異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ!   作:ケ・セラ・セラ

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第二十七話 キングゲイナー・オーバー?

 『魔法神(アートシム)宝玉(ゲーナー)』?

 なんですかその、メチャクチャ凄そうなアイテム?

 

「実際凄い代物じゃ。魔法神(アートシム)宝石神(ラメイ)と並んで魔道具の匠でもあったが、その二人が合作した、《百神》が地上に残した最高の遺産の一つとも言われる宝珠じゃよ。

 古代魔法文明当時はそれこそ王の証として扱われておった。

 まさかこんなところに流れ着いていたとはのう・・・」

 

 「王の魔宝玉(キング・ゲーナー)」ってわけか。アーティファクトどころか神器とは。

 で、例によって何でアルテさんがそれを知ってるんですかねえ。

 師匠は一万年くらい生きてそうですから不思議にも思いませんけど。

 

「やかましい。ババァでも女の年齢はネタにするなと言うたじゃろうが。

 実際どうじゃ。何か変わったことはあるか」

「・・・よくわかんない。

 まりょく? というかそういうのはまだ感じるけど」

「ふむう」

 

 前に怪獣王を呼び出したり何だりした後、俺やカオルくん、リタと一緒に師匠の精神修養を受けてるアルテさんではあるが、これまでは全然それらしき反応はなかったらしい。

 魔力に対する反応も、リタはそれなりに鋭くなりつつあるのだが彼女はさっぱりだった。

 覚醒が進んでるってことでしょうか?

 

「かもしれん。ともかく腹をくくれ。

 最悪の場合、この町が丸ごと吹っ飛ぶ可能性が出て来た」

 

 ひえええ。責任重大!

 ヴィナさんとトラコさんも僅かに青ざめている。

 本当に気合い入れないとなあ。

 それでカオルくんたちは何か収穫はあった?

 

「ボクは特には。瓦礫の中に、いくらか宝石とか指輪が埋もれてたのを見つけたくらいだね」

「アカフク達も特には無かったみたい。ゲッペイがひまわりの種を見つけて大喜びしてたけど」

「ヂュヂュッ!(この野郎、一人だけ腹一杯食いやがって!)」

「ヂュー!(兄弟の絆はどうした!)」

「チュチュッ!(へへっ、またまたやらせて頂きましたァン!)」

 

 そして勃発するみにくい兄弟ゲンカ。ゲッペイがフルボッコにされてるともいう。

 

「ちょっと、ダメだよみんな!」

「チュチュッチュ!(止めてくれるなおっかさん!)」

「チュチュチュチュチュー(背中のギンナンが泣いている!)」

 

 背中のギンナンって何だよ。というか何でお前らがT大闘争を知っている・・・

 ん? 待て、ちょっと待て。

 貸金庫の中に? ひまわりの種が?

 

「・・・あっ!?」

 

 トラコさん。行員の人が貸金庫の中でひまわりの種なんかおやつに食べますかね?

 

「無いとは言えないが・・・ここは特に上流の顧客ばかりを扱う銀行だ。

 可能性は限りなく低いだろうな」

「ハムリスども。その喰ったひまわりの種のカラは残ってるか?

 そうでないなら貴様らの腹をかっさばいて食ったものを取り出すぞ」

「「「ヂューッ!?」」」

 

 文字通り、全身を総毛立たせる畜生ども。

 慌てて散ったカラフルなハムリス達は、きっちり一分後にひまわりの種のカラを持ってきた。

 

「~~~・・・ふむ、ガオイ種の種じゃの。

 ゲマイだと確か南の方で栽培されている種じゃ」

 

 すげーな、呪文でそんなことも分かるんか。

 

「呪文で分かるのは種類だけじゃよ。植物を探す呪文自体はあるが、農作物の産地なんぞ呪文でわかってたまるか」

 

 そこは純粋に知識なんですねサーセン。

 

「でもそんなこと分かっても何か役に立つの?」

 

 未だにガクブルしているカラフル畜生どもを慰めつつリタ。

 これが南の種類って事は、南からこれを運んできた人達がいるだろう?

 その人達からひまわりの種を買って売ってる人達の店を回れば、犯人にたどり着くかも知れないってことさ。

 

「あー!」

 

 尊敬の目で俺を見るリタ。

 ふふふ、この視線がこそばゆいぜ。

 アルテやカオルくんから「いや凄いの師匠とその知識やろ」って視線が飛んできてる気がするが気にしない。

 何故なら、俺は今全宇宙規模で勝った気がしているからだっ! いや小さいな宇宙規模!

 

「いや実際大したものだ。持つべき者は友人だな」

「まったくだよ。お前と私が友人だったことも、彼らと知己を得られたこともな」

 

 一方で割と純粋に称賛の視線を向けてくれるトラコさんとヴィナさんである。

 普段褒められ慣れてないからうれしい! 嗚呼、俺はなんて卑しいんだ・・・

 閑話休題(それはさておき)、俺達は銀行を出て捜査を再開した。

 

 

 

 そこからは再度地道な聞き込みである。

 コミュ担当と護衛担当のコンビを組んで、あちこちの商会に聞き込んで回る。

 情報が集まる間ブラブラしてるのもあれなので、俺はリタと組んであちこちの市場だ。

 リタと言うが、ハムリスどもとアーナも一緒なので護衛としては十分だろう。

 

 ここ最近はアーナも俺に懐いてくれるようになったので、リタ共々お菓子などを買ってやると非常に喜ばれる。

 ちなみに何で俺を怖がらなくなったのかな。やはり俺のにじみ出す人間性に触れたからか。

 そう聞いたら、輝く笑顔が返ってきた。

 

「ガイガーがいってた。ムルカッタ、首はひねれなくても、殴ればしぬって。だからもうこわくない」

 

 ・・・あ、そ。

 というかガイガーさん、こんな小さな子に何を言ってるんですか!

 

「お、おとうさんがごめんなさい・・・」

 

 うんまあ俺を怖がらなくなったのは確かだけど・・・。

 俺が怖がられないようにしてくれたのか、それとも娘につく虫を排除したかったのか・・・やめよう、考えれば考えるほど怖い。

 

「ヂュー(おいサンピン、俺らの姫様に謝らせてんじゃねーよ)」

「ヂューヂュー(あの店が例のひまわりの種売ってんぞ。確認するから買って俺らに食わせろ)」

 

 うるせーよ、てめーらは石でも食ってろ。

 ともかくこうしてハムリス達の鼻で露店をチェックし、俺が匂いで確認する。

 ハムリス達はこと食い物の事なら俺より鼻が利くらしく、俺なら念入りに嗅がないと分からないひまわりの種の種別をきっちり当てて来るのだ。油の含有量とかが違うのだが、実際すげーな。食い意地が張ってるだけかも知れないが。

 ともかくそうして歩き回り、アーベルさんや師匠から情報が念話で入れば、該当する市や店に向かって周辺の匂いをチェック。

 そうした地道な捜査が実を結び、貸金庫に侵入した男の匂いをかぎ当てたのは二日後だった。

 捜査は足やで、なあヤマさん。




王の(キング)魔宝玉(ゲーナー)
これが言いたかっただけです、サーセンwww

>止めてくれるなおっかさん 背中のイチョウが泣いている
「とめてくれるなおっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへ行く」。
東大紛争の有名なポスター。

>何故なら、俺は今全宇宙規模で勝った気がしているからだっ!
島本和彦「無謀キャプテン」より。
「逆境ナイン」に続く島本熱血路線マンガ。
後ろ指が! ささらないっ!

>ああ、なんて卑しいんだ
西川秀明の「職業・殺し屋」。
何気にゲッターロボの漫画も描いている。

>ヤマさん
「太陽にほえろ!」の山口刑事。「ベテラン刑事」のテンプレイメージを固めた偉人。
演じた露口茂氏は25年4月に亡くなられた。合掌。
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