異世界に転移したらスキルが「ロボットアニメ」でした ~スパロボ厨が剣と魔法の世界で無双します~ イヤボーンもあるよ! 作:ケ・セラ・セラ
『《
『ぐっ!』
ピラミッドからのチャージで得た魔力で、雷の矢・・・矢とは言うが、もうほとんどビーム砲みたいな極太の電撃が俺に襲いかかる。
『はははは! 《
『はん、こんなの屁でもあるか!』
奴の言う通り超合金Σも金属である以上、電撃は素通しにならざるを得ない。
だが逆にデモゴディのボディそのものが避雷針になって、大半の電撃は地面にアースされてしまうので、実際ダメージはほとんどない。
ない・・・とはいうものの、ほとんどであってゼロではない。
このままダメージが蓄積して俺が倒れるのが先か、ピラミッドの魔力が尽きるのが先か。
『この野郎!』
『ははははは! 効かん、効かんなあ!』
消費の大きいエネルギー兵装を避け、鋼鉄の拳で殴りかかる俺。
だがその拳も奴の体表面数十センチほどで止められてしまい、体には届いていない。
『チャージ!』
『またかよ!?』
ピラミッドからの青い魔力光が奴に命中し、それと共に奴の魔力が回復する。
やっぱどう考えてもこっちの分が悪いな!
しかも奴は常に俺とピラミッドの間に入るよう位置をキープしている。これでは奴のチャージを妨害するのも難しい。
それでも右拳を振り抜いた瞬間。
『ぐおっ!?』
『!?』
初めて拳がクリーンヒットした。
驚きながらも更に拳を叩き込む。
『は、これは失敗! うっかり障壁を薄くしてしまったようだな! これも君への友情ゆえかね!』
『気持ち悪いからやめろってんだよ!』
続く数発はやはり障壁に阻まれる。
だが今ので気付いた。注意していると僅か、ほんの十センチほどだろうか、右拳のほうが深く沈み込んでいる。蹴りや頭突きを試してもみたが、やはり右拳だけに起きている現象のようだ。
(だが・・・何故?)
右手から僅かににじみ出す魔力に、今の俺は気付いていなかった。
"
ハヤトが吸血鬼ルイスと一緒に大穴を開けて出ていった後、老術師ペトロワは急いで倒れたスカレに駈け寄った。
「~~~」
呪文を唱えて軽く男の体に触れると、改めて呪文を唱えて傷を癒し始める。
その後ろからレジスタンスのリーダー、ジャルネイオが覗き込む。
「どうだ?」
「出血は派手じゃが、心臓や肺は傷ついておらん。骨も頭も問題なさそうじゃ。十分助かるよ」
「そうか。礼を言う」
「何、相身互いじゃよ」
しばし老婆の唱える呪文の声だけが洞窟に響く。
ややあって、ペトロワが立ち上がって後ろに退いた。
「これで・・・む!」
「どうした」
険しい顔で町の中央部の方を振り返る。
他の者達には見る事も感じる事もできなかったが、まさにその時、空色のピラミッドが最初の魔力光を巨大化したルイスに送り込んでいた。
「そうか、あれは真魔法文明時代の魔力送信装置か。これは厄介な事になったの」
「ええと・・・ピラミッドからあいつにエネルギーを送っているから、あいつは莫大なエネルギーを使えると言う事ですか、先生?」
「しかり。どうにかしてピラミッドを止めねばならん。・・・小僧が奴の記憶から何か見ておればよいのじゃが。ひょっとしてカオル、お前は見ておらぬか?」
カオルが首を振る。
ペトロワが溜息をついて心話の術を起動しようとした瞬間、マデリーンの声が印を組もうとした指を止めた。
「ぺ、ペトロワ師! 私、ドリー・・・ルイスの記憶を見ましたわ!」
「なぬ?」
「わ、私もです!」
続けてヘレンも。
「・・・そうか! そういうことか! お主ら良くやった!」
「え? は、はい」
手を叩いて破顔するペトロワ。
一方でマデリーンとヘレンはきょとんとした顔になっている。
カオルを含めたその他の面々もだ。
「二人とも来い!」
「ピラミッドにですか?」
「いいや。小僧どものところにじゃよ」
にやり、と老婆がちょっと邪悪な笑みを浮かべた。
俺とルイスの殴り合いは続いている。
エネルギーのロスを嫌ったのか、あっちは両拳に電撃を纏わせながらだ。
『ちい!』
『ふはははは! 怖かろう!』
調子に乗りやがって!
ちくちくちくちくとダメージを蓄積させてくるルイス。これでこっちの攻撃は通らないんだからやってられない。
・・・ん?
『そうら、隙だらけだぞ!』
ルイスの強振。
強烈なストレートをまともに顔面に食らい、俺はよろめく。
超合金Σの上からとは言え、今のは打撃だけでもそれなりに効いた。
だが俺の顔が、金属製のデモゴディのそれでよかった。
相手の攻撃を防御してくれるからではない。
顔に出やすい俺が、師匠からの心話をキャッチしてにやけた顔を見られずに済んだからだ。
それから更に十分ほど、俺と吸血鬼の殴り合いは続いた。そして・・・
(来たっ!)
『ロケットパーンチッ!』
『!?』
後ろに飛びながら放った両腕のロケットパンチ。
それは奴の両脇をかすめて背中の方・・・町の方へと飛んでいく。
『何のつもりかね! 悪あがきか!』
『いいや、策さ! ミサイルドリル!』
『ちっ! 効かないと言っているだろうが!』
両腕を失った俺はミサイルドリルやミサイルラッシュで間をもたせ、一分ほど遅れてロケットパンチが戻ってくる。
飛んでくるそれの気配を察したルイスが、横に飛んで転がってそれをかわした。
だが、元より当てる気はない。
そして両腕が元の場所にドッキングする。
と、そこには飛んでいったときにはいなかったものがいた。
『・・・マデリーン? ヘレン?』
いぶかしげに俺の両手を見るルイス。手の平にそれぞれいたのは、彼のスポーンである二人。
『お二人とも早く!』
「は、はい!」
俺の鋼鉄の手首が開き、人一人が入れそうな穴が空く。
腐ってもヴァンパイア・スポーン、二人ともそれなりに素早い動きでその中に滑り込んだ。
俺の手首の穴が閉まるのと、あっけにとられたルイスが再起動するのが同時。
『何のつもりだ。人質でも取ったつもりかね? だとしたら少々君を見誤って・・・』
『こぉぉぉぉぉ・・・』
奴のたわごとには耳を貸さず、深呼吸する。
呼吸は魔術の基礎だ。
魔力を練るのも、精神を集中するのにも呼吸は重要になる。
今集中するのは両腕。
マデリーンさんとヘレンさんのいるそこ。
呼吸を繰り返すとともに、二人の魔力と俺の魔力が馴染んでいく。
『・・・何をしているか知らんがっ!』
じれたのか、奴が再び拳に稲妻を纏わせて突貫してくる。
だが、もうこちらも準備は終わった!
『ブレストヴォルケイノ!』
『お、おおっ?!』
『豪子力ビーム! ミサイルドリル! ミサイルラッシュ!』
胸からの熱線、腕と腹からのミサイル、目からのビーム。武器四つの同時使用。
さすがの巨大吸血鬼もこれにはひるんだ。
火線とミサイルが嵐の如くその体を叩く。
『ぬう・・・!』
必死に魔力障壁を強化するルイス。
攻撃と防御がしばしの間拮抗し、戦場が停止する。
『・・・』
『・・・・・・・!』
緊迫の時間。
だがやがてブレストヴォルケイノの火線が細くなり、その他の火線と共に消えた。
力尽きたように、よろよろとデモゴディが後ろに数歩後退する。
『・・・くく』
俺は無言。
『くはははは』
牙の生えた口を大きく開ける巨大吸血鬼。
『くははははははははは!』
勝ち誇った奴の笑いが、砂漠に響いた。
その昔「革命機ヴァルヴレイヴ」というアニメがあってのう(ごほごほ)
それはさておき昔懐かしソードワールド1.0のQ&Aコーナーで、「電撃はプレートアーマーを貫通するか?」と言うのがありました。
それに関する読者投稿で「自分の足に直にスタンガンを撃った」「足に金属板を当て、かつそれを床につけてスタンガンを撃ってみた」という実験をした方がいらっしゃいまして、前者は痛くて十数分動けなかったそうですが、後者はほとんど何も感じなかったそうです。
投稿者は二回目の勇気ある実験をたたえて、みゆきちゃんから「冒険者(アドベンチャラー)」の称号を貰っていましたw
なので超合金Σが金属で導体なら、地面に足をつけている限り電撃を喰らってもほとんど地面にアースされてしまうと思います。
ロボットアニメで電撃喰らうと大体コクピットでパイロットが「ぐわーっ!」って叫んでますけど、コクピット内部にダメージ入るくらいなら、機体の内部構造破壊されてるんじゃないかなあw