 

 俺のバリアで弾かれたナイフが露店の野菜に突き刺さった。

 腰を抜かした店主のおじさんは、文字通り這う這うの体(よつんばい)で逃げ出す。

 

 周囲を全方位カメラで確認。

 みんなは無事、巻き添えはなし、ただし露店のスイカとタマネギを除く。

 

 前の路地から飛び出すのは、もうそれこそ絵に描いたような暗殺者ファッションの方々。

 黒いターバンと覆面にマント、口元には黒い布、手には湾曲した短剣。それが三人。

 三つ編みお下げロリータもターバンこそ無いが似たような感じだ。

 追っ手たちが再びナイフを投げた。

 すげえな、片手で指の間に何本もナイフを挟んで、一度に十本以上投げてるぞ・・・

 

「!」

「!?」

 

 三つ編みロリータはかわさず、手に持った短剣で、あるいはマントの裾で払い落とす。

 お返しとばかりに、追っ手同様に十本以上のナイフを投げつける。

 追っ手たちが一瞬足を止めるのを確認もせず、そのまま三つ編みロリは街路を逃走した。

 それを追う黒衣の追っ手たち。

 

「カオルくん」

「うん、わかった」

 

 目と目で通じ合う。うん、色っぽくないけどこの相棒感。

 アルテ、リタ達をよろしく。

 

「え、ちょっと!? 待ってよ! 危ないわよ!?」

「お兄ちゃん!?」

「ハヤトくん!」

 

 盗むバイクがないので自前の足で走り出す。

 アルテたちが叫んでるが、すまん、無視!

 師匠から説明を受けてくれ!

 

(説明と言われてもわからんわい。例の黒幕の手掛かりだからということか?)

 

 走り出して数秒経たない間に脳裏に語りかけてくる師匠の声。

 うーん、このフォース感。師匠はきっとヨーダ枠。

 

(言ってることはわからんが、後で仕置きを食らっても文句は言うまいな?)

 

 すいません、どうにも止まらないんです。

 作者が三十八度の熱出してる中で書いてるから、多分何書いてるかも分かってないんだ。

 

(熱があるなら寝ておれ!)

 

 ノルマがあるんですよ! 平日更新だってけっこうきついんだ!

 

(ええい、メタな話はよさんか!)

 

 すんません。

 ともかく黒幕に繋がる手掛かりってのはあるんですけどもう一つ・・・

 

(ふむ)

 

 俺の話を聞いた師匠は、少し考えて頷いた。

 

(わかった、そのまま追え。じゃがくれぐれも気を付けろよ)

 

 わかってます。

 会話を打ち切ると、俺はカオルくんと手を繋いで空に舞い上がった。

 

 

 

 カオルくんを内部コクピットに移し、光学迷彩をかけた上でミストヴォルグとニンジャウォリアー・ヒエイのダブルニンジャロボモード。

 隠密の上に隠密を重ねたこのモードなら、腕利きの暗殺者相手でも十分通用する。

 果たして俺達が追いついたとき、四人の誰も気付かなかった。

 

「・・・」

「・・・」

 

 路地裏で取り囲まれている三つ編みロリ。

 追っ手たちはジリジリと包囲網を狭める。

 何かロリの動きがふらふらしてるな?

 

(ひょっとしたら毒じゃない? 考えてみると、最初にハヤトくんを襲ったときに比べれば、路地から飛び出してきたときの動きは鈍かった気がする)

 

 あー、暗殺者ならあり得るなあ。

 取りあえず追っ手の方は無力化するから、カオルくんはあの子逃がさないようにしてくれる?

 

(了解)

 

 完璧な奇襲というのは難しいが、決まればこれほど強力なものもない。

 後ろから放ったマジカルリングで追っ手の三人は手足を縛られ、続けてジェッターワダツミのハンドネットからの電撃であっさり気絶・捕獲された。

 

「怖くない・・・怖くないからね・・・あ、ちょっと!?」

 

 そしてナウ○カムーブしてたカオルくんの目の前で、三つ編みロリはばったりと倒れた。

 

 

 

「あっ、あっ、あっ、俺達はダールミークと言う組織で・・・そいつは組織を抜けた裏切者で・・・そいつを襲ったのはプジャリ・・・祭司の命令で・・・」

 

 例によって師匠の頭クチュクチュモンダミン。

 ガクガク震えてよだれを垂らしながら情報も垂れ流す暗殺者の皆さんには同情しきりである。

 

「また悪い顔してる・・・」

「お兄ちゃんこわい」

 

 おっと、内心が思わず出ていたようだな。

 ふふふ、いかんいかん。少なくともリタの前では自重せねば。

 

「実はハヤトくんっていじめっ子だったりします?」

「いや、あの頭の中を吸い出すのにトラウマがあるというか何と言うか・・・」

 

 ええい、うるさいそこ。余計な事は言わんでいい。

 ところでそっちは?

 

「息も穏やかになってきたし、そのうち目を覚ますんじゃないかな?」

 

 一緒に連れて来た三つ編みロリである。

 やはり毒を受けていたのと負傷もしていたため、師匠の処置を受けて寝かせてあるのだ。

 もちろんガイガーさんとカオルくんの監視付きである。

 

「まあ大丈夫そうじゃの」

 

 とは尋問を終えた師匠の言。

 そう言えばあの吸いカス(暗殺者)どうするんです?

 

「ばーさんが記憶を消したし、その辺に放りだしておきゃいいだろ。

 どこか別のアジトに帰るならばーさんの術で追跡出来るさ」

 

 とことん利用するんですね分かります。私は鯨、無駄がない。

 そんな話をしたところで、アーベルさんが帰ってきた。

 暗殺者たちからアジトの場所を聞き出したところで走り出していったんだが、様子からすると空振りだったらしい。

 

「そいつらが言ってたアジトが火事になってた。

 手際が良い。大した逃げ足の速さだ」

 

 そこ褒める所ですか?

 

「それはそれ、これはこれさ。

 『ろくでもない味方は軽蔑し、それに値する敵は尊敬しろ』ってのはお前の国の言葉だろ」

 

 多分違うと思うなあ。それの元ネタ毛○東語録じゃね?

 まあこっちの人からしたら、地球のものはみんなニホンのものなんだろうが。

 

「まあとにかく一筋縄でいかない敵だって事だけはわかったさ」

 

 それは同意しますよ(溜息)。

 

「ンンン・・・」

 

 っと、妖怪首コキャ様が目を覚ましたぞ。

 どれどれ、とテントの中を覗き込むと、目を開いた三つ編み姫様とバッチリ目が合った。

 ぼんやりしていた目が、急速に焦点を合わせて俺を認識する。

 

 さて、どう来る?

 脇にカオルくんとガイガーさんが控えているから万が一もあるまいが、どう見てもプロ意識はバリバリ強いし、自分の命と引き替えにしても俺をまた殺しにかかる可能性が・・・

 そんなことを考えていると、その表情が急速に歪む。

 

「む・・・ムルカッタ! ムルカッタぁぁぁぁ!」

 

 いきなり叫んで泣きわめき、横のカオルくんにすがりつく妖怪首コキャ三つ編みロリ。

 どう見ても俺を見て怖がってる。

 

「・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

 周囲から集まる白い目線。

 

「・・・あんた、この子に何したんだい?」

「ムルカッタ! ムルカッタ!」

 

 その間にも響くロリの泣き声。

 泣きたいのは俺の方だよ。




>目と目で通じ合う 色っぽい
工藤静香の「MUGO・ん・・・色っぽい」という曲らしい。
今回ググって、四十年ごしに初めてタイトルと歌手知ったw

>盗むバイク
尾崎豊の有名なあれ。
今の感覚だと恵まれた時代だったんだなあと思う事しきりw

>私はクジラ、ムダがない
所ジョージの著書。クジラは体全部活用出来るので。

>ムルカッタ
インドのデュラハンというか、首を脇に抱えて歩く幽霊だそうですw
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