6話
「はぁ!?」
「いやぁ、お姉ちゃんから声をかけて来たから僕もびっくりしましたよ!」
「え、やっちゃったの!?」
「やっちゃいました!」
「本当か!羨ましいなぁおい!」
「未発達未使用新品つるつるを汚すのは罪悪感があったんですがそれがまた興奮するんですよね!」
「分かる分かる!まじかどんな感じだったんだよ!」
「それはそれは気持ちの良いものでした。・・・」
「だよね!もっと詳しく!」
「まず前戯から話しますか・・」
「おう!」
「僕が後ろにいてお姉ちゃんの横腹辺りから恥部に手を伸ばしている状態です!」
「うんうん!」
「そしてゆっくりと手を潜らせて行くんですよ・・・!」
「おぅ・・・!」
「その時に天使のような声で「いやぁ、だめぇ・・」って言ったんですよ!抵抗もせずこのセリフは卑怯ですよね!」
「確かに!妹はそんな技をもってたのか!早く次を!」
「はい!そして僕の指は少しづつ恥部に近づい」
「君は誰なんだ」
「え?」
「いや、え?じゃないでしょ。初対面なんだし挨拶が先だよねぇ」
「え、あ、いや」
「僕は佐藤浩市。好きな事は妹とのいちゃつき妄想。趣味、特技共に妹とのいちゃつき妄想。挨拶したばかりだけど僕は君を殺す。妹を汚した罪は大きいぞクソガキ」
「あぁ!あれ、あ、あ、あんなところにUFOが飛んでるよ!」
「カップ麺が飛ぶわけないだろ!」
「そっちを考えたか!」
「何か言い残しておきたい事はないのか?」
「あ、じゃあ、一つだけ。もう一回だけお姉ちゃんとやりたかったなぁ!」
「分かった。妹に伝えておくよ。君を殺した後で妹も殺す。僕も死ぬ。それでいいな?」
「あはぁ、それじゃあバットエンディングだよぉ」
「仕方あるまい。そうさせたのは君だ、悔いは無いな?」
「はーい・・・」
「目を食いしばれ・・・!」
「・・・っく!」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「あれ?」
「そういえば貴様の名を聞いていなかったな、平仮名3文字以内で答えろ」
「なんで文字数制限かけるんだよ!答えられる人なかなかいないよ!」
「じゃあ16文字以上にしてやるよ」
「難易度上がってるよ!」
「冗談だ。早く名を言え!」
「なんなんだよ!」
「俺は戦うことしか出来ない破壊者・・・」
「お、お兄さん・・・?」
「だから戦う。妹を汚す者を倒すために、」
「この歪みを?」
「破壊する!!」
「ガンダムネタ知らないよぉ!」
「GNソードぉぉぉ!」
「それハサミだよぉ!」
「うううおおおおお!」
「うううわぁぁぁ!」
ドスッ
初めて聞く鈍い音がした。
知ってはいけない感触が両手から全身へ伝わりしっかりと体が覚えた。
ハサミの刃渡りは10cm程あったはずだが
妹の胸に突き刺さり先が見えない。
「もうやめて・・・おにぃ・・・ちゃ・・・・」
無意識にハサミを引き抜く。
ズルゥ
銀色の鋏は妹の血でコーティングされ
朝日を反射し、輝いた。
その姿は
目を奪われるほど美しかった。
そう思った。
バタッ
「お姉ちゃん!」
「え?」
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」
返り血を浴び、鉄分を含む血の匂いでむせ返りそうになった。
少年が妹を後ろから抱きかかえ必死に声をかけている。
「しっかりして!諦めちゃだめだっ!」
右手の鋏は妹の血を滴らせていた。妹を中心に小さい水たまりが形成され、溶岩が少しづつ進んで行くかのように広がっていく。
「お姉ちゃん!」
「もう・・・私・・・」
「諦めちゃだめだ!諦めたら・・・!」
「あり・・・が・・とう。しんぱい・・・して・・くれるんだね・・・」
「喋っちゃだめだよ、大人しくしてて!」
「・・・うん・・・・っう!」
妹の口から血がこぼれ落ち水たまりの形成を加速させる。
次第に俺のつま先まで到達した。
俺は何故か動くことが出来なくなり、ただ呆然と目の前の情景を眺めている。
何をやってるんだ俺は。早く助けないと。
「だめ・・・だよ。早く・・離れ・・ないと、血が・・ついちゃう・・・」
「そんなことどうでも良いよ!だけど・・・・お姉ちゃんはまた僕を置いていくの!?」
「ごめん・・・ね」
「もう一人は嫌なんだ、僕にはお姉ちゃんがいなくちゃ・・・お姉ちゃあん!」
「・・・ばか」
妹は少年の頬を摩りくすっと微笑むと、支える物が無くなったマネキンのように崩れ落ちる。
そして動かなくなった。
「嘘だ・・・」
「・・・・・・」
「お姉ちゃん・・・・」
「・・・・・・」
「返事をしてよ・・・あ、そうだまた気持ち良いことしようよ!今度は僕が下になるよ!それから・・・」
「・・・・・・」
「それから・・・」
「・・・・・・」
「うぅ・・ひっく・・」
「・・・・・・」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「・・・・・・」
少年が叫び出した。どうして?
あ、そうだ今日は学校に行かなきゃいけないんだった。
何時だろ、間に合うかな。
8時10分
もう間に合わないな。遅刻確定だしゆっくりと行こう。
パジャマに血がついちゃったし次の洗濯はどうしようか。
朝ご飯もこれからだった!気付いたらお腹減ったきたな。
それにしても
「朝から疲れたなぁ。」
つづく